Ready Steady Go! -27ページ目

Ready Steady Go!

Season Concept
   ~ London Eye ~

かなり記憶も薄れてしまったが、ベロ・オリゾンテからTAM航空に乗り1時間ほどのフライトでサンパウロにやって来た。

空港からホテルまでの移動は少しでも危険性を回避する為に、メーター加算タイプのタクシーではなく、少し割高だが行く先を告げてのハイヤーを選択する。

事前清算で渋滞にはまろうが道に迷って時間が掛かろうが追加料金はなく、気分的にも随分と安心出来る。

今回のブラジル・サンパウロ滞在はわずか4泊というタイトなスケジュールだが、今回も以前ブラジル全土を襲った大停電の時に宿泊した時と同じホテルで、慣れている分、勝手が分かりこちらも気分的に楽である。

ホテル近辺の地理にも詳しくなり、地図を片手に散策することもお手のもの、しかし、やはり夜のひとり歩きには緊張が伴う。

そして言葉の不自由はいかんともしがたく、まったく英語が通じないと身振り手振りで説明しても中途半端なまま諦めないといけないことも発生してしまう。

ポルトガル語のメニューは一体それが何なのかさっぱり分からず、近くのテーブルの人たちの料理を見て、マナー的にはしてはいけない指差しオーダースタイルに頼らざるを得ない情けない自分が存在するが、旅の恥はかき捨てとばかり、あまり気にならなくなってしまっている。

某日、立ち寄った人気のハンバーガーショップ


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某日、午後7時半頃、サンパウロの大通り、交通量も多く、ひとの往来も多いが、徒歩で20分ほど掛けてアポイントを入れていたショールームに向かう途中、一本脇道に入ると一気に雰囲気は変わり、前後を意識しながらの早歩きとなる。

未だ慣れぬ南米、常に不安と隣り合わせで緊張の連続。

シュールームで出してもらったレッドワイン、本当は晩ご飯にとハンバーガーもご馳走になったが、その包み紙が某ハイエンドブランドを真似たロゴが入った超高級ハンバーガー?で、当然その写真をアップするわけにもいかず、ここはやむを得ず我慢?

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そして、気がつけば帰国日、フライトは午後9時10分発のシカゴ行き、夕方5時までチェックアウト時間を延長してもらい、スタッフにお礼を言って、チップをあげて、タクシーに乗り込み、夕方の渋滞気味のサンパウロ市内を抜け、空港まで50分ほどで到着。

ここまで運良く大きな問題も起こらず、搭乗カウンターが開くまで、静かに待つ。

そして搭乗券を受け取り、手荷物検査、税関出国手続きを終えて、ラウンジでひとりいつものごとく時間をつぶす。

ナイトフライトで晩ご飯の後は記憶が定かではなく、シカゴに午前6時頃無事に到着。

そして、成田行きのANA便に乗り換える為、ターミナル移動、再びアメリカ式の手荷物検査。

ベルトも外し、靴も脱がされ、大嫌いな厳重警戒の検査場を通過して、やっとの思いで、ラウンジで搭乗までの4時間ほどを過ごす。


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指定席となっているクワイエット・ルームのいつもの窓際のソファーに腰掛ける。

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窓から見える景色も前回とほぼ同じ?


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疲労度も半端ではないが眠たくても眠れない、退屈で仕方ないが信じられないくらいゆっくりとした時間経過。


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こんな行程も完璧に飽きてしまい、飛行機に搭乗するのも当分出来ればお断りしたくなるほどだが、最後の成田行きの13時間を耐えれば、それも叶う。

何もかもに飽きてしまい、機内ではシャンパンとワインを飲んで、ふて寝?

