短編ノベルゲーム「夏に溺れる」レビュー
須々木です。
先日、創作コミュニティ Mosaic Portで「MPさまくり'18」という企画が実施されました(僕は諸々の都合で参加できませんでしたが)。
その投稿作品の一つ、辰砂さんと鳥。さん共同制作の短編ノベルゲーム「夏に溺れる」をプレイしたので、軽くレビューを書かせていただきました。
そう言えば、本人に許可とかとってなかったけど大丈夫かな。
まあ大丈夫だろう
* * *
舞台は広島の片田舎。
そこへ向かう道中から丁寧に描かれていくので、馴染みのある日常から、作品世界に緩やかに導かれていく感覚が心地良かったです。
右端の黒背景に縦表示のメッセージ。
それを被せない形で表示されるイラストは、心象風景のように端的に表現された夏で、主人公が小学生の男の子であることと相まって、夏休みの絵日記のような独特の雰囲気を醸し出しています。
方言や地域に根付く風習の描写がアクセントとなり、自然と作品世界に引き込まれていきます。
奇をてらったものがあるわけではありませんが、作品を構成する各要素のバランスは非常に良く、思わず見入ってしまいました。
穏やかな夏の田舎の光景が描かれていく序盤。
懐かしくもどこか物悲しい雰囲気。
そこから急激に話が動き出す展開では、先を想像しつつ、そうはならないで欲しいと願わずにはいられない、何とも言えない感情を呼び起こされました。
短いながらも心地よく物悲しく、そして時にはっとさせる、ある意味で、ノベルゲームの醍醐味が凝縮された作品だったように思います。
主張しすぎない、けれど確かに心に響かせる力を持った、味わい深い一作でした。
* * *
※ブログ掲載の前提で書いていましたが、せっかくなので、ふりーむ!にもレビューを書き込んでおきました(上の文のコピペ)。
今回のMPさまくり'18は、この作品が形になったというだけでも、企画成功って感じじゃないかと。
やっぱり創作は良いですね~。
Mosaic Portは創作企画実施だけを目的にしているわけではありませんが、こういう機会は定期的に欲しいですね!
(参加できるかは別だけど、見ても楽しい)
sho
なついあつ。
月末に慌ててブログを書いております。
どうもこんばんは霧島です。
暑すぎて仕事帰りについアイスを買ってしまいました。
アイスと言えば私、昔はその魅力に気づかなかったんですよね…チョコミントの。
子どもの頃よくサーティーワンアイスクリームとかでバラエティパックを買うと、母は必ずチョコレートミントなんですよね。
子どもの私は解せませんでした。だって歯磨き粉と同じ味じゃん!と。いくらチョコが入っていようともミントに勝てなかったんですね。
それならば私はチョコがいいと。まあ毎回買うのはストロベリーチーズケーキでしたが。
それが年を重ねてやっと気づいたわけですよ。チョコミントの美味しさに。
これもあれですかね、子どもの頃ブラックコーヒーが飲めないとか、お酒飲めるようにはなったもののビールの美味しさがわからないとか。
そんな感じの味覚の変化のなんやかんやによるものですかね。いやでも苦みとは違うもんな…なんだろ、子どもの私はミントの何がダメだったんだっけな。今でもクールミント的な辛い系(?)のガムとかは苦手なんですよね。あれ涙出てくるくない?
よく考えたらうちの母親あのガムも好きだったな…チョコミント系好きな方はガムとかもお好きなんですかね。
私はあまりガムを噛む習慣がないんだけども。
口から出さねばならんのがなんかこう…面倒でな…(口に入れたら腹に収めたいタイプ)
そういえば今このなんの脈絡もないブログを書きながら思ったけど…最近サーティワン行ってないな…軽く2年は行ってない…な…?
