■フリーター生活195日目
■未だに信じられている「カロリー神話」
ダイエット・健康のために、食事に気を使うと考えた時に、真っ先に思い浮かべるのが「カロリー制限」ではないでしょうか?カロリーの高い動物性食品や脂質を避けて、低カロリーでヘルシーなものを選ぶことが、良い食事の指標であると考える人が多いでしょう。実際に、日本糖尿病学会では「カロリー制限こそダイエッ、トにも血糖値のコントロールにも有効である」としている。
しかしカロリー制限は健康にもダイエットにも効果的とは言えません!むしろ無理なカロリー制限を行うことで、リバウンド・不健康の原因になりかねません。
■カロリー制限で必要な栄養が摂れない!!
■カロリー制限を行うことで
高カロリーな食品「動物性食品」「食品油脂」が避けられるようになり
低カロリーな「植物性食品」「炭水化物」が食べられるようになります。
■動物性食品には
-
牛肉・豚肉をはじめとした精肉
-
魚介類
-
卵
-
乳製品
肉の脂身などの脂質がカロリーを多く含み、カロリー制限では嫌われる原因になりますが、これらには多くのタンパク質・ビタミン・ミネラルが含まれており、私たちの体を作り維持するには必要不可欠な栄養素です。
■食品油脂には
-
植物性油脂(サラダ油など)
-
オリーブオイル
-
魚油
油脂はそのほとんどを脂質で構成されているため、高カロリーです。また、過剰に脂質を取ることで、中性脂肪の増加にもつながるためカロリー制限の対象になります。
しかし、脂質にはホルモンの生成、肌のターンオーバー、脳組織の構築など、多くの働きを持っており、脂質が不足することでそれらの働きが低下します。
高カロリーな「動物性食品」「食品油脂」を避け代わりに「植物性食品」「炭水化物」で体を支えるわけですが・・・
■植物性食品には
-
野菜
-
果物
-
キノコ類
-
海藻類
-
大豆製品
植物性食品は、動物性食品と比べた際に得られる栄養素の割合は少なく、量も異なります。特にたんぱく質の含有量には大きな差があり
・動物性食品では
牛豚鶏魚など多くのたんぱく質を含む食品がありますが
・植物性食品では
大豆製品くらいでしか、たんぱく質を補給できません。
加えて植物性食品には、脂質を多く含まないものがほとんどなのでエネルギーを補給することができません。そのためカロリー制限を行う場合はエネルギーの補給源を「炭水化物」に頼りきりになってしまいがちになります。
つまり、カロリー制限とは「動物性食品から得られる高栄養素を植物性食品による栄養素だけで補い」「食品油脂から得られる高エネルギー源を炭水化物を過剰に摂ることで補う」ということです。
■カロリー制限で不健康で太る!!
カロリー制限で低栄養・高炭水化物の食事になってしまいがちになることを説明しました。では、具体的にカロリー制限をすることでどうなるのか。
・たんぱく質
私たちの筋肉を作るたんぱく質は、大豆製品からも得られますがそれだけでは不足します。
牛もも 100g(総量) 21.9g(たんぱく質量)
豚もも 100g 22.1g
鶏もも肉 100g 19.0g
油揚げ 100g 10.7g
木綿豆腐 150g 10.5g
納豆 50g 8.3g
また動物・植物たんぱく質には、それぞれ役割が異なるため単純なたんぱく質量では栄養が偏ります。動物性食品をカロリーが高いという理由だけで避けると、筋肉がつかず、血液を送る力・体温をあげる力が衰え、ガン・認知症をはじめとした生活習慣病を引き起こす原因になります。ですので、カロリーだけを気にしていると、重い生活習慣病に脅かされるリスクが上がってしまいます。
・脂質
高カロリーの象徴であり、ダイエットの敵とされる脂質ですが、その役割は他のものに代えることはできません。私たちの生理現象を支えるホルモンの生成に欠かせず、ホルモンが不足することで気持ちの落ち込み・イライラなどの精神的不調を引き起こします。
さらに、脂質は脳組織の6割を構成する栄養素のため、脂質が不足し脳機能が低下し続けると、うつ病・認知症などの生活習慣病を引き起こします。
また、一言に油と言っても体脂肪になりやすい「牛脂」「バター」などの常温で固体の油。体脂肪になりにくい「オリーブオイル」「えごま油」などの常温で液体の油。脂質の取り方次第ではダイエットにつなげることができます。
加えて、脂質は私たちの肌と大きな関わりがあります。新しい肌を生成する「ターンオーバー」には脂質が必要不可欠です。
脂質が不足しターンオーバーが行われないと肌荒れ・しわ・たるみなどの、肌トラブルの原因になりかねません。脂質を極端に避けてしまうとホルモンバランスの低下・精神状態の不安定化・老化を引き起こすリスクが跳ね上がるということです。
・炭水化物
カロリー制限によって、唯一制限がかからない炭水化物ですが・・・どこから手をつければ良いか分からないほど、過剰な炭水化物は健康被害を引き起こします。
まず、脂質と違い、炭水化物は消化吸収が良く、胃もたれをしにくいため、際限なく食べ続けられます。つまり炭水化物は脂質よりもつい多く食べ過ぎてしまいやすいということです。
過剰に取り込まれた炭水化物は、腸から吸収され、血管内を漂います。その際に、インスリンと呼ばれるホルモンが、炭水化物をエネルギーに変えるわけですが・・・炭水化物が多すぎるとエネルギー変換が追いつかず炭水化物は中性脂肪として蓄えられます。
この状態が長く続くと、糖尿病・肥満の原因になります。また、過剰に血管内を彷徨う炭水化物は、血管を老化させる物質となり動脈硬化・がんを引き起こす原因にもなります。炭水化物がいくら低カロリーでも、大量に食べれば結果高カロリーになりますし栄養バランスも崩れてしまいます。
■あとがき
上記の理由から、カロリー制限に健康促進・ダイエット効果はほとんどなく‼️知識もなくカロリー制限を行うと逆に、不健康・肥満の原因になりかねません。では、どのような食事バランスが良いのか。
主食=炭水化物→米・パン・麺
副菜=ビタミン→野菜・果物
主菜=たんぱく質→精肉・魚介類
主食:副菜:主菜のバランスを3:2:1で摂ることを農林水産省は『食事バランスガイド』で推奨しています。ここまで記事を読んでいただいた方々には「このバランスは本当に健康につながるのか?」と疑問符が打たれるのではないでしょうか。ということで次回以降も世間に紛れる「健康神話」を記事にしていきますので、ご期待を!!
ー参考書籍ー