墓石に自在と彫りし花見人

 

お彼岸にお参りしなかったら、父が我が家にやってきた。

何も言わなかったけれど、文句を言いに来たに違いない。

 

墓地へ行く道はまっすぐ花盛

急いで出向いた霊園の周囲は桜並木で、父母を偲びつつ静かな花見をしてきました。

 

黒き幹揺れて桜を散らしけり

この二、三日の雨模様も去って花見にふさわしい日なのに、もう葉が見えるのも。

 

さす朝日花弁の丸き若桜

若々しい花には朝日がたいそう似合いました。

 

迷ひなく歩ける喜び春の泥

去年の今頃は一時退院で帰宅し、歩行もままならないので家内に付き添いを頼んでこの公園に参りました。

今年は雨でぬかるむ道もしゃかしゃかと歩けて感慨無量です。

 

ありがとう再び生きて桜かな

この美しい季節を清々しく過ごせるようにとご尽力いただいた全ての人に感謝しています。

 

背景の桜自撮りに良い季節

うれしくて薄ら笑いを自撮りするの暴挙に出てしまいました。

 

半世紀共に暮らして桜かな

世話になりっぱなしの家内を桜と

 

 

老木の若き枝張る桜かな

公園の隣は氷川神社で散歩コースでもあるので、頻繁にお参りしています。

 

柏手を打つ手に優し花吹雪

田島氷川さん

 

嬰児(みどりご)とほほ笑み交はす花曇

氷川さんの反対側の公園には保育園の園児が遊んでいて、よたよたと仲間を外れて近づいて来たり、かわいいね。

なので、ここでの花見はうきうきと堪能しました。

 

花びらや萼の赤さの透くままに

実際には透いてはいないのでしょうけど、桜のうすい色合いはそれかなと。

 

お彼岸の親不孝からの桜でしたけど、よいお花見になりました。