【名曲リレー1516】slow#2

■Slow Hand / The Pointer Sisters(’81)

ポインター・シスターズとしてはヒットした”Fire”の二番煎じ的な感じでしたが、結果として最大のヒット(#2)となりました。しかしこの頃は全くAORテイストですね。リリースはPlanetから。

 

 

【名曲リレー1517】slow#3

■Slow Dancer / Robert Plant('82)

ヴェテランも試行錯誤していた80年代。レッド・ゼッペリンが解散し82年にリリースされたロバート・プラントの「Pictures At Eleven」です。当時古参のゼップ・ファンは軽くなったという意見が多かったものですが、同じようなタイプの音をやっては比較されてしまうので苦しいところですね。ただ歌が出てくると引き締まる感じはします。dsにフィル・コリンズが参加してる曲が多いのですが、この曲ではコージー・パウエルが叩き、その種のファンの夢を実現した感じ。嬉しいのはストレッチ~PALと裏街道を歩いてきたポール・マルティネズ(b)が起用され(その後3枚くらい起用)、少しでも陽の目が当たったかなという気持ちです。ブロンコ、シルヴァーヘッドのロビー・ブラント(g~名前が似てるんで紛らわしい)の起用もヴェテラン重視でした。

 

 

【名曲リレー1518】dancer#2

■The Purple Dancer / Fleetwood Mac('72)

ノン・アルバムのシングル曲”Dragonfly”は、ボブ・ウエルチ参加後初の録音となるシングルでダニー・カーワン曲。そのB面もカーワン曲で”Purple Dancer”。初期のベスト盤にしか入ってない割とレア曲。地味ですが悪くない。

 

 

【名曲リレー1519】dancer#3

■Midnight Dancer / Wishbone Ash('77)

アメリカナイズ路線となったウィッシュボーン・アッシュの「Front Page News」に入ったナンバー。この時期は、サザンロック風味(あくまでも風味)のイギリスのアメリカ的な作風もあって、バンドの本質ではないのでしょうがそういう路線に活路を見出していました。結局次が英国路線回帰の、やや時代とは「ずれた」ハードロックとなるのです。”Midnight Dancer"の魅力はやはりマーティン・ターナーのvoだと思います。

 

 

【名曲リレー1520】midnight#2

■Midnight Sun / Flame (’78)

ジョー・ペリーの後任としてエアロに加わるジミー・クレスポ(g)をフィーチャーしたフレイムです。このバンドはマージ・レイモンドという女性voがなかなかパワフルで、ハードロックとはちょっと違う路線かもしれませんが、こんな機会もないと紹介できないんで。RCAから2枚出してますがどっちもジミー・アイオヴァインがprodなんで、ポップです。”Midnight Sun”は新体操女性が火を噴くジャケットの2枚目から。

 

 

【名曲リレー1511】dark#3

■Pictures In The Dark / Mike Oldfield(’85)

この頃にはマイク・オールドフィールドへの興味も半減でしたのでなんとなく覚えてるかな?くらいの印象。すでにマギー・ライリー(ケイドゥ・ベル)がvoではなく、ノルウェー人シンガー、アニタ・ヒーガーランドとアレッド・ジョーンズ(ウェールズ出身でTVでも活躍していたボーイズ・ソプラノの人らしい)が参加しています。キャッチーな曲ですがPVはダサい。ノン・アルバムのシングルとか。

 

 

【名曲リレー1512】picture#2

■Picture Of You / Mike Hugg(’73)

元マンフレッド・マン~チャプター3のマイク・ハグは見た目とは裏腹の美声なのですが、セカンドソロ「Stress And Strain」でもそれは生かされてます。このアルバムは前作にあった”Blue Swede Shoes”の様なキラー・チューンはないのですがそこそこまとまってます。この”Picture Of You”はしっとり始まって途中盛り上がるドラマティックな曲です。

 

 

【名曲リレー1513】picture#3

■Motion Picture / Neil Young(’74)

当時女優のキャリー・スノッドグレスと恋愛関係にあったニール・ヤングが「On The Beach」でキャリーに捧げた美しいナンバーが”Motion Picture”です。枯れたgはダグ・カーショウとデュオを組んでた弟のラスティ・カーショウです。

