クローバー(ノンフィクション小説) -143ページ目

命の価値-24-


帰りの車中
詳しい状況をリエに説明した。

あとは黙ってポケベルを
持ち出した事も……

リエは

「ルナちゃんらしいよ」

そう言って
泣きながら笑っていた。

山から転落したにも関わらず
ドアを叩いた時に肩を痛めたのと
真珠の貝殻で手を切った程度で
怪我という怪我はなかった。

傷の手当てをしてもらい
リエと2人同じベッドで
少し眠った。


外は豪雨となり
雷がけたたましく鳴り響いていた……

命の価値-23-


「……もしもし?」

出た!
後輩だ。

急いでリエに代わるよう伝えると
寝ぼけ声のリエが電話に出た。

時間がないので
とりあえず指定した場所迄
迎えに来て欲しいとだけ言い
電話を切った。

数十分後猛スピードで
リエが迎えに来てくれた。


そして私の姿を見て
先に泣いたのは

リエだった……


ずぶ濡れの服に
泥だらけの顔……

手には
血が滲んでいた。

命の価値-22-


1時間位かけて山を登り

さらにそこから
1時間公衆電話を目指して
ひたすら歩いた。

真夜中

車も人も通らない中
雨に打たれながら
一人歩き続けた……

やっとの思いで
公衆電話にたどり着く。


何かあった時に
連絡できるように
ポケットに30円入れていた。


まずは
和樹に電話する

出ない……
留守電に切り替わり10円


残り20円


私は
寮に電話をかけた。



お願い誰か出て……