ラーメン屋さんとかは普通に一人でも平気なんですけど(腹を満たす為に行くので)、なんかアイスとかクレープとかスイーツ系は誰かと一緒に行きたい気がしますね。腹を満たすためだけではない何かが甘いものにはある気がする…
まあ一人でも全然鎌倉のカフェ巡りとかしますけどね!…別にお前のも食わせろ!とかそういうんじゃないよ。←
そんなわけで話を戻しますがチョコミント。年々ハマっている自分が少し怖いわけです。
別に病的に好いているというわけではないんですが、昔苦手だった自覚の強いものを決定的に美味しいと感じているのが不思議でならないんだなあ。
でも確か初めてチョコミントを「おいしいかも…?」と思ったのは大学生の夏だった気がする…あれはバイトの帰りだったな…
最近はもう売られてるのみないんですけど、当時コンビニで売られてたチョコミントオレに激ハマりしたんですよね…今はそれに似た他の飲料も沢山出てると思うんですけど当時私衝撃的でチョコミントあんまり好きじゃないのに買ったもんな…新しいものって試してみたくなるよね…
そうだそうだ…ブログ書きながら思い出したけど私がチョコミントに目覚めたのはチョコミントオレだ…アイスじゃないんかい…
まあまあそんなわけで一つ自分の中で謎が解けてスッキリしました。自己完結。
暑い夏ですが爽やかなチョコミントで乗り切ろう!というお話でした。(違う)
申し訳程度にこの前Twitterにあげた落書きを。
極端に暑かったり寒かったりが苦手な私でした。皆さまもお身体にはお気を付けくださいませ。
したらば!
rin
近況報告
どうも遊木です。
本日は2本記事を書く予定です。
まずは今月の近況報告から。
■漫画制作
…完成しました!!!
が、申し訳ありません!!更新は来月です!!前回の記事で絶対7月に更新するとかぬかしてましたが…アレです。夢幻です。
マウスの故障、ソフトのフリーズ、数々の困難を乗り越えて漫画は完成させたわけですが、今回の漫画は更新するに当たりサイトにも特設ページを設けるため、それに必要な素材などがまだ揃っておらず、更新は見送りとなりました…ぎゃふん。
昨日のミーティングでメンバーの確認は終えているので、準備が整い次第公開したいと思います。
■エッシャー展
今月29日まで上野の森美術館で行われていた、「ミラクル エッシャー展」に行きました。
エッシャーは、私の中でダリと並ぶリスペクト芸術家ですが、生の作品はそんなに見たことがなかったので、大変感動しました。
エッシャーといえば晩年の『滝』などが有名ですが、若い頃の作品も魅力的です。漫画を描く人間として、やはり白黒の表現にはとても興味があります。
本やネットで見る分には特に差を感じなかったのですが、生の作品を見て、リトグラフより木版画にとても魅力を感じました。
体験型のコンテンツも面白かったです。
もしかして、もう少し詳しい感想も書くかも…?
■ジュラシック・ワールド
まぁ、これを見ないわけにはいかないということで、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」を見てきました。
いろいろ感じたことはありますが、大体須々木氏が書いているのと同じ内容なので、そちらをご覧ください。
個人的に、3部作目がどうなるのか非常に気になっています。
■海水浴
5年ぶりに、サークルメンバーで由比ヶ浜に海水浴に行きました。超日焼けしました・・・・。
一日の流れは凜ちゃんが記事をあげているので、そちらをどうぞ。
エッセイ漫画などを描く時間があったら、改めて記事にしようと思います。
海で泳いだ!砂の城作った!花火した!イェーイ!…こんな感じです。
原稿、原稿、原稿、たまに外出、また原稿…みたいな生活を送っていますが、作品公開後はもう少しインプット、アウトプット、運動のバランスが取れた生活にしていきます。
そして、ブログに書きたいネタが6月から溜まっているので、徐々に消化していきたひ…。
ではでは。
aki
海に行ったよ!
どうもこんにちは霧島です。
先日ツイッターにもちょこっと実況しましたが、Random Walkメンバーで海に行って参りました。由比ガ浜です。
過去二度ほどサークルで海水浴に出かけているのですが(私は内1回参加)、毎回適当に海で泳いだ後全員で黙々と砂遊びをするのが恒例になっています。
因みに前回海水浴に行った際は時期がもう終わりかけだったので海水が思いの外冷たく、一瞬入ってあとはほぼずっと砂遊びしていました。←
そんな前回と打って変わって今回は青い海!白い雲!照り付ける太陽!的なザ・夏!というタイミングだったので、海水浴の方もしっかり楽しめました。今回はバケツ二つにスコップ3つ、ペインティングナイフ2本で挑みました。ちなみにペインティングナイフとはこれです。本来は油絵とかで使うのですが、さびてしまったものをリサイクルです。(?)
