フィレンツェをもっと知るために・・・マリコの本棚を公開します♪ルネサンスとフィレンツェと | フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京

フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京

フィレンツェ観光ガイドの資格を2016年に取得しました。
現在は都内で美術の鑑賞の仕方を教えています。
詳しくはホームページから。
http://mariko-no-heya.com/


人に勧めたい本 ブログネタ:人に勧めたい本 参加中

 

Buon giorno♪

 

絵の背景を知ると美術鑑賞が楽しくなる!

という紹介をさせていただいています。

 

 

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オレンジの木があるのはメディチ家の象徴。

 

 

もちろんこういったことは文献を参考にして書いています。

その中でも私のお気に入りの数冊をご紹介します♪

 

 

 

 

 

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ローマといえば塩野七生さん、テルマエといえばヤマザキマリさん。

そしてフィレンツェを知るのに欠かせないのがこの本です。

 

 

 

この本を書いた若桑みどり先生は西洋美術史の中でも一番有名な学者の一人です。

(日本美術史なら高階秀爾先生をお勧めします)

 

他の著書も目を通しましたが、何を読んでも本当に詳しい。

モナリザが何を表しているのか、など独自の辛口の語り口調で書いていらっしゃいます。

この「フィレンツェ」もフィレンツェの歴史が隅から隅まで描かれています。

ただ、やっぱり量が多いのでどうしても難解。

 

 

 

 

 

そこで歩きながら読みたくなるこちらがお勧めです。

 

 

最初の頃はこれを持って歩いて、教会に入ったら広げて読みながら美術作品を回っていました。

この本の良いところは写真が多いところ。そして宮下先生が実際に歩くように優しい口調で語ってくれます。

とても簡潔にでも要点を押さえてフィレンツェの歴史が語られているので、最初に手に取るのにお勧めです。

 

 

 

 

同じ「とんぼ」シリーズではこちらも面白いです。

 

 

残念ながら手元にないので、記憶を辿りながらになるのですが、見開きページに2枚の対照的な絵が載せられており、思わずクスッと笑ってしまうような一言が書かれています。

普通の観点ではなく、ちょっと違った観点から美術鑑賞するのにぴったりです。

 

 

 

 

意外なところではこちらも小ネタなんかあったりして勉強になります。

 

 

2014~15年版のボッティチェリ「東方三博士」の人物表記が間違っているようなので、新しい年度のものは修正されているといいのですが・・・

(メディチ家のロレンツォとジュリアーノの表記が逆でした)

 

 

 

 

こちらはイタリアの専門的な美術史が記載されています。

 

 

飛行機の中で読んでみるのも良さそうです。

 

 

本って不思議で行く前に読んでも頭に入らないのですが、実際に見た後だとすごく頭に入ります。

最初から読むより、知っている項目から読むと読み進みやすいかもしれません。

 

 

 

 

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フィレンツェの本は上の通りなのですが、美術史に関しても少し紹介します。

 

 

後期ゴシック(ルネサンスの前の時代)からルネサンス後期まで順序立てて説明されています。

実際の絵付きなので、絵を見るだけでも楽しくなります。

そして絵を見られる場所の地図も付いているので、イタリアで美術鑑賞をする際に持っていくと楽しいと思います。

ちなみにローマよりもヴェネツィアよりもフィレンツェが数では圧倒的に多数でした。

 

 

 

 

 

 

毛皮を着て十字架を持ってたら洗礼者ヨハネ

マリア様の服は青と赤

羽の付いた靴を履いていたらヘルメス(マーキュリー)

など、西洋美術では人物を特定する持ち物(attribute)があります。

いろいろな観点から紹介されているので、絵を鑑賞するときに見比べてみると分かりやすいと思います。

 

 

 

 

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最後に2冊、私のオススメの本を紹介します。

岡田温司先生という西洋美術史の巨匠がいらっしゃいます。

一度だけですが、講義を聞いたことがあります。

 

 

この本を出版されたときです。

在学中からファンが多い先生でしたが、本当にわかりやすく色々な絵画を紹介しながら説明していただき、理解が深まりました。

 

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実はイエスの母「マリア」の名前が出てくるのは聖書で数カ所だけって知ってました?

 

 

 

 

 

そしてもう1冊がもう一人のマリアについてです。

 

 

タイトルも素敵。

こちらもマグダラのマリアの絵画を元にどのように描かれているか、そして聖書ではどのような役割をしているかについて説明されています。

 

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岡田先生の凄いところは聖書のどの部分に登場しているか、ということを細かに書いていらっしゃるところです。

それを元に絵を見るときに聖書のどの部分なのか、そしてその部分には何が書かれているのか、を知ることができました。

 

 

 

 

 

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さてさて、海外に住んでいると日本語の本はなかなか手に入りません。

重量制限もあり、ここで紹介した本もほとんど置いてきました。

この記事を書くにあたり検索していると、まだ読んでいない本で面白そうなものがいっぱい。

日本にいたらあの本も、この本も・・・と目移りしながらこの記事を書いていました(⌒-⌒; )

 

今手元にある美術関連の本は2冊。

でも少なければそれはそれでいいこともあるのです。

この2冊、ほんとボロボロになるくらい読んでいます。

いたるところにしおりが挟んであり、ページに折り目がついており、本を開けると色とりどりのメモが書き込まれています。

 

本がたくさんあるときは並べて満足していたのですが、今はきっちり読み込んでいます。

"Less is more" - ヨガで使う言葉ですが、その意味がわかるような気がします。