日記「今日見た映画 2014」43『ブルージャスミン』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

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■『ブルージャスミン』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2013年/アメリカ映画/98分
監督:ウディ・アレン
出演:ケイト・ブランシェット/アレック・ボールドウィン/ルイス・C・K/ボビー・カナヴェイル/アンドリュー・ダイス・クレイ/サリー・ホーキンス/ピーター・サースガード/マイケル・スタールバーグ/マックス・カセラ/オールデン・エアエンライク

■2014年 劇場公開作品 43本目

■第2稿 2020年 3月9日 版

「初めて」『ブルージャスミン』を見た時、生まれながら「金持ち」に「無縁」な「生粋の貧乏人」の僕が、「ケイト・ブランシェット」に共感するのは「嘘つき」だと思った。

『ブルージャスミン』の極限のくそリアリズムに「かなり」惹き込まれたのは、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「ケイト・ブランシェット」の恐るべき「極限の美」、「圧倒的存在感」だと解かってたが、僕自身の「金持ち」への「偏見」「嫉妬」が、冷静な視点を失わせたのだと思う。

夫が詐欺師だったと知った妻はどうなってしまうのか? 滅多にないことだが、「絶対ありえない」ことに見えなかった。「もし僕がジャスミンだったら?」、現実だったらもの凄い「苦しみ」かもしれない。「かなり」「かわいそう」に思える。

「かわいそう」に思えたのは、『ブルージャスミン』を見て「ベルナルド・ベルトルッチ監督」の『ラストエンペラー』を思い出したから。「全く同じ話」に見えた。歴史の「実話」が証明してるように、「本当にこういう人いる」と「確信」した。

ジャスミンは決して、特別「欲の皮が突っ張ってる」訳ではない。本当に普通の人で、「この環境にいたら誰でもこう思う」のかもしれない。普通の人が突然全部失ったら、「もし僕なら」、僕自身もどうなってしまっただろう?

「人の不幸は面白い」という哀しい言葉を、大昔にどこかで聞いた。ジャスミンの「悲劇」を「ウディ・アレン監督」は「コメディ映画」「喜劇」にしたのかもしれないが、「もし僕だったら?」と思うと笑えなかった。だが不幸な「本当にこういう人いる」と思うと、自分はまだ恵まれてるかもしれないとも思えた。これだけ人間が「生きる」ことを考えさせた『ブルージャスミン』が、偉大な映画に見えた。




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画像 2017年 6月