シネレンズとオールドレンズで遊ぶ! -8ページ目

シネレンズとオールドレンズで遊ぶ!

カメラマンヨッピーのブログ。シネレンズやオールドレンズなどのマニュアルフォーカスレンズをミラーレスカメラに装着して遊び、試写を載せていきます。カメラ界でまことしやかに語られているうわさも再考察していきます。

2012.01.19 試写の詳細がわかるようにダウンロードURLを添付しました。


シネレンズ頂上対決 試写会の続編をやりました。


今回新たに6本のレンズが参加しています。


そのラインアップは


Taylor&Hobson Cooke Speedpanchro 50mm F2(Ser.1)


Carl Zeiss Cine-Planar 50mm F2



LOMO PO3-3M 50mm F2


KERN Auto Switar 50mm F1.8


Taylor&Hobson Cooke Speedpanchro 40mm F2(Ser.2)


Taylor&Hobson Cooke Speedpanchro 35mm F2(Ser.1)


CarlZeiss Cine-Planar 32mm F2



Schneider Cinegon 20mm F2





あと特別枠で

KONICA AR HEXANON 50mm F1.4


Panasonic LUMIX G 20mm F1.7 ASPH


この10本です。


Taylor&Hobson Cooke Speedpanchro 50mm F2(Ser1)

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/IoGsSC


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/ROqsFy

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いわずと知れた銘玉Speedpanchro 50mm F2

このバージョンはSer.1でノンコートタイプ。しかし発色はよくシャープネスも高い。


CarlZeiss Cine-Planar50mm F2 F2.8

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/yBpeIU

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/O04EFa
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CarlZeissのCinePlanar。コーティングタイプで非常に鮮やかでこってりした発色と高いシャープネスが特徴。


LOMO PO3-3M 50mm F2
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/iDvjNI


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/yk9Oog

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LOMOのシネレンズ。コーティングタイプで発色もよくシャープネスも高い。パンクロのコピーといわれているが詳細は不明。

KERN Auto Switar 50mm F1.8
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/QzMkS6


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/865R5H
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厳密にはシネレンズではないが、ケルンのスイターといえば、Bolexのレンズとして有名。

線が細くやわらかい描写ながら解像度は非常に高いという相反する要素の両立に成功している稀有なレンズ。世界最高の標準レンズという声もある。



Taylor&Hobson Cooke Speedpanchro 40mm F2(Ser.2)
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/9b7cqW


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/ZCilxK

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Speedpanchroの40mm。このレンズはカラーフィルムに対応したSer.2バージョンでコーティングレンズである。パンクロには俗にSer.0と呼ばれる最初期モデルが存在するためこのレンズは第3世代にあたる。Ser.2のレンズは若干イエロー被りする傾向にあるがこれは当時のカラーフィルムがシアンかぶりするため補正のためにイエローを入れているという説がある。


Taylor&Hobson Cooke Speedpanchro 35mm F2(Ser.1)
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/FnrY9l


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/sBHdcm

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こちらは第2世代の35mm。Ser.1のみに存在する焦点距離なので比較的レアなレンズである。

ちなみにSer.1のレンズラインナップには32mm,35mm,40mmという類似のものがある。


CarlZeiss Cine-Planar 32mm F2(Prototype)

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/BX7pwp


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/QwGhU7
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プロトタイプのシネプラナー32mm。コーティングタイプでコーティングカラーはブルー。戦中に見られる典型的なZeissコーティングである。プラナーという名前のとおり広角ながら非常に高い平面性を誇る。シャープネスも極めて高い。


Schneider Cinegon 20mm F2

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/GBDWMK


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/snmm2s
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35mmフォーマット用の広角レンズ。1.3Kgという巨体である。


Panasonic LUMIX G 20mm F1.7 ASPH

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/x1s-_u


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/ehQqDN
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現行の広角レンズ。高いシャープネスとF1.7という明るさで人気がある。ボケも美しくマイクロフォーサーズの標準(40mm相当)としては1位、2位を争うレンズである。


KONICA AR HEXANON 50mm F1.4

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/igJFtM


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/zremMV
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国産レンズの中でも割と高いシャープネスを誇るレンズ。比較のために登場しました。


まずは50mmレンズの比較から。

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/bhcbac


ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/i2N1pZ

かなり性能が拮抗しています。

KONICA ARが明らかに解像度が低いのがわかります。その他レンズはアルミの梨地感まで見事に再現しています。しいて言うとLOMO PO3-3Mがやや劣る感じですが、Panchro,Planar,Switarはほぼ互角です。

Panchroの50mmはコーティングがないせいか若干パープルフリンジが出ています。



次に広角の比較です。
ダウンロードURRL:http://yahoo.jp/box/KRh780

上記写真の拡大です。

Speedpanchroの35mmと40mmはカメラの端の辺りでやや画像が破綻し始めます。Planarの32mmは全く破綻がありません。


次にもう少しワイド目の写真で比較してみます。

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/gDWuba
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/4UWPkf

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拡大しても画面の破綻はありません。

描写性能はほぼ互角であることがわかります。さすが頂上決戦です。


次に超広角20mmの2本です。

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/h708m6
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/S0rcLz

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LUMIXのほうが同じ20mmでも画角が広いようです。引きも寄りもどちらもいい勝負です。レンズ設計かデジタルチューンかわかりませんがLUMIXはエッジの立ち方がアンシャープっぽいです。

拡大するとエッジの感じがよくわかります色の抜けはLUMIXのほうが良いようです。Cinegonも意外と解像力あるようです。

ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/Hwttdu
ダウンロードURL:http://yahoo.jp/box/QNyYT3
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寄りの場合LUMIXに軍配が上がるようです。重さならCinegonの圧勝です(笑)


