2021年9月26日、初めての長州遠征2日目。この日のネタで記事にしているのは、朝方のU部興産伊佐セメント工場の橋、大棚隧道、夕方以降の徳佐川橋梁、佐波川ダム、釣山隧道。今宵ご紹介するのはそれらの間、昼下がりに訪ねた物件。
まずはこれ。現在地はこちら。
ここは山口県道312号矢代佐々並線…の旧道と思われる道で、Q地図様によれば萩市道矢代1号線。
地図を見れば、明らかにこの市道のほうが線形がいいのに、なぜ県道指定を外れてしまってるんだろうと思うのだが、まあたぶんこの先まもなく合流する県道32号萩秋芳線との擦り付けの部分で、今のほうが具合がいいのだろうと推察。
皆様はもうわたくしの向かうところはお分かりかと思うのだが、まずは
市道の現隧道を見ておこう。
お名前は、
矢代(やだい)隧道。
お誕生日は、
昭和47年11月。わたくしよりも若輩だった。
これを確認したうえで、
進入禁止とも書かれていないので、遠慮なくお邪魔致します。
工事関係の資材置き場として使われていたのか、
工事事務所的なプレハブ小屋も置かれていたが、最近使われている様子はなかった。
で…
こんにちは~。っとね。
無骨ながら、よく見るとさりげな装飾が施された、それなりに風格のあるコンクリポータルが好ましい。現隧道の銘板から判断すれば、訪問時で旧隧道化してから50年近くが経過していることになるが、それにしては状態は悪くないのでは。
ところで、小型ブルドーザーが留置されているが、これも現役で稼働している感じがしなかった。隧道もろともに廃の彼岸へと旅立ったのか。
扁額のお名前は、
やはり「矢代隧道」。まあそうよね。
では、洞内へお邪魔~。
場所打ちコンクリートの型枠痕が、ただ美しい。
右側には、
丸めて棄てられた(のかどうか知らんけど)ブルーシート。やれやれ。
外見を見て、状態は悪くないと思ったけど、
出口近くには、ポータルを半周するデカいクラックが。あらら、前言撤回。
北側(萩市街側)、鉄板の構図。
典型的な廃隧道の景って感じですな。ビギナーさんにも安心、的な(大謎)。
抜けた先は…あらら。
大した藪でもない(当社比)のだが、以前マダニにやられてから、藪漕ぎはあんま気が進まなくなってしまって(笑)。
現道まではそんなに距離もなさそうだったけど、さくっとここで撤収。
から~の振り返り。
うーむ、散髪したい(笑)。
コンクリ隧道なのに、
アーチ環が、切石の長短まで実物同様にリアルに「描かれて」いるのがいいね~。こういうの好感度大。
では、戻りましょ~。
闇にうずくまるブルドーザーが、眠れる獣みたい。
車に戻って現隧道を抜け、
北側(萩市街側)へ。
先ほど撤退した旧道残り、状況次第では突っ込もうと思ってたのだが、
やはり藪がめんどくさいのでやめ。
100mもないはずなのにこの程度で行かなかったとは、ヘタレやな~って感じだが、
まあ単に気分が乗らなかったのね。そんな時もあるよ(なんやねん)。
謎のシメで、以上。