フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京 -37ページ目

フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京

フィレンツェ観光ガイドの資格を2016年に取得しました。
現在は都内で美術の鑑賞の仕方を教えています。
詳しくはホームページから。
http://mariko-no-heya.com/


人に勧めたい本 ブログネタ:人に勧めたい本 参加中

 

Buon giorno♪

 

絵の背景を知ると美術鑑賞が楽しくなる!

という紹介をさせていただいています。

 

 

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オレンジの木があるのはメディチ家の象徴。

 

 

もちろんこういったことは文献を参考にして書いています。

その中でも私のお気に入りの数冊をご紹介します♪

 

 

 

 

 

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ローマといえば塩野七生さん、テルマエといえばヤマザキマリさん。

そしてフィレンツェを知るのに欠かせないのがこの本です。

 

 

 

この本を書いた若桑みどり先生は西洋美術史の中でも一番有名な学者の一人です。

(日本美術史なら高階秀爾先生をお勧めします)

 

他の著書も目を通しましたが、何を読んでも本当に詳しい。

モナリザが何を表しているのか、など独自の辛口の語り口調で書いていらっしゃいます。

この「フィレンツェ」もフィレンツェの歴史が隅から隅まで描かれています。

ただ、やっぱり量が多いのでどうしても難解。

 

 

 

 

 

そこで歩きながら読みたくなるこちらがお勧めです。

 

 

最初の頃はこれを持って歩いて、教会に入ったら広げて読みながら美術作品を回っていました。

この本の良いところは写真が多いところ。そして宮下先生が実際に歩くように優しい口調で語ってくれます。

とても簡潔にでも要点を押さえてフィレンツェの歴史が語られているので、最初に手に取るのにお勧めです。

 

 

 

 

同じ「とんぼ」シリーズではこちらも面白いです。

 

 

残念ながら手元にないので、記憶を辿りながらになるのですが、見開きページに2枚の対照的な絵が載せられており、思わずクスッと笑ってしまうような一言が書かれています。

普通の観点ではなく、ちょっと違った観点から美術鑑賞するのにぴったりです。

 

 

 

 

意外なところではこちらも小ネタなんかあったりして勉強になります。

 

 

2014~15年版のボッティチェリ「東方三博士」の人物表記が間違っているようなので、新しい年度のものは修正されているといいのですが・・・

(メディチ家のロレンツォとジュリアーノの表記が逆でした)

 

 

 

 

こちらはイタリアの専門的な美術史が記載されています。

 

 

飛行機の中で読んでみるのも良さそうです。

 

 

本って不思議で行く前に読んでも頭に入らないのですが、実際に見た後だとすごく頭に入ります。

最初から読むより、知っている項目から読むと読み進みやすいかもしれません。

 

 

 

 

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フィレンツェの本は上の通りなのですが、美術史に関しても少し紹介します。

 

 

後期ゴシック(ルネサンスの前の時代)からルネサンス後期まで順序立てて説明されています。

実際の絵付きなので、絵を見るだけでも楽しくなります。

そして絵を見られる場所の地図も付いているので、イタリアで美術鑑賞をする際に持っていくと楽しいと思います。

ちなみにローマよりもヴェネツィアよりもフィレンツェが数では圧倒的に多数でした。

 

 

 

 

 

 

毛皮を着て十字架を持ってたら洗礼者ヨハネ

マリア様の服は青と赤

羽の付いた靴を履いていたらヘルメス(マーキュリー)

など、西洋美術では人物を特定する持ち物(attribute)があります。

いろいろな観点から紹介されているので、絵を鑑賞するときに見比べてみると分かりやすいと思います。

 

 

 

 

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最後に2冊、私のオススメの本を紹介します。

岡田温司先生という西洋美術史の巨匠がいらっしゃいます。

一度だけですが、講義を聞いたことがあります。

 

 

この本を出版されたときです。

在学中からファンが多い先生でしたが、本当にわかりやすく色々な絵画を紹介しながら説明していただき、理解が深まりました。

 

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実はイエスの母「マリア」の名前が出てくるのは聖書で数カ所だけって知ってました?

