クラウドファンディングのリターンが次々と到着していて、

整理と収納が追い付いていないのだが、そうこうしているうちに、

ついに「ファイティング・ファンタジー・コレクション」(以下FFコレクション)のBOX第4弾が着弾。

 

当初昨年の12月発売予定だったものだが、

諸般の事情により2カ月ほど発売延期になった話は、

以前のブログにも書かせてもらった通り。

 

 

前回までのブログこちら。

 


 

折角なので手持ちの旧2バージョンと並べて撮影してみた。

(左から新しい順にFFコレクション版、創土社版、東京創元社版)

 

1巻の表紙は魔法生物マンティコア。

 

2巻の表紙はカーレの下水道に棲むスライム・イーター

 

3巻の表紙は魔法使いのフェネストラ

 

4巻の表紙はマンパンの大魔王(たぶん)

 

元々東京創元社版は、英語版のオリジナルイラストの表紙をベースとしていたものの、

イラストの上左右をカットしていたようだ。

今回のFFコレクション版では、

東京創元社版でカットされていたイラスト上部や裏表紙のキノコ?が

オリジナル通りに再現されている。

さらに左右反転されていたイラストも元通りに表示されている。

 

実際に手に取ってみて、左手に本を持ち表紙を開こうとすると、

裏表紙のはずのキノコが表紙になっている。

あれ?印刷ミスか?と思ってしばらく悩んでいたが、

実はこのグループSNE版は、カバーが二重になっていて、

オリジナル(左開き)と日本語版(右開き)の両方のカバーが入っているのだった。

安田均氏のSNSコメントで見たような気もするけれど、

一言注意書きでも入れておかないと、初見の人は混乱するのではないだろうか。


 

(2024/2/21追記)

グループSNEの公式サイトとAmazonには以下の注意書きが載せられていた。

 

 

 

 

そして今回の目玉の一つ、「ソーサリー スペルブック」。
元々東京創元社版「ソーサリー」では、ゲーム中に登場する48の呪文が巻末に付録として記載されていたのだが、

英語版では別冊としても出版されていたようである。

後に「アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版」(以下AFF2e)の、

「ソーサリー・キャンペーン」同梱冊子として、「ソーサリー スペルブック」が発売されたが、

ゲームブック用に冊子化されたのは今回が初となる。

 

手元にはAFF2e版(左)があるので、今回のFFコレクション版(右)と比較してみたいと思う。

 

 

そして中身。

上がAFF2e版で、FFコレクション版が下。

どちらも1つの呪文につき、見開き1ページ(計2ページ)でイラストと説明が記載されていている。

ちょっと空白の多さが気になるものの、呪文の触媒が明記されているのが嬉しい。

 

ちなみに東京創元社版では、本を横向きにする仕組みで、

1つの呪文の説明とイラストが1ページにまとまっていて、

見開き1ページで2つの呪文が表示されるコンパクトな作りとなっていた。



余談ではあるが、「ソーサリー」の呪文は全部で48もあるものの、

それぞれの呪文は3文字のアルファベットで表示されており、

呪文の効果がある程度類推可能なものとなっている。

 

最も重要な6呪文を確認すると以下の通り。

呪文 効果
ZAP 稲妻を発射する攻撃呪文。
アメコミで使われていた銃撃や電撃の擬音のzapからと思われる。
HOT 火球を発射する攻撃呪文。
「熱い」のhotからと思われる。
FOF 見えない力場を発生させる防御呪文。
「力場」のforce-fieldからか。
WAL 魔法の壁を作り出す防御呪文。
「壁」のwallからか。
LAW 知性の低い生き物を従わせる補助呪文。
服従の義務の意味もある「法、法律」のlawからか。
DUM 相手を不器用にさせる補助呪文。
バカやヘタクソを意味するスラングdumからか。

そうそう。こんな感じだった。

実際にはほとんど出てこない呪文もあるので、この6つ含めて15ぐらいあれば十分ことが足りた気がする。

戦士を選んだ場合は、そもそも呪文も使えないわけだし。

 

 

「ZAP」についての余談。
コンピューターゲーム「ドルアーガの塔」でやってはいけないことをすると、

「YOU ZAPPED TO …」と表示され、下の階に落とされてしまう。
ここではZAPは動詞として使われている。
ZAPの自動詞には素早く動くのような意味で、ダメージを受けるような意味はなさそうなので、
本来は「You are zapped」の方が正しい英語な気がする。

 

「ソーサリー」の英語版は1983年、「ドルアーガの塔」は1985年なので
「ドルアーガ」のZAPは「ソーサリー」の影響を受けているのかな?とも一瞬思ったのだが、

1983年の「ゼビウス」では対空攻撃兵器の名前に「ザッパー」(ZAPPER)が使われていたりもする。

両者はそれぞれ異なる経緯で使われたのではないかと思われる。

 

 

装丁とスペルブックだけで結構長くなったので、続きは次回に。

 

 

(2024/2/20追記)

先ほどAmazonや楽天の通販サイトを見てみたら、既に完売となっていた。

金曜日にイエローサブマリンの店舗ではまだ売っていたのに、

この週末で一気に完売してしまったようだ。

 

40年前のソーサリーファンが目覚めたのか、新規ファンに情報が届いたのか、

はたまた転売目的の購入か。

 

再販の可能性もあるかもしれないが、店舗で販売しているのを見かけたら、

即確保することをおススメする。

 

(2024/2/21追記)

Amazonで若干在庫が復活していた。

ただし、Amazonでは梱包が簡易過ぎて角が潰れてしまい、

返品された方もおられるようなのでご注意。

 

(2024/2/26追記)

ちょっとトラブルがありましたので、Amazonのリンクは削除しました。