こうして、大げさに書き綴った9回目のブラジル出張も無事に幕を閉じた。


cheers




John Moore / ジョン・ムーア

この名前を聞いてピーンとくる人は、かなりの英国通&オシャレ人間であることは間違いないと、保証する。

1980年代、クロージングのクリストファー・ネメス、ジュエリーのジュディ・ブレイム、シューズのジョンの3人により、ロンドンイーストに『 House of Beauty & Culture 』というショップをオープン

当時、このショップを訪れた数少ない日本人のひとりであると自負している。

コンピューターなどない80年代にこのアバン・ギャルドなシューズのデザインを完成させた彼の能力には、数少ないリスペクトするデザイナーのひとりとして感銘を受けた。

今般の流行りらしきデザインからは想像もつかないほどかけ離れているが、嬉しいことに25年が経った今もこのデザインの魅力のとりこになっている人間が少なからず存在する。

彼の数あるデザインシューズの中で、この Toe Strap Boot が一番彼らしいし、人気がある。

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5年前に、Joe Casly- Hayfordに依頼してデザインしてもらって、3足も所持している超お気に入りのブーツ


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今回、わざわざ紹介したくなった理由は、メンズ・ノンノ7月号にスナップ ・イン・ロンドンのトップページに Joe & Charley が載っていた。


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そして、左側の長身ショートドレッドへアの息子・チャーリーが履いているのが、彼らの2010秋冬コレクションで、JOHN MOOREとコラボレーションしたドクター・マーチンタイプのブラック12アイレットブーツ。


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なぜだか古めかしさなどまったく感じさせない、それよりかも今でも断トツにシャレたイギリスの良き香りがする。


cheers



時差ボケ付きの体調のまま仕事に追われる毎日。

ブラジルに通い始めて5年が経とうとしているが、常に人と違う道を歩んで来た。

先駆けて新たなブランドを発掘するためには、未開拓の新たな道を切り開いて行かなくてはならない。

初めての異国文化の中で想像を超える苦労は付きまとうものだが、運良く想像以上の何かに出会えることもある。

迷うことなく己の感覚を信じて自分らしく進むには、勇気と決断が不可欠だ。

そして今、9回目?のブラジルを愉しむ。

ブラジルを愉しむ術も大分わかり始めて来ているが、いの一番は仕事が終わった後、ブラジル人たちと一緒にナイトライフを堪能することかもしれない。

たとえ時差ボケと仕事でグロッキー気味な体調でも、なかなか足を踏み入れることが難しい現地の洒落たレストランやバーに連れて来てもらえれることは有り難い。

観光客などいない、まさにここがブラジルという空間で、伝統的なブラジル料理とアルコール度数が高いカイピリーニャのカクテルの味に満足した頃、当然のように睡魔が襲って来て、まだまだ続きそうなブラジル人パワーを横目に、一足先にタクシーでホテルに戻る。

もちろん肉体的には辛いわけだが、ブラジル人との交流にはラテンの血と魂が宿っている。

ベロ・オリゾンテ滞在最終晩、2年ぶりにデザイナーMartielo Toledo/ マルチェロ・トレドと再会して、業界人御用達 ?の copaで会食。


Ready Steady Go!-copa


食事後ホテルまで送ってもらう途中、公園に立ち寄り、オスカー・ニーマイヤーデザインのアパートメントを


Ready Steady Go!-oscar


この雰囲気もお気に入りのブラジル屋台?


Ready Steady Go!-屋台


最後にブラジル版マクドナルドハンバーガーショップ/ xodoのネオンサイン


Ready Steady Go!-ハンバーガー屋


疲れもピークの中、あっという間に4泊目の夜を迎え、明朝、サンパウロ行きに搭乗予定です。

とは言ってもアップの間隔が随分とあいてしまい、録画バージョンの随分以前のストーリーでございます。


あしからず






今回もやはり言葉では簡単に言い表せないブラジルの魅力が存在する。


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ファッションの仕事で滞在しているわけだが、あんまり本音で伝えていくと行きたくなる人が増えてしまうから、極力ファッションには触れないずるい考えを先行させる。