 

 

 

 

 

そしてもう1冊がもう一人のマリアについてです。

 

 

タイトルも素敵。

こちらもマグダラのマリアの絵画を元にどのように描かれているか、そして聖書ではどのような役割をしているかについて説明されています。

 

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岡田先生の凄いところは聖書のどの部分に登場しているか、ということを細かに書いていらっしゃるところです。

それを元に絵を見るときに聖書のどの部分なのか、そしてその部分には何が書かれているのか、を知ることができました。

 

 

 

 

 

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さてさて、海外に住んでいると日本語の本はなかなか手に入りません。

重量制限もあり、ここで紹介した本もほとんど置いてきました。

この記事を書くにあたり検索していると、まだ読んでいない本で面白そうなものがいっぱい。

日本にいたらあの本も、この本も・・・と目移りしながらこの記事を書いていました(⌒-⌒; )

 

今手元にある美術関連の本は2冊。

でも少なければそれはそれでいいこともあるのです。

この2冊、ほんとボロボロになるくらい読んでいます。

いたるところにしおりが挟んであり、ページに折り目がついており、本を開けると色とりどりのメモが書き込まれています。

 

本がたくさんあるときは並べて満足していたのですが、今はきっちり読み込んでいます。

"Less is more" - ヨガで使う言葉ですが、その意味がわかるような気がします。

 

 

 

 

 

 

第六感ってあると思う? ブログネタ:第六感ってあると思う? 参加中

Buon giorno♪

フィレンツェでは昨日から雨と風がとっても強くなりました。

そういえば昨年の2月も台風かと思う天気が続いたことがあります。


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ボッティチェリの「春」

右端に描かれているのは西風のゼフィロスです。

春はこの風とともに訪れると信じられていました。

春風というより強風な感じが伝わってきます。

 

600年前にもフィレンツェに吹いていたであろうこの強風。

ボッティチェリにインスピレーションを与えたと思えばちょっとガマンできそうです。

 

ボッティチェリの「春」に描かれた愛の形についてはこちらから。

(昨日はアメブロがメンテ中だったのでこっそり別サイトで書いてました)

 

 

さてさて、今日は絵を見たときに感じる感覚についてちょっと考えてみたいと思います。

 

 

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大学で芸術学を学んでから、フィレンツェでボッティチェリの「春」を見ることは長年の夢でした。

でもいろんな国には行くのになかなかフィレンツェにはたどり着けなかったのです。

 

そんなある日ふとしたきっかけでフィレンツェに行くことになりました。

そして最初に「春」を見たときの感動は忘れられません。

 

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この顔を見たときに何か心がかき乱されるような気がしました。

 

それからウフィツィ美術館に行ってもこの絵の前でだけはたっぷり時間をとります。

変わらないはずの表情ですが、なんとなく見るたびに感じるものが違うのです。

 

私にとってはこの「春」がものすごい感動を生んだのですが、絵はなんでもいいと思います。

なぜ人は絵を見て感動するのでしょう?

 

 

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感動するのなんて当たり前といえば当たり前ではあるのですが、深く考えると面白いことに気づきます。

 

こう言っては夢を壊してしまうようですが、絵は分解してしまえば所詮キャンバスと絵の具でしかありません。

でも私たちはそれを見て感動するのです。

 

そもそも私たちは絵を「見て」いるのでしょうか?

もちろん「視覚」としての認識から入りますが、「視覚」だけでは感動を生むことはないと思います。

 

では「感動」はどこから生まれるのでしょう?

どうして絵を見ると優しい気持ちになったり

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心が揺さぶられたりするのでしょう?