このクラスのレンズになるとこういったシチュエーションではあまり差が出ないようです。

定点ではなく同じ被写体をそれぞれのレンズのスイートスポットで撮ったほうがレンズの特徴がつかめるかもしれません。


次回はその方向性でトライしてみます。













Meyer Optik / Hugo Meyer (メイヤーオプティック/ヒューゴ・メイヤー)


Hugo-Meyerは1896年にヒューゴ・メイヤーによりゲルリッツに設立された光学メーカーである。

1900年に特許を取得したAristostigmatが好評を博すがヒューゴ・メイヤーは1905年に亡くなる。その後息子たちが跡を次ぐ。

CarlZeissで光学部長を務めたパウル・ルドルフを1919年に迎える。

プロター、プラナー、テッサーなどの発明により財をなして引退していたルドルフであったが、第一次世界大戦の敗戦による多額の賠償金によって起こったハイパーインフレにより再就職しなければならなくなった。一時期Zeissに戻ったそうであるが、まだ小さい会社であったHugoMeyerの方が居心地が良かったのかもしれない。

その後1920年代前半にレンズの特許を取得する。これが有名なキノプラズマートである。キノはシネと同じ意味なので、映像用のプラズマートである。その他にもマクロ・プラズマートなどがある。


ちなみにプラズマートはダゴールの発展型である。シュルツアンドビラーベック社のE・アーバイトが1903年に発明した分離型のダゴールレンズ『オイリプラン』を発明する。ルドルフもこの構成を採用しダブル・プラズマートとザッツ・プラズマットを設計する。その後さらなる改良を加え登場したのがキノプラズマットである。

ツァイス時代に設計した『プロター』のライバルである『ダゴール』をベースにした理由は定かではないが、メイヤーからも『オイリプラン』名で同型のレンズが発売されているところを見ると、権利的な問題によるものと思われる。

これらのレンズの銘版にはDr.Paul.Rudruphの文字が刻まれていてルドルフへの待遇の良さが伺える。


その後1942年に社名をMeyerOptikに変更.。

Trioplan(トリプレット型)、Primoplan(エルノスター型),Oreston(ガウスタイプ),Orestegon(レトロフォーカス), など時代の流行に対応したレンズを発売していく。プリモプランは58mmF1.9と75mmF1.9の2本が有名であるがCマウントの25㎜F1.5と50mmF1.5のものも存在する。こちらは16mmシネ用レンズである。


戦後は国有化されVEB Optisch-Feinmechanische Werke Görlitz(「VEBゲルリッツ精密光学工業」的な意味だと思います。)に名前を変える。この時期にバルダやウェルタ、アルテッサなどのカメラも生産していた。1968年にVEBペンタコンやVEBカールツァイスと合併され、VEDペンタコン(ペンタコン人民公社)となる。これまで銘板表記はMeyer-Optikのままであったが、これを機にPENTACONに変更される。

レンズ名はなくなり焦点距離表記のみになる。

Orestar→PENTACON135mm F2.8

Oreston→PENTACON 50㎜ F1.8

Orestegon→PENTACON 29mm F2.8

Lydith→PENTACON 30mm F3.

こんな感じである。


その後1990年に東西ドイツ統一に伴い解散。ペンタコン時代に大量にレンズを生産したためペンタコン銘のレンズは比較的安価に購入できる。



Kirfit(キルフィット)


1947年にハインツ・キルフィットがリヒテンシュタインで創業。創業時の会社名はKamerabau-Anstalt-Vaduz(KAV)であった。意味はファドゥーツカメラ製作所的な意味であろう。ファドゥーツはリヒテンシュタインの首都である。

キルフィット社の名を一躍有名にしたのが世界初のマクロレンズ、MacroKilar(マクロキラー)である。40mmのF3.5と90mmのF2.8があり、40mmには等倍まで寄れるD型と1/.2倍のE型がある。

このレンズは当時唯一無二で、1947年創業の後発メーカーのレンズであるにもかかわらず、ArriflexやALPAのラインナップに名を連ねている。その他にもM42やエキザクタマウントも存在する。

マウントごとのレンズの性能差は分からないが、名盤に三色の丸の表記がある個体はアポクロマートと言われている。

キルフィットを代表するもうひとつのレンズがZoomar(ズーマー)である。これは世界初(スチール)のズームレンズで1959年に米国のZoomar社のFrank Gerhard Back博士が発明した。その後Zoomar社とKirfitt社の協力で実用化にこぎつけ、OEMによりフォクトレンダーのベッサマチックやウルトラマチック用としてデッケルマウントで発売された。Zoomer 36-82 F2.8というレンズはズーム倍率2倍強という現代においては月並みなスペックであるが、当時は実現不可能と言われたほどのハイテクレンズであった。

奇しくもKirfitt社が発売したこの2本のレンズがレンジファインダー全盛期のカメラ業界に一石を当じ次第に一眼レフ全盛期に至るきっかけとなった。

ちなみにKAV社はその後Kirfitt社社に改名された。1968年にはZoomar社の傘下に入りZoomar社となった。それに伴いレンズの名前もKirrfitt Macro KilarからZoomar MuenchenのMacro Zoomatarに変更されている。



Rodenstock(ローデンシュトック)


ローデンシュトックは1877年にヨーゼフ・ローデンシュトックによりヴェルツブルグで創業され、その後ミュンヘンに移転した。ドイツを代表するレンズ専業の光学メーカである。民生用のレンズを多く生産するシュナイダーに対しローデンシュトックは主に業務用レンズを手がける。その為一般認知は低いが、プロの世界での信頼度は極めて高い。

