ペトリのカラー 35 ブラックボディです。

 

 

一昨日のファインダー内のフォーカスインジケーターの指針の調整に付いて一晩考えていたのですが、例えば無限遠の位置が3mmズレたとすればインジケーターの指針もそれに並行して3mmズレるはずです。

ですからインジケータの針の位置を3mm動かせだけで良いはずです。

それなのに3mmズラして無限の位置を修正したら最短距離側に届かなくなるというのはおかしいです。

考えられる原因としてはレバーのアームを曲げたせいでテコ比が変わってしまいインジケーターの指針の移動量が変わってしまったのではないかと推測されます。

この結果無限遠の位置は正しくともそれよりも近距離の指針は多少狂ってくる可能性があるかと思います。

目測であれば誤差の範囲ではないかと思われますが

厳密にはオリジナルと違うという事になります。

まぁ無限遠を再調整した時点でもうオリジナルとは言えないのかもしれませんが…。

 

 

ファインダーの取付及びフォーカスインジケーターの調整が終わったので蓋をします。

 

 

次に配線の引き直しをします。

電池室の電極から出た青い電線はファインダー上部をスルーして軍艦部左端の方にある基板にハンダ付けされています。

 

 

途中ON/OFFスイッチからの電線と結合して2in1となります。

私はこの結合方法をあまり良しとは思いません。

 

 

ですので途中で結合することなく各々独立させて軍艦上部左端の基板まで引いてそこでハンダ付けします。

そうする事でハンダ付けされる個所を一箇所減らして些細ながらも将来に故障するかもしれない要因を取り除きます。

 

 

同じく緑の配線も引き直しておきます。

 

 

ペトリカラー35に使われている電線は他のカメラよりも細く

左側の外径0.62mm(AWG36)が使われています。

普通は右側の外径0.82mm(AWG30)が使われます。

このためハンダ付けした部分を雑に扱うとすぐに断線してしまいます。

 

 

電池室と電極そしてON/OFFスイッチを取り付けます。

 

 

軍幹部へ上がっていく電線を接着剤を使ってここに固定します。

 

 

電線を束ねるチューブをファインダーに接着剤を使って固定します。

オリジナルの状態ではチューブはフリーでした。

 

 

そこ側の蓋を閉じます。

 

 

ちょうどこの時に発注していたプラスチックパイプが届きました。

cds素子のカバーを作成します。

 

 

試しにパイプをシャッターユニットのcds素子取付穴に挿入してみると

なんか緩いですね。

 

 

実はシャッタースピード変速リングが取付穴を微妙に塞いでいました。

 

 

リングを外すとcds素子取付穴の全貌が見えるようになりました。

実際は在庫していた外径6.5mmがジャストフィットでした。

 

 

穴径は4.7mmなのでcds素子の外径5.0mmに合わせてリーマで穴を拡げます。

 

 

パイプを黒く塗って

 

 

ノギスを使って画像の様にケガいていきます。

 

 

パイプカッターを使って切断します。

 

 

少し長すぎたので棒ヤスリで削りました。

拡大した穴にcds素子を挿入します。

 

 

ひっくり返して裏側をエポキシ接着剤で充填します。

硬化のため一晩放置します。

 

 

ファインダーの上を横切る青と緑の三本の配線の見栄えを良くするためにファインダーの角にコニシボンドボンドG103で固定します。

 

 

三本の電線をバラつかせないためクリアボンドを使って結束します。

いろんな場所に接着剤を使ってしまったので硬化させるために本日はここまでとします。

 

 

 

 

 

 

驚いたことに一昨日は昼頃から天気が晴れ出したのでYASHICA Lynx-14のテスト撮影を行いました。

ASA感度を二段階下げてもまだシチュエーションによっては露出計の数値がセコニックの露出計の数値とズレるので撮影結果が心配です。

ペトリカラー35の修理が完了してからテスト撮影をしてから一緒にフィルムを現像に出します。

 

