旧・西原橋 (廃) (和歌山県有田郡有田川町清水) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2011年7月16日、この趣味で初めての紀伊半島(和歌山県)彷徨、初日。この日のネタで記事にしてるのは、時系列で薬水橋梁初生谷の人道橋毛原宮の参宮橋下湯川のプチ未成道寒川の吊り橋
 
 
 
ここは、和歌山県道19号美里龍神線の有田川町清水地内。通りがかりに「問題ある橋」を見つけて、急停止。
 
 
さっそく登場していただきましょう!

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癈オーラの漂う鋼橋…でも、問題はそこじゃないの。
 
 
 
…気づきました?
 
 
 
 

問題は、ここ。いやいや、

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極めて由々しき問題じゃないかね、キミぃ!

 

トマソン橋のいちジャンル、渡った先に何もない橋のバリエーションやな。コレはそうそう見ないやつ。なんだこの段差。
 
ちなみに自転車は最初から置かれていたが、いろいろサイズ感がわかりやすくてちょうどイイ(笑)。
 
 
 

誰がなんと言おうと、

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紛うことなき癈橋であった。
 
 
そしてありがたいことに、親柱が二本とも現存していた。
 
 
 
まずは向かって右ので、お名前判明。
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「西原橋」。
 
 
 
 
そして左側は…
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「湯川川」。うーん、河川名か~。ここはお誕生日が欲しかったところやな~。
 
ちなみに、少し下流に架かる現・西原橋の親柱には、「昭和五十六年三月」の銘板があった。入れ替わりに現役を退いていたとすれば、探索日時点でちょうど30年ものの廃橋、ってことに。
 
 
 
その現・西原橋から望む旧橋。
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ーーん。
 
果たしてあの県道側の圧倒的段差は、どうしたことか。県道沿いの家々を見ても、以前からあの高さだったようにしか見えないので、県道の路盤掘り下げってわけでもなさそうだし。
 
当時立てた仮説としては、両側に降りられるスロープ状の取り付きになっていたのでは?という、いささか苦しいものだったが…。
 
 
 

反対側から正対。

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無造作にガードレールで封鎖。親柱は見当たらない。残念。
 
 
 
 
そのかわり…
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桁に銘板発見!ヤッター!

 

昭和30年(1955)
清水町建造
内示(昭和14年)二等橋
製作 汽車製造株式會社

 

めでたくお誕生日が判明したが、この昭和30年は、清水町が誕生(城山村、八幡村、安諦村が合併)した、まさにその年だった。その清水町、2006年に有田川町の一部となって消滅している。
 
 
 

で…この橋。

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新たな仮説として提唱したいのは(どこにやねん)もしかしてこのお方、未成橋なんじゃないか?というもの。いや、根拠はない(笑)。けど、あまりに使用感が乏しいし。
 
あの段差、施工ミスとか…いやいやいやいや、まさかそんな豪快なことはなかろうけどさ(笑)。
 
しかし、謎すぎるな…。
 
 
 
 
最後にはやっぱり

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下から鑑賞ね!
 
もうひとつ仮説を思いついた。このお方、実は自転車歩行者用の橋だったんじゃないか?それこそ県道側には両側に降りるスロープ兼階段がついていたのが、それだけ撤去されたのがこの状態、とか。

 

 
皆様の見解をお聞かせくださいね!(誰
 
 
 
いや~、ビックリしたわ。
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このあと、この県道を進んでいって隧道二本をやっつけてから下湯川のプチ未成道(※)調査へ。
 
 
 
以上、完結。
 
 
 
 
 
 
(※)
ちなみに余談ながら…。今回貼った地図によると、下湯川のプチ未成道、未成道じゃなくなったようですね~。