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人は「視覚」を通して絵を認識しますが、絵は「心」で見ているのではないかと思うのです。

だから感動したり、ドキドキしたり、時には涙を流すこともあるのだと思います。

 

その絵が心に触れるから。

その絵を通して自分の心に触れるから、人は感動するのです。

 

 

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このブログで取り上げているのは私の心に触れる作品です。

有名無名、絵画彫刻建築物と形も問いません。

逆に心に触れないものは有名なものでも書いていません。

というか書けないのです。だって感じないものには何にも感じないんだもの・・・

 

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逆に感動する作品を見るともっとその作品について知りたいと思います。

だから作られた背景や作者についても一所懸命調べます。

そうやって見ていくとなんとなくストーリーが見えてきます。

その時代も作者も生き生きと立ち上がってくるのです。

 

 

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芸術作品に触れるのは自分の中にある何かを目覚めさせる行為かもしれません。

五感だけではない何か・・・

そして目覚めさせればさせるほど第六感というのはさらに磨かれていくように思います。

 

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ぜひ絵を見る時、自分の心にも触れてみてください♡

 

 

 





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Buon giorno みなさん♪

 

フィレンツェは雨の日曜日。

こんな日は美術鑑賞に限ります♪

 

ということでボッティチェリの「誹謗」の解説の続きを紹介したいと思います。

 

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先日の記事ではこの絵画の概要を説明しました。

今日はこの絵画が描かれたフィレンツェの時代背景を紹介したいと思います。

 

 

 

ボッティチェリといえば「ヴィーナスの誕生」や

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「春」といったギリシャローマ神話を復活させたルネサンスの画家として有名です。

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どちらにも共通するのが少しメランコリックな画調に美しい色彩、そして理想化された世界を描いていることです。

 

 

「春」が描かれたのが1478年ごろ、そして「ヴィーナスの誕生」が描かれたのは1484年ごろと言われています。

 

1445年生まれのボッティチェリは30代。経験と創造力が一番発揮される年代だと思います。

 

そしてその頃のフィレンツェはロレンツォ豪華王が権力を掌握していました。

彼は政治だけではなく、新プラトン主義というルネサンスの基礎となる哲学を保護し、たくさんの芸術家を育てました。

 

ボッティチェリもその一人です。

そういったフィレンツェの新しい空気の中で生み出されたのが「春」や「ヴィーナスの誕生」です。

 

そのような自由な空気がこの時代のボッティチェリの作品には感じられます。

 

 

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ここでもう一度「誹謗」をみたいと思います。

 

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ロバの耳を持った王、それに囁く2人の若い女、

頭巾をかぶった怪しい男、美女が裸の男の髪を引きずっている様

老婆の表情、そして裸婦の硬い肉体・・・

 

どれをとっても「春」や「ヴィーナスの誕生」の甘さがありません。

なんというか「愚」や「やるせなさ」「暗さ」といったものが目につくような気がします。

 

ボッティチェリはどんな気持ちでこの作品を描いたのでしょう?

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いつ見ても素敵♡

 

「誹謗」が描かれたのは1495年ごろ。

フィレンツェの新しい芸術の庇護者であったロレンツォ豪華王は1492年に亡くなっていました。

そして代わりに台頭したのがサヴォナローラです。

 

GirolamoSavonarola

(Wikipediaより拝借)

 

1490年にフィレンツェのサンマルコ寺院に来たサヴォナローラ。

彼はフィレンツェの異教的で享楽的な文化を徹底批判します。

こんな生活をしていたら今に天罰が下るぞ、と。

その言葉を反映するかのようにロレンツォの死、そしてフランス軍のフィレンツェ侵攻が始まります。

これに怯えたフィレンツェ市民たちはメディチ家を見放しサヴォナローラに従います。

 