 

 

【名曲リレー1514】motion#2

■Motion / Geoff Muldaur(’76)

思えばジェフ・マルダーのセカンドの「Motion」はリアル・タイムの76年に日本盤が出てるのだなあ。ベター・デイズもファーストだけだし、ジェフ&マリアも出てたなかった日本で(もちろんマルダーのファーストも)LPが出たのはマリア・マルダー効果でしょうねえ。ややメロウになったこの路線はあまり評判よくなかったですがボニー・レイットがコーラスで参加した2曲の1つがこのアラン・トゥーサンによるタイトル曲でした。

 

 

【名曲リレー1515】motion#3

■Slow Motion / Ultravox(’78)

ウルトラヴォックスの3枚目「System Of Romance」は当時日本盤が出なくて渋谷さんが大プッシュしてかけまくってました。初期New Waveの持ってた、アイディア勝負のなんでもありな感じがよく出てました。まだエレポップとか呼ばれる前。ボウイやロキシーからの濃厚な影響も感じられます。voはジョン・フォックス。ジャーマン・ロックの有名prodであるコニー・プランクがprod。

 

 

【名曲リレー1506】corner#2

■Corner / Stud('72)

ロリー・ギャラガー抜きのテイストにファミリーのジョン・ワイダー(g,violin)、ブロッサム・トウズのジム・クリーガン(g,vo)が加わったスタッドはブルーズ・ロックとプログレの二面性を持ったバンドでした。BASFというドイツのレーベルから出たセカンド「September」にはワイダーのviolinがセンチメンタルなムードを盛り上げる”Corner”という名曲があります。大昔の「フールズ・メイト」誌で「昔懐かしのブリティッシュロック」という特集ページがあって紹介されていました。voはこの後ファミリー、コックニー・レベル、ロッド・スチュワートと日の当たる場所へ出てゆくクリーガン。

 

 

【名曲リレー1507】corner#3

■House At Pooh Corner / Nitty Gritty Dirt Band(’70)

くまのプーさんを書いた原作者のA.A.ミルンの持ち家をブライアン・ジョーンズが買い取ったり(でもってそこのプールで亡くなった)、ケニー・ロギンズがこの曲を書いたりと、プーさんはロックと縁はあったのです。ロギンズ&メッシーナというよりは僕にはNGDBの大傑作「Uncle Charlie」のヴァージョンなんですが。しかし”プー横丁”(というレコ屋も京都にありましたが)という邦題はないなあ(^^)

 

 

【名曲リレー1508】house#2

■The House That Jack Built / Tracie('83)

ポール・ウェラーの秘蔵っ子としてウェラーが作ったRespondからデビューしたトレイシーの”The House That Jack Built”は、ダンサブルなナンバーですが、キュートなトレイシーの歌声が印象的でした。やはりこのシンセの音が80's初めな感じです。アリサ・フランクリンのカヴァーではなくオリジナル。

 

 

【名曲リレー1509】house#3

■Dark House / Tempest('73)

テンペストはBronzeに2枚出してますが、やはりアラン・ホールズワース、ポール・ウィリアムズ時代のファーストが素晴らしい。ジャズ的なgソロが耳に残るアラホーさんではありますがvoを前面に出したオーソドックスなブルーズロックのスタイルになる”Dark House”では、控えめながら表情豊かであります。この曲の華はダビングされ何層にもなったvoでしょう。

 

 

【名曲リレー1510】dark#2

■On The Dark Side / John Cafferty &The Beaver Brown Band(’83)

映画「エディ&ザ・クルーザーズ」では主演のマイケル・パレが歌ったこの曲は、ジョン・キャファティが吹き替えておりました。スプリングスティーンの汎用版的なイメージがあったキャファティですが、実は結構好きで「Tough All Over」というアルバムはよく聞いてました。当時Scotti Brosというレーベル所属だったため日本盤がなかなか出なかった記憶。

 

 

【名曲リレー1501】good#3

■Wouldn't It Be Good / Nik Kershaw('84)