さて、今回の主人公のペトリのカラー 35 ブラックボディです。

 

 

昨日は無限遠の調整を行いました。

これによって無限遠の位置がかわってしまったのでファインダー内にあるフォーカスインジケーターの指針が正しく無限遠を指し示すかどうかが気になります。

 

 

ファインダーの脱落したミラーが取り付きました。

 

 

驚いたことにハーフミラーはバネで固定されています。

接着剤も少しだけ使われているようですがこれなら簡単に脱着できます。

トんでもない所にコストをかけていますね。

 

 

ファインダーの内側のレンズ達をクリーニングしていたらレンズが飛び出してきてしまいました。

エポキシ接着剤で固定します。

エポキシ接着剤が硬化するまで本日は手を付けられません。

 

 

仕方がないのでcds素子を新品に交換します。

まずcds素子を固定しているプレートをネジを緩めて外します。

 

 

cds素子は矢印の部分に差し込まれているだけなので引き抜くだけで簡単に取れます。

 

 

左がオリジナルのcds素子で右が新品のcds素子GL5528です。

GL5528は裸の状態なのでカバーを作成します。

 

 

cds素子が入る穴の径は6.0mmなのですが、私が在庫しているパイプは6.5mm と5.5mmでした。

新たに6.0mmのパイプを発注しましたが到着まで二日かかるためこちらの作業もこれ以上進められませんので本日はここで作業を止めます。

 

 

一晩経過してエポキシ接着剤が完全に硬化しました。

良く見るとファインダー覗き口上部にエポキシ接着剤が少しはみ出ています。

エポキシ接着剤が完全に硬化していない状態でクリーニングを行うとこの部分に振れてしまい指紋が付いてしまったりシルボン紙の破片が付着してしまったりしますので完全に硬化するまで待ちました。

おかげでファインダー内がとても綺麗になりました。

 

 

ファインダーをボディに取り付けます。

無限遠の位置が変わったためファインダー内のフォーカスインジケーターの指針がズレてしまっているのではないかと予測しているのですが…。

 

 

案の定見事にズレています。

本来は右隣にあるお山の形をした所に針が来ないといけません。

当然その分最短距離の方も1m → 1.5m辺りにズレてしまいました。

さて。。。

どうしたものでしょうか…。

 

 
ファインダーの下部の構造です。
動画のようにピンセットを当てている部分にボディ側にあるヘリコイドに連動するレバーが接触して針が動きます。
左側にある指針のレバーが左に動くほどインジケータ示す距離は近くなります。
 
 
赤矢印がボディ側のレバーです。
水色矢印のように前後に動きます。
 
 
ということは…。
レバーの赤矢印の部分を黄矢印の方向へ曲げてあげればよさそうです。
こういう力技はあまりやりたくないというかとても神経を使うのですが…。
 
 
調整のやめに何回もファインダーを取り外すと思うので
露出計の針にダメージを与えないためにファインダーに被る青と緑の電線を外してきます。

 

 

無限遠を示すお山のマークの真ん中に針を合わせると最短1mを示す人型のマークには針が届かなくなり

人型のマークの真ん中に針を合わせると今度はお山のマークに届かなくなってしまいます。

 

 

仕方がないので双方に針が届くギリギリの所に合わせることで妥協しました。

力技で部品を曲げるということはある意味『部品の正しい状態』ではなくなってしまうということになります。また力加減を間違うと誤って破損してしまいます。

ですから非常に神経を使います。

今回も微調整の繰り返しで2時間近くかかってしまいました。

 

ゾーンフォーカスで撮影する場合はF値を8~11と大きめに取っておいてあとは目測でおおよその距離を設定してあとは被写界深度の力によってピントを合わせるという方法が基本かと思います。

