久大本線(福岡県久留米市~大分県大分市) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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日田駅にて2006年撮影。観光特急の『ゆふいんの森』です。

 

今回は、福岡県の久留米駅から大分県へ入り、小京都・日田や人気の温泉地・由布院を経由して大分駅に至る観光路線、
久大本線(きゅうだいほんせん【愛称:ゆふ高原線】)を紹介します。


 

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(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名   区間   営業キロ   備考  
JR九州:久大本線  久留米~大分  141.5km  全線単線・非電化  
  
  
踏破達成時   2006年2月  
撮影時   2006年、2011年  

  

  

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久留米駅にて2006年撮影(写真が古くて申し訳ございません)。
現在は橋上駅舎に変わり、九州新幹線の駅も併設されています。

 

久留米駅を発車すると鹿児島本線と並走して住宅地を南下します。一部区間では九州新幹線の高架橋の真下を走ります。しばらくすると左へカーブして鹿児島本線、九州新幹線と分かれ、西鉄天神大牟田線をアンダーパスします。その後も住宅地を走り久留米高校前、古い駅舎が残る南久留米、久留米大学前、九州自動車道をアンダーパスし御井に着きます。
御井を発車後は住宅地が途切れ、水田の中を走るようになります。また、南側車窓には山並みが接近してきます。そして少し高度を上げ、善導寺付近からは畑の中を走るようになり、北側車窓は筑後平野を遠くまで望めます。


 

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筑後草野付近にて。遠方の朝倉市(甘木)方面を望む。

 

筑後草野を過ぎると今度は高度を下げ再び田園地帯へ。田主丸を過ぎると久留米市からうきは市へ入り筑後吉井、うきは、筑後大石と東進します。いずれの駅前も住宅地を形成しています。


 

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筑後大石を発車してしばらくすると筑後川を渡り、福岡県うきは市から大分県日田市へ入ります。

 

その後は山間部に入りトンネルの連続で、右側車窓には筑後川の峡谷を望めます。そして左側から日田彦山線が合流すると夜明(よあけ)に着きます。
夜明を発車後も筑後川に沿って走りますが、谷が開けてくると日田盆地に入り光岡(てるおか)、そして花月川を渡った後に市街地に入り、側線が広がると主要駅である日田に到着します。


 

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日田駅にて。単式・島式ホーム2面3線と側線を持つ拠点駅です。
また、日田の町並みは「小京都」として有名です。

 

日田を発車すると丘陵を避けるように住宅地を走り豊後三芳へ。その後は山間部へと入り、やがて筑後川の支流である玖珠(くす)川に沿って走ります。そして玖珠川を3度渡ると豊後中川、さらに玖珠川の山深い谷を進み、こんどは玖珠川を4度渡り天ケ瀬に着きます。


 

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天ケ瀬付近にて。駅近くには玖珠川に沿って所狭しと温泉街があります。

 

天ケ瀬を発車後も山間部・玖珠川の谷間を東進し、玖珠川を2度渡り杉河内、玖珠町へ入って玖珠川を1度渡り、やがて谷が開けてくると北山田、そして玖珠盆地の田園風景の中を走り、やがて住宅地に入ると玖珠町の中心駅で構内に扇形機関庫が残存している豊後森に到着します。


 

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豊後森にて。豊後森機関庫は廃止された後も残されています。
2009年には扇形機関庫と転車台が近代化産業遺産に認定されました。

 

豊後森を発車すると玖珠川に沿って徐々に南へ針路を変え、九重町に入るとかつては宮原(みやのはる)線が分岐していた恵良、そして山間部に入り玖珠川(これで最後になります)を渡って引治、そして再び東へ針路を戻し、集落が見えてくると豊後中村に着きます。
豊後中村を発車後は玖珠川の支流である野上川に沿って谷を進みます。北側斜面にはライバル(?)の大分自動車道が見えます。そして久大本線では最も標高の高い(543m)野矢を過ぎるといよいよ山深くなり、線内最長の水分トンネル(1,860m)に入ります。トンネル内で由布市に変わり、水分トンネルを抜けた後も山間部をトンネルでクリアします。やがて山間部を抜けると由布院盆地に入り、正面に由布岳を望めるようになります。そして右へカーブすると市街地に入り、線内最大の観光地である由布院に到着します。駅前には由布院温泉の温泉街があります。