ニック・カーショーはいかにも80'sっぽいヘアスタイルでハワード・ジョーンズ的な音楽をやってるのかな?と思えますが、テクノロジーは80'sですが本質はもっと骨っぽいロックのように聞こえました。PVが次の”The Riddle”もそうですが思わせぶりで面白い(なんでもヒプノシスのストーム・ソーガソンがからんでるらしい)。

 

【名曲リレー1502】it#2

■Blame It On The Night / Robert Byrne('79)

ロバート・バーンはミシガン出身のsswで、南部のマッスル・ショールズでスタジオ・ミュージシャンとして活動後Mercuryからデビュー。南部っぽさはあまり感じないのですがそこまで来てるAOR時代にも呼応したメロディアスなポップロック。こういうのが南部から出てきたのがすごいと思いました。このジャケットも素敵なのに日本では変えられ「ワン・ナイト・ロマンス」という邦題でAOR風に売られまして、ちょっと残念。このあとブランドン・バーンズとのバーン&バーンズでもAOR作品を1枚だしてます。

 

 

【名曲リレー1503】it#3

■Talking About It / Mark Ashton('76)

例えばプレイヤー(”Baby Come Back”ね)で成功したピーター・ベケット(元パラディン)とか80'sにAOR[的なヒットを出すマーティン・ブライリー(元グリーンスレイド)とか渡米して違う方面で成功した英ヴェテランっていますよね。マーク・アシュトンはレア・バード(そういえばヘッドストーンに参加したスティーヴ・グールドはアラン・メリルも参加したランナーというバンドでトップ40ヒットを放ちます)のdsですが、76年に米で出したソロはファンキー・タッチで、後にレア・グルーヴの時代にDJたちに重宝されたのだとか。確かに鋭いカッティングのgはそんな感じであります。20th Centuryというレーベルでなければもっと成功してたかもしれません(^^)

 

 

【名曲リレー1504】talking#2

■Jive Talking / The Bee Gees

本格的なディスコ路線に舵を取る前の過度期ってあまり評価されてませんが「Mr.Natural」('74)や「Main Course」('75)はいいアルバムです。「Main Course」に入った”Jive Talkin'"は、リズムgのカシャカシャ言う音が小気味よいダンサブルなナンバー。

 

 

 

 

【名曲リレー1505】talking#3

■Street Corner Talking / Savoy Brown(’71)

前作「Looking In」の後キム・シモンズ以外の3人がフォガット結成の為抜けてしまい瀕死同然だったサヴォイ・ブラウンは、チキンシャックからアンディ・シルヴェスター(b)、ポール・レイモンド(kb)、デイヴ・ビドウェル(ds)を、アイドル・レースのデイヴ・ウォーカー(vo)を加え「Street Corner Talking」で復活(しかし3人抜けたら、別のところから3人引き抜くという手腕もすごい)。ややスワンプ風味も加えたブルーズ・ロックを展開しています。アルバムジャケットのカラフルなイラストも素敵。

 

 

【名曲リレー1496】new york#2

■New York Of State Of Mind / Barbra Streisand('77)

バーブラ・ストライサンド(いつからザンドからサンドになったのか問題は調査難航中)がスーパーマンのSマークのTシャツとホットパンツ姿のジャケットの「Super Man」からのビリー・ジョエル曲。ある意味ストレートな選曲です。アルバムは「スター誕生」余波で結構ヒットした記憶ありますが、その後ニール・ダイアモンドやドナ・サマー、バリー・ギブといった相手のデュエット曲が話題となった印象。

 

 

【名曲リレー1497】new york#3

■Another Rainy Day In New York City / Chicago('76)

この時期のシカゴって、ファーストシングルよりもセカンドシングルの方がヒットする傾向にありました。この10枚目から例にもれず、この曲(#36)よりセカンドシングルの"If You Leave Me Now”が大ヒット(#1)。スティール・ドラムの入った軽快なこの曲、作者はロバート・ラムです。

 

 

【名曲リレー1498】day#2

■It's A Beautiful Day Today / Moby Grape('69)

