クローバー(ノンフィクション小説) -11ページ目

心友-14-






寮を飛び出し
病院の駐車場へと向かった。

病院が1番安全な場所なんだ。

前に男の電話番号は消した。
だけど電話帳なんてなくても
頭の中に入っていて……

よくかける番号は
語呂合わせで覚えていた。


心ちゃん……
助けて。


そう願いながら番号を押した。



「もしもし?」

「もしもし心ちゃん!!心ちゃん……
    あたしもう1人じゃ無理みたいなんだ。
    心ちゃん……助けて」


「……ルナごめん。今は無理だ。彼女と
    色々あってそれどころじゃないんだ」

「え……?」
「何かあったら……
    助けてくれるって言ったじゃん!!」


その時は……
明らかにいつもの自分ではなかった。
精神的に追い詰められていた。

心友-13-





その数日後……
幸也に呼び出された。

「お前が俺の気持ちを分からないみたいだか
    ら俺の知り合いに間に入ってもらう事に
    した。必ず1人で来い」

怖かった…

次は何をされるんだろう
誰を連れてくるんだろう……


所詮女の力じゃ
男には敵わない。

何度も思い知らされた。

非力だ……



心ちゃんに電話をした。

わたしとリエの兄貴分。


「ルナに何かあったら俺が助けてやる!
    約束だ」

そう言ってくれた心ちゃん……




約束してくれたよね?
私は初めて
自ら助けを求めた。

心友-12-




気付いたら寮で……
リエからは何度も着信があっていた。

気が狂いそうな自分がいて……
寮から飛び降りたら死ねるかなぁ
なんて考えている。

それでも死ねなかったのは
何故だろう……


針を取り出し
耳に何個も穴を開けた。

腕は目立つ……
だから髪で隠れる耳。

痛みを感じなければ
生きる事を忘れてしまいそうだった。



幸也の言葉が
頭の中でこだまする……




「死ぬなんて楽な事考えるなよ?
   お前は生きて償え」