業務用大判カメラであるジナーの純正レンズ群であるシナロンや同じく大判用のグランタゴンが有名である。業務用のレンズが多いため多数のアポクロマートレンズを制作している。

民生用のレンズでは

ヘリゴン

ユリゴン

ロテラー

イマゴン

などが有名である。


シネレンズとしてはHeligonのArriflexマウントがある。

これらはレンズカタログ(Arriflex16mm)にもラインナップされており。

16mm F2

25mmF1.5

50mmF2

の3本のラインナップが確認できる。

特に赤、青、黄色の三本の線が虹のような形に配置された刻印のCine-Heligonはアポクロマートレンズであることが知られている。前述のとおり多数のアポクロマートを製作している同社の製品だけに信憑性は高い。

ただし生産本数が極端に少なく市場で見かけることはかなりレアである。



シネヘリゴン(Arriflex レンズカタログより)
















2014.01.18 試写ダウンロード用URLを追記しました。


我が家にCarl Zeiss Cine-Planar 50mm F2がやってきた。



19歳のときにTessarが搭載されたコンパクトカメラKYOSERA Slim Tでモノクロ写真を撮って以来CarlZeissにはまってしまった僕にとっては原点ともいえるレンズである。



ちなみにこのカメラ、アメリカの有名カメラマン テリー・リチャードソン氏の初期の愛機Yasica T4と同じモデルとしても有名である。


その当時お金がなかったためモノクロの100フィート長尺フィルムをデイロールで切り分けてパトローネ缶に詰めて使っていた。


もちろん現像もプリントも自宅の暗室である。


当初キャノンのFDを使っていた。A-1にFD 50mm F1.4 S.S.Cという組み合わせである。そのときにサブ機として手に入れたのがSlimTである。


SlimTを手に入れて早速モノクロフィルムを詰め使ってみた。SlimTはコンパクトカメラなので写ればいいなぁ位ののりであったが、現像して驚いた。


これまで使ってきた国産レンズとは一線を画する写りであったからである。


もちろん国産レンズの写りに不満があったわけではない。写りのベクトルが違うのである。


国産レンズがカリカリとしたペン画であるなら、Tessarの写りは優美な水墨画のようであった。


自分でプリントする分、顕著に違いがわかったことを覚えています。


すっかりZeissのレンズに魅了されてしまった僕はCanonをすべて売ってしまいContaxに乗り変えた。はじめに買ったレンズはPlanar 50mm F1.4。


僕がいまさら言うまでもないのですが、いいレンズでした。こと発色に関しては全く不満のないレンズでした。


その後Distagon35mmF2.8やSonnar85mm F2などを買い揃えボディーも当時最新のAriaにしていました。


カメラを買うためめちゃくちゃバイトしたのを憶えています。早番、遅番、夜勤のバイトを掛け持ちして24時間以上の連続勤務したりしたこともありました。ただのシフトミスですけど(笑)



そんな思い出のCarlZeissのPlanar。中でも最高峰のシネレンズが手に入ったことは僕にとってとてもうれしいことでした。






恐る恐るボディーにつけて試写してみると・・ファインダーをのぞいた瞬間「きたっ!!」って叫んでました。


空気を違う媒質に置き換えたかのようなコッテリとした写り。個人的には蜂蜜のような写りと呼んでいるのですが、それとビビットな発色。


Planar50mmF1.4のなだらかなボケとは一見、対照的ともいえる硬めで存在感のあるボケ。


ただ、いやな感じではなく画面上のアクセントになる。


初日は室内撮影だったので近接(このレンズ最短は1mです。)撮影が多くなってしまいました。

最短撮影距離で開放時のピントは少し緩めである。F2.8まで絞るとかみそりのようなエッジを見せる。


後日外で撮影してみると・・遠くのものを撮る時の解像度、やばいです。


PENなのでピーキング機能などないはずなのですがピントが合うとピント周辺がちらちらとピーキングのようになります。解像度が高すぎてモアレのような状態になっているのかも知れません。


僕のレンズラインナップで無限遠側に解像度があるレンズはあまりなかったのでとても貴重です。



ダウンロード:http://yahoo.jp/box/hA3XEa

中心部拡大 毛並み感がすごいです!


ダウンロード:http://yahoo.jp/box/OnKEIu

中心部拡大 質感を見事再現してます。


ダウンロード:http://yahoo.jp/box/7LG3IL


中心部拡大 車の車窓から撮った割にはよく写っています。




ダウンロード:http://yahoo.jp/box/GlQLxK


中心部拡大 飼い主と犬の様子がはっきりわかります。

さらに拡大 手の質感や犬の表情まではっきりわかります。


ダウンロード:http://yahoo.jp/box/k96LEw



中心部拡大 夕日に照らされた雲の質感がわかります。






試写を見ていただけるとわかるとおり写りの上で突出した特長はなくただひたすら『階調、発色、解像力』という基本的な要素を突き詰めたレンズであることがわかる。突き詰められた各要素は『階調×発色×解像力』となり「当たり前」な描写を唯一無二なものにしている。


「当たり前」な写りの最高峰。それがこのレンズの特徴かもしれない。



今回文書の流れ的にレンズの外観が後になってしまいました。

PENとの相性もよく、自然なたたずまいです。

西側ZeissのPlanarです。


T表記はないもののコーティングレンズです。

T*コートに似たパープルコートですがT*コートに見られるグリーン色のコーティングは見られません。戦中戦後型に見られるブルーコーティングとも明らかに違う色です。



マウントのシルバー部分は本来アルマイト処理されたブラックのようです。寸法がぴったりのためすれた可能性が大です。ちなみにHawksFactoryのマウントアダプターでも寸法がぴったりで少し斜めに入れると入りません。ドイツ製らしいです。



とても美しいレンズです!