ファーストと「Wow」は特別に感じるけど、それ以後の作品は魔法が解けたように感じるモビー・グレイプです。後期の「'69」に入ったメロディアスな”It's A Beautiful Today”はシンプルなフォークロック。ちょっと甘いけど。ボブ・モズレー作品。

 

 

【名曲リレー1499】day#3

■Good Day In Hell / The Eagles('74)

ドン・フェルダーという無名のgtrの凄さを感じさせたのは”Already Gone”よりも”Good Day In Hell”の泥くさいスライドでした。アルバム全面参加ではなかったのですが、バーニー・レドンはタイプは違えど戦々恐々としてたでしょう。全面にフェルダーのgをフィーチャーしたブルージーなナンバーでした。

 

 

【名曲リレー1500】good#2

■Be Good To Yourself / Andy Fraser('75)

フランキー・ミラーがヒットさせたアンディ・フレイザー作の”Be Good To Yourself”の本人ヴァージョンがあることを忘れてました。「In Youe Eyes」は、シャークス~アンディ・フレイザー・バンドを経てのソロで、マッスル・ショールズ録音。ちょっとムードが違います。

 

 

【名曲リレー1491】of the night#3

■Queen Of The Night / Automatic Fine Tuning ('76)

確か日本では出てなかったと思うオートマティック・ファイン・チューニングの唯一作「AFT」('76)から。数日前に別のグループで書いたら、未聴の方を含め意外なほど反応があってびっくり。僕も現物は見たことない人たちですけど。ほとんど知らないg二人(ポール・マクドネルとロバート・クロス)のツインリードで聞かせるギターロックで、76年にはずいぶん懐かしい感じもします。歌入りのナンバーはこの”Queen Of The Night”のみ。後は組曲風の長いインスト。ウィッシュボーン・アッシュ好きな人はOkかと。リリースはCharismaから。bassの人がジリ・スマイスのマザー・ゴングに加わったこと以外情報なしというのもなんか潔い。

 

 

【名曲リレー1492】queen#2

■Queen Jane Approximately / Bob Dylan('65)

9日間女王のジェーン・グレイ(16世紀の英国の女王で、即位後9日間で反逆罪で斬首された悲劇の16歳)の事を歌ったのかどうかはわかりませんが、ディランの「Highway 61 Revisited」に入ったシンプルなフォークロックです。素人同然だったというアル・クーパーのオルガンが気持ちいいです。

 

 

【名曲リレー1492】queen#3

■Here Comes The Queen / Widowmaker(’77)

ラヴ・アフェア、エリスのスティーヴ・エリス(vo)、スプーキー・トゥース、モット・ザ・フープルのエアリエル・ベンダー(g)、ビッグ・ロール・バンド、アニマルズのズート・マニー(kb)、チキン・シャックのボブ・デイズリー(b)、リンディスファーンのポール・ニコルス(ds)、ホークウインドのヒュー・ラングトン(g)という英ロックB級オールスターズ(知名度がそこそこあるバンドの有名でない人ばかりが集まった)のウィドウメイカーは76年にデビューしましたが、セカンドを出すころにはエリスとマニーが辞めジョン・バトラー(vo)を加えて再スタートを切りました。この時期に組まれたヴェテラン・バンドの多くは、時流に合わず(時代は逆風でした)長くはもたず解散しています。集合離散が英ロックシーンを活性化させたのは事実ですけど、パンク前夜なかなか厳しかったことも事実。時代が一回りした今でこそ見えてくるものはありますけど。このセカンドに入った”Here Comes The Queen”は、ベンダーがルーサー・グロヴナーに名前で出したソロに入った曲でアコースティックで土くさいフォークロックが心地いいです。キングから出た(レーベルはJet)「呪いの使者」に収録されてます。デイズリーはこの後レインボウに参加。

 

 

【名曲リレー1494】come#2

■Come Around And See Me / The Raspberries(Capitol)

