「2024 OSJ ONTAKE100:100kmレポ:後半編」です。
レースではゴールしましたが、まだレポは完結しない。
【エイドワーク】
前半の上松エリア54kmは、睡魔でフラフラになった時間帯はあったけど、想定どおりの6時間くらいで戻ってこられた。良かった良かった。
自分的には、レース中の着替えや靴下の履き替えなどは、基本的にデポバックに預けない
着替えしちゃうと、おそらくそれだけで10分かかる。10分を走って短縮するのは至難の業。
どうせ着替えても、走っていれば汗もかくし、ゴールする頃は臭くもなる(苦笑)。
ということで。
エイドでは、デポバック受け取って、ゴミ捨てて、補給して、補給食を詰め込んで、トイレ行ってリスタート。ってな感じです。
前半は睡魔でヤラれちゃたので、待望のモンスターグリーンのミニボトルをグイっとな。モンスターグリーン最高。自分にはコレが効く(そう思うのが大事)。
※個人差が大きいと思います
前半は、想定していた補給は、ミニパン以外はほぼ使った。後半も前半同様の補給。
練塩羊羹10本、MCTオイルゼリー5本に、シリアルバー2本。万が一の保険でミニパン。
エイドの補給は、モンスターグリーンに、リポビタンゼリーを補給。でもって、おにぎりを食べながら走り出す感じ。
リポビタンゼリーは、気分です。
ファイト一発!
後半に備えてトイレも行っておこう。
ちょうど大もすっきり出て軽量化成功。
このタイミングでトイレを済ませられたのはほっとした。
【コース概要】
後半は「滝越エリア」をグルっと回ってくる。
・大きい登り
・小さい登り
・下ってエイドがあって。
・そのあとにラスボスの登り
ってな感じ。
去年のコースと比較して、ラスボスの登りがキツい区間が2kmくらいカットされて、タイムにして20~30分短縮効果はあるらしい。ラッキー。
ただ、去年走ったKNHRさん情報によると、
「後半の滝越エリアのほうが走りにくい」
とのこと。ダート林道がクセもんだな。
あとは。
明るくなって抜けてきた睡魔が再来しないこと。
雨予報だけどどれだけ降るか。
ってのが不安材料。
それでは、後半53km、行ってみよう。
【後半の詳細】
スタートゴール地点からしばらくはロード区間ですが。
ロードの登りの斜度がけっこう急で歩きたくなる。
まだ心拍には余裕があるので、サボりたいだけ(苦笑)。
すると。雨が降り出してきた。
予報どおりと言えば予報どおり。
土砂降りにならなければ、晴れて暑くなるよりマシと言い聞かせて進む。
後ろから良いペースで抜いていく方もいる。
自分的にはモンスター投入して覚醒してくる頃。
そう思ってると調子が出てきた(ほんとか)。
抜いて言った方に追いついてご挨拶。
というのもその方は、去年のリザルトをみて、前半と後半をほぼイーブンで走っていて、後半の順位が爆上がりしていて注目してた方だったので。
ダート林道になると斜度がちょっと緩むので助かった。
挨拶していろいろ話しながら進む。
モンスター効果と、いろいろ話させていただいてテンション上がった効果でペースは良い感じで経過。
後半の出だしは良い感じだなと内心喜びながら走る。
しかし、もともとその方のほうが地力は上なので、このペースでどこまでも自分が走れるわけじゃない。モンスター効果が切れたら失速するのは見えてるので、無理せずに後退する。
それでも、後半の出だしは良い感じだなと再び喜びながら、72kmのウォーターステーションへ。エイドでは麦茶があって嬉しかった。
雨は降り続いていて土砂降りにならければいいなとか思いながら水分補給してからリスタート。さて、この好調がどこまで続くのかと思ったら。
あっさりと好調が終わりました。
登りを淡々と登っていた区間から、ちょっと平坦とアップダウンが組み合わさる区間があって、そのあとまた斜度があがるのですが。
斜度変化の刺激で、ふくらはぎが攣りかけてきた。
慌てて芍薬甘草湯を投入するけど。
今度は、足裏というかつま先が攣りかけてきた。
というかもうすでに攣ってる(泣)。
なんだコレはと思ったけど。
林道は完全に雨の流れ道になっていて。
シューズもとっくにずぶ濡れで。
なんていうか足が冷えちゃった状態だったんじゃないかと思う。
冬場につま先とか足裏とかふくらはぎが攣りそうになるやつ。
例えば、ふくらはぎにゲイターをしていたら攣らなかったかなと思ったけど、持ってきてないんだから考えても仕方ない。
凹みながら、足裏が攣りながら登りを進む。
さてピークは何km地点だったかなと縮小マップを確認しようとしたら、マップがない。
マジすか。落とした。
ピークの位置ならスントの画面で大体把握できるけど、エイド地点の距離とタイムの目安が分からないのは痛い。
