外側から見たRAP
「テクニカルノート」
アルバムの内容、とくに表現の内容については
多分、なにがしかの言葉がメンバーの方から
あると思われる。
まして、それは僕の領域ではない。
ここではテクニカル的なことについて記しておく。
以前の3枚の33回転シングルは全て
ティアックTASCAMシリーズの8chテレコを回して制作された。
その理由は、ひとえに僕の我儘からで
こうしたネコも杓子も16chを使っている昨今、
メンバーが一年間8ch使用に耐えてくれたことは特筆してよい。
という事で、今回は晴れて16chを使用した処女作品である。
そのところどころに「16chを必要とした理由」を
かいま視ることが出来るのは嬉しい。
もっとも、最近の僕は
オーバー・プロデュースを嫌っていて、今回のように
メンバーからサウンドギミックを強要されるなど
思いもよらぬ事だった。
まぁ、これもRAPの意気込みのなせるワザであろう。
エンジニアの吉田君には、ここで謝意を表しておこう。
アリガトウ。 MOMOYO
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「フツーの男とフツーの女が知り合うように
ぼくはRAPと出合ったーと言っていいだろう。
フツーの男と女は、どういうわけか今や
とんと見かけなくなった。
よって、ぼくらの出会いは大変な価値がある。
フツーの人が少ない。みんなどこか狂っているよ。
だからと言ってみえすいた
狂気じみた音楽表現をすればいいのではない。
子供ダマシのゲームは、
つまるところなんの役にもたたない結果をもたらすだけなのだ。
それでは我がRAPは!?
大丈夫!RAPはフツーなのだ。
なんら奇をてらうこともなく直線的な音楽を届けてくれる。
素敵なことは まだまだ、ぼくらの周りに沢山あるし
ちょっと考えたいことも沢山ある。
RAPはそういうものを さり気なく
聞き手に伝えようとしているのかも知れないと思う。
みんな夢に逃げないで素敵な夢をみてくださいね
森脇美貴夫
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これからは、また本当に歌うべきものを
持ったバンドがパワーを発揮してゆくことだろう。
その意味でRAPの前途はとても明るい!
表面的な感性に先走ることなく
今現在の自分の有り様を率直にステージに展開していく。
RAPはまだまだ、どんどん大きくなってゆくことだろう。
RAPをテレグラフから出せなかったのが
非常に心残りです。
地引雄一
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「HYSTERIA」より(B面)
悲しいまでの母性愛と生に対する想い。
当時はチェルノブイリの原発事故などがあり、
その事件を元に書かれたと聞いていますが
北朝鮮との関係や自衛隊海外派遣、少子化、子供に対する虐待など
現代に置き換えてみても彼女達のメッセージは
充分、考えるべきことばかりに思えます。
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「マタニティーブルー」
いつもNEWSは目を そむけたくなるような事件を告げる
いつも何処かで信じられない悲劇繰り返される
私の中に息づく命 無垢な魂よ
まだ見ぬ愛しい この子想い 私に何が出来る?
彼方からの
暗い/Cry/黒い
雨がこの子の未来を奪う・・・・
髪を伝って流れ落ちる私の憂鬱
とめどなく溢れ息も できない 私の不安
傘も屋根も役に立たない ほんの気休め・・・
シェルターの代わりににも なれない我が身 もどかしい
彼方からの
暗い/Cry/黒い
雨がこの子の未来を奪う・・・・
夜毎 見る悪夢 私 子宮めがけ
ナイフで切り裂く妄想に駆られ・・・
未来のない子の ために歌う(いのる)
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「麻酔/魔睡」
目醒めよ!子供達
歪んだ 保育器の中から
目醒めよ!子供達
歪んだ 保育器の中から
目の前の偽りの
「やすらぎ」にだまされず
外気に飛び出して
思いっきり 心呼吸!
知らぬうちに痺れゆく
原因不明の 甘き ますい
すぐに目醒めよ!