クリーヴランドで結成されたラズベリーズは、元祖パワーポップとも言える音ですけど、モコモコした音とエリック・カルメンのメロウな方向に行きたがる作風(”Go All The Way”なんてイントロのあの感じで最後まで行けばいいのに~と何度思ったことか!)が邪魔をして、大好きとは言えません。と書きつつメロウな”Come Around And See Me”は好きなんで、なんか自分でもよくわかりませんが、ビートルズとビーチボーイズのいいところを取り入れたこのバンドのファーストは素晴らしいのです。ただウォーリー・ブライソンがいてこそのカルメンが引き立つ感じもありますが。

 

 

【名曲リレー1495】come#3

■I Didn't Come To New York To Meet A Guy From My Home Town / Michele Lee('68)

ミッチェル・リーという人は女優で「ラブ・バッグ」とかに出てた人。この曲は15年位前に古谷さんのセレクトで知った曲です。しっとり系かと思ったら元気いっぱいに歌われます。いいメロディはいろんなところに転がってるもんだと思いました。大都会へ出てきて、地元や隣町の子に偶然会うという話は、小説のネタによくありました。

 

 

 

 

【名曲リレー1486】affair#2

■Cosmic Mind Affair / Acqua Fragile(’74)

アクア・フラジーレはイタリアのプログレで、イエスやジェントル・ジャイアントからの影響が大きいように感じます。あと西海岸風コーラスが解放感あって長い曲でもそんなにつらくない(^^) これはキングのヨーロピアン・ロック・コレクションの第2シリーズで紹介されたセカンドの「Mass Media Stars」('74)の冒頭に入った曲。voのベルナルド・ランゼッティは70's後半にPFMに加わる人らしいです。

 

 

【名曲リレー1487】affair#3

■End Of The Affair / Weekend('82)

日本でネオアコと呼ばれた一連の集団のうち最初期の人たちはCherry Redのトレイシー・ソーンとベン・ワット(のちにエヴリシング・バット・ザ・ガールを再結成し本格的に活動)のカップルとRough Tradeのヤング・マーブル・ジャイアンツを解散したウィークエンド、ジスト周辺でした。つまり当初はインディーならではのアイデアでアコースティックな楽器編成でやってみたら面白かった~という感じだったのでしょう。アリソン・スタットン(のちにワーキング・ウィーク)のけだるいvoとアコギが印象的な”End Of The Affair”は唯一のスタジオ作「La Variete」('82)から。この辺のパストラルなイラストを描いてるのはジストに移った元YMGのスチュワート・モクソハムのGF、ウエンディ・スミスで、12"とかお店で手に取ると所有欲沸きましたね。

 

 

【名曲リレー1488】end#2

■Till The End Of The Day / The Kinks(')

65年のキンクス9thシングル。やや大ヒット曲が出なくなってきた時期ではありますが、全英8位。リフが勝負で畳みかけるような演奏が魅力。後年はレゲエっぽいアレンジになっていました。サードの「Kinks Kontroversy」から。

 

 

【名曲リレー1489】end#3

■End Of The Night / The Doors(’67)

ドアーズと言えば、ジム・モリソンのカリスマ的なキャラが一人歩きして、僕はあまりピンとこないのですが、やはりファーストは一番よく聞きました。”End Of The Night”はブルージーなスライドが入った小品で名曲、問題作ぞろいの中目立ちはしませんが、きらりと光ります。

 

 

【名曲リレー1489】of the night#2

■King Of The Night / Bob Sargeant(’74)

80'sにフレンズ・アゲイン、ウッドントップス、イングリッシュ・ビート、XTCなどを手掛けたprodのボブ・サージェーントは、70'sにはジャンコ・パートナーズ、アンディ・ロバーツのエヴリワン、ミック・アブラハムズ・バンドなどに参加した職人kbでした。74年の唯一ソロ「First Starring Role」(RCA)にはミック・ロンソン、マイク・ガーソン、ロビン・ラムレイらいろんな人たちが参加。この”King Of The Night”は、コージー・パウエルとクライヴ・チャーマンというジェフ・ベック・グループ#2のリズム隊が参加。ハードロックでもプログレでもない、しいて言えばグラム・ロックとモダン・ポップを結ぶあたりにあるような音です。

 

 

【名曲リレー1481】like#3

■You Ain't Never Been Loved Like I'm Gonna Love You / Jessi Colter('75)