今回データのダウンロードURLを添付してみました。

ご興味のある方はプリントアウトしてみてください。2Lサイズより大きなサイズでプリントするとこのレンズの独特な立体感が実感できます。3D写真みたいですよ(笑)

最近新しいレンズを手に入れた。


ArriマウントのSchneider Cinegon 20mm F2である。


35mmArriflex用のこのレンズはAPS-Cをカバーしており、ワイド系が貴重なArriflexマウントレンズにおいて20mmはなかなか戦力になるレンズである。

Arriflexのワイド系はKinoptikやAngenieux、Cooke SpeedpanchroやZeissのDistagonなどでは2000ドル前後になってしまうが、このレンズだと半値以下で買える。


価格がまあまあ手頃なのが嬉しい。


ただひとつ困った特徴がある。このレンズ異常に重いのである。





1.3Kg・・1.5ℓペットボトル並みに重い!!


外観は

サイズ感がわからないのでカメラにつけてみました。

とにかくでかいです。


異常にでかい前玉



ガラスの塊です。


構成ははっきりとはしませんがレトロフォーカスなのは間違いありません。


一枚目のレンズが異様に大きく分厚いです。


絞りはほぼ正円。


写りは



何気なく撮ってみました。

拡大してみました。解像感はやや控えめですが、諧調は申し分ありません。

拡大してもしっかりとした重厚な写りです。

こちらも何気なく

拡大すると遥か向こうまでしっかり描写してます。

空もこってり!球面収差は大きめ。

普通に花をとっても結構絵になります。こってり感は魅力です。


このレンズの最短撮影距離の指標は1.75ftであるが、さらにそこからヘリコイドが繰り出せる。


ぎりぎりまで繰り出すとレンズの前玉から20cm位まで寄れる。


さらに補助ヘリコイドを使うと前玉から1.5cmまで寄れる。被写体にほぼ接触してます。


最短まで寄るとこんな反則な写りになります。

中心部拡大。ちゃんと解像してます。

最短をもう一枚

このレンズ、無限遠からマクロ域までをカバーするスーパーレンズです。


花も撮れちゃいます。

中心部拡大


ミドルレンジもそつなく写します。


中心部拡大


このレンズのすごいのは夜景です。



結構存在感のある絵です。

中心部拡大。少し甘めですが十分な写りです。

こってりな発色は夜景でより引き立ちます。


コーティングのなかった時代にガラスの厚みを大きくすることで発色の向上をはかったという話を聞いたことがあります。


僕自身は光学の知識はないため、本当なのかどうか本当ならそれはなぜかということはわからないのですが、CookeのSpeedpanchro(Ser.1)や初期Sonnar、そしてこのレンズを見ていると信憑性があるのかなぁと思えてきます。


非常に重いというデメリットを除けば、とてもよく写るいいレンズです。











私事ですが,先日自動車評論家の福野礼一郎氏の自宅にお伺いしてオールドレンズとシネレンズのお話をさせていただいた。


福野礼一郎氏はご存知の方もいると思いますがGENROQという自動車雑誌の初代編集長にして、さまざまな生産技術や加工技術、はたまた宇宙開発から航空工学や軍事まで精通した僕の憧れの人である。


著書も多数出版されておりそのすべてが面白い。特にさまざまな雑学をつづった『福野礼一郎の宇宙』は僕の宝物である。


何度かGENROQで福野さんのページの撮影でご一緒するうち「シネレンズやオールドレンズ遊びのページがやれるといいね」と言っていただいていました。


それが実現したのが今回である。


GENROQ内の「昭和元禄ユニバース」というページでミラーレスカメラを使ってオールドレンズ遊びをするというページをやることになり、協力という形で参加させていただいた。


福野さんはなんとコレクションでArriflex 16mmSTと35mmの2台を持っている。レンズもCine-Xenon 28mm,50mm,75mm,100mm,Distagon16mm F2、Angenieux12-120mmZOOM、SomBerthiotのZoomレンズなどを所有されていて、記事でも紹介されている。たいだbb


そんな博学な福野さんと何を話したらいいか途方にくれていたのを察したのかこんなメールをいただきました。



上野さんに伺いたいのは

1-焦点距離、フランジバックなど、ミラーレス一眼レンズ遊びの基本となってる基本の理屈
2-フィルムカメラ/ムービーカメラ/デジカメの画面サイズ
3-オールドレンズはいまのレンズとなにが違うのか/「名玉」とはどういう意味か
4-オールドレンズの「味」とはなにか
5-「オールドレンズでこんな写真が撮れたよ」という上野さんの見本

正直助かりました。

当日はこのテーマに沿って
フランジバックの話(焦点距離はレンズ設計のややこしい話になるので今回はなし)、アダプターの話、各フォーマットの画面サイズの話、オールドレンズと現代レンズの差の話、名玉の話、レンズの味の話などをさせていただきました。

こちらが勉強させていただくことが多い対談でした。

現在発売中の雑誌なので本文はぼかしてありますが紙面はこんな感じです。









改めてシネレンズ遊びの面白さに気付かされる対談になりました。福野さんのDistagon 16mmF2も絶品でした!!

