東博に遊ぶ2 大安寺の仏像その2
昨夜の梅は妖艶でエロスはこの花から生まれた、きっと。特別企画大安寺の仏像展では、四天王像と江戸期の弘法大師坐像の他に、三体お出ましでした。まずは身近な聖観音菩薩立像から左手には水瓶を持たれるのですが、本像にはありません。ただ、聖観音像には水瓶必須ということもなく、美しく有名な薬師寺東院堂の聖観音菩薩立像は白鳳期の傑作ですが、手ぶらです。本像の大きなレプリカを佐倉の歴博に行くと間近に見られましたが、しばらく行ってないのでどうなってるだろ。聖観音菩薩は観音菩薩のいわばプロトタイプで、ここから変化が始まると考えられます。阿弥陀三尊の脇侍として観音勢至の二菩薩が置かれる時、脇侍はワキジと読みますが、敦煌の図録を読むと脅侍となっていましたから、脇侍はキョージと読むべきかなと。しかし、中国語脅侍の発音は「xié shì」で意味はwaitress、う~んやっぱりワキジでいいのかな…、などと煩悶しています。脅の文字には力を合わせる意味があり、三尊形式は如来と修行中の菩薩と一緒に力を合わせて衆生を救う姿を示していると考えているんだけど。次に不空羂索観音一木なので武骨な感じはありますが、丁寧に彫られています。表情も清々しい。持物は一つもなく象徴である羂索さえもなく、ここまで何もないとなるともしかしたら意図的に外したのかな?参考までに、愛してやまない東大寺不空羂索観音像を。毘盧遮那大仏さんだけでなく、金銀財宝等国家予算の半分以上を注ぎ込んだ成果がこの迫力です。では、この展示でもっと面白かった楊柳観音菩薩立像を最後に。楊柳観音菩薩を詳しくは知らないので、本像の説明は大安寺ホームページから引用します。https://www.daianji.or.jp/en/index.html#a-precincts1楊枝など口内を清浄にすることから、病魔の侵入を防ぎ健康を保つ。2口業を清浄にする等の願いが込められてきた。3つり上がった大きい眼、かっと開いた口、そこには舌と歯が表され、内面をじっと見つめ、静かな怒りをたたえたような忿怒の形相である。4この楊柳観音像は、天平彫刻の面影が強く偲ばれて秀逸5忿怒相の観音像として注目すべき像英語版も分かりやすいので全文掲載します。太字は個人的なマークです。Yoryu Kannon is named after the Japanese word for “willow,” and is thus often depicted holding a willow branch. This statue was carved from a Japanese nutmeg tree in the eighth century. Unlike the benevolent look of the Eleven-Headed Kannon, this statue wears a determined expression with a knitted brow and bared teeth. This represents protection against illness, which is why this Kannon is also known as Yakuo Bosatsu, the bodhisattva of medicine.The statue has a robust physique, but is clothed in graceful, flowing robes. There is also a belt above the waist, which is unusual in Buddhist statuary. The hair falling on the statue’s shoulders was fashioned from wood powder and lacquer.注;bodhisattvaはボーディ・サットヴァ菩薩のこと(続く)