雪の出雲大社ミステリーツアー 後編 | 運の良い座敷童子的な生き方

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運の良い経理事務。 神話ファン。星読みをしています。

こんにちは。
金曜日から6歳の娘と二人旅をしております。

大寒波の中、何とか島根入りを許されましたよ。


出雲大社を散策していると、青銅の鳥居に文字が刻まれていることに気が付きました。



この鳥居の寄進は、毛利輝元の孫、綱広です。




1666年、寛文6年寄進。

水の時代、要するに戦国時代ですね。




僭越ながら、わたくしめが解読いたしましょう❗️



陰陽両神を尊信して、伊弉諾命、伊邪那美命という。


此の神は三神を産む。


一を日神。


ニを月神。


三を素戔嗚尊(スサノオ)というなり。


日神とは、天照大神(アマテラス)これなり。


月神とは、月読尊(ツキヨミ)これなり。


素戔嗚尊は、雲陽の大社の神なり。

※勉強しろ!


そう、戦国時代では出雲大社の主祭神は大国主さまではなく、スサノオと考えられていたのですね。


ちなみに須佐之男命は古事記での名前。
素戔嗚尊は日本書紀における名前です。
読みはどちらもスサノオノミコト、です。



出雲大社にも栄枯盛衰がありました。



神社仏閣というのは、どうしても戦国大名の庇護の元、生きながらえていかなくてはならなかった時代があったのです。



そもそも、この日本における神社というのは、徳川家康以降と以前で分かれますよ。



徳川家康と言うのは非常に信心深い方で、慰霊、鎮魂、祟りを恐れて各地に神社を建立しました。



明治以降もそのような慰霊碑の意味合いで建てられた神社が多いです。



しかし、神々のエネルギーを感じるのであれば、昔から神々が鎮座する神社を参った方が、よりご縁をいただけるのですよ。


さて、出雲の神話のヒーローは二柱の神がいます。



大国主さまと、スサノオノミコトです。



古代から出雲大社の主祭神は間違いなく、大国主さまでした。


ではなぜ、途中から素戔嗚尊に変わったのでしょうか?


神話を紐解いていくと、そもそも出雲大社というのは大国主さまが天照大神に国を譲る条件として、立派な宮殿を建てて欲しい、という願いのもと、建てられました。


出雲大社は杵築大社(きずき)と呼ばれていました。



出雲国一宮。
これは杵(きね)を使って神々が社を築いたことから、由来が取られていますし、現在の住所としても残っておりますよ。



ちなみに一宮はもうひとつあって、それが熊野大社です。
出雲四大神の中で、最も権威が高かったのは、熊野大神(くまのおおかみ)です。


こちらの熊野大社の分霊が和歌山の熊野道に続いておりますよ。


さて、大国主さまは仏教における七福神、大黒天と集合しています。



大国主さまはたくさん名前があって、大己貴命、大穴持神(おおなむち)とも呼ばれるのですが、中世の杵築大社(出雲大社)内には、大穴持神社と言うのが存在しました。

※出雲大社ホームページより


こちらは現在の出雲大社の地図です。



背後の八雲山の麓には、スサノオノミコトが御祭神の素鵞社(そがのやしろ)がありますが、八雲山の左右の山を鶴山、亀山と言います。


出雲国造の千家家は鶴山。



見えますでしょうか、がおります。


北島家は亀山。
ここには暖かくなると、たくさんのがいる池です。



さて、皆さんは「かごめかごめ」という歌をご存知でしょうか。
江戸時代から歌われ始めた、作者不明の遊び歌です。



一説によると、これは出雲大社を歌ったものではないか、と言われております。



♪か〜ごめ、かごめ


♪か〜ごのなかの鳥居は


♪いついつでやる


♪夜明けの晩に


♪つ〜るとか〜めが統べった


♪うしろのしょうめん だあれ?


ボスです‼️


なんつって😆


あくまでも一説に過ぎないのですが、かごめかごめが地域によって解釈に違いがあるのも面白いものですね。


そう、出雲国の真のヒーローはヤマタノオロチを討ち取り、出雲国を救い、三種の神器を手に入れ、農耕を開拓したスサノオノミコトだった、と考えられています。



天界から降り立ち、人間を娶り、農耕、縁結びの神として、この日本で今もどこかで生きているのですよ。



それだけ神威が高く、民間にも広く浸透していたのではないでしょうか。



では、大国主さまとはどんな存在なのか。



これを紐解く謎は日本書紀にあります。



素戔嗚尊と大国主さまは実の親子である、と書かれているのです。



素戔嗚尊と稲田姫との間に生まれたのは大己貴神、つまり大国主さまであった、という事実ですね。


さて、キリスト教では父と子は一体である、という概念がございます。



詳しく言うと、父と子と聖霊は三位一体である、ですね。



このニ柱の神が親子だとすると、二つの神を出雲大社にそれぞれの社を築いて祀ったのは、実はごく自然なことかもしれません。



父は子に託し、子はまたその子供に託す。



神々の思いは世代を超えて残り、やがて大きな繁栄を迎えて、花開く。


今の出雲はこの尊い親子の神で成り立っている。



と、私は出雲大社内で考えたのですが、いかがでしょうか。



静まり返る境内で歴史を紐解いた、不思議な時間でもありました。


さて、大国主さまと素戔嗚尊の繋がりについて、どれが誤りでどれが合っているというのはナンセンスですね。



歴史というものはロマンがあります。



どちらも愛すべき神であり、どちらも日本の英雄であり、どちらもご存命の、私たちの神々。



皆さんもぜひ、この尊いニ柱の神に会いに出雲大社にいらしてくださいね。


さて、私と娘もそろそろ旅館へ向かいますよ。



そしてその夜の9時を少し過ぎた頃。



何と、生きた素戔嗚尊(スサノオノミコト)に出会うことになったのです❗️



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