泳ぐ写真家龍之介 -131ページ目

「マフィアの10カ条」

"イタリアで、マフィア構成員のための「十カ条」ともいえる文書が明らかになった。シシリア島マフィアの最高実力者とされ、5日に逮捕されたサルバトーレ・ロ・ピッコロ容疑者の自宅から見つかったもので、8日付のイタリア各紙が報じた。(ロイター)”

ということですが、その内容はきわめて倫理的道徳的であるそうです。
例えば、"頻繁にバーを訪れてはいけないことや、妻を尊重すること”
等など。

以前神父から聞いた話では、
熱心なカトリック教徒が多いマフィアの殺し屋たちは、
仕事(殺人)のあとに必ず教会で懺悔するとか。
その内容は教会法に守られ、警察が、懺悔を受けた神父に尋問しても、
神父は決してその内容については語らないそうです。
そのことは、キリスト教社会の中では認知されているとか。

マフィアの殺し屋は多くの場合、
引き取り手のなかった孤児たちで、
マフィアによって育てられ、殺し屋になっていくそうです。
彼らは「仕事」をしていく以外には選択の余地がなく、
そこから足を洗うことは死を意味するといいます。
悲しい話です。

「8×10ポラロイド」




最近日本で開催された「フェルメール」のような写真を目指していたことがあります。

どちらかというと写真というよりは絵画の雰囲気を持った写真とでもいいましょうか。


いろいろと技術的に試してみて、8×10インチのポラロイドが

もっともそれに近いと感じ、数点撮りだめしました。

ご存知ない方のために説明しますと、

ポラロイドのプリントのサイズが8×10インチ(約20cm×25cm)あるわけです。

もちろんカメラも巨大で、蛇腹式のビューカメラを使います。

結構、物理的にもエネルギーを消費する撮影なのです。


しかし、写真はあくまで写真であって、

絵画的なものを追求しても仕方ない。という結論に達しました。


ただ、いろいろと物を構成したり、ライティングを組み立てたりと

とても勉強になりました。

当時、商品撮影にそのアイデアを活用して、結構、重宝がられたものです。

現在は商品撮影からは足を洗い、

すきな人物やドキュメンタリーばかり撮っていますが、

そのころが懐かしい気もします。

しかし、

過去を振り返ってばかりでも仕方ないし。


そのときに興味があるものを撮っていたいというポリシーで来たので

それで良いのだと思っています。



「ルネッサンス音楽とロックミュージシャン」



意外と知られていないのですが、

世界的なロックやリズム&ブルースのミュージシャンは、

幼少時代に聖歌隊で歌っていた経験を持っています。

黒人の歌手では聖歌隊で歌っていなかった歌手を探すのが難しいくらい。


ロックの世界では特に、

ローリングストーンズのキース・リチャーズ、ビートルズのジョン・レノンは

すばらしいボーイソプラノだったそうです。

彼らが歌っていた聖歌隊はウェストミンスター大聖堂聖歌隊。

そこで主にルネッサンスの聖歌を歌っていたそうです。


そう、


欧米の音楽は教会から始まっています。

教会で音楽の魂を肌で感じて、基礎を学んで、

それから、クラシックへ、ロックへ、リズム&ブルースへと

旅立っていくのですね。

いきなり、ベートーベンやハイドンだと、子供はびっくりしてしまいます。

なにしろ、大作曲家の精神的なルーツを知らずして

いきなり芸術作品を演奏させられるのですから。


私の場合もそうでした。

3歳でいきなりベートーベンですから。

クラシックが嫌いになりました。


しかし、その後、カトリック修道院の聖歌隊で歌い始めてからは

音楽に対する見方が180度変わりました。


その後、縁あって、イギリス大使館の聖歌隊で歌いましたが、

そこでキースリチャーズやジョンレノンの後輩たちと一緒に歌うことができて、

音楽をジャンルで区別したりすることの無意味さを知りました。

そして、西洋音楽はひとつにつながっていることを実感しました。

ロックもリズム&ブルースもクラシックも、

脈々と、中世、ルネッサンス、現代と受け継がれている”ミュージック”

の枝葉なのです。