二代目・下荒井隧道(廃) 【前篇】 (福井県大野市南新在家~勝山市遅羽町下荒井) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2010年10月23日、第一次福井県遠征。この日もっともテンションの上がった、「予期せぬ出会い」系ネタをご紹介。・・・「出会い系」ぢゃないよ(笑)。
 

 

いきなりコレ。
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わかりますかね?写真右端・・・。
 
 
 
いやいやいや、
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いきなりこんなん見つけたら、もう(笑)。
 
ホントにたまたま、通りすがりに見つけてしまった。呼ばれた系ともいうかな(笑)。あー、場所コチラ→https://www.its-mo.com/z-129648414-491453616-14.htm
 
それは、どう見ても人口の穴。すなわち、隧道にしか見えなかった。しかも、明らかに廃物件。が・・・なんか様子がおかしい。
 

 

道路から見ると、
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この見上げる高さ。
 
どう見ても、この道路に接続していた隧道には見えなかった。
 
ここで我が脳裏に浮かんだ、乗り鉄時代からのある記憶。「そういえばこのあたりに、京福電鉄の廃線跡があったよな?」と。そこからは簡単に結びついた。
 
この高さと狭小な断面、単なる道路隧道ではあり得ない。
コイツはあれだ、京福の廃線隧道だ。間違いない。たしかに、廃線区間に隧道があったはず。
 
 
もちろん、見ずにおれるかーい!
 
というわけで、路駐して接近。
 
 
なかなかに
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斬新な封鎖(笑)。
 
今見ると、この手の封鎖方法ってありそうやけど、そうそう見ない。
 
 
 
洞内天井部には、
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碍子が。やっぱ鉄道トンネルやなこりゃ。
 
 
 
植生が旺盛すぎて判読できないが、
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間違いなく扁額がある!
 
なんて刻まれているのか凄く気になったが、どうやってもわからないものはしようがない。
 
 
ボロイ倉庫然とした立て板(ドア?・笑)をすり抜けて
 
 
洞内へと進入してみれば、
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おおっ・・・。
 
この馬蹄形断面で完全に確信した。これがまぎれもなく京福電鉄の廃線トンネルであることを。それしか考えられない。テンションさらに上昇!
 
 
 
鉄板の構図も
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いやむしろ映えるねぇ(笑)。
 
実にイイ感じだ。
 
 
 
洞内にはなぜか、
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一本だけ生きてる電線が。ってことは、碍子も現役?
 
 
 
で、ちょっと進むと、右手にあったもの。
 
そう、みんな大好き退避坑であります!
 
直上には「12」って数字がペイントされている。これは終点側から進入しているので、ってことは洞内には退避坑が12か所あるってことなんだろうな。
 
後でわかったことだがこの隧道、延長は521mもあるそうで。今ふと思いついて計算したら、40mおきに設けられていたとしたら、ほぼピッタリ隧道延長に合致するなあ、と。・・・知らんけど(笑)。
 
 
なんで「知らんけど」なのかといえば、完抜けしてないから。
 
なんで完抜けしなかったか、といえば、

 

この頃のわたくしには、絶対的に経験値が不足していた。
 
はるか先に明かりが見えて貫通していることは確認できているとはいえ、この長さのトンネルを歩いたことなんて、現役のものでさえ皆無。そして、手持ちの照明もこの頃は貧弱そのもの。
 
要するに、少なからずビビっていた。
 
なので、今では考えられないがわずか数十mで撤収。わたくしが勇気を出してようやくガチ廃隧道を攻略するのは、この2ヶ月後の鳥越隧道でのことだった(笑)。
 
 
とはいえ、もちろんこれで終わりではない。
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反対側へまわって、向こうも確認せねば。
 
 
 
【後篇】に続く。