脚の攣りは冷えからかもしれないけど、汗もたぶん無意識にかいてるからな。塩分も補給しないとなと思って練梅チューブで塩分摂取しようと思ったら、練梅チューブがない。
マジすか。落とした。
参ったな。
今回は、晴れ予報じゃなかったし100kmというのもあって、塩分補給系は練梅チューブしか持ってきていなかった。いつもの経口補水パウダーやクエン酸塩タブレットを持ってきていなかった。メインの補給食の練塩羊羹にも塩分入ってるけど足りるかな。
冷えに加えて、塩分不足で脚釣り祭りになったら一気に失速しちゃう。
攣りそうになるふくらはぎををごまかしながらなんとかピークをやり過ごして下りに入るけど。
下りになってもふくらはぎが攣りそうで、ペースを上げられない。
不用意に走ると一気に攣っちゃいそう(つま先は攣ったまま)。
こういうのは止まってストレッチしたほうが良いのかもしれないけど、止まれないのが貧乏性の自分。
雨は、小雨というより、ときおり本降りになってきて。
走っているうちは体感部分は冷えはないけど。
雨水の中を走っていると、濡れたシューズの足裏やつま先、末端に近いふくらはぎの筋肉が「いつでも攣っちゃうもんね」とぴくぴく言ってる。
登りの時点では足裏とつま先は攣っていたけど、ふくらはぎが本格的に攣りだすとまずい。
走れなくなっちゃう。
そんなこんなで強みなはずの下りでもペースを上げられず。
しかも前半に比べてガレている区間もあって、そうなると自分のペースは一気に落ちる。
テンションも一気に落ちて意気消沈。
平坦や走れる下りでは、ロードでもトレイルでも、自分の走り方は「できるだけ上下動をしないでスタスタ走る」のをモットーにしているので、ガレていたりするとそれなりに「跳ぶ動作」が入るので、いつもの走りができない。
※トレイルやってるとは思えない発言
これが普通?のトレイルや不整地だったらあきらめがつくのですが、ダート林道というのがやっかい。うまく走れそうで走れない。
後半の最初の好調さはどこに行ったんだと泣きたい気分で下っていました。
そんなこんなで83㎞の水公園のエイドステーションへ。
ここはコーラとそうめんがあって嬉しかった。
そうめんは濃い目のツユで塩分補給。
ツユだけお代わりして、これでもう塩分補給も大丈夫だろ。
前後して入ってきた選手が「何番目くらい?」って計測の方に聞いたのに耳を澄ませていたら。
「だいたい90番目くらいかな」とのこと。
そうかそうか。あと24㎞。
守りの走りで粘れば100位以内には入れるな。
雨は降り続いてるけど、走れていれば体感部分に冷えはない。
エイドでそうめんすすって塩分補給していたら、足裏やつま先、ふくらはぎの脚釣り警報も収まってきた。
こういうのは気分も大きいと思う。
塩分補給もできたし、足の攣りはもう大丈夫か。
いや大丈夫だ。そう思いたい。そう思うことに決めました。
ラスト24km、頑張るぜ。
そう思いつつ、最後のラスボスの登りへ。
頑張るぜと思ったのとは裏腹に。
登りが走れなくなってきた。
※もともとたいして走れてないけど
今まではダート林道でもできるだけ走ったし、アスファルトロードの登りは基本は走ったけど。ここにきて走れない。
最後の登りだ絞り切れという自分と。
ほんとの最後はラスト10kmの下りだから今は無理するなという自分と。
守りの走りで100位内ならいいじゃないかという自分がいて。
自分に甘いので。
「最後の下りで出し切ろう」
「登りで無理ちゃいかん」
と自分を甘やかす。
なので、けっこう抜かれる(苦笑)。
みんなすごいな。ここにきてあれだけ登れるんだ。
100マイルの選手たちは、ここを3周目で登るんだよあ。
そう思ったら14時間切れても100マイルに出ようという気力がなくなります(苦笑)。
ヘロヘロで登っていると水分の補給量が増えてくる。
気が付いたらダブルボトルの水と麦茶を飲み干しそうになっていた。
ウォーターステーションはまだかな。
マップを落としたのは痛いな。
抜かれる方々に「WSはあとどれくらいですかね?」と聞いてました。
コイツ、何も調べてないなと思われていたに違いない(苦笑)。
水切れになっても、天然のエイドステーションと言われている沢水は豊富にあるから飲んじゃえば良いし、普段の古賀志山でも飲んでるけど。
雨の直後の沢水は、ちょっと抵抗があって飲めなかった。
まあ、ほんとに脱水になりそうだったら飲んじゃうけど、ウォーターステーションはまだかまだかまだかとそればかりを気にして進む。
距離が分かれば水分摂取量も調整できるし、焦る気持ちもなくなるけど、あと何kmというのが分からないというのが焦る。
残量も少なくなってきて仕方ない奇麗そうな場所の水を飲むかと思ったら。
ようやく91㎞のウォーターステーション。ほっとした。
ウォーターステーションを通過したらちょっと登ってあとは下り。