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これまで数多くのイギリスはじめ、ヨーロッパブランドを先駆けて日本に紹介して来たが、未だ私の手元で懐いてくれているブランドは残念ながら皆無に近い。


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皆、大手が鼻先にぶら下げる美味しいそうなご馳走を目の前に、お金では決して語ることが出来ない私が主張するこだわりでは、明らかに勝負にならなかった現実が存在する。


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この結果も宿命とはいえ、やはり悔しさと空しさが交錯し、ひとり涙したことも数知れずある。


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ブラジルに出会い、恋してから5年の歳月が流れるが、広大な土地に豊かな自然、開放的で素朴な国民性の魅力があり、これからもっともっと進化していく可能性が高い。


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2014年のワールドカップ、2016年の夏期オリンピック開催決定と、遠い南米ブラジルがこのふたつのビッグイベントにより、世界の檜舞台に立つ事になるはずだ。

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ワールドカップ開催中は、おそらく国民のほとんどが本国の試合を優先させ、仕事は二の次となる現実に最初は驚き、戸惑いもあったが、今ではそれも仕方ないと受け入れられるキャパが出来上がった。


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他国との貿易には、想像もつかない葛藤がこれまでも存在したが、私も長年の経験から少なからず成長したようで、諦めた訳ではないが固執しても、どうにもならないことはならないと教えられた。

経済成長とともにアートやファッションだけでなく多方面で更に輝き始めているのも事実だが、ワールドカップ開催中の現在、分かっているとは言え、やはりブラジル本国の試合観戦優先で仕事は二の次となっていることも又事実、羨ましいような? 呆れるような? 正直複雑な心境が交差する。

この国との付き合いはいいにつけわるいにつけ驚きの連続で、魅力以上に神経をすり減らす。


cheers
ベロ・オリゾンテの空港から予約している市街地のホテルまでタクシーで50分ほど掛かるが、高速道路を走行途中、新しい建築物が目に留まる。

高速走行のため、シャッターを切るタイミングを逃してしまったが、御歳102歳のオスカー・ニーマイヤーによって最近デザインされた建築物だとドライバーから説明を受け、未だ現役でモダンで常に新しい発想の造形センス&デザインを継続し、活躍し続ける大御所には異国人といえども頭が下がる。

長旅の疲れから決してご機嫌が良いわけではないが、なかなか日本人として触れることが出来ない異国文化を目の当たりにして、意識は再度しっかりとして来る。

猫の額くらい狭い空間にうなぎの寝床のような画一的な建築物が多い日本とは対照的な、広大な大地の空間に浮かび上がる建築物はアートと呼ぶにふさわしい、我々とは発想の原点がまったく違う様に感じてしまう。

以前紹介した、1956年からスタートしたブラジルの首都移転計画によるブラジリアの都市設計や70年代のメトロポリタン・カテドラルの教会も当時としては抜群に斬新的なデザインではあるが、実際に訪れて窓から見た眼下の蒼い海と島々のパノラマは最高で、やはり不時着した宇宙船のようだといわれるニテロイ現代美術館が一番のお気に入り。


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今回の滞在はここベロ・オリゾンテにはわずか3泊だけだが、来る度にヨーロッパ出張中でしばらく会っていなかったMartielo Toledo / マルチェロ・トレドにも、今回食事をともにする約束をしている。

ブラジル人女性の抜群の美貌に出会える愉しみはもちろんのこと、建築文化だけでなく、新しいファッションへの期待やブラジル料理の食文化など興味は尽きず、疲れていても意識は前向きに動き出している。

ドライバーもとても親切な人で、今回も無事にブラジルまでやって来られたことも含めて、感謝の気持ちがわいて来る。

ホテル到着後、チェックインして、すぐにバスタブに浸かり、長旅の疲れを癒す。

ブラジル時間の午後3時、季節は秋とはいえ、夏のような日射しで雲とビルの景色を部屋の窓からただぼんやりと眺めて過ごす。


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ひと眠りした後、小腹が減り、すっかり日が落ちて暗くなった街を散策するが、あまり動き過ぎて迷子になるといけないので、途中スーパーマーケットで食材を買って早々に部屋に戻り、ブラジルビールで乾いた喉を潤す。

