公園のテーブルに2匹の猫が寝ていた。木漏れ日がその毛並みを優しく揺らす。
「右側が隣町の長老だよ」
殿下の囁きに、僕は頷いた。
僕たちはゆっくりと歩み寄り、そっと木のベンチに飛び乗った。
「おやすみのところすみません」遠慮がちに殿下が声をかけると、2匹がゆっくりと振り向いた。
「ん? おお、五右衛門じゃないか」
げ……殿下は五右衛門なんて純和風の名前だったのか。マギーの方がまだましな気がする。
「ご無沙汰しております」
「どうした、突然」
「実は、隣町と戦争になりそうなんです」
「なんじゃと!」隣町の長老が目を見開いた。
「知恵をお借りするために来たのです。もちろん、それを回避するための知恵を」

経緯(いきさつ)は殿下がかいつまんで話した。二匹の長老は目を閉じたままそれを聞いていた。本当に寝てしまったのではないかと、心配するほどの静けさだった。
「なるほど、そんなバカげたことをあいつらやりよったか。すまんの」隣町の長老は苦渋に満ちた表情を浮かべた。
「いえ、長老様が謝る必要などありません」殿下が慌てて首を振る。
「しかし、ワシらの仲裁などあいつらが受けるだろうか」
「その前に手を打ちます。頃合いを見て出ていただければいいのです。長老様たちの力が必要なのです」
「ということは、状況を見ながらワシらは待機ということじゃな。おいぼれで役に立つならなんでも引き受けよう」
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