さてさて、ざっくりあたりを取ったら周囲の砂を掘り返して中央に山を作っていきます。
前回より高い山作ろうぜ!と意気込むRandom Walkメンバー。秋勇氏、おにい、のぞみんの三人でわっせわっせと砂を掘り返します。
私はひたすら海と砂山を往復して一人バケツリレー。盛った砂にばしゃばしゃと海水をかけながら固めつつ山を大きくします。
ちょっとわかりづらい写真ですが段々山っぽくなってまいりました。
なんの比較にもならないけど比較の為に撮った写真…だったはず…
この土を持って山を作るという土台の部分がとても大変で、11時くらいから始めたのですが山を作るまでに2~3時間かかったんじゃないかな。いったん土台ができてから、お昼は海の家へ。ちなみに私はクイックシルバーに入ってるRAINBOWさんでガパオライスをいただきました。ちょっと辛めだったけどおいしかった~!写真はハラヘリが過ぎて取り忘れました。←
腹ごしらえをしていざ再度決戦の地へ。
戻ってみると、確かに兆しはあったのですが結構海水が間近までせまっており。というか海側の山がだいぶ持ってかれてました。
思いの外潮の満ち引きが激しい。海水を逃がす為に造っていた山の周りのお堀も良い感じに消滅してましたが引き続き作業へ。
細かく成形する時間も無くなってきたので山の体勢を立て直し、山を守るチーム(おにい・のぞみん)と城を形成するチーム(秋勇氏・霧島)に分かれてまた黙々と手を動かします。いよいよペインティングナイフの登場!
海水の浸食が激しく波に襲われるたびに聞こえるおにいとのぞみんの悲鳴を聞きながら、城形成チームの私たちは、秋勇氏がおおまかに階段を作り、私が適当に細工をして遊ぶという…
そんで完成!
ちょっと引いたやつも。
大の大人が四人で砂遊びしてるもんですから、声をかけてくれる人がたまにいます。
「写真いいですかー!?」なんて聞かれたりもします。
どうぞどうぞと写真を撮りやすいよう砂の城から離れるRandaom Walkメンバー。
「あ、(あなた達は)写らないんですね…」
スマホを構えたお姉さんに言われてなるほど普通はここで一緒に写真に写るものなのか!と衝撃をうけつつ。
そんな感じでなんとかシャワーの使用時間が終了する17時までに砂のお城は完成しました!
ちなみに後ろはだいぶ波にさらわれた。
まあこれはこれで廃墟感が出ていていいのではないでしょうか。←
そのあとはシャワーで砂を落として再度海の家でまったり。風がとても気持ちいいですね。
そして今年初のかき氷をいただきました!生イチゴ!写真ではてっぺんに本物のイチゴがのっていたはずだが!
ふわふわしててとてもおいしかったです。
それからしばらくお酒をのみつつ夕涼み。海辺には色んな人々がいて眺めているだけでも楽しいですね。犬の散歩をしている方も多くもふもふに癒されつつ。
日もだいぶ傾いてきたので一度砂の城のところに戻り、レジャーシートを敷いて陽が落ちるまでごろごろ。波の音と良い風でめちゃくちゃ気持ちよかったです。次に目を開けると星空。早っ。
暗闇の中スマホのライトを頼りに準備をして花火です!ここまでが毎年の海での恒例行事なのですか、なぜか毎回強風で火がすぐ消えたりなんだりでなかなか思うように花火ができずにいたんですよね…でも今年は成功しました!こうして人は失敗の積み重ねの上に成功を勝ち取るのだ…
基本的に2本、3本持ちが当たり前のようです。一瞬で終わった。
はい、そんな感じでとある夏の日のRandom Walkでした!
日焼け止めちゃんと塗っていったんだけど完全に足が焼けました…しかもまだらに…なんでや…
ではでは今日はこの辺で。
rin
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』見てきた。
須々木です。
先日、コスタリカのイスラ・ヌブラル島に行ってきました・・・と思ったら、あっという間に渡米する羽目に。
というわけで、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」見ました。
※ここより先、遠慮なくネタバレあり。
毎度のごとく、個人的に感じたことをまとまりなくつらつらと書き散らしていきます。
なお、前作「ジュラシック・ワールド」の記事の続きと思って読んでもらえると良いかもしれません。
さて、本作「ジュラシック・ワールド/炎の王国」は、2015年に公開された「ジュラシック・ワールド」から再スタートした3部作の真ん中にあたる作品です。
「ジュラシック・パーク」シリーズとしては5作目。
圧倒的知名度を誇る不朽の名作を長いブランクを経て繋げていくことはラクなことではないと思いますが、それをうまくやって見せたと言える前作から、さらなる歩みをどう進めるのか?