微妙にビールの味も違う。

ひとりぼっちの30分ほどの散策だったが、すでに気分はラテンの乗り?、まったく違った空気感がなぜか心地良かった。

朝まで気持ちよく眠れることを期待しながら、本当に長かった1日?が終わろうとしている。


cheers


成田を発ってから30時間後のサンパウロ到着の瞬間は、なぜかお決まりのようにほのかな気分にさせられる。

機内窓から見える光景は30時間掛けてやって来た長旅の実感とともに、南米独特の空気感がお出迎えしてくれているような気分にしてくれる。

嫌というほど同じ姿勢で腰掛けていたお陰で、窮屈なシートに凝り固まってしまった身体を無理矢理引き起こし、最後の気力でイミグレーションまで歩く。

簡単に入国スタンプを押してもらい、やっと一息つきたいところだが、実は今回はここサンパウロからさらに最後の目的地ベロ・オロゾンテまでの1時間のフライトに乗り継がなくてはならない。

気の遠くなるほど遠いブラジルに到着はしたものの、さらに待ち時間は約2時間ほどもあり、すぐにでも横になりたい気持ちとは裏腹になかなかホテルで寛げるところまでたどり着けず、気分は完璧に氷点下?


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やっと乗り込んだTAM航空機内は嬉しい事に十分空席が有り、疲れ切っている身体には有り難く3シートを独占して、思考回路数値ゼロの放心状態で窓から最後の空の旅の眺めを楽しむ。


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自然と耳に入って来るエンジン音と翼と流れる雲をただ眺め、まるで止まってしまったかのような時間経過を感じる。


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これまでこんなにゆっくりと窓からの眺めに釘付けになったことはなく、ただただ青い空と白い雲を眺めて過ごす。


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機内食で出されたサンドイッチのパッケージも、サッカー大国、ワールドランキング・ナンバーワンのブラジルらしい色彩

確かに長かった空の旅だったが、無事に到着して幸せな気持ちになる。


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再びやって来たブラジルに10日ほど滞在するが、今回は何をお土産に持たせてくれるだろうか?


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これだけしんどい思いをして毎回やって来ているブラジルだからこそ、感性に贅沢なごちそうが振る舞われることを内心大いに期待している。


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5月13日、待望だったTAM航空が、ANAと同じ世界最大の航空連合スターアイランスグールプの仲間入りをした。


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cheers




先月5月はこれまででも過去最低、自分でも驚きのたった1日だけ綴っただけで終わり、あれからあっという間に1ヶ月が過ぎて行き、889回目を今日アップしようとまた重い腰を上げる。

表面上はいつもとさほどか変わらぬ日々を過ごしていた気がするが、内心はこれまでの人生の中でも衝撃的な出来事で何となく抜けきれないまま、時間だけが過ぎて行っていた。

五月の薫る風と眩しい陽射しもそれほど有効的に前向きな効果は生まず、ただただ決まりきった単調な生活を繰り返していたが、それでも仕事で海外には出掛けていた。

正直、気はまったく進まなかったが、ゴールデンウィーク前の4月27日の夕方、成田空港からアメリカ経由でブラジルに向けて出発していた。

成田からおよそ30時間を越す空の長旅、普通の気分でも半分ほどの行程で疲労困憊気味となりがちだが、今回は途中で引き返したくなるほど日本の真裏にある南米ブラジルはとにかく遠かった。

それでも肉体的な苛酷さはあろうとも、異国文化へ数日間でも身を置くことは沈みがちな気持ちをリフレッシュしてくれそうだし、東京での日常生活からかけ離れている環境が活きるパワーをよみがえらせてくれそうな気もしていた。