カントリー・シーンには時々ハッとするような美人シンガーがおりまして(好みかどうか別にして)最近ではテイラー・スイフトなんかもその系統ですね。ウェイロン・ジェニングス夫人(それ以前にはデュアン・エディ夫人だったそう)のジェシ・コルターもそうです。Capitolから出た”I'm Not Lisa”もいい曲でしたがちょっとブルージーなムードのもあるこの曲もいいムード。「I'm Jessi Colter」から。

 

 

【名曲リレー1482】never#2

■Never Take Place Of You / Nicole Wills('83)

NRBQのアル・アンダーソンが書いたメロディアスな”Never Take Place Of You”は、のちにデイヴ・エドモンズもカヴァーしていました。ジョニー・アヴェレイジ・バンドのvoだったニッキー・ウィルスがBearsvilleからリリースしたAOR風味のフォークロック「Tell Me」はお茶の水Ciscoで積んであるのを見つけて思わずジャケ買いしてしまいました。一目惚れだったのです。見た目だけでなく歌声も素敵でした。

 

 

【名曲リレー1483】never#3

■I'll Never Fall In Love Again / Bobbie Gentry('69)

バカラック作品でディオンヌ・ワーウィックが歌った”恋にさようなら”は、一番好きなカヴァーがこのボビー・ジェントリーの少年のような歌声のやつ。実際てっきり男性だと思ってましたから。

 


【名曲リレー1484】love#2

■Love Is A Funny Thing / Spirogyra('71)

ハットフィールズのコーラス隊、ノーセッツにいたバーバラ・ガスキン(vo)がそれ以前にいたフォークロックのスパイロジャイラは、90'sに韓国Si WanからCD化が始まったのですがハングルで書かれたライナー見てなんか絶望的になった思いでした(読めないんで)。後に独Repertoireからも出たのを聞いてみて、音楽的にはちょっと僕の好みから外れる感じではありました。71年の「St.Radigunds」(B+C)はファーストでここに入った”Love Is A Funny Thing”はか細いバーバラのvoとリコーダーが印象的な、ファンタジックでプログレ・フォークの少女漫画的な世界がイメージされます。

 

 

【名曲リレー1485】love#3

■Long Distant Love Affair / Cher('76)

グラス・ルーツの曲を多く書いていたプライス&ウォルシュが書いた”Long Distant Love Affair”は、マイケル・オマーティアンとスティーヴ・バリがprodした「I'd Rather Believe In Love」('76)に入ったディスコっぽいポップ・ロック。このコンビはDunhillの流れにあるABCレーベルがらみに人たちで、Warnerから出たのは意外でした。ただ当時ヒット曲から遠ざかっていたのであまり話題になりませんでしたが。

 

 

【名曲リレー1476】phone#2

■The Phone Call / The Pretenders('79)

当時ニュー・ウェイヴとして紹介されたプリテンダーズのファーストは畳みかけるような強烈なロックンロールの連続で思わずひきこまれました。”The Phone Call”は2曲目で電話の通話音を効果的に使ったもの。まだ黒電話だった時代ですので何ともかっこよく感じました。音圧で勝負のギターロックです。

 

 

【名曲リレー1477】phone#3

■Girls On The Phone / The Jam('79)

ジャムが頭角を現したのは3枚目の「All Mod Cons」あたりからですが全英#1となった”The Eton Rifles”が入った「Setting Sons」が個人的なジャムとの出会いの1枚として忘れられません。小気味よい”Girls On The Phone”は1曲目で、電話で話すGFの事を歌ったラヴソングですがちょっと皮肉っぽい歌詞も面白い。

 

 

【名曲リレー1478】girl#2

■The Girl Is Mine / Michael Jackson & Paul McCartney(’82)

MJの「Thiller」からの先行シングルとなった”The Girl Is Mine”は、ポール・マッカートニーとのデュエット曲でした(これのお礼にポールのアルバム「Pipes Of Peace」にMJが参加してヒットしたのが”Say Say Say”)。ゆったりした曲調でMJとポールがそれぞれ主張する歌詞が楽しい。まだ若いMJにポールが肩を貸す形になっててなんとなくほほえましいです。

