作家魂

「いい革職人になるにはどうすればいいのでしょう・・・」とアカデミーの受講生によく聞かれる。どんな仕事でも当たり前に必要なことでもいざ言われると足りない事に気付くもの。 革職人(作家)についてならぼくにはよく理解できるので答えるがまず腕、これは日々の訓練!そしてもうひとつが環境である。RM(THE WORKS)の新人達(一年間在籍者)を見ると一目瞭然で外の10年者よりよっぽど腕が立つ。とはいえRM(THE WORKS)のシステム上で考えれば出来ない奴がむしろおかしいのだが。 物作りをしていると商品作りが苦しくなってしまう、ある日とても気に入った素晴しいものができあがると・・・「ソレ」をながめて独り会話をしているうちに商品として同じものをもうひとつ作る事に勇気が必要だと思うのだ、もうひとつ作ってしまうとマスターピースへの思いやりや情、あるいは愛が消えてしまいそうになるから寂しいのだ。でもぼくらはプロ、ビジネスの一線上にあるから存在する仕事人であると言い聞かせながらそのカベを超える! 作家(ビルダー)魂とはそういうものでカッコ良くもなんともない、常に葛藤する作品と商品の区別と差別の作業こそプロフェッショナルの魂だとぼくは思う。 外見や言葉ではない「心の考え方」が必ず作品(商品)に出るのだ。金が欲しけりゃ他の仕事を選ぶ事をすすめる、この仕事(革職人)をするのならこの仕事の為に金と時間を用意しておくべきだ!でないとユーザーに迷惑をかける事になり・・・結果、消えて行ってしまうから。一度限りの人生をかけてやる仕事かどうか今のぼくにも分からないがとにかく「出来る事」で生きて行けるのは幸せかもしれない。
ボストン(マサチューセッツ州 州都)

アメリカ東部の古都でありアメリカ独立革命の中心地であった。レッドソックスのホームグラウンドでもあるこの地は映画の舞台としても数多いロケ地に使用されている。中でもクリントイーストウッドがメガホンをとった「ミスティックリバー」はぼくの大好きなミステリーだ。 この話は実に奇妙で数奇な人間達のドラマで決してキリスト教的ではなくむしろ仏教的儀軌の中で人々が絡み合っている。因果応報を直訳するのは簡単だが意味の根は実に深く又広い・・・ 「情は人のためならず」これが分かりやすいかも知れない。「人には情をかける事、それが自分にとっての徳でありいつしか己の為となる」と聞かされた事を思い出す。このごろ生きる事が不思議に思えてならない、年齢のせいかもしれないが人生とは実に不思議な時間の線である。偉い人は空と言ったけど。現実など本当は無いのかもしれない。
贅沢

東京は世界のCITYである。 格別な施設の乱立と交通網、蠢く人間達で埋め尽くされたようなメルティング・ポット。 ぼくはこの3月から営業統括として全国を歩いているがこんな場所と空気はどこにも見当たらないでいる。好き嫌いは別としてこの贅沢なプレイスは金が無いと少しも楽しめないシステムになっている・・・ 世界のブランド品と有名レストランと高級ホテルが日本の黄金(ジャパン・マネー)を大口あいて呑み込もうと待ち構えているようで怖い、まるで巨大なモンスターが都心の地下で眠りから覚め朝食を喰おうと・・・ごく習慣的に。 地方にもモンスターの子供たちが産まれそれはソレなりの餌をまさぐり胃袋に放り込んで生きている。流通と消費の中で我々は生活を営み時間を過し年齢を重ねて行く―――、どこへ行くかは人それぞれに考え、思い、悩みながらついに本当の贅沢を経験できないまま朽ち果てるのか? では本当の贅沢とは?やはり過分に金をかける事しかないのかも知れない・・・誰かが何かに。
Pretender

男は皆自分の「男」を所有している。性格や個性とは別に目指す「男」が自分のどこかにいるのだ。分かりやすくする為のサンプルが芸能人だったりミュージシャンだったりするが、サンプル達にもまたその上のサンプルがいたりして上には上がいるものだ。 悪気はないのだが本物に近づくプロセスで必ず偽者の期間があり本人達はそれでも頑張って「男を張り続ける」羽目になる。ボクなど憧れ対象が多すぎて未だに心が決らないで曖昧な自分に嘆き悲しむ迷いの日々... 欺くつもりなど毛頭ないのだが他人の思いも勝手なもので誤解は人生において汚染された空気みたいに吸っても吸わなくてもいけないものだ、ただ世の中に誤解が無かったらもっともっと人々は争い、恐れ、泣き、苦しむのではないだろうか... 多少の誤解とウソがそれでも世の中をまるく治めているかもしれない。男も女もプリテンダー。
brother(同士)

パーフェクト・コンポジッションの代表とスタッフが訪ねてくれた。右よりランス(LA出身)、マービン(NY出身・代表)、サチコの面々だ。それぞれ世界で活躍するプロフェッショナルな奴らとある事(!?)を企画している・・・日本中がひっくり返るだろう。 代表のマービンはエイベックスで安室奈美恵や倖田來未に振り付けをしたダンサーで、劇団四季のダンスシーンも手がける現役の顔も持つ、ランスはドン・チードル(ハリウッド俳優)ウィル・スミス(ハリウッド俳優)とも親交がある構成・編集(フィルムワーク)のエキスパートだ。 では何故?・・・レッドムーン(川口)へ訪ねてきたのか?近い将来ひっくり返りながら確認してくれ! ヒント①ぼくの師匠ミッキーカーチスが10日程前、矢沢永吉さんと30年ぶりに 再会(密会)した。(非公開だがぼくはお二人の2ショット写メを持っている) ②友人のMAYA MAXXをミッキーさんのライブに招待した時、たまたま別の友人が ユーミンを連れてきたのだが、MAYAとユーミンは大の仲良しで、ユーミンは ミッキーさんの友人が発掘してデビューさせた。そしてそのプロデューサー の川添象郎さんもゲストで来ていて、そこへムッシュ(かまやつ)が重なって この日のライブは大変な面子になってしまった。 ③プエブロ・シャイアンのロバート・ミラバルと大倉正之助がレッドムーンと ドッキングして企画立案したRM工房タオスプエブロ建設が企画段階では ほぼ決定した。 ④ランス・ガルシアにはアパッチの血が混ざっている・・・ ⑤ぼくの夢は映画を作ることなのだ。
brother―――、いい言葉だね。 レッドムーンファン全員参加で行こうよ!