成田から10時間掛けてロスに飛び、3時間のトランジット後、ロスからシカゴに4時間強のフライトでシカゴに到着、シカゴでは1時間ほどしか乗り換え時間がなく慌ただしくターミナル移動して、ギリギリ間に合いサンパウロ行きに乗り込む。

事前に真ん中3列の通路側を予約していたが、子連れのブラジル人若夫婦がシートが別々となったらしく、旦那の本来のシート2席前の3列真ん中のシートとの交換を依頼して来る。

彼らは単純にシカゴから搭乗かも知れないが、私は東京からすでにこの時点で18時間が経過していて、これからさらに12時間のフライトに耐え忍ばなくてはならず、窮屈な真ん中のシートは正直ごめん被りたいのが本音。

そうとは知らぬまわりのブラジル人を中心とした外国人たちは、当然私が快く受け入れるものと思っていっていそうな視線を送ってきて、その場の雰囲気はどう見ても私に不利で、どんなに事情を説明しても通路側にこだわる私の気持ちなど異国人の彼らにわかるはずもなく内心とは裏腹に白旗を挙げざるを得ない。

仕方なく全員が搭乗するのを待って、空いている通路側シートを探し移動して事なきを得る。

ホッとしたのもつかの間、離陸後30分くらいで3席前の女性が急に気を失い倒れてしまい、一時騒然となるが、運良く機内に医者がいて処置が行なわれて、1時間後には彼女も回復したようだ。

鉄のかたまりの狭い機内ではすでにやることもなくなり、集中力数値はもちろんゼロで退屈極まりないが、何もする気が起きず眠れぬまま、止まったと錯覚するほどのスローな時間経過が永遠と続く。

肉体的にも精神的にも疲れはあるが、この後の10数時間後には、日本の日常生活では決して体験出来ない自分のお気に入りの居場所が存在している。

特別な指定席があるわけでもなく贅沢な空間ではないが、どの国も訪れてもローカルな人とのふれあいが、何ものにも敵わないほどの贅沢な時間である。

ひとも驚くほどのブロークンイングリッシュレベルではあるが、一生懸命気持ちを込めれば、異文化でたとえ肌の色が違っても、そこには万国共通の真心によってコミュニケーションは可能となる。

ひとには羨ましがられてしまう、仕事とはいえこれまでにヨーロッパを中心に数多くの異国を訪れて来て、ブラジルも今回で10回目となり、この貴重な経験には感謝の気持ちもあるが、誇りにも思う。

この続きはサンパウロに到着後、イミグレーションで入国スタンプをもらった後の行程から、またご報告して行く予定です。

最後に昨日5日は、日頃何かとお世話になっている姉夫婦ふたり一緒のバースデー。

遅ればせながら、ハッピー・バースデー!!!!!

cheers



長い人生のうちには、時にはつらいこと、悲しいことなどに見舞われることもあるが、それでも人は口に出さないで辛抱して生きている。

どんな人生も決して良い時ばかりではなく、どんなに辛くとも一生続くこともなく、時の流れが徐々に心の疲れを和らげてくれるはずだ。

公私共々多忙であったことも事実だが、ひとことで言うと全体として自分に課された試練の4月であった気がする。

長い歳月を振り返れば、当然後悔の気持ちもあり、ふと想い出し自然と頬に涙が溢れてしまう時もあるが、十分過ぎる愛情に支えられ育ててもらった感謝の気持ちでいっぱいだ。

芽吹き鮮やかな新緑の皐月を迎え、気分一新、また一歩一歩、歩き続けて行くことをここに誓い、困難を乗り越えていく。

母親の涙には、科学で分析できない深く尊い愛情がこもっている。

合掌
やわらかな心地いい春風をもう少し感じるはずの4月だというのに、東京に雪が降るほど不順な天候のせいか、気分が乗らず随分と今月2回目のアップが本日まで立ち後れてしまった。

