クローバー(ノンフィクション小説) -92ページ目

死ぬはずだった夜‐48‐


お姉ちゃんは
アイスノンを渡してくれた。

そして2人で寮の中を隅々までチェックしたが
男はいなかった。

「鍵……閉まってるけどどっから入ったんだろ?」

「……あ、あぁ~ほんとだね」


自分が鍵を閉めた事を
お姉ちゃんには言わなかった。

みんな無事で良かった……


ただ、彼氏に会いに行くと言っていた友達は
部屋にいなかった。


今日2階にいた学生は
2人だけ……


そう……
始めから2人だけ。

死ぬはずだった夜‐47‐


「……どうした??」

「やっぱびっくりするよね…… 殴られた」


「は!? 誰に??」

「知らない人……」
「お姉ちゃん!あたし急いでるんだ! あたしと一緒にみんなが無事か確認して欲しい」


「警察は呼んだの?」

「まだ……」


「まだって…… 」

「あたしは大丈夫だから……夜が明けたらちゃんと学校に報告しに行くから…… おねがい!!」

死ぬはずだった夜‐46‐


寮長の部屋の前

寮長は1つ年上の同級生。
『お姉ちゃん』と呼んでいた。

流れる血を拭いタオルの綺麗な部分で
顔を隠してドアを叩いた。

こんな夜中に出てくれるかな……


「……誰?」

「お姉ちゃん? ルナ……」
「まだ開けないで! 開けてもびっくりしないでね」


「どしたん?…… 分かったよ」

そう言うとドアが開いた。



そして案の定
顔を見るなり絶句した。