僕のコレクションも紙面に登場しています。

この取材で福野さんのα7Rを使ったんですが改めてとてもいいカメラでした。この時使ったNIKKOR S 50mm F1.4との相性も抜群でした。

もし興味がある方は見ていただけると幸いです。











Germany編 前編


Carl Zeiss(カールツァイス)

ドイツといえば絶対外せないのがCarlZeissです。1846年にカール・フリードリヒ・ツァイスがイエナで創業したCarlZeiss社は主に顕微鏡を生産していた。当時まだ経験則に基づき生産されていた光学製品のさらなる性能向上のため1866年にイエナ大学のエルンスト・アッベに話を持ちかける。アッベの開発した顕微鏡は好評を博し、その後1876年に共同経営者となる。


アッベはガラス職人のフリードリッヒ・オットー・ショットと共同研究をして数々の新種ガラスを生み出した。ショットは現ショットAGの創業者である。いろいろな特性のガラスを組み合わせてレンズ設計をするという近代のレンズ設計のシステムがこの頃確立される。


そしてカールツァイスからは数多くのレンズ設計者が輩出さている。

主な人物でも、パウル・ルドルフ(プラナー、テッサー)、ルードビッヒ・ベルテレ(ゾナー・ビオゴン)、ウィリー・ウォルター・メルテ(ビオター)、エルハルト・グラツェル(ディスタゴン、ホロゴン)など。またハンス・ハーディング(ヘリアー)やA・W・トロニエ(クセノン・ノクトン)なども一時期在籍した。


カールツァイスは国内外のカメラにレンズを供給していたが、1932年にCONTAXという自社カメラブランドを立ち上げる。CONTAXは1925年に発売されたライカを強く意識して作られたカメラで、カメラマウントもシャッター方式もピント合わせの仕組みもライカとは違う仕組みを使っている。


このCONTAXは戦後一眼レフのCONTAREXになるが、1971年をもって一般向け光学事業から撤退をする。その後もシネレンズやRolleiFlexシリーズのレンズや特殊レンズなどの生産は続けるが、Rollei SL35シリーズのレンズは旧フォクトレンダーのブラウンシュバイク工場製、シンガポール製、Zeiss製が入り乱れているため、純粋なZeiss製レンズは85mmのF1.4などのContarexからの転用レンズなどに限られる。また終戦直後に作られたZeissOpton銘のレンズは西側Zeiss再建時に当たるため、バルサムやコーティングに問題のあるものも多く、一般に評判が悪い。その為Contarex用レンズやArriflex用のレンズなどは貴重な戦後生産レンズとなる。


一方イエナのZeiss、Zeiss Jenaは戦後まもなくから移送した工作機械や技術者によりつぎつぎとレンズ生産を再開した。Jena銘のシネレンズにはPlanar,Sonnarの他にBiotar,Tevidon,Flektgonなどがある。これらはArriflex用のものの他に、AK-16(アーカー)用やCマウント(tevidon)用がある。


1970年代に入ると斜陽のドイツカメラ界と世界シェアを広げていく日本カメラ界の混血カメラやレンズが登場する。代表格は1975年に登場したヤシカ・コンタックスやLeitzCLなどである。カメラ作りの得意な日本とレンズ設計の得意なドイツのコラボレーションであったが、意外なことにこの時のコラボレーションによりドイツではボケにあまり注意が払われていなかったことが発覚する。このコラボレーションにより日本の光学はより一段と洗練され、逆に海外に『Bhoke』という概念が広がった。このとき設計されたCarlZeiss Planar 50mm F1.4は標準レンズのマスターピースといえるレンズで、現代においてもひとつの基準と言えるレンズである。


現代ではヤシカ(京セラ)も光学事業から撤退したため、CONTAXブランドは使われていない。

コシナよりZeissIKON銘のRF機が発売されたが、CONTAXではない。

CarlZeissレンズは同コシナより発売されている。またSONYのカメラNEX、α、ムービーカメラ、コンパクトカメラにもCarlZeiss銘のレンズがあるが多くは再設計されたもので過去のレンズ名とは異なる設計になっている。


最近では本家Zeissも徐々に交換レンズをリリースしていて、Eマウント、Xマウント用の広角レンズ『Touit』シリーズがリリースされた。さらにEF/Fマウント用のフルサイズレンズOTUS 55mm F1.4がリリースされる予定だ。このレンズは4000ドル近くもする超高価レンズで、Contarexのレンズラインナップを彷彿とさせる。



Schneider(シュナイダー)


1913年にヨーゼフ・シュナイダー・シニアとヨーゼフ。シュナイダーにより創業されたレンズメーカーである。Schneider Kreuznach(シュナイダー・クロイツナッハ)のKreuzenachは創業の地の地名に由来する。現在はJos Schneider Optic GmbH。


交換レンズ専門のレンズメーカーで今で言うOEMも行っていた。代表的なものにLeitz Xenon(ライツクセノン)やSUPER ANGULON(スーパーアンギュロン/ライカマウント)がある。エキザクタ、ロボット、レチナ、レクタフレックス、ALPA、ローライフレックス、など実に多くのカメラにレンズを供給する。その為廉価版レンズメーカーと思われがちであるが、Arrifle用レンズ、大判レンズなどプロフェッショナルレンズも数多く生産し、最近ではPhaseOneCameraSystem用の交換レンズなども供給している。PhaseOneのIQ2シリーズは8000万画素のデジタルバックでレンズにも超々解像度が必要である。Schneiderはエントリー機からプロフェッショナルユースのカメラまで、すべてのカメラに対応するレンズを持ったスーパーレンズカンパニーである。


同社のシネレンズはArriflex16用とCマウントが中心である。

標準から望遠側がXenon,標準より広角側がCinegonで構成されている。古いCマウントにXenotarなどもある。Arriflex16用はArriflexのレンズカタログでも最も多く紹介されていて、schneiderの単焦点2本とAngenieuxズームというのが最も見かける組み合わせだ。