見終わった直後に取りあえず思ったのは「最初から最後まで、本当に休む暇のない怒濤の展開だったなあ」というもの。
「ジュラシック・パーク」シリーズは、パニック映画としての要素は見せ場として盛り込まれる一方で、ほどよく休める場面というのも組み込まれていた気がします。
それが今回はほとんどなかった・・・
前作でパークは崩壊しているので、パークを周遊するワクワクパートも勿論ありませんし、島の火山が噴火しているので、最初から切羽詰まった状況です。
本作は構図的に「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(シリーズ2作目)と類似点が多くなっていますが、人の力ではどうしようもないレベルのリミットはなかった点で、本作の方が最初から飛ばし気味です。
島に上陸してからは、結局ラストまで突っ走ります。
これだけずっと突っ走り続けるというのは結構驚きで、これが本作の最大の特徴と思えました。
で、ここから本題に入っていきます。
以下、マイナス評価っぽい内容も含みますが、僕自身、純粋におおいに楽しめた映画です。
その前提で。
この映画、見終わって冷静になって振り返ると、今までで一番、「ジュラシック」じゃなかったという気もしました。
こんなにずっと走り回って逃げ回る作品だったっけな?と。
特に、島を離れた後、映画の後半部は丸ごと純粋にただのパニック映画だった気もします。
そもそも「炎の王国」という日本語副題はどうかと(ちなみに原題は「Jurassic World: Fallen Kingdom」)。
後半は「炎の王国」の要素はなく、丸ごと「恐怖の館」ではないか。
・・・と言いつつ、シリーズの原点を純粋に追求していったら、展開的にはこうなるのかなという気もしました。
5作目であり、ネタ的に相当消費してきているし、さらに3部作の間に挟まれた作品という難しい位置づけ。
止むを得ないのか・・・。
それを考えると、今までがむしろ凄く難しいバランス感覚でやっていたのかもしれないなと。
前作「ジュラシック・ワールド」は、シリーズ第1作「ジュラシック・パーク」のスケールアップ版。
そして、今作は、シリーズ第2作「ロスト・ワールド/ジュラシック・ワールド」のスケールアップ版という印象は強く受けました。
パーク崩壊後の恐竜が闊歩する島。
その島から恐竜を連れ出そうとする勢力とそれに立ち向かう主人公たち。
実際に連れ出して痛い目にあう人間たち。
ただ、今回は、周辺の利害関係がより現代的かつ複雑になってきています。
旧シリーズの流れもしっかり汲んだうえで、ネタは最新のものをどんどん取り入れています。
なお、旧シリーズは、結果的にシリーズとなっていますが、どの作品も続編制作を前提としていない作品なので、しっかり最後は決着をつけるスッキリ感がありましたが、新3部作は最初から3部作の前提で制作されているので、そこは大きな違いであるように思えます。
つくる側としては、伏線を回収しきらなくて良いので、自由度が高くなる気がしますが、かわりに冗長になってしまっている感はありました。
3作かけて一つのストーリーを完成させれば良いという状況の難しさとも言えます。
新三部作は、旧シリーズと違って、「ハイブリッド恐竜」がいます。
旧シリーズからのファンとしては、掟破りという感じもありますが、よくよく考えれば、最初の時点から、遺伝子工学で欠損したDNAを現代種で埋めているわけだし、厳密には旧作から恐竜はハイブリッドとも言えます。
ただ、旧作が「ありのままの恐竜を忠実に再現するための最小限の干渉」だったのが、新シリーズは「より欲望に忠実な干渉」になっています。
より強力な技術を手にした人間、同時に肥大する傲慢な欲望は、旧シリーズの根底にあるテーマを現代によみがえらせるには、必要なピースだったとも言えそうです。
そして、旧作では「ちょっと未来の話」ですんだのが、20年ほど経過し、作品の根底にある科学技術が「ごく日常的な話」になってしまっている点も見逃せません。
フィクションとリアルの距離間が変わった以上、それは作品に反映されてしかるべきでしょう。
一方、「ハイブリッド恐竜」は、ある意味でただの「モンスター」です。
