2011年1月9日、志摩半島方面探索。この日のネタで記事にしているのは、城山トンネル(Q地図様により名称判明)、黒崎トンネル旧廃道、迫間隧道、アリカタ バス停、変な廃車(?)。
今宵ご紹介するのは、城山トンネルの前、この日の最序盤に訪ねた隧道。
いきなり、ドン。
ここは国道42号、伊勢市二見町地内。現在地こちら。
めっちゃわかりやすく並列する二本の隧道、右側が国道現道、左側の旧道は自転車・歩行者道となっている。いずれも「トンネル」よりは「隧道」が似合う風格を醸しつつある感。
まずは、現道の隧道から。
もちろんこっちのほうが新しいはずだが、いかにも狭いな。
お名前は、
新二見隧道。
後日調べてみたら、1970(昭和45)年の建造だそうで、そりゃあ前時代的なスペックなはずだわ。
続いて旧道のほうへ。
なるほど、車止めがある…けどこのビミョーな間隔、軽ならギリ行けてしまうんじゃ?
お名前は…って、
街燈にピントが合っちゃってるがな。あ、もちろん二見隧道というお名前。
で、ポータル向かって右側に、
銘板を発見。
起工 昭和二十三年八月
竣工 昭和二十四年九月
うむ、確かに、
その時代の香りがする。
せっかくの隧道だが、現在とは比べ物にならないほど観光地としてのステイタスが高かった(と思う、知らんけど)伊勢志摩という立地を考えると、やはりいかにも貧弱。なので、比較的早い段階で新トンネルが計画されたのかと。
ここは途中で切り上げて、車で反対側へ廻ってきた。
「新」の鳥羽側ポータル。「旧」に比べりゃだいぶマシだが、それでも貧弱に見えてしまう。
ただ、「旧」のおかげで
自転車乗りの人たちや歩行者は、怖い思いをせずとものんびりと歩けるのがいい。
ここは夫婦岩や龍宮社、伊勢シーパラダイスなどが至近に控えていて、そのおかげで歩行者も多く、
この「旧」ものんびりと悠々自適な現役生活を送ることが可能になっている。
が、この時はまだ朝の7時15分。
まだ観光客の姿はなく、人を気にせず撮影できた。
扁額には
「二見隧道」。今度はちゃんと撮れた(笑)。
いや~、
車の来ない隧道は落ち着きますな(笑)。
車に戻るところで最後に一枚。
あの岬の向こうに夫婦岩があるはずなのだが、絶妙にギリ見えないっていう(笑)。
2017年春、有料道路だった「伊勢二見鳥羽ライン」が無料化されたことにより、事実上ここは旧道・旧々道となった。もちろん立地的に今も交通量は多いと思われるが、「地域の自動車交通を一手に引き受ける」という立ち位置ではなくなったため、両隧道共にこのままの姿で安らかな余生を過ごすと思われる。良かったね。
以上。