抜け殻に なる前に・・・
*************************
「HYSTERIA」より(A面)
RAPが活動していた当時、高校生だった私は、
「歌詞がいい」とか「メッセージがすごい」とか
友人に語ったものでした。
しかし、大人になった今、改めて歌詞やメッセージを読み直してみて
あの頃は、その半分も理解できていなかった事、
そして大人になってみて、自分が親になって初めて
彼女達が、あの頃、言いたかった事を今更ながら実感しています。
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「輪廻(リーインカーネーション)」
はるか太古のおとぎ話に
今 続きを与えるわ
化石の中に見つけた 兆
金星が「わたし」に宿る
意思は受け継がれ・・・
闘いの時は来た
リーインカーネーション・・・・
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「ランドスケイプ」
胎内回帰の夢を見て
「わたし」の中に お帰り
母なる大地
イシュタルの胸の中・・・
「あなた」の鼓動が
「わたし」を呼び覚ます
悲鳴をあげて・・・
ランドスケイプ
ランドスケイプ・・・ランドスケイプ
遠い日の記憶
少女(こども)の頃の笑いさざめく
ランドスケイプ
疲れきった心 横たえ
「わたし」の中で お休み
時さかのぼり
あらたに生まれ出づる・・・
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「ヒステリア」
封じられていた砦に おはいり
おまえを きっと守ってくれる
偽りと まやかしに 流されていく
あの男の姿 見ていたならば
ヒステリアからの指令を待つの
ヒステリアからの指令に従え!
永遠に続く 甘い誘惑
その時 その時 正しい素振り
いつの間に忘れたの?竹の様な しなやかさ
愛するモノを守るための「つよさ」を・・・
ヒステリアからの指令を待つの
ヒステリアからの指令に従え!
ヒステリアは CONCIENCE/良心
私達の INSTINCT/本能
自分を見失いそうになったら
戻っておいで ヒステリアへ
「HYSTERIA」発売記念GIG!
1987年2月16日
新宿ロフトにて、アルバム「HYSTERIA」の発売記念GIGが行われました。
共演は、あけぼの印。
ステージ上でルージュは中近東風の真っ赤な衣装が印象的でした。
曲もライブで御馴染みの曲から今回初めて聴くアルバムの曲など
多彩で新たなRAPの始まりを感じさせるGIGでした。
1987年1月発行 RAP通信Vol、17では
レコーディング時の裏話が書かれています。
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今回のレコーディングは今までと多少違った方法でレコーディング。
8chではなく16chって事もあり、
よりグレードの高いものを目指しました。
全体的に後にビデオ化(!)する事を考えて
映画のサウンドトラック風にまとめたつもりです。
録りは12月の3日と4日のPM3-9.
私とニシキとカオリは1年をかけてレコーディングのノウハウを
段階的に学んできたつもりだけど
キンタはマネキンとは違うレコーディングに戸惑ったみたいで
中々調子がつかめなかったみたい。
ミキシングルームの私達やモモヨと上手く意思が通じ合えなくて
・・・時間は経つばかり・・・
それでカオリとニシキがスタジオに入りキンタを応援!
ルージュはキンタの好物のビールを買ってきて
やっと、いつものキンタに戻ってきたみたい。
一時はどうなるかと思ったけど一安心。
1日目はドラム録りで費やし、2日目はベースとギターとヴォーカルを
超スピードで録あげ、一休み。
次のMIXの時までにSE(雨の音)を作らなきゃいけない。
簡単に雨の音といっても、
まさか外にラジカセ持って録るワケにもいかないし
結局、事務所の流しでの水の音をリミックスして
雨の音を作ってもらったんだけど、
これってすごい手間かかるのよね・・・
7日はギターソロとキーボード、パーカッション録り。
大したリフじゃないんだけど、
初めての楽器でのレコーディング参加のルージュは緊張しましたわ!
ニシキはもう落ち着いたものでワンテイクでOK!
9日はDOLLの相川さんとリザードのしのぶ君が
応援に駆けつけてくれたて、すっごい心強かったし・・・
しのぶ君にも1曲パーカッションで参加してもらったり。
この2日間は私達の最も苦手なオールナイト。
私は休みだったんだけど、他のメンバーは
バイトとレコーディングのハードスケジュールの疲れが出たのか
白々と夜が明ける頃にはうとうと・・・。
下のサンチェーンで売っている「激辛カレーパン」
(これは本当に辛い!)を食べて眠気を吹き飛ばしたり
私も今迄以上に神経を使いすぎてしまい、
「新三共胃腸薬」を、ほとんど1瓶飲んでしまった!
かくして無事レコーディングは終わり
産まれたばかりの私達の子供「HYSTERIA」を抱きしめて
それぞれの家路についたのでした。
2月には、あなたの所へ里子(?)に出しますので
どうぞ大事に心の中で育てて下さいね!
