『「超」怖い話 Z(ゼータ)』
平山夢明
(2005.08.05/竹書房)
ついに第6巻、「超」怖い話・夏の陣が来た。
いつにもまして本気である。
本気、正気を超えてもはや、狂気に抵触しているフシさえある。
これがフィクションならば(怖い話を書いてやろうという明確な意図を
もって編むものなのであれば)、そんなことは在り得ないのだが、
幸か不幸か実話である。
自分では考えも及ばなかったストーリーが外から襲ってくる瞬間、
狂気に近い恐怖は湧き上がる。体験者の口から聞き集めた
生の恐怖は、鼓膜を通してこちらを襲い、それを書き記すペン先から今度は
読者であるアナタへと感染する。
読了日:11月13日