ArriーXenonは

25㎜以上がマイクロフォーサーズ(25mmは弱ケラれる)

35㎜以上がAPS-C

50㎜以上がフルサイズ

に対応する。

16㎜以下のArri-XenonとCinegonはペンタックスQに対応する(Q7は未確認)

Cマウントもほぼ同じである。


写りは25㎜はシャープでボケも深いがM4/3でややケラれる。35㎜はシャープで解像度が高いが四隅が流れる。50mmは解像力があるが、ZeissやCookeに比べるとややハレぽくあっさりとした写り。

まとめると概ねよく映るが、ZeissやCookeなどにはやや劣り、AngenieuxやKinoptikほど趣もない。つまり普通っぽいということである。とはいえArriレンズである、Cマウントに比べればぶっちぎりで画質が高い。

ZeissやCookeやKinoptikなどがスペシャルすぎるのである。



ASTRO BERLIN (アストロ・ベルリン)


1921年にヴィリー・F・ビーリケ、フーゴ・イバン・グラマツキ、フリッツ・ヨアキム・オットーの3人で創業する。設立当初はその名前のとおり天体望遠鏡中心に生産していた。やがて写真用レンズの生産に入るがドイツのレンズメーカとしては珍しくTaylor&Hobsonのレンズ設計を参考にした形跡が見受けられる。これはビーリケが若い頃イギリスのROSS社に勤めていた時に影響を受けたものと推測される。有名なPan-Tachar(パンタッカー/パンタハー)は4枚構成のスピーディック型でTaylor&HobsonのLeeの設計である。

LeeはOPICやSpeedpanchroの設計でも知られる。スピーディックはトリプレットの進化版であるがドイツの多くのメーカーが同じくトリプレットの進化版であるエルノスター型を採用した。当時エルノスター型の設計の方が有名であったことを考えると、ASTRO BERLINの選択はかなり意図的であったことがわかる。


有名なレンズは前述のPan-Tachar(パンタッカー)、ガウスタイプのGauss-Tachar(ガウスタッカー)望遠レンズのFernbildlinse(ファーンビルトリンゼ)です。


ASTRO BERLIN創業時に作られていた望遠鏡の流れをくむレンズがFernbildlinse(ファーンビルトリンゼ)である。 焦点距離は250mmと300㎜でf2.3 。2枚の色消しのみというシンプルな設計であるにもかかわらずアクロマートのようです。

それ以外にも75mm~1000mmまであるようです。こちらの構成は不明です。その他のレンズからするとトリプレットかテッサーかスピーディックといったところだと思います。1000mmの外観は巨大でいかにも望遠レンズといった感じです。Arriflex用のようですが、注文生産のようでいろいろなバージョンが存在します。IDENTOSKOPというレフレックスミラーボックスを使ってライカなどのスチールカメラ用にしたものもあるようです。Fernbildlinseを直訳するとRemote image lensで望遠レンズ的な意味だと思います。


ASTRO BERLINにはベルリンオリンピックで使用するために開発されたレンズがあるとか第二次世界大戦時にドーバー海峡をはさんで対岸のイギリスを撮影したレンズがあるといった逸話がありますが、現時点で僕は確実な証拠を見つけることができませんでした。ただ年代的にありえる話なので引き続き探していこうと思います。

詳しくご存知の方いらっしゃったらご教授いただけると嬉しいです。
















スチールカメラのメーカーと違いシネレンズのメーカーは情報が少ない。

そしてまとめてあるページも少ないのでまとめてみました。


France編


Angenieux(アンジェニュー)


ピエール・アンジェニューにより創業されたレンズメーカである。


逆望遠系の広角レンズ、レトロフォーカスはバックフォーカスの延長が可能で、一眼レフ用の広角レンズのほとんどはレトロフォーカス方式を取り入れることとなった。


ムービーカメラ用のズームレンズも有名でArrilex16STにAngenieuxの12-120ズームというのが定番の組み合わせである。


レンズの型番の頭文字がレンズ構成を示し

R=レトロフォーカス

S=ガウスタイプ

X=テッサー

Z=トリプレット

Y=エルノスター(4枚)

P=エルノスター(5枚)となる。


タイプSの標準系は玉数が少なく高価である。


レトロフォーカスタイプは独特の線が細く繊細で淡い発色をするためボケ玉といわれがちだがシャープネスは高い。これらはコーティング技術や設計によるものであるが、その風合いがフランス映画のようで愛好家が多い。



Kinoptik(キノプティック)


キノプティックといえばなんといってもアポクロマートである。

光の3波長のうち2波長までを完全補正したレンズを”アクロマート”、3波長すべてを補正したものを”アポクロマート”という。

アポクロマートは天体望遠鏡や望遠レンズ、製版レンズなどの特殊用途で使われているが、設計が難しくガラスも特殊なものを必要とするので高価である。

キノプティックのレンズはそのほとんどがアポクロマートである。Arriflex、Cameflex、Eclair、Cマウントのレンズなどがある。その当時も極めて高級なレンズであったため個体数が少なく幻のレンズとも言える。

その写りはフランスらしい柔らかさと、深い階調でフランスレンズの頂点と言えるものである。

ライカユーザーの間でも一目置かれているレンズで、35mmフルサイズをカバーする50mm以上のレンズはライカマウントに改造されて驚く程高値で取引されている。



SOM Berthiot(ソンベルチオ)


1913年に設立されたフランスの光学メーカーでSOMは『Société d'Optique et de Mécanique』の頭文字をとったものである。ベルチオ光学機械社という意味である。

ライカやコンタックスマウントのレンズが有名である。シネレンズではズームレンズが有名でパン・シノールはArriflexのカタログにも載っている。そのほかにCマウント、Dマウントのものがある。

パンシノールのズームはレバーで動かす独特の方式である。またレンズ側にプリズムを組み込むことによりファインダーで写りを確認できる独自の方式を採用している。

フランスレンズらしい写りであるが、前述のアンジェニューやキノプティックと比べるとやや劣る印象がある。その独自のメカニズムとシルバークロームの美しい鏡胴、赤いビロードの化粧箱はとても魅力的でコレクターズアイテムとしての人気は健在である。






ずいぶん前にLeitz Summicron 1stで始めたこの企画。


やっと2度目の更新です。


なぜあいだが空いたか?それは簡単!


