箱根湯本駅にて。
小田急電鉄の新宿駅とを結ぶ特急ロマンスカー用の50000形電車『VSE』です。
小田急電鉄の新宿駅とを結ぶ特急ロマンスカー用の50000形電車『VSE』です。
今回は小田原から箱根へ登る箱根登山鉄道線の路線のうち、小田急の車両のみによる運転区間である、【平坦線】部分の
小田原~箱根湯本を紹介します。
小田原~箱根湯本を紹介します。
尚、かつては強羅へ向かう標準軌対応の登山電車と、狭軌の小田急からの乗り入れ列車の両方が運転されていたため、
小田原~箱根湯本間が三線軌条になっていました(現在は入生田~箱根湯本のみ)。
小田原~箱根湯本間が三線軌条になっていました(現在は入生田~箱根湯本のみ)。
(Yahoo!地図を使用)
路線名 | 区間 | 営業キロ | 備考 |
箱根登山鉄道:鉄道線 | 小田原~強羅 | 15.0km | 箱根湯本を境に系統が分割されています |
今回紹介の区間
(※)軌間1,067mm(但し、入生田~箱根湯本は1,067mmと1,435mmの三線軌条で、営業列車は小田急車のみ。登山電車は入生田検車区への出入庫(回送)列車のみの運転)
路線名 | 区間 | 営業キロ | 備考 |
鉄道線【平坦線】 | 小田原~箱根湯本 | 6.1km | 全線単線。直流1,500V電化 |
踏破達成時・撮影時 | 2007年12月 |
撮影時 | 2011年8月 |
小田原駅にて。箱根登山電車風のデザインをした1000形電車(4連)です。
小田原駅はホーム1面4線の複雑な構造で、小田急線との直通電車は外側の7、10番線より発着します。
一方、箱根登山鉄道線の小田原~箱根湯本間の電車は、頭端式の11番線より発着します。
この11番線付近は、2006年までは標準軌対応の登山電車が発着するホームがありました。
小田原駅はホーム1面4線の複雑な構造で、小田急線との直通電車は外側の7、10番線より発着します。
一方、箱根登山鉄道線の小田原~箱根湯本間の電車は、頭端式の11番線より発着します。
この11番線付近は、2006年までは標準軌対応の登山電車が発着するホームがありました。
小田原を発車すると、東側を走る東海道本線と並走しながら小田原城西側を南下します。
そしてトンネルを抜けると市街地へ出て、箱根駅伝のコースになっている国道1号線をオーバーパスした後に右へカーブして熱海へ向かう東海道本線と分かれます。
その直後に東海道新幹線の高架橋をアンダーパスするとすぐに箱根板橋に到着します。
箱根板橋を発車後は左手に西湘バイパスを見ながら一瞬だけ早川沿いを走りますが、すぐに再度国道1号線をオーバーパスして、右側に迫る山に張り付きながら国道1号線と並走します。その後は小田原厚木道路をアンダーパスして住宅地へと入り、国道1号と分かれると風祭に到着します。
箱根板橋~風祭にて。早川を眺めながら走ります。
(後方展望)同じく箱根板橋~風祭にて。33.3‰の勾配がありますが、登山電車の最急勾配(80‰)と比べればまだまだ緩いです。
風祭を発車すると、早川によって形成された谷を南西へ進みます。やがて右側に入生田検車区が見えてきて、その後は検車区からの線路(標準軌:軌間1,435mm)がこちらの線路(狭軌:軌間1,067mm)と合流(北側の小田原方面2番線のみ)して三線軌条になると入生田(いりうだ)に到着します。
(後方展望)入生田駅にて。三線軌条の様子がよく分かります。
当駅~箱根湯本は三線軌条区間になっています。
当駅~箱根湯本は三線軌条区間になっています。
入生田を発車するとすぐに神奈川県・小田原市から箱根町へと変わり、右側の山地と左側の住宅地との境目を走ります。やがて左手に国道1号と小田原箱根道路・箱根新道が交差する山崎インターチェンジが見えてくると、住宅地は途切れ国道1号と並走しながら早川の谷を西へ進みます。早川の対岸には旧東海道沿いに広がる昔ながらの市街地が見えます。
やがて左手遠方に湯本の温泉街が見えてくると、間もなく『平坦線』の終着駅である箱根湯本に到着します。
箱根湯本駅はホーム2面4線の駅で、特急ロマンスカーは1番線にて発着します。
そして、小田原までの各停が発着する2番線の外側に標準軌の線路が敷かれていて、西側に位置する標準軌専用の4番線へと通じています。
そして、小田原までの各停が発着する2番線の外側に標準軌の線路が敷かれていて、西側に位置する標準軌専用の4番線へと通じています。
また、強羅・早雲山・大涌谷・芦ノ湖方面へ向かう際には当駅にて登山電車に乗り換えが必要です。繁忙期はとても混み合います。
箱根湯本駅(駅舎は写真右側)は標高108m→96mで、駅前を通る国道1号線沿いには土産物店などの商店が並んでいます。
ピーク時には多くの観光客で賑わっています。
ピーク時には多くの観光客で賑わっています。
小田原~箱根湯本では、小田急ロマンスカーによる特急『スーパーはこね』と『はこね』(新宿<一部は本厚木>~箱根湯本)が概ね毎時2本運転されています。
箱根登山鉄道線内(小田原~箱根湯本)のみで特急ロマンスカーを利用される場合は、運賃の他に、空席がある場合に限り座席券(200円)を購入のうえ乗車可能です(座席は指定できません)。尚、以前は線内での乗車自体ができませんでした。
箱根登山鉄道線内(小田原~箱根湯本)のみで特急ロマンスカーを利用される場合は、運賃の他に、空席がある場合に限り座席券(200円)を購入のうえ乗車可能です(座席は指定できません)。尚、以前は線内での乗車自体ができませんでした。
一方の各駅停車はほぼ終日に亘り毎時4本の運転です。小田原~箱根湯本の線内運転をはじめ、町田、相模大野、新松田から乗り入れて来る列車や、その新松田以遠は急行として(新松田~箱根湯本は各停)運転される列車もあります。
使用車両について、すべて親会社である小田急の車両による運用で、特急はロマンスカーの各系列、各停は通勤形である1000形の4連が使用されています。
小田原~箱根湯本の所要時間は、特急ロマンスカーは途中駅ノンストップで、各駅停車は当然、各駅に停車しながら、ともに15分前後です。線形が悪くて特急も速度が上がらず、単線ゆえに行き違いが多いので特急・各停とも所要時間に大差ありません。
乗換駅 | 乗換路線 |
小田原駅 | 小田急電鉄:小田原線(特急ロマンスカーなど一部列車は直通運転) 伊豆箱根鉄道:大雄山線 |
小田原駅 | JR東日本:東海道本線、<東海道貨物線>。JR東海:東海道新幹線 |
箱根湯本駅 | 箱根登山鉄道:鉄道線(強羅方面【箱根登山電車】) |
(参考:交通新聞社『東京時刻表』、Wikipedia)