 

 

【名曲リレー1478】girl#3

■Waiting For A Girl Like You / Foreigner('81)

いろいろ紆余曲折ありながら完成したフォーリナーの「4」からの大ヒット。10週連続2位というビルボードの記録を更新した曲で、キャッチーなハードロックを得意としていたフォーリナーがソフトな音作りでファン層を広げるきっかけとなったものでした。トーマス・ドルビーがシンセを弾いてたり、bassが元コチーズ、スモール・フェイシズのリック・ウィルスに代わったりという話題もあります。

 

 

【名曲リレー1479】like#2

■Like Open Door / Fuzz(’71)

シェイラ・ヤング、バーバラ・ギラム、ヴァル・ウィリアムズから成るワシントン出身の女性トリオ。有名なのはヒットした”I Love You For All Seasons”ですが、語りの部分も含め洗練されたスウィート・ソウルだと思います。日本では72年にRoulette経由(原盤はCallaというレーベル)で日本コロムビアから「愛のソウルコーラス・ファズ登場」という日本盤が出てます。”Like An Open Door”もメロウなナンバー。三位一体のコーラスが重なるあたり好きです。

というわけでレギュラー投稿はおしまいです。今年も読んでいただいた方、ありがとうございます。皆様良いお年を。

 

 

【名曲リレー1471】electric#3

■Together In Electric Dream / Human League('84)

確かVirginレーベルが映画畑に進出し「エレクトリック・ドリーム」という映画があってヒューマン・リーグのこの曲はそのサントラからだったと思います。PVを手掛けて有名になったスティーヴ・バロンが初監督した映画でジョルジオ・モローダーとヒューマン・リーグのフィル・オーキーが音楽を担当していました。相当懐かしい。

 

 

【名曲リレー1472】dream#2

■Forgotten Dream / The Parlour Band('72)

後にバンド・コールド・オー(そしてオー・バンド)となるパーラー・バンドが72年にDeramから出したファースト「Is A Friend?」から。フォークロックとプログレとハードロックが混在したような音でなかなか説明は難しいのであきらめてプログレのコーナーに入れてる感じがします。後にクライマックス・ブルーズ・バンドに加わるピーター・フィリューエル(kb.vo)の存在が大きい”Forgotten Dream”は、なかなかかっこいいけどあっという間に終わってしまうのです。

 

 

【名曲リレー1473】dream#3

■I Had A Dream / Nazareth('71)

ハードロック路線へ向かう以前のナザレスは、フォークロック風味ではありますがそっちのファンにもあまり評価されてなかった感じです。71年にPegasusから出たファーストに入った”I Had A Dream”は、アメリカ志向を感じさせますがいかにも未整理。あの金切り声のハードロックバンドの姿はありません。

 

 

【名曲リレー1474】had#2

■We’ve Had It / Jody Grind('70)

Transatlanticからデビューしたジョディ・グラインドはサイケ風味のプログレ~ハードロックでした。セッションを重ねるkbのティム・ヒンクレイ、後にハミングバードのバーニー・ホランド(g,b,vo)、後にヘッズ・ハンズ&フィート、ヴィネガー・ジョーのピート・ガヴァン(ds)によるトリオ編成になったセカンド「Far Canal」のトップを飾るのがアコギで始まり徐々に盛り上げるドラマティックな”We've Had It"です。

 

 

【名曲リレー1475】had#3

■Had To Phone Ya / American Spring('72)

ハニーズはブライアン・ウィルソン夫人となるマリリンと従妹の(ガールグループでこのパターン多し)ダイアンをフィーチャーした60'sの3人組ガールズで、70'sにはデュオとなって(アメリカン)スプリングを名乗って素晴らしいLPを1枚出しています。80'sにRhinoからCD化された際にボーナストラックとして加えられた”Had To Phone Ya”はビーチボーイズが「15 Big Ones」で取り上げるブライアン作品。実はこれは80'sに再結成されたハニーズのスウェーデンで出たLPに入ってた曲という話もあるのですが正確なところはよくわかりません。