大内隧道 (石川県加賀市山中温泉我谷町~福井県坂井市丸岡町山竹田) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2010年10月23日、第一次福井県遠征。
 
この日のネタで記事にしているのは、二代目・下荒井隧道長野ダム隧道。本日ご紹介するのは、朝のうちに訪ねた物件。何しろ古い記録(笑)なので、現状はこれとは異なっていることを、あらかじめお断りしておく。
 
 
まずはコチラ。
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国道364号、丸岡・山中温泉トンネルの北側坑口。珍しい「・(ナカグロ)」入りのトンネルだ。
 
2000年完成、福井・石川県境に横たわる1055.7mのトンネルで、この北側坑口は石川県加賀市。この時が、わたくしがこの趣味で初めて石川県に足を踏み入れた瞬間だった。…まあ、すぐに福井県に戻ったわけだが(笑)。
 
このトンネルができる前には、別のルートで県境の大内峠を越えていて、そこにも隧道があった。それが、今回のお題。
 
 
上の写真の撮影場所付近に、
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旧道の入口があった。
 
 
 
 
それはもちろん、かつての国道。
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なかなかの酷道だったと言わざるを得ない。
 
 
 
このような鬱蒼とした感じの旧道を進むこと数分。
 
 
 
現れました~、
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旧隧道!
 
無愛想なコンクリ・ポータル。決してステキな物件ではない。が、こういう武骨さもまた悪くない…とか思うあなたはもう病気(笑)。
 
 
 
お名前は、
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大内隧道。
 
峠の名前が付けられた、由緒正しい王道タイプ。場所はコチラ↓
 
現道の丸岡・山中温泉トンネルが南北に県境を貫くのに対し、この大内隧道は東西に抜いている。最短距離で抜けるポイントに穿つ、というかつての法則に忠実な隧道、という印象。
 
 
ポータル向かって右にあった銘板によると、
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竣工は昭和36年3月。
 
見た目的にはなるほどな、という年代。でもここも、隧道ができる前の旧々道があったに違いない。地図を見ると、何となくそれっぽい道筋が見えるような気も。
 
 
 
振り返り。
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旧山中町のカントリーサインが泣かせるね~。
 
ちなみにこの当時でも、山中町はすでに加賀市と合併していた。
 
 
 
 
さて、こういう機会なんで…
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ノートさんと記念撮影。
 
こうして車を入れると、小さな隧道って思ってても案外デカイもんやなあ…と気づいたりする。
 
 
 
さて、では…
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抜けるとする。
 
洞内は素掘りのままっぽい。もちろんモルタルで覆工されてはいるが。
 
 
 
 
そして、ここでお待ちかね(知らんけど)の、鉄板の構図。
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イイねぇ~!
 
林立する標識・看板類とミラー、駒止め、そしてかぐわしき「峠のてっぺん」感。コレはいいわ~。
 
 
 
じっくり見る前に、洞内を振り返り。
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ボケてて残念だが、なんとか普通車が対向できるだけの幅員はあるな。
 
 
 
 
というわけでも、こちらもノートさんと記念撮影!の、
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大内隧道・丸岡側坑口。で…
 
コッチの坑口のこの形状、地味に珍しくないかね?
 
隧道を出てすぐに右ターンという、旧隧道あるあるな悪線形なので、もしかして…大型車の内輪差を考えて削ったのか?最初からこうなのか?
 
とにかくこの歪な楕円形っぽい断面は、他で見たことない…と思う。
 
 
 
嬉しいことに、ってかやっぱり、ってか、
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福井県側も坂井市ではなく、丸岡町のカントリーサインが迎えてくれた。
 
ああ、なんかイイね、県境の隧道って(謎)。
 
 
 
 
イイといえば、
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この辺がまた、格別ぅ~。
 
旧国道っぽい格式を感じてしまうのは、わたくしだけだろうか。
 
 
 
 
…てな感じで堪能したこの日から4年半後の、2015年5月1日。初めての能登遠征の帰り道、久々に再訪すべくあやとり橋の後にやってきた。
 
のだが…

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この先福井県 通り抜けできません」。
 
な、なぬぅ~。隧道、閉じられてるのか!?
 
 
 
…今にして思えば、
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こんなんして遊んでるヒマがあったら、なんで隧道まで行かなかったんだこのバカチン(笑)。
 
 
左側はガラ空きだったし、隧道までは行けたはず。なんで行かなかったのか、ちょっと思い出せない。なんでやったっけ…。
 
 
とにかく、2018年現在の大内隧道がどういう状態なのかはわかりかねるが、現役を退いている可能性はかなり大きいと思われる。訪問される際はお気をつけて。
 
 
 
以上、完結。