筑肥線(その２・山本～伊万里)

伊万里駅にて。キハ125形気動車です。

前回から、福岡県福岡市の姪浜駅から西へ走り、唐津駅から山本駅への分断区間を経て佐賀県伊万里市の伊万里駅へと至る路線(幹線)、
筑肥線(ちくひせん)を紹介していますが、

今回の第２回目は、佐賀県内で非電化のまま残された区間・山本～伊万里(筑肥西線)を紹介します。

(Yahoo!地図を使用)

路線名	区間・営業キロ	備考
筑肥線	姪浜～唐津(42.6km)、山本～伊万里(25.7km)	1983年に線路付替、一部区間廃止。

今回紹介の区間

路線名	区間	営業キロ	備考
ＪＲ九州：筑肥線	山本～伊万里	25.7km	全区間単線(※1)、非電化。

(※1)山本～本牟田部駅(唐津線のみ)南方は唐津線との単線並列区間。

踏破達成時	2007年４月
撮影時	2012年12月ほか

山本駅は単式・島式ホーム各１面の計２面３線です。
筑肥線の虹ノ松原～山本が部分廃止されるまでは３面５線、さらに岸嶽支線が廃止されるまでは単式ホームの南寄りに切り欠きホームの０番線があり、計３面６線の大規模な駅でした。

山本を発車すると、東側を流れる松浦川と、西側にそびえる山地の中間にある狭い平地を、唐津線と並走しながら南へ走ります。やがて唐津線のみにホームが設置されている本牟田部を過ぎると築堤を上がり、右へカーブして唐津線をオーバーパスします。

その後は山裾を走って短いトンネルを抜け、左手に松浦川を渡る唐津線を見ながら右へカーブして南西へ針路を変えると肥前久保に着きます。

肥前久保を発車後は山あいに展開する農村地帯を西相知、佐里と進み、やがて山間部へと入ると松浦川を渡った後に佐賀県・唐津市から伊万里市へと変わり、南へ針路を変えて松浦川に沿って進みます。

佐里～駒鳴にて。松浦川に沿いながら山間部を走ります。

やがてトンネルを抜けて駒鳴を過ぎると次第に田園地帯が広がってきます。そして前方に集落が見えてくると、大川野に到着します。

大川野駅にて。2013年３月現在、筑肥線非電化区間の中間駅では唯一列車交換が可能な駅です。

大川野を発車すると農村風景の中を南下し、肥前長野を過ぎて松浦川を渡ると針路を西寄りへ変えて桃川に着きます。

桃川を発車後は丘陵地帯に広がる農村風景の中を進みます。

金石原を過ぎると国道498号線と並走しながら山地を越えて平地へと出ます。そして伊万里川を渡って上伊万里に着きます。

上伊万里駅にて。１面１線の無人駅です。2008年の１日平均乗車人員はわずか４人でした。
かつては島式ホーム１面２線で、駅舎もありました。
また、旧駅舎寄りには貨物ホームの痕跡がありますが、昔は伊万里焼を搬出していたのでしょうか？

上伊万里を発車後は左へ右へカーブしながら住宅地の中を進み、やがて市街地へと入ると終点の伊万里に到着します。

伊万里駅は単式ホーム１面１線で、寂しい感じの終着駅です。終端部には車止めが設置されています。
かつては松浦鉄道西九州線(旧・松浦線)と線路が繋がっていましたが、2002年に両路線が分断されました。

伊万里駅にて。中央の道路を挟んでＪＲの駅は東側、松浦鉄道の駅は西側にあります。
両路線を乗り継ぐ場合は道路を横断する必要がありますが、横断歩道の位置が南北にずれているので、乗り継ぎ時は少々迂回する必要があります。
時間帯によってはエレベーターまたは階段で駅舎２階へ上がり、道路を渡ることができます。

乗り鉄の注意点

今回の区間は普通列車のみの運転ですが本数は少なく、10往復のみの運転です。
概ね１～３時間に１本の運転で、約１時間間隔となるのは朝夕のラッシュ時のみです。

運転区間について、全ての列車が山本～伊万里を通し運転し、山本方では唐津線に乗り入れて、唐津駅または西唐津駅まで運転されます。
山本駅での唐津線・佐賀方面との接続は悪いケースもありますので、伊万里方面～佐賀方面のルートで乗り鉄される際は事前に時刻表での確認が必要です。

使用車両は単行のキハ125形がメインで、一部の列車にはキハ40系も使用されています。

山本～伊万里の所要時間は、約40分です。唐津～伊万里ですと約50分です。

最後に、今回の区間ではＩＣカード『ＳＵＧＯＣＡ』が一切使えません。筑肥線の姪浜・博多方面から乗り継ぎされる際は注意が必要です。

のりかえ

(参考：Wikipedia)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)