恐竜は「実際にこの地球上にいた」(過去に実在)というのが最大の魅力なので、その意味で、恐竜の魅力に傷をつける存在ではあります。
しかし、より広い視野に立って、「実際にこの地球上に生み出せる」(将来実在?)と捉え直せば、許容できる一貫したテーマは感じます。
ただ、「ジュラシック」シリーズにおいて新要素ではあっても、「モンスター」的存在は映画の世界ではあまりにも使い古されていて、逆にシリーズの強みを弱めてしまっている可能性はある気がします。
「ジュラシック・パーク」以来の看板恐竜と言えば、ティラノサウルスとヴェロキラプトルです。
(本シリーズのヴェロキラプトルは、実際にはヴェロキラプトルよりデイノニクスに近い描写と言われているが、それはさておき)
「ジュラシック・ワールド」以降、このヴェロキラプトルが味方っぽい立ち位置になりやすいのが、旧シリーズとの大きな違いです。
たぶん「ハイブリッド恐竜」と「人間寄りなヴェロキラプトル」というのは、旧シリーズとの差別化をはかるため意図的にやっていることだと思いますが、個人的には、ヴェロキラプトルはあまり馴れ合いが過ぎないのが好みだったりします。
多少懐くという程度だったらまだしも、明確に共闘するというのは小さくない違和感がありました。
好きなシリーズですが、そもそも恐竜自体も好きなので、やっぱり恐竜は恐竜として描いて欲しかった。
現実に確かに存在した生命に対し、もう少しリスペクトが欲しかった。
人間の都合で科学的に無理のある次元で改変されるのは、結構モヤモヤしてしまいました。
「ゴジラシリーズ」でも、ゴジラが実質的に「人間サイド」として話が進むタイプの作品がいくつもありますが、個人的にはどれもあまり好きではありません。
だからと言って、「人間vsゴジラ」というのが好きなわけでもありませんが。
「ゴジラとしては、人間などお構いなし。自分が好きなように動く。人間はそれに翻弄されるだけ」というパターンがしっくり来ます。
「ジュラシックシリーズ」も同様で、恐竜が人間にとって都合よく味方、もしくは都合よく敵として描かれるのは、単純にご都合主義に感じます。
今までのシリーズ作品が守ってきたリアリティーのバランスは、本作では結構崩れてしまっているように思えました。
関連する話ですが、必要以上に恐竜にキャラクター性を盛り込もうとしているのも少し気になってしまいました。
同じ恐竜なのに、敵、味方というような立ち位置を分かりやすく規定しようとするやり方は、たぶんアメリカ的には普通なんでしょうけれど。
人間の生存本能と、恐竜の捕食本能がぶつかり合うなら良いのですが(生物としてフェアであり、ある意味でリアル)、その範疇を超えた制作サイドの意図が見え隠れするキャラ付けは、旧シリーズのバランスを崩している感がありました。
恐竜にキャラ性を求めるのは、本シリーズとしてあまり必要なこととは思えませんし。
ディズニーが恐竜を題材に作品をつくるなら分かりますが・・・
シンプルに二元論でとらえたがるのがアメリカ的エンターテインメント大作なのかもしれませんが、その中にあって、繊細に二面性(多面性)を拾い上げていたのがスピルバーグの良さであり、本シリーズの良さだったと思います。
それが今回、乱された感があったのは少々残念でした。
(その予兆は前作にもありましたが、前作はそれを気にしなくても良いくらいのコンセプトが貫かれていた)
平たく言うと、登場人物の視点(研究者だったり、私利私欲を抱えた人だったり、子供だったり)で楽しんでいた従来作品に対し、本作は、所々、制作者の意図が露骨に前面に出てしまっているように感じられました。
これがあとから少々気になってしまいました。
映像としてのスケールは勿論大きいのですが、より本質的な意味では、スケールが大きいのか、小さいのかは、何とも言い難い作品です。
作品の舞台という意味では、明らかに狭い範囲で話が進行していったので、その点においてもシリーズでも異色の作品と言えます。
ジョン・ウィリアムズの雄大なテーマ曲が最も似合わない作品でした。
本作における着地点は、思っていたのとかなり違うところだったわけですが、次作でいったいどうするというのか。
偉大なシリーズだからこそ、観る者を純粋に魅了し、ワクワクさせる作品を期待したいです。
sho