One Letter From ROUGE(インタビュー)
A-toより。 1986年11月
「A-to」というのは大阪のミニコミ誌で
ミニコミ誌とはいえ、かなり本格的な活動をしていた雑誌でした。
RAPの初期から解散まで毎号に渡って記事を取り上げていました。
RAPはそのA-toに絶大な信頼を寄せていたようです。
(全部の号を入手できなかったのが残念です)
アルバム「HYSTERIA」ではライナーに編集長の長島氏もコメントを寄せています。
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A-TO様
お元気にしていますか?RAPは今、次のレコード、
RAPにとって初のミニLPの曲の、最後の仕上げの為に
リハーサルに励んでいます。
何度かお話しましたが、
今回のLPのコンセプトは簡単に言ってしまえば
”命”と”母性”がテーマです。
ATO、Vol3でのインタビューで言った理想に少し近づきつつあります。
かつてからの私の理想であったバビロニアの女神、
イシュタル(全てのものを産み出す子宮、
母性の象徴であると同時に生命の敵を破壊する戦いの女神でもあります)
を題材にしました。タイトルは「HYSTERIA」5曲入りです。
全曲新曲ですが、曲によっては何度かライブでやっていたものを
発展させたものもあります。
言うなれば「LEGEND」その後。
(三部作の物語は実はLEGENDで終るのです)
タイトル曲「HYSTERIA」では偽りやまやかしに騙され流されていく
男達を見て「私達にはHYSTERIAがあるから大丈夫!
HYSTERIAは生理的な嫌悪には絶対、服従しないもの」と
女達に語りかけています。
女性特有の感情に”ヒステリー”がありますが、
それは子宮から来ているものとされています。
女性自身ヒステリーの持つパワーを間違って使い、
また社会も”悪しきもの”としてそれを封じようとしていますが
本来それは”守るための感情”だと思うのです。
イシュタルが与えてくれた、いつか母親になる為の者の
”つよき心”だと思うのです。
「マタニティーブルー」という曲は放射能の雨の中
若い妊婦の不安・・・
・・・子供を取られそうになった母猫の心理・・・です。
「MASUI」これはライブでご存知ですよね。
歪んだ社会を保育器に例え、その中で腑抜けにされてしまう子供達。
何も考えず、刺激だけを求め楽しく遊び暮らす事ばかり考えている。
そしてその中に充満する、人間としての当たり前の倫理さえ
痺れて解からなくしてしまう、甘き麻酔。
目覚めよ!そして外気に飛び出して!という歌です。
「ランドスケイプ」という歌は色々な意味を持つ歌で、
疲れきった人に安らぎを与えたい・・・という意味もありますし
ある人工中絶をした友人の独白にヒントを得た、
自分の中に息づく命の鼓動が彼女の母性を呼び覚まし
・・・けれど産む事の出来ない悲しみ・・・
せめてもう一度生まれ出る時は幸せになって欲しいと願いを込めた歌でもあります。
もう1つは私の母への想い・・・
大した感謝もせずに今まで生きてきて、ふと振り返ってみたら
私はいつも母の愛に守られていたって事に気付いたのです。
男女の愛も突き詰めると限りなく両親の子供に対する愛に近くなる
・・・と最近、実感しています。
誰かを生涯かけて愛した事のある人には、きっとわかって貰えると思いますけど・・・
残念ながら私はまだ若すぎて”完全な愛”を暗中模索の段階ですけれど・・・
結局”母親”に全て結びつくのです。
私達は”子宮を持つもの”だからこそ、
もっと命について真剣に考えなければならないし
それが女であるRAPのやるべき事なのではないかと思うのです。
良い社会も倫理も全て”生きる”ためでしょ?
そして「輪廻」はアルバムの序曲であり終曲であり
RAPの今迄のレコード、あるいはこれから(「HYSTERIAの後)出す
レコードを結ぶ鍵になると思います。
長くなりましたが、以上が「HYSTERIA」の大まかな解説です。
あくまでも私の”想い”であって聴く人それぞれに
有機的に受け取って貰えたら嬉しく思います。
ドラムも強力になったし期待していて下さいね。
ずーっと昔から暖めていたコンセプトだけに
今迄以上にメンバー全員、熱を入れています。
それでは今日はこのへんで!
