常磐線(その4・いわき~岩沼[~仙台]) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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日立木駅にて。ワンマン列車に使用される701系電車です。

  

今回は、常磐線編の第4回、福島県のいわきから福島県浜通りを縦貫し、宮城県の岩沼へ至る区間、
いわき~岩沼[~仙台]間を紹介します。
  
尚、今回の記事は2011年3月11日以前のデータに基づいて作成しています。    

  

  

2011年11月現在、広野駅~亘理駅の間が不通です。   

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名   区間・営業キロ   備考  
JR東日本:常磐線  日暮里~水戸~岩沼([※1]343.1km)  支線は含めず  
[※1]2011年3月11日以前のデータです。     
  
  

今回紹介の区間(2011年3月11日以前のデータ)    

区間   営業キロ   備考  
いわき~岩沼  133.7km  (※2)単線・複線が混在。全区間、交流20,000V(50Hz)電化  
(※2)いわき~四ツ倉、広野~木戸、大野~双葉が複線区間。      

  

  

踏破達成時   2005年1月  
撮影時   2010年8月  

  

  

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いわき駅にて。ほとんどの普通列車が当駅を始終着としており、水戸方面との往来には乗り換えが必要です(一部直通列車あり)。

  

いわき駅を発車すると住宅地と田園の境界を走り草野、そして次第にローカル色が濃くなり四ツ倉に着きます。上野駅から続いてきた複線区間は当駅で一旦終了します。
四ツ倉を発車して住宅地を抜けると山間部に入り、その後は太平洋の近くを走るようになり久ノ浜(ひさのはま)に着きます。

   
   

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四ツ倉~久ノ浜にて。この付近、車窓右手(東側)には太平洋を望めます。

  

久ノ浜を発車すると海沿いの山間部にある末続に到着します。その後はいわき市から広野町に入り町役場に近い広野に着きます。

  
  

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久ノ浜~末続にて。この間はトンネルが多いですが、現在線のトンネルの海側には非電化時代の旧線のトンネル跡が多数残っています(見づらいですが…)。

  

広野からは複線に戻ります。線形は良くなり、丘陵地帯を北上します。海側には東京電力広野火力発電所があります。楢葉町に入り、短いトンネルを抜けると田園地帯に変わり木戸に着きます。木戸からは単線になり、田園と丘陵の中を走り竜田、その後は長い金山トンネルを抜けて富岡町に入り、東京電力福島第二原子力発電所の西側をかすめるように通って海に近い富岡に着きます。富岡の市街地は内陸側にあります。
富岡を発車後は丘陵地帯を左へ右へカーブしながら進み、夜ノ森を過ぎると本当に夜の森の様な森の中へ入ります。大熊町に入ってしばらくすると森を抜け、丘陵にある農村地帯を盛土高架や掘割でクリアし、大野に着きます。

  

  

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大野駅にて。福島第一原子力発電所事故の最寄り駅で、現在、警戒区域内にあるために立ち入ることができません。
写真は2010年8月のもので、それから1年も経たずに震災、原発事故に見舞われました…。
駅の利用客の方々も現在は避難生活を送られていると思うと心が痛いです…。
一日も早く写真のような日常の光景が戻ってきてほしいです。

  

大野からは複線区間になり丘陵地帯を走りますが、この付近の海岸線に、2011年3月11日の東日本大震災により事故が発生した東京電力福島第一原子力発電所があります。常磐線は双葉町に入り、やがて市街地が見えてくると双葉に到着します。双葉から先は単線に戻り、以降終点の岩沼まで単線区間が続きます。

  

双葉を発車後も丘陵の農村部を走り、浪江町に入り高瀬川を渡ると住宅地に入り浪江着。そして、その後しばらく田園の中を走った後山間部に入ります。今度は南相馬市に入り、山あいにある桃内駅を過ぎた後はさらに山深くなります。幾つかのトンネルを抜けた後しばらくして平地に出て小高に着きます。小高を発車後もしばらくは丘陵を走り、やがて平地に変わると磐城太田、再び丘陵を抜けて今度は市街地に入ると原ノ町に到着します。

  
  

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原ノ町駅にて。福島県浜通り北部、南相馬市の中心駅で、運転上の拠点駅でもあります。
415系電車は、現在当駅が北限で以北は701系電車、E721系電車が運用されています。
普通列車は当駅にて乗り換えが必要なケースが多いです。

