2020年2月16日。実家に行く前に、なかなか普段行きづらい場所にあるラジオ塔ハントに立ち寄った。
ラジオ塔については、過去に3件記事にしている。萩児童公園のラジオ塔、大和公園のラジオ塔、八瀬のラジオ塔がそれで、そもそもラジオ塔とはなんぞや?についても過去記事を参照のこと。
あいにくの雨模様の中、奥様を車に残して公園へ。
おおっ見えた!
はっはあ、これは…
これまで見た中でも和のテイストが強いな。場所はコチラ。
至近から一枚。
見落としようなく前面にはめ込まれた額?には
紀元二千六百年記念建設
心身練成
紀元(皇紀)2600年とは、神武天皇即位から2,600年にあたるとされた昭和15年のことで、これを祝う様々な記念事業が行われた。このラジオ塔もその一環ということだ。戦争の渦中にあった当時を感じさせる「心身練成」がなかなか重い。
屋根を模した上部とか、
知らずに見れば常夜灯っぽい。
あの中に機器が納められていたのだろうと思うが
手を延ばして中を撮ってみたところ、当然何もなかった。
背後から一枚。
基壇部の底に、
穴ひとつ。煉瓦?が突っ込まれて塞がれている。なんの穴だったんだろうか。
記事にしていないものも含めてこれまでいくつかのラジオ塔を見てきているが、今までのところでは解説看板などが設置されていたところは皆無で、おしなべて「公園に建ってる意味不明な物体」状態となっている。
せっかく現代まで生き延びている貴重な遺構なんだから、
やはり何らかの解説看板の設置を望みたいところだ。
この小松原公園には、他にも
このような曰くありげな物体(ラジオ塔と同程度に古そうに見える)とか、
これまた古そうな
国旗掲揚台とおぼしきコンクリ柱とか、気になるモノがいくつかあった。
もちろんどれにも解説はなかったが、実は2019年、「戦前竣工の京都市児童公園群」が土木学会の選奨土木遺産に選定された。選奨理由は
「戦前竣工の京都市児童公園群は、軸線配置された施設群(特徴的なラジオ塔,水呑み場など)がヴィスタを形成し、地域市民に親しまれ続けてきた貴重な土木遺産です。」
というもの。ちゃんとラジオ塔にも触れられてる。
せっかくこういう土木遺産としての「価値」も認められたのだから、やっぱり公園を利用する市民に向けての啓蒙というか、ちょっとした解説があるといいのにな~と思う。公園管理者様、ご検討を(笑)。
以上。