1986年11月7日 ROUGE
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メンバーの本音トーク
1996年12月発行RAP通信Vol、16は
珍しく記事ではなくメンバーの対談形式で書かれています
アーティストではなく「普通の女の子」である部分が出ていて
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R:ルージュ N:ニシキ K:カオリ き:キンタ
K:じゃあまず!結成当時!私は初心者でした(笑)
随分成長したと思いますが、どうですか?
R:あれ?何で12月16日結成なんだっけ?
N:アラームのコンサートだよ。アラームのコンサート行きたいから
最初のミーティングの日ずらして(爆)
R:私の思惑じゃないよ!みんなの都合だもん(笑)
チラシ用の写真撮ったんだよね~
N:悲惨な写真!私太ってたし。
K:みんな顔違うし。今からじゃ想像出来ない(爆)
で、デビューはさ、正式は3月31日だけど、その前・・・・
R:だめだよ~!あんなのGIGじゃないもん!
キンタさんは知らないでしょ~?
実は3月15日に極秘GIGやってたんだよね~
・・・やっぱ言うの止めよう~
K:だめだよー。やっぱ今だから言えるじゃん。
でもあれ見た誰もRAPだと思わないよね。
R:すっげー下手だったしね(爆)
そして忘れもしない、あの日、私は白塗りでやったんだよね。
顔に青痣つくって隠すために・・・
K:私達、ポジパンに間違われただろうね。
R:ステージでの変なトラブルって、いつも私だね~
歯が欠けちゃって花束で顔隠してやったGIGもあったし(爆)
K&N:本当、どーしようもないわね(爆)
R;でもニシキの「弦、大キレ事件」よりマシだよぉ~
N:あ~、あれは大変だったよね~。モモヨさんが見に来たとき!
うちさぁチューニングが1音高いじゃない?
K:そう、目イッパイ張っている。
き:へ~。そうなんだ~。
R:あたしがね、モモヨにチケット送ったの。それで皆意気込んでたらさ
ニシキの弦が3本も切れて・・・
N:始めは1本だけだったんだよ。「まだまだ弾けるぜ!」って思ったら
立て続けにブチブチと・・・・
R:あたしなんかモモヨが見てるのに~~!って
どうしていいかわからなかったよ
き:リップとかともライブやったりしてたんでしょ?
R:ツアーとかも一緒に行ったりね。
き:レコード出す前でしょう?
R:ラッキーだったよね。ツアーやったり対バンに恵まれてたり。
き:それでも「わが道を行く」って姿勢が今につながったんだろうね。
N:そうだね。受けようとして周りに合わせてたらポシャってたね。
き:でもライブやりたくても出れる所が無いバンドと比べたら
RAPはラッキーだよね
R:うん。私達も地道にデモテープとか送ったりもして
チャンスを得た所もあるけど
やっぱり周りのバンドに親切にしてもらったからね。
K:でも練習は頑張ったよね~。週3日とかさ。
R:ラッキーだったから逆に、根も葉もない噂立てられたりしたからさ
やっぱり練習は大事だったよね
N:コネでどうこうって言われたくなかったしね。
き:始めっからオリジナル?
R:そうだね。「ロックマガジン」と「迷宮」と「空間のあなた」を私が持ってきて
N:「アクシデンツ」を私が持ってきて。
アレンジも気を使ったよね~。当時から。
R:うん。すごい時間かけて、喧嘩しながら(笑)
N:でもさー、喧嘩しながら納得行くまでやったから良かったよね。
R:うちってさ、曲、ほとんどボツにしないで1曲をジックリやるの。
それが良くなるまで手を加えて。使い捨ては嫌いだし。
N:だから曲少ないんだよ(笑)
R:私の詩ってさ、ストーリーがあって考えようによっては
全部の曲が繋がっているから没に出来ないんだよね。
き:詩を重視すると曲も変わってくるよね。
N:ギターでもフレーズ1つ1つに感情があるようにっていうか。
き:そういうの中に入ったらすごくわかる!
R:曲作るときは私の家でカラ弾きで皆で作って。
でもミーティングってあまりしてないよね。バカ話ばっか(爆)
K:で、次はレコーディングっと!
N:進行係のくせに何もしてないじゃん(笑)
R:私はさ、1stの時にモモヨに怒られて大泣き!