サヴォナローラの信奉者の中にはボッティチェリもいたと言われています。

新プラトン主義に基づいた異教的な絵を描いていたボッティチェリですが、サヴォナローラの説教を聞いて改悛したとされています。

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1490年ごろに完成したボッティチェリの「受胎告知」

それまでの甘くてメランコリックな雰囲気に加え、少し不穏な空気が感じられます。

 

 

「誹謗」が描かれたのは、ロレンツォというバックボーンを失い、外国から攻め込まれ、それまでの行いを批判する修道僧の登場、というフィレンツェ市民が不安いっぱいになっていた頃だったのです。

 

自由を謳歌するロレンツォの時代から、政治的不安の満ちた1490年代へ・・・

そんな時代を反映するかのように「誹謗」にはそれまでの作品にあった甘さが一切排除されているのです。

 

 

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一つの作品をとってもその時代背景を知るといろいろなことが見えてきます。

そう、芸術というのは毎日の生活からかけ離れたものと思われがちですが、政治や経済と密接な関わりがあるのです。

スペイン内戦がなければゲルニカは生まれず、経済的余裕がなければ絵の具もキャンバスも買えません。

 

そういった社会的背景も絵画は映し出しているのです。

そして、画家の人生も色濃く反映していると思います。

 

今回は時代的背景を紹介しました。

次回は1490年以降のボッティチェリの人生の側面から「誹謗」をみたいと思います。

 





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Buon giorno みなさん♪

 

土曜日の朝、ゆったりとお過ごしでしょうか?

私にとって朝ゆっくり過ごすのは一番のご馳走。

そしてそんな朝にぴったりなのがヨガです。

 

なんでヨガをするの?

ダイエット?スタイル維持?健康のため?

どれも「イエス」ですがなんとなくそれだけではない気がします。

 

ということでなんでヨガをするの?

私とヨガのカンケイについてお話ししたいと思います♪

 

ドゥオモの見えるテラスでヨガ♡

 

 

 

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よくヨガの質問で「体が硬いんですが大丈夫ですか?」というものがあります。

はい、だいじょうぶです。

私も結構硬いです(笑)

 

私の先生はよく

「すごいポーズができても別に感心しないわ。それより呼吸をしっかりしている人を見ると感動するの♡」

と言っていました。

 

そう、ヨガで大事なのは「呼吸」です。

おっとっと・・・よろめいているところ。

 

今でもいくつかのポーズはできません。

でも呼吸をすることだけは忘れません。

普段と少し異なるのはヨガの時は「意識的に」呼吸します。

 

人はご飯を食べなくても40日程度生きられるそうですね。

お水がないと3日程度。

でも空気がないと1分も持ちません。

それほど呼吸って大事なんです。

 

ここ最近で「意識的に」呼吸をしたのはいつでしょう?

これほど大事なことなのに、実は「意識的に」呼吸をしてることって少ない気がします。

 

 

生きるのに不可欠な呼吸・・・ヨガはそんなことを思い出させてくれるのです。

 

 

普段はこんな感じで呑んだくれてます(;^ω^A

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が、ヨガをする時はストイックです。

練習は誰かのためにするわけではありません。

誰かに見せびらかすものでもありません。

正直うまくなろうという気もありません。

ただただ体を動かして自分の体と向き合うだけです。

左右で結構違いが大きい。

 

 

 

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ヨガの一番最後にシャバアーサナというポーズをとります。

すべてを明け渡して寝転ぶポーズです。

そこから起き上がる前に必ずお願いすることがあります。

 

 

自分をハグしてください♡

 

 

 

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人のために何かをすることは美徳とされます。

実際にその通りだと思います。

でも自分のために何かをすることが他人の妨げになるわけではないと思うのです。

 

生きるために必要不可欠な呼吸。

でもそれって誰かのためになんてできません。

 

人は40日間なくても生きられる食べ物のためには争います。

でも空気のために争ったというのは未だかつて聞いたことがありません。


自分のために呼吸をしたって誰の迷惑にもならないのです。

 

あなたが最近自分のために一息ついたのはいつですか?