気分も天候に比例するかのごとく、乱気流にまきこまれたように乱高低を繰り返し、安定感が乏しい日々に苦労していた気がする。

今年もやっぱり桜花さえゆっくりと観賞する事なく、気がつけば散ってしまった後の葉桜に季節外れの寒風が吹き付けている。

本音を言うとせめてもう少し内容に充実感が欲しいが、レベルの差はいかんともしがたく、理想と現実との大きな隔たりにホトホト寂しい気分を味わっている。

普段いくら強靭さを自負していても、公私ともども衝撃的な出来事があり、不安定な精神状態に当然身体も疲労してバランスが崩れた2週間ではあったが、徐々にではあるが平常へと戻りつつある。

もう少し精神的に落ち着きを取り戻せば、ゆっくりと記憶をたどりながらいつもの自慢の内容で綴れる日もやって来るだろう。

15日から発生しているアイスランドの火山噴火で欧州航空便の欠航が続き、イギリスからやって来ている insideout のジェームスファミリーも、19日の帰国便がキャンセルとなり、ゴールデンウィーク間近で、5月7日までシートの確保が出来ないらしく、とんでもないアクシデントに遭遇してしまいあのイギリス名物?フィッシュ&チップスが恋しくなるほどのホームシック状態に陥る。

もし、自分が海外で同じような運命にさらされればと考えると、いつ帰国出来るか分からず毎日が不安でたまらない気分に苛まれそうだ。

今日も東京は真冬並みの凍えそうなくらいの冷たい雨の1日で、世界的に見ても、どうも地球はお疲れのご様子。

イコール、ファストファッションが地球の環境に良いわけはございませんと、まだ全快とはいかないまでも、お得意のアンチイズムでお届けしました。

cheers


年明けから帰国した今日までの約2ヶ月半の間に3回、4カ国5都市を旅して来て、ここから1ヶ月半ほど東京生活となるが、ゆっくりと落ち着ける時間は当分なさそうだ。

北半球の冬の旅は寒さから閉じこもりがちだし、仕事以外ほとんど道草もなく、防寒優先で着込んでいる為からだは縮こまり、いたるところコリコリに固まり悲鳴をあげている。

自分の感性のみでセレクトしたブランド、アイテムがどう評価を受けるか、毎回現地での交渉がうまくいったつかの間の喜びと自信が、帰国後からはサンプルが予定通り届き、短いオーダー締め切りまでの日程で結果が出せるかどうか、各ブランドへの責任感の重圧との戦いで、体力的なキツさからは解放されても、今度は精神的なプレッシャーが待ち受けている。

好きでこの職業を選んだとは言え、人気のあるブランド、売れるブランドを敢えて優先してセレクトしないだけに楽であるはずはない。

年月の経過で消費者のファッションへの意識も随分と変ってしまい、大手企業の巨大なパワーを目の当たりにして、ひとりベッドの上で眠れぬ夜を過ごす事もあるが、最終的な結論は毎回マイスタイルの継続で、己の感性をあくまでも優先してしまう。

一般的にこだわる意識が希薄になり、質より数字優先の今般、以前に比べても温度差は広がり、自分のスタイルが伝わり難くなっているのも事実だが、情報とデータ優先で誰でもがセレクトする、セレクト出来るブランドではバイヤーと一丁前に粋がる必要などないレベルで、自分でなくてもいいように思ってしまう。

誰でもがセレクト出来る中で一番を取るより、誰も関心を示さないセレクトで先駆けて感度を示す方が、遥かにレベルは高い。

特に日本のファッションの世界では売れるものばかりが優先されがちで、自分の目でモノを選ぶ楽しみすら、おざなりになっている。

ほどほどに日本の流行らしきものを取り入れたようなファッションばかりが話題となっているようでは、世も末のような気分になってしまう。

エプリルフールの昨日書き綴った内容ではあったが、現状のファッションのあり方に納得いかず、満開近い桜の花のように無垢で本気だということを正面から伝えたいが為に、本日のアップとさせていただきました。

cheers