N:そーそー。初めてだったからキャーキャー騒いじゃって。
き:あ、わかるわかる。
R:ミサちゃんも録りの時、あがっちゃって泣いちゃったし。
N:DOLLに初めてRAPが載った時、あれは怒られて泣きそうな顔を
無理にカメラマンに「笑って」って言われて引き攣った顔なんだよね
R:ニシキがレコーディングの途中であがってギター壊しちゃったし
N:あがったのは2ndよ!色々考えすぎちゃって・・・
R:私も1stの時より「完成度の高いものを」って思ったら声震えちゃった
き:ドラムも余計な事考えると本当にダメね。
変に余裕が出すぎると考えちゃう。
N:緊張は常になくしちゃダメだね。
K:GIGの時さ、今はあがらないけど緊張する。
最近は緊張が快感になっているし(笑)
前はゲロ吐きそうなほどあがったけど。
R:昔は客のするどい視線が気になったけど、
今は一緒に口ずさんでくれるの見ると安心する。
私って結構、人の眼が気になる方だから(笑)
き:ヴォーカルって特にそうだろうね。
K:ところでキンタさん、私達を最初、どう思った?
き:前からRAPに関心持ってたんだよね~。
それでリザードとやった時見に行ったらさ、RAP終ってて。
ちょっと飲んでから行ったからさぁ(爆)
メンバーが出てきて「わ!なんて派手な娘達なんだろう」って(爆)
やっぱりニシキなんて最初と印象違うよね。
R:割と私以外のメンバーの第一印象悪いでしょ?人見知りするから。
K:だから私、暗いって言われるんだ(涙)
き:そう?カオリちゃんはさ、写真とか見るとキャンキャンした子かな?
って思ってたし・・・ニシキはふてぶてしそうー(爆)
ルージュは怖そうだったけど皆、話すと全然違ったね。
R:ニシキはふてぶてしいよ!(爆)
K:それで、たまたま家にみんなが遊びに来ている時に
キンタさんと電話で話して・・・・
き:それでマクドナルドで会ったと(笑)
R:GIGの時の出来不出来ってさ、自分たちと見る側とじゃ
全然違うと思わない?この間のGIGもさ、
みんな風邪ひいてたし酷かったじゃない?
なのに「良かった」とか言われちゃうし 。
悪いGIGに限って評判がいい(苦笑)
き:そーそー。逆に自分たちは満足してても
「今日は調子悪かったね」なんて言われたり
R:でもウチの場合、GIGの度、感想送ってくれたり
マメなオーディエンスが多いから参考になる(笑)
K:だけどさぁ、もうちょっとGIGでのリアクションが欲しいと思うよ。
ぼーっと見てないでさぁ。
私達のステージングにも問題あると思うんだけどさ。
N:それが一番じゃない?私達が淡々として演ったら見る側も
「のっちゃいけないんじゃないか」とかさ(笑)
R:バラードとかでワ~ってのも困るけどね。
き:でもRAPのファンって真面目に聴こうってしてる子多いよ。
見ていてすごくわかるよ。
というわけで、なんとまあ、まとまりのない・・・
この先続けてもキリがないのでカットします。
テープには真面目な話よりもバカ話、罵り合いに
おせんべいを食べる音がごちゃ混ぜで、なんと60分テープ2本半!
RAP通信初の試みは失敗ですね。
あー本当にどうしようもないバンドだと、つくづく・・・。
とにかく!
RAPのこれからの課題はステージング!としておきます。
来年はGIGを増やすぞっ!
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GIG再開
レコーディングも終わりRAPはGIGを再開しました。
1986年12月13日 大阪エッグプラント
共演は OXZ XOYO
RAP通信Vol15では発売に先がけてルージュがHYSTERIAについて語っています。
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「私の中のHYSTERIA」
最近私は自分が「子宮を持つもの」ということをすごく意識している。
私のような未熟者が今の時点で母親になれるとは考えていない。
全く別の次元で女の強さ・・・というものを時々考える。
昔は男と女とはスリッパの一対のようなものと考えていた。
同じ力、同じ大きさ。
けど違う。男と女というものは言うなれば
盾と矛の様なものではないかと気が付いた。
男の強さが矛で攻める為のものであるなら
女の強さは盾で守るためのもの・・・
決して受身ではなくあくまでも守る為のもの。
その盾はちょっとやそっとで壊れるものではどうしようもない。
あらゆるショックや弾圧にも耐えねばならないし・・・
女が一番強くなれる時
それは母親になった時ではないかと思う。
自分の身よりまず子供の事を何のためらいも無く考える事が出来る。
そして危険なもの有害なものを本能で感じ取れる。
私を含め、これを読んでいる人に子持ちは少ないだろう。
けれど私達1人1人にだって「HYSTERIA」はあるのだ。
つまり私達は今だって、ほんの少し位、母親の強さを持つ事が出来る
ーそうは思えないだろうか?
