新今山隧道&今山隧道(伊賀街道架道橋) (京都府相楽郡南山城村北大河原ウワノ) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2013年2月23日。京都府最南部を徘徊したこの日のネタ、記事にしているのは、仁丹橋和束川岸の謎遺構旧仁丹橋橋台・・・って、全部おんなじ場所やけど(笑)。
 
今宵ご紹介するのは、その日の最後、日没と同時に到着したネタ。
 
 
タメなく、どーんと。
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うわー、へんてこりん(笑)。
 
二穴並列は時々見かけるものの、なんだこの不条理感。
 
 
写真は北側より。向かって左のボックスカルバート、BCで門型じゃなくって上の角が落とされてるのって、案外珍しいな。それをくぐる道路は、京都府道753号月ヶ瀬今山線。
 
 
扁額がある。見てみると、
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「新今山隧道」。
 
出たよ、ボックスカルバートのくせに隧道を名乗る不届き者(笑)。でも、「新」ってことはだ、右側の穴が「旧」なんだろうと思うでしょ。
 
 
 
いや、実際そうなんだけども、
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だからなんやねん、この不条理感(笑)。
 
もちろん装飾じゃなくって倒壊防止の、いわゆる「つっかえ棒」なんだろうが、こんなへんちくりんな、そう言って悪けりゃへんてこりんな(笑)型式のは初めて見たわ~。なんか・・・沁みるな(爆)。
 
この穴、確かにかつて県道を通していたであろう隧道。が、その名称、今山隧道・・・でありつつ、上を横切る国鉄 JR関西本線的には、「伊賀街道架道橋」という名称でも呼ばれている。
どっちが正しいってわけでもないだろうが、拙ブログでは道路隧道の書庫で紹介することにする。
 
 
へんちくりんなつっかえ棒をくぐって入洞してみれば、そこはコンクリ巻き。しかしそこは後年に(隧道として言えば)延伸された部分。
 
その先は、
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石積み側壁と煉瓦アーチ。
 
この部分は、1897(明治30)年、関西鉄道によって開業した際に築かれたものだろう。ならばやはり鉄道橋梁(架道橋)として紹介するのが正しいのだろうが・・・まあいいや(笑)。
 

 

南側より正対。
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あー暗くなっちゃった(笑)。
 
せっかくこちら側はオリジナルのままの姿が拝めるのに。ここのパラペットはフランス積みなのだが、こんな写真じゃわかりゃしねぇや(笑)。
 
完全違法駐車状態の車もなんだこりゃ。ここは自転車歩行者専用ですよ!
 
 
なんだこりゃと言えば。
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両側とも「JR月ヶ瀬口駅」の駅名看板が掲げられていて、まるで駅の入り口にしか見えないのだが、ここくぐったって駅に着けるわけじゃない。正に、なんだこりゃ。
 
ちなみに関西鉄道開業時、この駅は存在しなかった。月ヶ瀬口駅が開業したのは、遥かに下って1951(昭和26)年のこと。
 
 
別に興味ないんだけど一応(笑)、
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新今山隧道の南側坑口。
 
それにしても、往来のボトルネックであっただろう旧隧道、拡幅改修されなかったのは幸いだった。
たぶんそれをやると余儀なくされる長期間の通行止めを嫌ったためだろうかね。ちなみに、新隧道の建造は1996(平成8)年のこと。
 

 

真っ暗になった。おウチに帰ろう(笑)。
 
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夜の煉瓦も、イイものですよ。
 
 
 
以上、完結。