①、②からの続きです
先取りについて、少し考えました
先取りは予習とは別物で、現行よりも先の学年の内容を勉強することでしょう
ただ、中学受験において算数の先取りとは、概ね「学年を越えて中学受験でいういわゆる受験算数をやること」と考えられているようです
我が家が現在取り組んでいる、「教科書準拠レベルの算数先取り」はそもそも中学受験レベルではないので狭義では先取りとは捉えられない、のかもしれません
確かに、教科書準拠算数と中学受験算数は、まったくの別物に思います
サッカーでいうなら、小学校で休み時間とかに友達とワイワイやるサッカーと、ユースクラブへ入るためや国立競技場を目指して必死に練習や鍛錬をこなしていくサッカーとの違いだったり、
あるいは野球でいうなら、放課後や草野球なんかで友達と楽しく遊ぶ野球と、甲子園出場や甲子園優勝を目指す野球は、野球というスポーツという意味では一緒でもその内容は全くの別物といえるでしょう
少なくとも我が家で行っているレベルまでであれば、大きなメリットも大きなデメリットもなさそうに思います
メリットに関しては、該当学年になればだれでも学ぶことをちょっと先に学習するわけですが、単位全般や割合・比などは日常でも見かけたり触れ合う機会もあるので、日常での解像度が上がるというメリットはあります
これは国語でいう漢字を先取りすることとほぼ同じなんじゃないかと思います
むしろ子どもによっては漢字よりも覚えやすいかもしれません、、、
デメリットは、大変な苦労をして理解したとしても、いずれ誰もが当然のように理解できることであり、大変な苦労して学ぶに見合うような大きな効果はないとも言えるので、やるとしてもほどほどにやりましょう、というところかなと思います
途中苦労する単元があれば、潔く飛ばした方が精神衛生上にもいいです
他には、一度身に着けた知識も放置しているといずれ薄れて忘れていくので、上塗りを都度していく必要があるということでしょうか(ま、これは漢字でも同様かと
教科書準拠の範囲内であれば、「先取り」という言葉にはあまり意味はないようにも思います。
メリットは、算数においては小4、小5において復習する時間の短縮、そして他の科目の学習と算数の更なる先取りに時間を回すことができることでしょう
また、該当学年になって塾などで授業を受けたときの吸収力は高くなりそうです
そして知っていることを再び学ぶ(はず)なので、その瞬間に時間・精神的ゆとりができると思われます
デメリットについて
どちらかというと、塾側からは、先取り不要、先取りは非推奨、というものが多く、
一方で塾ではなく家庭教師あるいは親からは、先取り推奨の人もそれなりに見られる印象です
どの立場から言うのかでも答えは変わってくるものだと思います
また、そもそも先取りができるほどのポテンシャルがあるのかどうか、というところも前提としてはそれなりに大きいと思います(ポテンシャルというのは、子も親もそれぞれに、という意味で、、、
理解度や成熟度があまりにも低いようであれば、その効果は落ちてしまいます
先取りに非常に労力を要したり、あるいは大して先取りができないくらいのレベルの子ども(あるいは親)に、無理矢理先取りをしたところで勉強嫌いにさせるだけ、先取りによるメリットよりもデメリットが大きすぎる、というのが塾側の考えの中心だと思います
これはその通りですね
そして、例えば塾では小4から中学受験算数の勉強をスタートしている時点で、これも広い意味で十分先取りといえるわけで、それをさらに先取りしていくことがはたして可能なのかどうか。
3年も中学受験算数やれば、それでもう十分、という考えもあると思います(私も若干そんな気持ちです
もちろん子どもによっては、そういったさらなる先取りに十分対応できる場合もありますが、逆にそれくらい優秀であれば先取りせずとも同等の成果を挙げられる可能性も、、、(結局まったく同じ子どもを2人用意して、先取りvs先取りしない、で検討しないと実証はできないともいえる
一部塾では低学年での先取りもありますが、まだまだ広く一般化はされていないように思います
また、塾に入れないで家庭だけで先取りをやるなら、たぶんそれなりの時間が必要ですが、共働きだとこの時間の捻出が非常に難しい、、、
他にはパターン暗記の弊害もいわれます(ただ現状中学受験算数はパターン暗記は最低限の必要性はあると思うのですが、低学年ではNGということなのかもしれません
あるいはそういったのも建前で、単に先取りした子どもに授業の邪魔をされたくない、というのもそれなりに大きそうではありますが、、、
また先取りが継続できなくなってしまった場合、先取り貯金が尽きた時の反動がある、とか
そもそも5年過程になって量と難度があがると、先取りの継続が難しくなるようです
→先取りの貯金がなくなると、これまでの順調なペースが崩れる→メンタルにくる、といった理由ですね
・・・ざっくり見てもメリットよりもデメリットの方が多いような気はします
もちろん先取りが成功すれば、そのメリットを享受できその後の展望も開けてくるとは思います 成功するのであれば、非常に大きいのは間違いないでしょう
ただここまでまとめて思ったのは、算数の先取りにはなんとなく大人が考えるような先取りして優位に立ってそのまま逃げ切ろうという考えが見えてくるのですが、結局やるかやらないか、自分のものにできるかどうかは子どもなので、成功するかどうかも子ども次第なんでしょうね
(もちろん親の管理力・指導力が問われるのは当然として
先取りをどうやるのか、これに尽きるようにも思いますが、結局各家庭および子どもそれぞれの性格性質・学力の精密な判定、時期による教材の選定などなど、家庭で細かくみて、最初に先取りに適性があるのかどうか判断して、加えてその都度においても環境等の調整をしないとどうしようもないのかなあ、と思います
もちろん親の指導力、計画力、サポート力も重要です
ちょっと面倒だな、と思ってしまうならばむしろやらない方がよいかもしれません
あと低学年だと個人差がより大きく、「この期間でこれだけやりましょう」っていうのが一般化できない難しい年代なんじゃないでしょうかね
さて実際にどのような先取り方法があるのでしょうか
次回へ続く、、、???