少なくとも私はその努力をしたいと思う。
女がもっともっと強くなるには、もっともっと優しくなる必要があるー
私は自分の良心と、愛する全てを守る為には
どんな相手にも盾つこうと思う。
今回はさわり程度。
これについては後ほど、詳しく書くつもり。
あるSというバンドのVoは「女にROCKはわからない」と言った。
けれどROCKはそんな一面だけのものじゃないと思う。
光と影があるように、私は女のROCKを目指したい。
それは女にしかわからないROCKではなく
もっともっと女の子に色んな事を考えて欲しい。
少女漫画的なふわふわした女の子の気持ちを歌うつもりはない。
本来、女って、もっともっと地面に足をつけて
気丈に生きるものだと思うから・・・
そして男と女とは決して敵対するものではなく
全く異質のものでありながらお互いがあって初めて完全なものであるのだから。
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NISHIKIインタビュー
1986年12月「A-TO」より
ーHYSTERIAについて。3部作を振り返ってー
今丁度、曲の最終的な仕上げに入っている時なんだけど
今度のルージュの詩やコンセプトがすごくいいんだよね。
私は私なりにルージュの詩を受け止めてギターをのせたの。
今回のコンセプトは「女性」っていうか、そこら辺の女じゃなく
”本来の女性”。そういうのでしょ?”あるべき姿”みたいな。
楽器でいったらギターって女っぽい楽器だと思うのね。
一番繊細っぽいというか、感情の出るパートだと思うわけ。
だからそういう面で、いかにそのコンセプトを表現するか、
詩を知らなくてもギター聴けば内容感じ取ることが出来るような、
そんな感じのギターを弾きたいと思ってる。
曲にも自信あるし。
3部作を自分なりに振り返ってみると1stはもう、
がむしゃらに”弾く”って事ばかり考えてたのね。
モモヨさんに1曲1曲の音の処理とかをどうするか注文するときも
すごく抽象的なことしか言えなかったし。
でも1stにしては我ながらいい出来だと思うよ。
友人に聴かせても結成間もないバンドとは思えないって言ってるし。
2ndはね、よくZELDAっぽいとか言われるけど
私達にしてみたら「何処が?」って感じなのね。
あれはRAPの影の面を出したかったの。
日本人の悪い癖よね、すぐ「何っぽい」とか。
一番嫌なのね。そういうのっ!
自分としたら1stに比べると成長したなぁと思う。
少しゆとりも出てきたし。
3rdはね、バンドの中で色々あって気持ちも高ぶっていたし
ミサが脱けることも頭にあって。曲は一番好きな3曲だし
一番評判の良いレコードだけど、自分で今聴いてみると
出来とは裏腹に乗り切れない感情が出ちゃってる様な気がするね。
ーギターについてー
本当は私はキーボーディストだったんだけど何か物足りなくなっちゃって。
好きなミュージシャンにギタリストが多かった・・・っていうのが
ギターを持ったきっかけかな。18の時。
その頃ルージュと知り合ったんだけど。KAORIともGIGで顔合わせてたり。
夢はね、これから何年かかってもいいから
「NISHIKIのようなギタリストになりたい」って言われるようになりたいね。
特にこれからバンド始める女の子の目標になれたらいいなと思う。
かっこいいギタリストって男に多いじゃない?
女でカッコイイっていわれているギタリストっていうのも男まさりだったり。
逆にSEXYさを売り物にしているんだったり。
”女らしさ”ってそういうのじゃないと思う。
「HYSTERIA」でルージュが歌っているみたいに、
”精神的な強さ”っていうかそんなものを持ったギタリストっていいと思う。
ーRAPについてー
これが出る頃、きっと季節だろうからクリスマスツリーに例えるけど
ドラムやベースのリズムがツリーだとするとボーカルは一番上の大きな星で
私は周りの細かい飾り。どれ1つ欠けても、クリスマスツリーらしくないよね。
RAPはメンバー1人1人がいて初めてRAPなんだと思う。
RAPにこれから必要なことって他のバンドにない個性の確立なんじゃないかな。
私達って1人1人人間的な個性ってすごく強いじゃない?