ですから無限遠でのピントをシビアに調整する必要は無いのかもしれません。

そのため今回のように製造メイカーがフォーカスのインジケーターを調整が出来るようなマージンを設定しなかったか、もしくはこのカメラの場合はスペース又は構造的に余裕がなかったのかも知れません。

 

また、マニュアルフォーカスのレンジファインダーカメラでも無限遠での二重画像はピタリと合致していてもレンズ側の無限遠が合っているかどうかは実際に計測してみないと判らないと思います。

 

今回はたいした作業でもないのに精神がやたらと疲れてしまいましたのでここで終わりとさせていただきます。

 

 

 

 

ペトリのカラー 35 ブラックボディです。

 

 

昨日は電池室からの配線を新品に引き直す準備までやりました。

ですが本日はそちらを一旦保留してレンズの前玉と後玉を取り外し必要であれば分解清掃を行うことから始めます。

 

 

前玉です。 35mmサイズにしてはかなり小さなレンズです。

取り外し方法は他のカメラと同じでカニ目スパナを使うのですが

 

 

ご覧のようにレンズがかなり凸型で飛び出した感じになっているので

カニ目スパナの爪先の形状によってはレンズを傷つけてしまう可能性があるので注意が必要です。

 

 

後玉もレンズを最も沈胴させた状態で作業すれば簡単に外せます。

内側の溝にカニ目スパナをかけます。

 

 

左が前玉です。

後側のレンズに小さなカビがありましたがクリーナーで除去できました。

前側のレンズに使用による線キズが散見されますが、まぁ問題ないでしょう。

左が後玉です。

全体的に曇った感じがしていましたが後側をクリーナーで清掃したら除去できたのでクモリではなく汚れだったようです。

分解はせずに清掃しただけで組み戻します。

 

 

このペトリカラー 35はレンズが沈胴します。

画像はレンズが一番飛び出している状態です。

 

 

こちらがレンズを最も沈胴させた状態です。

 

 

そしてレンズの出し入れをコントロールしているのが背面のファインダーと巻上げレバーの間にあるこのダイアルです。

右に回転するとレンズが出てきます。

左に回転させるとレンズが沈み込みます。

そしてこのダイアルは驚くことにフォーカスリングの役目も担っています。

凝りに凝りまくった構造をしています。

無限遠の位置を超える領域でもダイアルは回転してレンズを沈胴させます。

 

 

ご覧のようにダイアルから5枚の歯車を介して矢印のヘリコイドを回転させます。

この他にシャッタースピードは目視できるだけでも6枚の歯車を、絞り羽根はおそらく5枚以上の歯車を介して伝達されています。

もの凄い数の歯車を使っていると思いませんか?

これだけ多数の歯車を介しているのにもかかわらずバックラッシュ過多によるグラつき&ガタつき感や剛性不足感というものは操作時に全く感じません。

販売年が1968年ということもあり前年の67年に発売されたRollei 35が発売されていたことから『和製ローライ』などと揶揄?されてローライの物真似品のように云われていますが全く違うと私は思います。

ネットでRollei 35を分解した記事を読みましたがRollei 35の構造はいたって普通のカメラであり質実剛健な感じがします。

Rollei 35はペトリカラー 35よりも遥かに部品点数が少ないので故障や耐久性という点では有利に働くかと思いますが、両社は設計思想が全く違うと思います。

ただ販売年が近くどちらも似たような大きさの超小型カメラといったようなククリだけで同じ土俵で比較するのは根本的に間違っていると思います。

私にはペトリカラー 35はもっと評価されるべきカメラだと思います。

 

 

このカメラはレンズが無限遠を過ぎてもレンズが沈胴します。

普通のカメラのレンズは無限遠より先に回転はしません。

それでは『無限遠の時のレズの状態』はどのようになっているのでしょうか?

果たして無限遠のピントは合っているのでしょうか?

