「ルネッサンス音楽とロックミュージシャン」 | 泳ぐ写真家龍之介

「ルネッサンス音楽とロックミュージシャン」



意外と知られていないのですが、

世界的なロックやリズム&ブルースのミュージシャンは、

幼少時代に聖歌隊で歌っていた経験を持っています。

黒人の歌手では聖歌隊で歌っていなかった歌手を探すのが難しいくらい。


ロックの世界では特に、

ローリングストーンズのキース・リチャーズ、ビートルズのジョン・レノンは

すばらしいボーイソプラノだったそうです。

彼らが歌っていた聖歌隊はウェストミンスター大聖堂聖歌隊。

そこで主にルネッサンスの聖歌を歌っていたそうです。


そう、


欧米の音楽は教会から始まっています。

教会で音楽の魂を肌で感じて、基礎を学んで、

それから、クラシックへ、ロックへ、リズム&ブルースへと

旅立っていくのですね。

いきなり、ベートーベンやハイドンだと、子供はびっくりしてしまいます。

なにしろ、大作曲家の精神的なルーツを知らずして

いきなり芸術作品を演奏させられるのですから。


私の場合もそうでした。

3歳でいきなりベートーベンですから。

クラシックが嫌いになりました。


しかし、その後、カトリック修道院の聖歌隊で歌い始めてからは

音楽に対する見方が180度変わりました。


その後、縁あって、イギリス大使館の聖歌隊で歌いましたが、

そこでキースリチャーズやジョンレノンの後輩たちと一緒に歌うことができて、

音楽をジャンルで区別したりすることの無意味さを知りました。

そして、西洋音楽はひとつにつながっていることを実感しました。

ロックもリズム&ブルースもクラシックも、

脈々と、中世、ルネッサンス、現代と受け継がれている”ミュージック”

の枝葉なのです。