その個性をどう音に生かすか。
ギターの音だけ聴いて「あ、ニシキのギターだ」って
わかるようにしたいなと思う。
あとストーンズに例えてみて「ミックとキースは知ってるけどDsとBはわからない」
っていうのは嫌なの。
そういうのはバンドやってる意味ないじゃない。
バンドはやっぱりメンバー1人1人集まってバンドだからね。
RAPはそういうバンド。
私はいつもバンド組んでも長続きしなかったのね。長くて半年。
だから、みんなびっくりしてる。珍しいって!
これまで何も無理なく続けてこれたっていうのは
やっぱり人間関係が上手く行っていたからだと思う。
喧嘩も多かったけど、その分心の中を曝け出して付き合ったし・・・
それに妥協もしなかったし。
とことん喧嘩していい方向を見つけていく・・・みたいな。
お互いの表現の欲があるから妥協してたら絶対ダメになっちゃう。
STUFFとか周りの人達に恵まれているし、良き友人に巡り合えたから
本当にRAPやってて良かったと思うよ。
ーブランクー
GIGをね、昔は多い時月4回位やってたんだけど
その時は”作品作り”っていうより目先の事ばかりに囚われてたって感じがあったのね。
GIGとかやらなかった、この何ヶ月間じっくり考える時間というか
余裕が出来たのは良かったと思う。
新しい事にもトライ出来たし・・・・
今迄だったら3連なんて考えもしなかったんだけど、そんな曲も出来たし。
ある意味でRAPの成長期だったんじゃないかな。
そんなことから考えるとすごく貴重な時間だったと思う。
ライブはすごくやりたかったけど・・・
Dsが決まらない時期はどうしようもなかったし。
KINTAが入ってからすぐLPの話が来てね、色々準備しなくちゃいけないし。
GIGとレコーディングの両方じゃ、どっちも中途半端になっちゃうし、
だからあえてGIGの数を減らしたってのもあるね。
とにかく・・・・
今度のLPは1つ1つの音も聴き逃して欲しくない!
ただの♪ドレミ♪だけでも思いいれが違うし・・・
これからのRAP、長い目で見てやって下さい・・・
私達は亀みたいに進むのが遅いかも知れないけど
必ず兎を追い越します!
ROUGE インタビュー
「100CLUB」より(抜粋)
ーMISAさん脱退の後、ライブはどうしていたんですか?-
ライブは一応、その後2つ入っていたんです。
まず大阪があって、その後にLAMAMAがあったんですよ。
その時、急遽RAPの曲を叩けるっていったら
リザードのシノブ君しかいなくて
リザードとはよく一緒にやってたし覚えのいい人だから
突然言っても叩けると思ったんで頼んで、
その後はマネキンノイローゼのキンタさんにやってもらって。
ーじゃあ、その関係で今度KINTAさんの加入になったわけですね。
KINTAさんが入ってRAPは変わりますか?-
基本的に変わりませんがドラムがタイトになりましたね。
ーKINTAさんとの付き合いは古いんですか?-
そうですね。RAP始めて間もない頃、マネキンノイローゼに一
緒にやらないか誘われたんですよ。
KINTAさんがGIGを見に来てくれて。
結局スケジュールの都合で一緒に出来なかったんだけどね。
その後リザードと一緒にやったとき、それ見に行って
飲み会も一緒に行って話をして。
ーMISAさんが抜けた後、メンバー募集に必ず「女の子」って条件が入ってましたよね
その辺こだわりがありますか?-
まず一番最初に結成した時点ではね、
私達全員、女の子とバンド結成した事無かったんですよ。
男の子とやるとね、例えば私が女の子の事について歌いたいと思った時
結構他の(男の)メンバーがね、なんか障害になったり(笑)
だから女だけでやった方が、もっと素直に自分の中の女みたいなものが
出せるんじゃないかって思ったんですよね。
ーやっぱりRAPは女の子4人でしか出来ないバンドなんですねー
そうですね。バンドの形態としてっていうか、やって行きかたとしては
別に女の子を意識しているわけじゃないんですよ。
女の子バンドだからどーこーのっていうのはしたくない。
ーいわゆる「売り物」にはしたくない?-
そうそう。ただ歌っている内容とかは、やっぱり、男が女の事歌っても
「わかりもしないくせに」っていう感じがあるでしょ?(笑)
女が女について歌う方が説得力あるし、
自分の中でまた新しく発見出来るかもしれないし。