実は今回このカメラを分解することにしたのはこの部分を検証するためでした。

 

ヘリコイドの外周には一カ所だけ溝(赤矢印)が切ってあります。

そしてヘリコイドの外周をなぞるようなバネ(黄矢印)が取り付けられています。

 

 

ファインダー内にあるフォーカスインジケーターの針が無限に来た時に画像のように溝とバネが合致して『カチッ』としたクリック感がダイアルに伝わってきてこの位置が無限遠だと認識できます。

まずこの状態で無限遠のピントを確認してみましょう。

 

 

毎度のようにデジカメを使ってピントをチェックします。

 

 

画像はかなりピントがボケていますが撮影前に確認した時はもう少しピントが合っていました。

それでもずれていることに変わりはありません。

 

 

このレンズは無限遠の先まで回転できるわけですから、まずはピントが一番合う位置を探します。

ココが一番ピントが合っているようです。

 

 

溝の位置がこれだけズレました。

元の無限遠の位置より先に行っています。

このズレを修正しなければなりません。

この溝の位置にバネが合致できるようにバネを移動させないといけません。

ではバネはどのようにして取付けられているのでしょう?

 

 

バネの取付を確認するためにASAリングを外します。

 

 

 

オオッ!

バネの取り付け部分がバカ穴になっている!

これならバネを移動させることが簡単にできます!

バカ穴というのはこういう調整を行うために存在するとも言えます。

 

 

取付ネジを少しだけ緩めて溝とバネを合致させて再びネジを締め付けます。

 

 

ネジの取付位置がこれだけ変わりました。

これで無限遠の調整は終わりました。

 

 

次はミラーの脱落したファインダーです。

 

 

エポキシ接着剤でミラーをファインダーに取り付けます。

固着するまで一晩放置するので

本日の作業はここまでとなります。

 

 

昨日、露出計の不調を修理したヤシカ Lynx-14のテスト撮影をしようと思っていたのですが、本日から台風接近の影響でしばらく天気が悪いみたいなので天気が良くなるまでカメラの分解・修理をしていきたいと思います。

 

今回はペトリのカラー 35 ブラックボディです。

 

 

私はブラックボディは好きではありません。

塗装が剥げ易くて地金が露出してしまうからです。

この個体は8点まとめ買いをした中に入っていました。

革の一部が剥がれていて

鏡胴はご覧のようにベコベコに曲がっています。

 

 

ブラック塗装もご覧のようにそれなりに剥がれています。

 

 

ファインダーをのぞくと汚れで曇っており

フレーム枠も脱落して斜めになっています。

このため露出計の動作確認ができません。

どうやら随分とぞんざいな扱いを受けてきたようですね。

かわいそうに。

辛かったろうに。

しかしシャッターと絞り羽根の動作は良好でレンズもそれなりにキレイなのが幸いです。

 

 

こういった状態なので今回の修理に当たり部品取りを二台スタンバイさせます。

上の個体は右上角にリング状の謎の物体が取り付いています。

 

 

カニ目スパナで画像のリングを外して変形した銘板というかASAリングを外します。

 

 

シルバーボディのASAリングには銀色と黒色の2タイプあります。

ブラックボディなら当然黒のリングが必要になります。

 

 

軍艦を外すためにフォーカスダイアルをカニ目スパナを使って外します。

 

 

ダイアルを外すと中にシムワッシャーがあるので紛失しないように注意します。

 

 

巻き戻しハンドルを外すとリングナットが出てくるのでカニ目スパナで外します。

 

 

側面のネジを外します。

 

 

軍艦を取り外す前に(私は)シャッターダイアルをB開放に、絞りダイアルを2.8に設定します。

 

 

各ダイアルとバッテリーチェックボタンの位置決めと脱落防止のため上から養生テープを貼り付けます。

 

 

軍艦が外れました。

 

 

フィルムカウンターのインジケータープレートはアルミ製のため脆くて折損しやすいので保護のため取り外します。

 

 

シャッターボタンの下に非常に小さなピンが入っているので取り外して保管しておきます。

 

