2011年12月25日、聖クリスマスに敢行した、第二次掛川探索。この日のネタで記事にしているのは、村松西隧道、一色隧道、黒立隧道、阿蔵隧道。
今宵ご紹介するのは、一色隧道の2時間後に巡り会った、心に染みた隧道であります。
まずはこの写真。
ここは、掛川市細谷地内。現在地コチラ。
「いこいの広場」なる運動公園の真正面にあるこの細道。市街地に取り残された里道的な、のどかなテイストだ。県別マップルによると、この先の点線道に「アレ」が描かれているのだった。点線道であることから、車での進入は自粛。徒歩でのアプローチとした。
ここまでのところ、
車でも来れたよな~、って道が続いていた。
で、今んとこ隧道の気配は微塵も感じられない…少なくとも関西人の感覚では。
しかしこの時点で2回目の掛川、そしてすでに七度の房総探索を経験していたわたくし、
感じる!ビンビンに感じるぜ!(←バカ
地図によるとあの小屋の先を左方向なんだが、アレは明らかに「ある」パターン。ここ「穴の街掛川」では。
果たして、進んでいくと
道はいきなりこうなった。地図は正確なり。
そしてここらで、もう肉眼ではとらえ始めていた。
うほーー!いらっしゃいましたーー!
現在地コチラ。
歩き出してここまで、わずかに5分。こんな市街地に、忘れ去られたような古道の趣と隧道。このロケーションにはやられた。染みまくった。
隧道手前に見つけた、(ある意味)掛川名物。
「崩落の危険 頭上注意! 掛川市」
通行止めとちゃうんかい!と満面の笑みでツッコミたくなる看板。
このエリアのあちこちの隧道でこの手の看板を見かけた。最低限の注意喚起を行い、あとは自己責任でよろしく、と言わんばかりの(いや、そんなつもりはないのかもしれないけど)文言が、われわれ趣味者的にはとっても心地よかった。わかってるね!
まあ、現在だとそうも言ってられないかも。この数年で状況が変わっている可能性は大きいけどね…。
改めて正対。
感じていただけるだろうか、この素敵さを。
こんなんが市街地にあるんですぞ?誰でも通れるんですぞ?
そしてみごとな、この地層のラインよ。
こんなに短い隧道だが、短いだけに余計にインパクトを感じられはしないか。
入洞して撮影したら、
それが即、反対側の鉄板の構図に(笑)。延長は…10mあるかなしか。
抜けて振り返り。
素晴らしいね!最高だ。一色隧道と同じく、マイナスイオンが出ている(笑)。
この土かぶりの薄さは、穴の国に共通するテイストやな。房総しかり、大分しかり。
引きで見ると、この感じ。
隧道を抜けて即カーブっていう悪線形。この道、果たして車道だったことはあるのだろうか。
こんな短い隧道だが、細谷と富部という字を分けている。
富部側へと伸びていく道。
隧道を含め、ここだけ時が止まっているかのような、どこか白昼夢のような、そんな感覚。
非常にお手軽アプローチながらも、大満足。
堪能した。隧道を、そして掛川クオリティを。
くどいようだが、
「これ、市街地の一角なんだよ」。
何度も念を押さないと忘れてしまうような、極上の道と隧道。
最後になったが、この隧道に関する詳細やデータは一切不明。もちろん名称も不明だ。記事を書くにあたっては名称不明隧道としようかとも思ったが、ここはよとと隊長に倣って「細谷富部隧道(仮)」とした。
まあとにかく、ここは良かった。本当に良かった。どなたにも、自信を持ってお勧めする。
以上、完結。