ーそうですね。割と女の子の気持ちみたいな歌がありますものねー
うん。気持ちっていうかね、女の子自体が忘れている事を歌いたいな。
自分自身も最近気付いた事があるんですけど、
そういう事をこれから歌ってみたいなって。
前にもね「堕胎」って曲があったんだけど・・・
ー知ってます。好きでしたー
そういう子供を産む事に関してのね、考え方とかにね、最近・・・・
堕胎とは別の意味でね・・・
妊娠してる時がね、一番女の人の本当の姿なんじゃないかと。
女の人っていうのは生まれた時から子供を産むっていう風に出来ているでしょ。
やっぱり命にしてもね、女だからもっとよく考えられるんじゃないかな。
例えば反戦とかにもそうですし。
やっぱり自分が命生み出していく身体でしょ。
だからそういう事にもっと神経質になった方がいいと思う。
ー今出てる「IND’S」のインタビューで
「原盤管理がキチンと出来るのであればメジャーでも構わない」って読みましたが
あまりインディーズにはこだわりが無い?-
そうですね。バンドの姿勢に対して
とやかく言われないなら何処でもいいです。
うちはニシキがギター弾かないとRAPじゃないし
KAORIがベース弾かないとRAPじゃないし。
曲の作り方に対しても何か言われたら嫌だし。
うちとか大して音とかオリジナリティがあるわけじゃないから(笑)
他のバンドと違うのは考え方というか個性っていうか
それ崩されないなら、何処でも。
ー予定では12月ごろに次のレコードを出すって聞いたんですがー
ミニLPで6曲位なんだけど、大体イメージがすごい・・・・(笑)
・・・強いて言えば命の事なんですけど
バビロニアの神話でイシュタルっていうのがいるんですけど。
その女神っていうのは豊穣の神で、
あと全てのものを生み出す子宮みたいなそういう感じなんだけど・・・・
例えば命を破壊するものに対しては戦いの女神になるのね。
イシュタルっていうのが私の理想の女性像なんです。
そのイシュタルが私の中に宿ったという仮定から歌っています。
ー具体的に言うと?-
「ランドスケイプ」っていう曲は、現実に対して疲れてしまった人に
「今は落ち着いて眠りなさい。もっと落ち着いた心になって
もう一回生まれ変わって来なさい」みたいな曲。
あと「ヒステリア」・・・タイトル曲になると思うんですけど、
これは女の子に対する呼びかけで、例えば女の子は生理の時とか
理性とは関係ないイライラとかあったりするでしょ。
正常な時は笑って誤魔化せちゃう事でも、そういう時は許せなかったりするわけ。
そういうどうしようもない苛立ち、生理的な嫌悪感みたいなものがあって
逆にいえば巧い言葉言われて頭ではいいな、と思っても子宮
・・・ヒステリアは許さない。
その良心がね、ヒステリアなわけね。ヒステリアから指令される感情が
時として自分の良心であると。
ー戸川純の「玉姫様」の真面目版というか・・・-
そう(笑)やっぱり生理的なものってあるから。絶対やっちゃいけない事とか。
例えば人殺しとかでも「しちゃいけないからしない」んじゃなく
「したくないからしない」んでしょ。
そういうのって本能でもっているものだから。
あとは「マタニティーブルー」って曲で、それはRAPに珍しい反核の歌なんだけど
放射能の雨が降ってね、妊婦が雨を浴びちゃうのね。
どんどんノイローゼになっていって、お腹の子には未来が無いんじゃないかって。
最後に結末なのか夢なのかわからないけど、自分の子宮をね
ナイフで切り裂いちゃうという・・・・
ー大抵1つの物語を作ってそこから曲にしていくんですか?-
そう、だから1つ1つの曲が話を作れる位、コンセプトを練るんです。
だから1曲にすごい時間かかっちゃう(笑)
ー先に詩を作ってそれに曲を合わせるんですか?-
えーとね、一番最初に、いくつも詩っていうか、コンセプトを持って行って
それに合わせて曲を作ってヴォーカルをのせて。
ー最後にファンの皆さんに一言お願いしますー
んー。先入観にとらわれないで欲しい。
噂とかデマとかすごい多いんですよ。
だからね、そういうの聞いたら本人に確かめてくれればいいし。
基本的に質問とかには答えてますんで。手紙もね、時間が許す限り
・・・時間かかるかも知れないけど、絶対返事書きますんで。


