 

ファインダーの蓋(紙製)に有機溶剤を浸して丁寧に剥がしとります。

すると右側のミラーが脱落してました。

これがフレーム枠が斜めになっていた原因です。

三本のネジを緩めてファインダー本体を取り外します。

そしてこの段階で露出計の動作チェックを行いました。電池室に電池を入れても露出計は動きませんでしたが露出計本体に直結したら動きました。

 

 

そこで底部の蓋を開けて配線をチェックしたら案の上腐食によって断線していました。

 

 

ということで電池室を分解して再配線のためにハンダ付けをしたいのですが取付ネジが見当たりません。

 

 

取付ネジが見当たらないためにこれ以上の分解を断念される方がいますが、分解手順というかアクセスの方法が間違っています。

電池室の取り外しよりも先に電極を取り外すのです。

電池室の側面をよく見ると矢印の位置に小さいい穴が開いています。

ここに細い千枚通しを差し込んでコジると上手くすれば電極が外れてくれます。

失敗すると電極のベークライトがバラバラに破損します。

 

 

今回は上手くいきましたがそれでもベークライト部は損傷してしまいました。

 

 

電極の下から電池室の取付ネジが出てきます。

 

 

ベークライトの中心の穴部が損傷して拡大してしまっています。

 

 

電極(端子)部をエポキシ樹脂を盛り付けて接着します。

エポキシ接着剤は熱に強くないので本来であれば電極に配線をハンダ付けしてからこの作業をするべきです。

欠損部位の補修等の場合はJ-B Weldのような強力な接着剤を使いたいのですが、

将来再び分解・修理する事になった際に電極部の分解が困難になってしまうので

その辺を考慮するとわざと接着力を弱くしておく必要があります。

 

 

電池室の横に電気の接点があります。

ペトリカラー35はその構造上フィルムを装填してしまうと電池の取り外しができなくなります。

そのため通常時は上の画像のようにここの接点が開いて(常時)電源オフとなります。

 

 

フィルムを巻き上げてシャッターチャージをすると上の画像のようにここの接点が閉じて電源がオンとなり露出計が作動します。

 

 

念のためこの接点を磨いてから接点クリーナーで清掃しておきます。

この接点の片方は青い色の電線がハンダ付けされています。

電池室の電極の電線も同じ青色でこの二本は共通です。

 

 

この部分で結線されて一本になっています。

この青い電線を新たに引き直します。

 

 

そのために前板を外します。

 

 

そうすると配線が見えてきます。

右下に小さな基盤のようなものがあります。

 

 

このネジを緩めて基盤を本体から分離します。

 

 

このようになります。

 

 

先程の接点もこのネジを緩めて分離します。

 

 

これで日本の青色電線にアクセスできるようになりました。

 

本日はここまでです。

 

 

 

 

 

ヤシカのLynx-14です。

 

 

ひたすらに大きいレンズです。

この大きさのおかげでF値1.4という固定レンズ式のレンジファインダーカメラの中では最も明るいモデルとなっています。

コンセプトは同社のハーフサイズカメラ「ハーフ14」に似ていますが、こちらはマニュアルフォーカスですから「ハーフ14」のようなオーバースペック感はありませんが

この巨大なレンズのおかげで総重量が重たくなり重量バランスがレンズ側に偏った

『フロントヘビー』になっております。

私はこのカメラを目玉のオヤジと呼んでいます。

 

 

画像のレンズ左下にあるボタンを押し続けることで露出計にスイッチが入ります。

 

 

軍艦上部に露出計のインジケーターがあります。

このインジケータの指針の動きはミラーを介してファインダー内に反映されるのでファインダーから目を離さずに露出調整ができるようになっているのが本機の優れた部分です。

 