  

原ノ町を発車すると新田川を渡り、車窓風景は市街地から農村部へ変わります。そして丘陵を抜けて真野川を渡ると住宅地に入り鹿島、しばらく田園地帯を走った後は丘陵に変わり、相馬市に入ります。そして日立木を過ぎると平地に出て田園地帯を走り、やがて市街地に入ると相馬に到着します。

  

相馬を発車すると間もなく農村地帯に入り、丘陵と平地を繰り返しながら走ります。新地町に入って駒ヶ嶺、今度は太平洋と1km以内の所を走り、2011年3月11日の東日本大震災により大きな津波被害を受けた新地駅に着きます。

  
  

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新地駅にて。1枚だけ写真を撮っていました。遠方の松原(?)の向こうには太平洋があります。
当駅は津波で大きな被害を受け、停車中のE721系電車が津波に飲まれてしまいました…。
幸い乗客・乗員は高台に避難して全員無事でした。

  

新地からは平坦な道のりに変わり、主に左側の丘陵を見ながら走り、福島県から宮城県山元町に入ります。丘陵は少しずつ遠ざかり田園風景の中を坂元、山下と北上し、亘理町に入って浜吉田、常磐自動車道をアンダーパスした後しばらくして住宅地に入って亘理に着きます。
亘理を発車後は再び田園地帯に戻り、左側から丘陵が近づくと逢隈に着きます。

  
  

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亘理~逢隈にて。亘理から岩沼までは現在運転を再開しています。
田園風景の中を走ります。西の方には丘陵が見えます。
この付近より南の区間では、線路を海から遠い山側へ移設する計画があります。

  

逢隈を発車後はトンネルを抜けると阿武隈川を渡り、岩沼市に入ります。田園地帯を走り、右へカーブすると日暮里を発車後別々に走っていた東北本線と合流し、さらに日本製紙岩沼工場への専用線と合流した後市街地に入ると終点の岩沼に到着します。

  
  

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岩沼駅にて。常磐線の終着駅ですが、常磐線の列車はすべて東北本線に乗り入れ、仙台(一部は利府)まで直通します。

  

  

乗り鉄の注意点  

今回紹介の区間では特急『スーパーひたち』がいわき~原ノ町間で5往復、原ノ町~仙台間では4往復運転されています。
一方の普通列車は大半が原ノ町を境に系統が分断され、いわき~原ノ町ではデータイムは1~2時間に1本、朝夕は概ね1時間に1本の運転で、いわき~草野・四ツ倉・富岡には区間列車も少数ながら設定されています。原ノ町~岩沼では概ね毎時1本の運転で、新地・山下~岩沼には区間列車が数往復あります。なお、岩沼方ではすべての列車が仙台まで直通運転します。

  

普通列車の車両は3扉セミクロスシートのE721系をはじめ、一部の列車に701系や415系、そしてE501系(草野→いわき→水戸の1本のみ)も使用されています。

  

また、原ノ町~岩沼間は『Suica』のエリア内ですが、いわき以南の駅とまたがって利用できないので注意が必要です。

  

いわき~仙台の所要時間は、特急利用で約2時間、普通列車では3時間弱かかります(岩沼~仙台は20分強)。

  

  

のりかえ  

乗換駅   乗換路線   
いわき駅   JR東日本:常磐線(水戸、東京方面)磐越東線   
岩沼駅   JR東日本:東北本線(福島方面)   
(名取駅)   仙台空港鉄道:仙台空港線   
(長町駅)   仙台市地下鉄:南北線   
(仙台駅)   JR東日本:東北新幹線 (東京方面新青森方面)   
(仙台駅)   JR東日本:東北本線(盛岡方面)仙山線仙石線(地下ホーム)   
(仙台駅)   JR東日本:仙石東北ライン   
(仙台駅)   仙台市地下鉄:南北線東西線。JR東日本:仙石線(あおば通駅)   
  
(参考:Wikipedia)  

  

  

あとがき   

今回紹介の区間は、2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波の影響、そして福島第一原子力発電所の事故の影響で甚大な被害を受け、運休になっている区間があります。また、原発事故が収束しない限り完全復旧はないと予想されます。
被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
  
また常磐線の列車に乗って福島県浜通り地方を乗り鉄できる日が来ることを願っています。