『「超」怖い話 Ξ(クシー)』

平山夢明

(2009.07.14/竹書房)

 

 

いま一度、表紙をじっくりとご覧いただきたい。

あなたは、そこに何を見るのだろうか。

羽を広げた蝶か、向かい合う人の横顔か、はたまた暁の空を渡るエイの姿か・・・・・・。

 

よく見れば、最初は意識しなかったものの形が浮かんでくるだろう。

初めからそこにあったにも関わらず、まるで見えていなかった姿に。

霊、この世ならざる者とはそれと似たようなものではあるまいか。

彼らはこの世界に溶け込むように生きている。

我々がそうと気がつかぬだけで、ともにいる。

ほんの少し焦点をずらして目を凝らせば、世界は彼岸に変わるのだ。

 

手始めに片目をつぶってご覧なさい。

いかがですか。

何か見えましたか?

 

まだ何も見えぬなら、どうぞ本書のページを繰っていただきたい。

今度こそそれが見えてくるだろう・・・・・・。

 

読了日:11月22日~23日

 

『「超」怖い話 Θ(シータ)』

平山夢明

(2006.08.04/竹書房)

 

 

われわれ日人の意識の中で、ほど怪談に相応しい不気味な字は

他にないだろう。4は「」に、ひいては「死者」に繋がるからである。

またこれは毎度のことであるが、「」怖い話は全42話と決まっている。

42=死に」にかけたものであることは言うまでもない。

今回はあっらゆる意味でそんな「」の呪がかかった、もっとも

彼岸に近い一冊となった。

現に生きるわれわえが、身を乗り出して掴んできた怪異の数々・・・・・・。

怪談ジャンキーの皆様と4の年に恥じることのない恐ろしさである。

秋が来ても寒気が引かないかもしれないが、苦情は受け付けない。

 

読了日:11月16日~21日

 

『「超」怖い話 H(イータ)』

平山夢明

(2006.02.04/竹書房)

 

 

このでもっとも古き情、

そのひつは間違いなく「恐怖」であろう。

 

太古より人は己が命の脅かすもの――荒ぶる獣や自然、さまざまな

脅威に怯え慄いてきた。

そして何よりも恐れたのは闇――その中に潜む得体の知れぬ”何か”だった。

その後の長い歴史の中で人は少しずつ「恐怖」の根源を暴き、

克服していく。だが、科学と知恵の光をもってしてもなお消し去ることのできない

「恐怖」が、闇の”何か”であった。説明のつかぬもの、触れることも敵わぬもの、

だがそれらは確実に存在し、我々に近づいてくる。

ぞっとするような気配と、時に悪意を帯びて・・・・・・。

 

読了日:11月15日~16日

 

『「超」怖い話 E(イプシロン)』

平山夢明

(2006.12.15/竹書房)

 

 

その怖、ヤミキ・・・。

 

そう、病み憑きである。怖いのに読まずにはいられない、そして

読んだら最後、いつまでも忘れられない。

 

怪談病にかかってしまった者たちはまさに恐怖という甘美なウイルスにとり

憑かれている。

恐ろしいことにこの病は不治であるからして、さらに深く貪欲に

恐怖を欲してしまうのである。だがこの病、罹ってみるのも悪くない。

存外楽しい病であることには間違いないのだから・・・・・・。

 

 

読了日:11月14日~15日

 

『「超」怖い話 Z(ゼータ)』

平山夢明

(2005.08.05/竹書房)

 

 

ついに第6巻、「超」怖い話・夏の陣が来た。

いつにもまして本気である。

本気、正気を超えてもはや、狂気に抵触しているフシさえある。

これがフィクションならば(怖い話を書いてやろうという明確な意図を

もって編むものなのであれば)、そんなことは在り得ないのだが、

幸か不幸か実話である。

 

自分では考えも及ばなかったストーリーが外から襲ってくる瞬間、

狂気に近い恐怖は湧き上がる。体験者の口から聞き集めた

生の恐怖は、鼓膜を通してこちらを襲い、それを書き記すペン先から今度は

読者であるアナタへと感染する。

 

 

読了日:11月13日

 

『「超」怖い話 Δ(デルタ)』

平山夢明

(2004.07.24/竹書房)

 

 

海の匂いのする部屋に集う異形の者たち、人を喰う石に、

霊を視る犬。壁に浮かぶ呪いの顔文字から、

魂を移す泥人形まで・・・・・・。

次から次へと紡がれる不気味な話はどれも怖さとともに

不思議な魔力を秘めている。

その一文字一文字に魂が引きずり込まれる、とり込まれるのである。

 

もしかしたら霊はその話の中で生きて、あなたを狙っているのかもしれない。

怪談を愛してやまぬジャンキー諸君へ贈る、異界への招待状!!

 

 

読了日:11月11日~13日

 

『「超」怖い話 B(ヴェー)』

平山夢明

(2003.08.06/竹書房)

 

 

にはあるの型がある。

そう思っているあなたにはまだ本当の怖さを知らないにちがいない。


おそらく、あたの聞いた怪談は作りにすぎなかったのだ。

だが、ここに詰めまれた46話は幸か不幸かすべて実話である。

その恐怖は々の想像など遥かに及ばぬ地にある。

 

の知れぬ世界へぽんと投げ捨てられるがごとき恐

さらに鋭く冷ややかに・・・。

 

 

『「超」怖い話」 A(アー)』

平山夢明

(2003.03.04/竹書房)

 

 

事実は小説より奇なり・・・とはよくいうが、

げに現実より恐ろしいものはないのかもしれぬ。

予想をあっさりと裏切られる心もとなさと衝撃。

 

ここに集まった36篇にはそうした凄みと

愉悦にも似た何かがある。まさに恐怖とは麻薬。

 

91年に産声をあげ、20世紀の終焉とともに眠りについた

伝説の実話怪談シリーズ

”「超」怖い話”。

 

 

読了日:11月9日~10日


『盛り塩のある家』

福澤徹三

(2012.09.15/メディアファクトリー)


「盛り塩のある家」



み屋のトイレに入ったきり霧のようにえた友人、

薄汚れたホテルのを駆け抜ける足音、

便に坐り込んでいたもう一人の「わたし」、

ドライヤーのに紛れ込んだ低い女の…。


読み終えても、

決して背後を振り向かないでください。


この怖気、じわじわ、きます


妖気が滲み出る迫真の怪談実話集。


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読了:2/19~2/21


「斧」

「鏡視」が特に怖い!!