トモさんと誕生日会した話の続きです。
私は、トモさんに何て返事をしようか迷いました。
私が黙っていると、トモさんは畳みかけてきました。
「俺は今まで、何度もRikakoのこと好きだって言い続けてきたよね！」
「・・・でも、それは酔った勢いで、でしょ？」
「俺は酒が入らないと本音が言えないんだよ。もし、Rikakoと付き合うなら結婚前提だって思っているよ」
「トモさんのことはずっと友達だと思ってたから、いきなりそんなこと言われても・・・」
「俺だって、Rikakoとの今の関係を壊したくないよ。でも、とりあえず、付き合ってみない？」
私は悩みました。
私はあれこれ考えすぎて、せっかくのご縁を潰してしまいます。
何も考えず、まずは付き合ってみたらいいのでは。
トモさんは結婚相談所で出会ったわけではありません。
私が婚活中だから、結婚前提と言ってくれただけであって、
トモさん自体は結婚に焦っているわけではないのです。
だから、まずは付き合ってみて、合わないと思ったら別れればいい話では。
・・・でも
相手がトモさんだからこそ、とりあえず付き合うことはできなくて
私だって、今まで築いてきたトモさんとの関係を壊したくありません。
会うのは年１ペースでも、毎年真っ先に新年の挨拶や、誕生日のお祝いメッセージを送ってくれたトモさん。
私は悩みをあまり人に相談しないタイプだけど、仕事で何かあったときは、いつもトモさんに相談しています。
トモさんは私の大切な友達なので、この先もずっといい関係を築いていきたいです。
だから、勢いで付き合ってしまったら、破局した際に元の関係に戻れない気がして・・・。
私はジョージと別れた後も何度か会っていたけど、友達関係に戻ることはできませんでした。
やっぱり未練を引きずってしまう。
完全に忘れるためには、二度と会わないようにするしかありません。
ジョージという存在を失っただけでも、喪失感がハンパないのに、
さらにトモさんまでいなくなったら・・・と思うと、怖いです。
だから、トモさんとはこのまま、つかず離れずのちょうどいい友人関係をキープしていくのがいいのでは。
「とりあえず、付き合うって・・・。もう20年近い付き合いがあるから、お互いのことはよくわかってるよね。それに、トモさんは仕事第一だよね。もし、私と付き合ってもマメに会う時間なんてないでしょ？」
「そんなことないよ！・・・月1くらいは、会えるようにするから！」
彼女に昇格したとしても、会えるのは月１回かぁ。
でも、トモさんの仕事は本当に多忙なので、仕方ないですけどね。
私は必ず毎週会う必要はないと思っているけど、２週間に1度くらいのペースで会いたいです。
トモさんと付き合ったら、なかなか会えないことにストレスを感じそうだな・・・。
「トモさん、どこまで本気なのかわからないよ。とりあえず、これからは年１じゃなくて、もうちょっとマメに会うようにしない？」
「わかった。じゃあ今度、デートしよう。ドライブデートはどう？ララちゃんも一緒に！」
「そうだね」
「ララちゃんは元気なの？」
「かなり高齢だからずっと寝てるよ。最近、痴呆が始まったみたいで、夜中に吠えるようになっちゃって・・・」
「それは心配だね・・・。まだララちゃんに会ったことないから、ぜひ今度会わせてほしいな」
「うん・・・」
・・・そういえば、去年も同じような会話をしたことを思い出しました。
犬を連れてドライブに行こうという話が出ていたけど、
結局、お誘いはなかったです・・・。
やっぱりトモさん、口先だけの男なのかなぁ。
でも、愛犬のことを心配してくれたのは、嬉しかったです。
（リカコ、りかこ）
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