 

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由布院駅にて。改札口を設けないオープンな造りが特徴的です。
単式・島式ホーム2面3線の構造で、駅舎に面した単式ホームには足湯<大人160円、小人80円>があります。


 

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由布院駅付近にて。車窓左側には雄大な由布岳が望めます。

 

由布院を発車すると引き続き右カーブで市街地を抜け、大分川に沿って盆地を下っていきます。尚、一瞬の間ではありますが、車窓右側からも由布岳を望めます。という事は、地図上でも分かるように久大本線は由布院駅を中心として約180度方向転換しています。理由はおそらく由布院の中心部に駅を造りたかったからだとは思いますが、もし野矢駅と南由布駅または湯平駅をショートカットしようとしても相当な急勾配でループ線やスイッチバックは避けられなかったかと思います。大船渡線などは遠回りが仇となってしまった面もありますが、こちらは飯田線の飯田駅付近と同様にΩ(オメガ)カーブで良かったのではないでしょうか?

 

本題に戻ります。由布岳を右側からも望んだ後は南由布、そして由布院盆地から大分川の深い谷間の風景に変わりしばらく走ると湯平に到着します。かつて「由布院町」と湯平村が合併して「湯布院町」になった時、ここの湯平から「湯」の一字を町名に採用されました。現在は「由布市」になっていますが…。

 

湯平を発車すると少々谷が開け、田園の中も走るようになり、庄内、天神山、小野屋と進みます。鬼瀬付近は少々山深くなりますが、その後は山がなだらかな丘陵に変わり、住宅地に入ると向之原に着きます。


 

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鬼瀬付近にて。大分川に沿って河岸段丘が形成されています。

 

その後は大分市に入り、引き続き大分川に沿って田園や住宅地の中を走ります。豊後国分を過ぎてしばらくすると賀来川を渡り、近年開発の進んでいる賀来に着きます。その後は北側の丘陵に沿って住宅地を東進し、大分自動車道をアンダーパスすると南大分、そして国道210号線をアンダーパスすると市街地に入り古国府です。古国府を発車すると短いトンネルを抜け、連続左カーブを約180度、途中で高架線になり最終的に西へ針路を取ります。やがて豊肥本線、そして日豊本線と合流し、終点の大分に到着します。


 

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大分駅にて。きれいな高架駅となっています。
2008年に久大本線と豊肥本線が高架化されました。2012年には日豊本線も高架化される予定です。

  

  
乗り鉄の注意点  

久大本線ではキハ185系使用の特急『ゆふ』が博多~久留米~大分を3往復、臨時特急『ゆふいんの森』(運休日は同時刻に特急『ゆふ』を運転)が博多~久留米~大分で1往復、博多~久留米~由布院で2往復、それぞれ設定されています。

 

一方の普通列車は久留米~うきはで1時間に1~2本、うきは~日田では1~2時間に1本、日田~由布院では5時間ほど間隔が開く時間帯もある超閑散区間ですが(朝夕は概ね1~2時間に1本運転)、由布院~大分では概ね毎時1本にまで増え、さらに庄内・向之原・豊後国分~大分の区間列車が夕方以降を中心に設定されています。

 

普通列車の車両はキハ125形、キハ200形やキハ220形を中心に、夜明以東ではキハ40系も使用されています。

 

久留米~大分の特急での所要時間は約2時間30分です。博多~大分ですと約3時間を要し、日豊本線経由より距離は短いものの、所要時間では『ソニック』に軍配が上がります。
普通列車での所要時間は久留米(1時間強)日田(1時間強)由布院(1時間)大分です。

  

  
のりかえ  

乗換駅   乗換路線
久留米駅   JR九州:九州新幹線鹿児島本線    
夜明駅   JR九州:日田彦山線    
大分駅   JR九州:日豊本線 (小倉方面宮崎方面)、豊肥本線【阿蘇高原線】    
  
(参考:Wikipedia)