本機は以前に分解・修理をしているのですが、露出計の動作が非常に不安定であり時によってはインジケーターの針が全く動かなくなったりします。

組立直後は正常に動作していたのですが…。

ということで再び分解をして原因を探ります。

やはりヤシカは一筋縄ではいきませんねぇ。

 

 

インジケーターの針が思いっ切りOVERに振り切れる状態になるように絞りを開放にしてからゆっくり絞り込んでいくと普通ならば絞り込みに比例して段々と針がUNDERに振れていくのですが、この個体は絞り込み当初は全く反応しないのですがある位置まで絞り込むと「ピコン」といった感じで一気に反応してUNDERに振れる動きをします。

こういった場合はインジケータの針がインジケータの枠またはその周辺の何処かに接触していてスムースに動かないというケースがよくあるのでまずは軍艦を外してチェックします。

しかしインジケーターの針の周囲には充分なすき間がありどこにも接触していません。

 

 

次に考えられる原因としてインジケーターの針が取り付けられている露出計のコイルの中心軸の動きが渋くなっているケースがあります。

コイルの中心軸はガタつきを押さえるために上下にある軸受にある程度のプリロード(負荷・荷重)がかけられています。

このプリロードの荷重が大きすぎるとインジケーターの針がスムースに動かなくなります。

工場出荷時には適切なプリロード設定であっても50年後の現在に至っては経年劣化などにより不適切になっている場合があります。

そういう時は画像の赤矢印の位置にあるネジを緩めたり締め込んだりしてプリロードの調整ができます。

普通はこのコイルの中心に調整用のネジが一個あるだけなんですが…。

 

 

このLynx-14には黄色→のプリロード調整用のネジの外周にナットが取り付いています。

このナットは直上にある黒い電線(コイルへの給電用)の取付のために存在しているようです。

分解当初はプリロード用のネジと外周のナットのマイナスの溝が一直線に並んでおり一体品のように見えましたのでナットと一体で緩めていました。

どうやらそれが悪かったようでコイル軸上下のプリロードを緩めるだけでなくコイル軸左右のガタまで大きくなってしまったようです。

今回はまず、一体になったナットごとキチンと締め込んでナットを取り付けた後に

ラッカーシンナーをプリロード調整のネジに染み込ませてプリロード調整のネジ単独で緩むようにしました。

それからインジケーターの針が動きやすい最適なプリロードに設定したら問題は解決してインジケーターの針がスムースに動くようになりました。

 

 

露出計の動作チェックをしていた際にピント合わせ用の二重画像の上下がズレていたので再調整しました。

なんか最近こればっかし対処しているような気がします。

二重画像は前回の分解時に調整したはずなんですがねぇ…。

lLynx14はレンジファインダーのミラーの後ろにあるこのネジで調整できます。

意外と良い造りをしています。

 

今回の不具合の原因は思ったよりも簡単でした。

前回の分解・組立時に行ったプリロード調整に問題があったわけで私のケアレスミスが原因でした。

別の原因として他の部分の接触不良&通電不良も疑っていました。

Lynx-14はシャッターリングと絞りリングの内側に抵抗となるカーボンのようなものが塗布されていてブラシのような接点を介して通電されておりシャッターリングと絞りリングがそれぞれ回転する事によって抵抗に通電される距離が変わることによって抵抗値が変わる(可変抵抗)ことによって電圧が変わることで露出計が動くという非常に凝った造りになっています。

この抵抗が分解時に擦れてしまったり剥離してしまうとインジケーターの針がまともに動かなくなる可能性があるのです。

コレが原因だと私には修理する事が出来ません。

最悪のケースですね。

 

今回は大事には至らなかったものの、もう一つ別の問題を発見しました。

それは露出計の値が+2オーバーという事です。

ですがコレはカメラ側のASAの設定を2段階落とせば対処できます。

ASA400のフィルムを使用する時はASA100に設定

ASA100のフィルムを使用する時はASA25に設定すれば良いわけです。

組立完了後にこの方法でテスト撮影を行います。