そう思ったら、ちょっとの登りが体感的に長かった。
もうヨレヨレです。
コースがショートされてこの体感だから。
本来の距離だったら凹んだな。
というか十分凹んで、まともに走れない。
ストラバのログを確認したら。
この区間の登りは、10分/kmを超えていた。
タイムを短縮しようと思ったら、こういうところもしっかり走れないとダメなんだろうなあ。
ようやくピークを越えて下り始める。
下り始めてもテンションは今一つ上がらない。
やる気が出てきたのがラスト10kmになったとき。
ラスト10kmで11時間30分だった。
これで目標の13時間切りは、ほぼ大丈夫だ。
下りならラスト10kmは1時間切れるか。
そしたら12時間30分を切れる。
ラスト10km出し切れと自分に言い聞かせる。
登り返しがあったらペースダウンしちゃうし、ゴール手前の1kmは登りもある。
6分じゃダメだ。5分台で走れ走れと言い聞かせる。
エッサホイサと走る(当社比)。
部分的にガレている区間もあって、気をつけろ気をつけろと言い聞かせながら下る。
ペースを上げ始めたら先行者が見えてきた。
登りでけっこう抜かれたからな。
更にやる気になってエッサホイサと走る。
登りでずいぶん抜かれたから、けっこう順位は落ちた気がする。
自分は、序盤や途中経過で順位を気にしたり張り合ったりすることはないですが、ゴールが見えてきたら話は別で。その辺はまだまだ煩悩が抜け切れていない(苦笑)。
先行者が見えたら全部抜くと言い聞かせて下っていく。
1名、もう1名と抜いていく。
太ももは悲鳴を上げ始めたけど、ラストの下りだ出し切れ。
と思っていたら。
なんでもないところでつま先をひっかけて転倒。
うげえ。
一瞬悶絶したけど。
気を取り直して立ち上がる。
骨は大丈夫だ。
手のひらと膝もテーピングのおかげで擦過傷は最小限で済んだ。
手のひらにテーピングしといて良かった良かった。
右肩と右ひざに痛みがあるけど、大丈夫だ走れる。
タイムが惜しくて、すぐにもとのペースで走りだす。
そのあとは変なテンションになって走ってた。
アドレナリン放出状態だったんだと思う。
タイムの区切りなんて、目安みたいなものだし、そこにあまり意味はないけど。
12時間30分を切るという目標ができてからは久しぶりに必死に走った。
なんていうか、最近走っているロングトレイルや超ウルトラとかジャーニーランは、もちろんトータルでは必死に走ってるけど。その時その時で必死かというと「細く長く淡々と走る」のをモットーにしてるので、その時点では必死じゃない。
※うまく伝わらないな。
今回のラスト10kmは、久しぶりに必死に走った気分。
ダート林道が終わてロード区間になって。
脚への衝撃も強くなって、脚の痛みも増してきたけど、なんとかペースを維持しろと言い聞かせる。
前走者が見えたらとにかく抜く。
今度は平坦区間になって、脚への負荷が変わってきた。
そうすると脚攣り警報がでるパターン。
案の定、ふくらはぎがピクピクしかけてきたけど、無視して走る。
平坦区間になって、上松エリアで通過したラスト3kmのロード区間へ。
ここでも前走者が見えたら追いかける。
ラスト1㎞の登りになって、12時間30分切りをようやく確信して一安心。
しかし、また登りで前走者がいたので、最後まで必死で走る。
ゴール直前で抜くのはカッコ悪いから、前走者をかわしたあとにゴールまでに距離を稼いでおかないと思ってラストスパート。
【ゴール後】
無事にゴール。
12時間25分7秒でした。目標達成。ほっとした。
順位ですが。
水公園90位くらいと聞いた後、登りでけっこう抜かれて、そのあと下りで抜いてきたけど、どれだけ抜いたか抜かれたか把握してなくて見当がつかなかった。でも100位内には入っただろうと思ったら、あとからリザルト教えてもらって確認したら61位。ラストの下りでそんなに抜いたのか。
よく頑張った>オレ。
その後、一息ついて、コインシャワーが待ちが4人だったので、並んでシャワー浴びてさっぱりして、一息ついて帰宅の道へ。
このところ、自分的には出るレースが2極化してきて。
・フルマラソンか宇都宮トレラン(3~4時間)
・ジャーニーランやロングトレイル(25~40時間)
今回はその中間的なレースだったので、なんだか久しぶりに新鮮な気分だった。
フルマラソンやショートレースほどハアハアしないけど、ロングレースほど「細く長く淡々と」走る訳じゃない。それなりに頑張って走るっていう感覚。
楽しく苦しく走れました。
14時間は切ったので、今後の100マイルの参戦権はゲットしましたが。
来年走るかは悩み中。
まずは「彩の国100マイル」の宿題があるし。
そもそも彩の国100マイルも来年走るか決めてないし。
そっちが決まらないとこっちも決まらない感じ。
悩ましい。