緊張している時って息が止まっていませんか?

そんな時こそ自分のためだけに大きく深呼吸をしてみてください。

 

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ヨガでなくてもいいと思うのです。

ただ自分のために少し時間をとる。

自分のためにお茶を淹れる。

自分のために花を飾る。

そんな時間があってもいいんじゃないかなぁと思います。

 

 

ということで私のための時間はズバリ

 

朝寝坊(;´▽`A``

 

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毎週水曜日18時よりヨガのレッスンを開催しています。

フィレンツェ de ヨガ

 

この写真に出てくるロケーションでプライベートレッスンを受けられます。

フィレンツェのドゥオモを眺めながらヨガ・レッスン

 

 

 





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Buona sera!

2月も半ば近くなり日が長くなってきました。


さてさてフィレンツェにはタダで回れる施設がたくさんあります。
美術館に教会・・・タダとは言えどもあなどるなかれ。
イタリア・ルネサンスの真髄とも言える作品が並んでいます。


今回はその中の「サン・マルティーノ礼拝堂」をお届けします。



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フィレンツェの中心地シニョーリア広場から少し北に上がると小さな広場があります。
サン・マルティーノ広場と呼ばれるその場所には小さな礼拝堂があります。
一見すると通り過ぎてしまうような礼拝堂。



入り口の写真。



でもこの小さな礼拝堂の中にはルネサンスを代表するギルランダイオの作品がたっぷり並んでいるのです。





ギルランダイオといえば1400年代にボッティチェリとともにフィレンツェで活躍した画家。


有名な作品としてはオンニサンティ教会の「最後の晩餐」や「聖ヒエロニムス」があります。




こちらは対面にあるボッティチェリの「聖アウグスティヌス」
東京訪問中です。




1480年代フィレンツェで最大規模の工房を誇ったギルランダイオ。
ここの壁画は彼の工房が手がけたとされています。



この壁画、ひとつひとつ見ると共通点があります。





すべて「施し」の精神に基づいた絵なんです。




というのは、この礼拝堂が建てられた経緯と関係します。


1400年代にすでに都市国家として成立していたフィレンツェ。
福祉も充実していました。
捨て子養育院が建てられたのは1419年。
政治の一環としてこのような施設を建てるのは画期的だったのではないでしょうか。



救済の対象は子供だけではありませんでした。
貧困に陥りながらも恥ずかしくて救済を求められない人のために作られたのがこのサン・マルティーノ礼拝堂でした。




「もうどうしようもない」という状況に陥ったフィレンツェっ子たちは救済の依頼を紙に書いてここにこっそり投函したそうです。
それを一枚ずつ係りの人が読み、必要なお金を届けるというシステムでした。


「内緒で」投函できる、というところがフィレンツェっ子の誇りの高さを物語っているような気がするのは私だけでしょうか・・・


この壁画の中に1点面白い作品があります。

これ、牢屋から人が出てくるシーンなんですが、足元に注目してください。


左から
・タイツ+ブーツ
・裸足に靴
・右の3人はタイツのみ
という足元です。


さてこの中でお金持ち&当時一番のおしゃれなのはどの足元でしょう?


答えは「タイツのみ」です。
ルネサンス時代の貴族はタイツに底を入れて履くのがおしゃれだったとか。
靴を履いているのは貧乏の証拠(?)だったそうです。
これを聞いてから絵を見るたびに必死にタイツメンズを探しています。
だって夢は玉の輿ですから('-^*)/





小さな礼拝堂ですが、ルネサンスの真髄がたっぷり。
ちなみにこの胸像はダヴィンチの師匠ヴェロッキオの作品。


美術はもちろん「人間中心」となったルネサンスの政治的な側面も感じてみてください。


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サン・マルティーノ礼拝堂
Piazza San Martino
月~木:10:00~12:00 / 15:00~17:00
金:10:00~12:00
土日祝は休館






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