書くのが大変だからです!!


何度か書こうかなと思ったのですが、記事になるほどの情報量がなかったり、調査しきれなかったりで、のびのびになってました。


なによりレンズに対してよほど愛着がないと書ききれないとわかりました。


で、久しぶりに『Speedpanchro』ならイケるかもと思い書いてみました。


最近Panchroばかりで申し訳ないですがお付き合いください。


Taylor & Hobson Cooke Speedpanchro 40mm T2.3


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
身に刻印をまとった姿はひと目でTaylor&Hobsonのレンズであるとわかる。


まずはレンズ上部から
シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

まずはヘリコイドリングの淵にあるTAYLOR-HOBSON®40mm SERⅡの文字。


TAYLOR-HOBSON社は1886年、企業家ウィリアム・テーラーがイギリスのレスターで彼の弟と共にレンズ製造会社を興したところから始まる。当初の社名は『T.S. and W. Taylor』であった。


翌年W.S.Hホブソンが加わり社名は『TAYLOR,TAYLOR&HOBSON』となる。ホブソンは営業担当だったそうだ。


その後社名はTAYLOR&HOBSONで落ち着くこととなる。


『SERⅡ』とは1945年以降に生産されたシリーズ2のことである。映画のカラー化に対応するようになり、コーティングも施されるようになった。18mmはシリーズ2からである。1946年には100mm f2.5 Deepfieldもラインナップされた。



次に絞りリングの淵に『LENS MADE IN ENGLAND BY RANK TAYLOR HOBSON』とある。


RANK TAYLOR HOBSONのRANKって何?という疑問がわく。


TAYLOR HOBSONのレンズには1940年代から一定の期間『RANK』の表記がある。


このことを調べたが、詳しくなっているサイトがなかった。ほかの本にも詳しく出ているものがなかったが、なんとTAYLOR HOBSONのホームページの社史に詳しく載っていた。灯台下暗しである。


RANKとは1940年代にイギリスの映画業界復活のために業界再編を行ったJ.アーサー・ランクのRANK OrganizationのRANKである。


1940年代当時イギリス映画産業はハリウッドにおされて風前の灯であった。J.アーサー・ランクはそんな中、力をつけていき第二次世界大戦の開始とともに引き上げていったアメリカ資本の撮影所などの買収をすすめる。その後RANK Organizationはイギリスの映画製作会社の8割,配給興行会社の6割,そして映画機材関係の大部分を独占支配した。


TAYLOR HOBSONもその中の一つであったのだ。その為1940年代からRANK TAYLOR HOBSONの表記に変わるのである。


その後RANK OrganizationとTAYLOR HOBSONとの関係性はわからない。知っている方がいらっしゃたらご教授いただきたい。



レンズの反対側の表示を見てみると


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
小さい文字で表記がある。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
これはイギリスとアメリカでの特許番号である。


下段に『Brevete SGDG and Others』とある。これはフランスの制度のようです。


SGDGはSans Garantie Du Gouvernementの略で直訳だと「政府の保証なしで」となります。


Breveteは特許の意味なので、「政府の保証なしで特許を取った」ということになりますが、この商品で損害が生じても法的に責任を負いませんという意味のようです。


あと絞りリングにフィルターの径表示があるのが見えます。イギリスとアメリカの仕様があるのはイギリス映画産業とハリウッドの両方で活躍していたこのレンズならではの表記です。


ちなみに以前も紹介したのですが、このレンズは取り付け方を上下逆にするとヘリコイドの距離表記がメーターとフィート切り替わります。フィートはイギリス、アメリカ向きメーターはフランス向きということのようです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
メーター表記
シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
フィート表記


さて続いては正面からです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

『COOKE SPEED PANCHRO』という表記があります。


TAYLOR HOBSON社とCOOKE社は異なる会社になります。それがあることがきっかけで協力関係となります。


それが、かの有名なトリプレットレンズです。


T. Cooke & Sons of Yorkに在籍していたデニス・テイラーは1893年に写真用レンズを発明する。しかし T. Cooke & Sons of Yorkは当時写真用レンズを生産する予定がなかったため、TAYLOR HOBSON社に生産を依頼する。


Tripetを生産する際にCooke社に敬意を払い、CookeTripletの銘で発売した。このレンズは好評を博し、TAYLOR HOBSON社製のCookeTripletレンズという認知がかたまった。


その後Cooke アナスティグマットシリーズを発売するがこちらも好評であった。


SpeedPanchroはTAYLOR HOBSON社のLEEによる設計であるがCookeの名前は残された。その後COOKEとSPEED PANCHROはセットとなる。


1998年にTAYLOR HOBSON社は測定機器専門メーカーとなるが、その際レンズ部門はCooke Opticsとして独立している。


従って現行のCOOKEレンズはCooke Optical製である。なんかややこしい話である。


レンズ名のあとにシリアルナンバーがある。


この個体では699757で1965年辺りの個体であることがわかる。


ほぼ同時期に創業したシュナイダークロイツナッハのシリアルが1967年に1000万番台を超えていることを考えるとTAYLOR HOBSONが如何に少数生産だったかがわかる。


