親愛なる先生へ
昨日のお手紙には、「学校の本質は工場」だからこそ「みんなと同じでないと」っていう発想になるのでは……と書きました。
でも、これって、“学校”限定のことなんじゃないの?
と思っていたら、次のような文を見つけたのです。
学校から勉強させてください、宿題させてくださいと言われる。家庭が学校の下請け機関みたいになっている。
…(中略)…
高速道路を走るような生活になっているわけ。高速道路が自分のペースに合っているっていう子どもはいいよ。生き物は自分の心地いいペース、リズム、テンポというのがそれぞれ違うのに一列に高速道路走らないといけない、自分のペースで走れない。このままこんなペースで走っていたら自分が自分でなくなってしまう。ちょっとタイミングが合わなかったら事故を起こします。緊張しますよ。だから、自分を取り戻すために、サービスエリアやドライブインに入って休憩する。
それが登校拒否や不登校だ。
あなたの一番弟子(でありたい) elaineより
親愛なる先生へ
このところの、お手紙の内容を、ざっとおさらいしますと……。
まず、2019年12月16日に「みんなと同じでないと命の危機」というようなことを書きまして。
次に、2019年12月17日のと、昨日のお手紙には、「生物の種は、みんなと同じだと滅亡の危機」、と。
で、あまりに正反対なので、「人間社会の場合は別なのか」と考えた次第なのです。
で、思い浮かんだのが、次のツイートのこと。こんなふうになってるからなんじゃないかな、ということで……。
炎上覚悟で言います
【学校の本質は工場】です
均質の子どもを6年間という
レーンに乗せて製造する工場
異質とされるものは排除され
同じような価値観の製品をつくる工場
社会が求める水準の人間を作り上げる
ただの工事
それが学校の本質
賛否両論受け付けます
この本質を見ずに教育は語れない
めがね旦那@小学校教諭さんのツイート 19:32 - 2019年3月25日
たしかに、わたしがかねてから述べている「みんなと同じでないと」っていう発想って、まさに工場のものみたいですよね!?
さて、今回はこのへんで。
親愛なる先生へ
昨日のお手紙で書いた、「多様性を失う = みんなと同じになる」と「滅亡してしまう」 という説。
他にも提唱者は? と探したら……いました。11月2日のお手紙で取り上げた、「ニャドラー先生」の出てくる本です。
突然ですが、ある生き物が、その種を次の世代につなげていき、存続するためにいちばん大切なことは、何だと思いますか?
それは、「遺伝的多様性」。同一の種の中でも、いろいろな性質を持った個体がいることが、環境の変化をはじめとする様々なリスクへの備えとなります。この多様性は、一度減ってしまうと元に戻すことはできず、一度の減少によって種がそのまま滅びてしまうことにもつながりかねないほど重要なものです。
宿南章『ニャンと簡単に身につく!心が休まる「アドラー心理学」』p.52より
fresh-art — 自己中とガマンのバランス やっぱりネコは自由
ここで、気づいたのですが。
昨日の引用は、生物種についてで、今日の引用は、生き物の種について。表記ゆれはあれど、同じことについてなんですよね。
もしかして、人間社会の場合は別なのだったりして……?
この続きは、また次回以降にしますね。