1937年のLife誌でイーストマンコダックのジョージ・イーストマンは「アメリカで使用される(映画)フィルムの90%以上がレスター製のレンズの後ろを通っている。」とコメントしたと書かれている。多少の誇張はあったであろうがTAYLOR HOBSONのレンズが映画の現場でいかに信頼されていたかがわかる。


ちなみにゴルフボールのティンプルもTAYLOR HOBSONのウイリアム・テイラーの発明なのだそうだ。

今回参考にさせていただいた社史、とてもおもしろいのでおすすめです。




出典

TAYLOR HOBOSN® ホームページ http://www.taylor-hobson.jp/history.html

COOKE OPTICS ホームページ http://www.cookeoptics.com/t/history.html

『写真レンズの歴史』 ルドルフ・キングスレーク著 朝日ソノラマ













Speedpanchro 40mm T2.3で写真撮ってみました。


場所は昭和記念公園です。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
カラーバランスはアンバーにしています。シャープネスと柔らかさ、背景の絵画的な感じと発色の濃密さ。


Speedpanchroならではの写りです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
葉っぱ部分を拡大してみました。


切れそうなほどシャープです。こんなにシャープなレンズは見たことがありません。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
葉っぱを拡大してみると、水に浸かっている部分と水面に出ているところの質感の違いが見事に再現されています。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
こんな趣のある写真も撮れてしまいます。ズルい!!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

逆光性能は?


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
スキがないです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
拡大してみました。カラーバランスも崩れず、フレアもちょうどよく、シャープネスも落ない。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
光源である夕日を写し込んでも空の階調は描写します。HDRではありません。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
硬い質感もカリッと描写し


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
拡大してもシャープネスに破綻はありません。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
逆光で柔らかくなっても描写に破綻はなく


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
拡大してもこの通り


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
拡大


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
こんな難しいシチュエーションでもさらっと絵にします。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
拡大してもこの通り


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

もはやレンズの力でしかないです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
拡大しても・・・


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

弱点のないレンズです。


ハリウッドで認められ、銘玉と呼ばれるにふさわしいレンズです。


ぶっちゃけこのレンズ、写真を撮らされます。何をとっても絵になるのでついつい撮らされてしまうのです。


魔鏡と呼ぶべきでしょうか?


とんでもないレンズであることは確かです。


確かに若干高価ですが、コンディションがいい玉があったら絶対買いです。


数少ない『一生モノ』と言えるレンズです。


何枚かフルサイズで載せてみました。

https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-r4goeqea5wrpjh3qo3ak6y2eye-1001&uniqid=3b26c72c-ca41-4759-a9e6-cb26fc26b01c&viewtype=detail


https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-r4goeqea5wrpjh3qo3ak6y2eye-1001&uniqid=0abcbb8f-1dd8-40de-8916-29207aba5d8d&viewtype=detail


https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-r4goeqea5wrpjh3qo3ak6y2eye-1001&uniqid=4cc863c4-460c-495d-be86-bf4ef284e39d&viewtype=detail

よかったら見てみてください。カメラはE-P3です!




α7Rが発売になりました。


たまたま街頭でデモをやっていたのでいろいろ試してみました。


まずはこちら


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

パンクロつけちゃいました。見た目の相性バッチリです!


もちろん変換アダプターによる使用も想定内らしく不都合はありませんでした。


今回α7Rを使ってみて一番驚いたのは操作系


NEX-7ではかなりがっかりだった操作系も見違えるほど使いやすいです。


カスタムでボタンを設定して行けばさらに使いやすくなると思います。


カメラって感じです!!


液晶も見やすく、EVFも僕の嫌いなチラツキを感じませんでした。


軍艦部の形状もTOPCONのREのようで僕は好きです。


写りはというと・・・まずはフルサイズで


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

Panchro 40mm F2だと4隅が若干ケラレます。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
中心部拡大


さすが3600万画素!!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
さらに拡大


凄い!!Panchroの性能を十分引き出しています。


周辺部は甘いです。レンズ特性とテレセントリックによるものだと思います。


APS-Cに切り替えてみました


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

ケラレはなくなります。シネレンズ使いには嬉しい機能です!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
中心部拡大


まずまずの写りです。


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!
さらに拡大。


フルサイズに比べるとやや劣ります。



最短時の描写は


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

中心部拡大です。

ヤバイですね!完全に印刷の網点(あみてん)みえてます。


お気づきの方もいるかも知れないですが、ヘリコイドアダプターを使ってダブルヘリコイドにしているので、マイクロ域まで寄れます。


今回7Rの高解像度特性が一番気になっていたのですが、個人的には画像の自然さに驚きました。


NEXなどに見られる不自然な彩度の発色やエッジのシャープ感が無く、リッチな写りです。


流線型が多い一眼レフのデザインの中であえて直線的なデザインを採用したのもポイント高いと思います。


レトロでも無くハイテクでもない感じがずっと飽きの来ない普遍的な質の高さになっていると思います。


40年前のクラッシックレンズともベストマッチです!!


シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

シネレンズとクラシックレンズで遊ぶ!

久々にぐっと来るカメラです。


動画も撮影してみましたが、とてもいい感じでした。


動画もナチュラルでこのカメラの可能性の高さを感じました。


プロの世界もスポーツや報道などの特殊用途以外のカメラはどんどんミラーレス化していく。


そんな未来を予感させてくれるハイクオリティーなカメラでした。