昨年秋頃から意識して増量してる、市街地のささやかな橋たち。気づいてました?実はこの手の橋こそが拙ブログの真骨頂なんだろうな、と最近想いを新たにしておりましてね。今宵もそういうヤツです(笑)。
市街地でよくあるように、タメなし。
コチラでございます~。
「例の隧道」(笑)に行く際に必ず通る道からチラ見えして急停止。「例の隧道」は何度か来てるのに、不覚にもこれまで気づかなかった。ドッシリと落ちついた雰囲気。実に悪くない。
アプローチは北側より。
橋の手前には
新しいものながらも道標があり、この道が木本古道であると伝えている。
さてさて、いつもどおりの親柱チェック。
まずは向かって左から。
「笛吹橋」。
うん、名前も好みだ。
で、この親柱、道路側側面にも銘板があり、
昭和三十一年三月三十一日竣工」と。
あー、律義なパターンのやつ(笑)。こういう金属銘板が一番判読しやすくってイイね~。端正な字体も含めて、これまた好みだ(笑)。
こういう側面の銘板も、見逃してはいけませんよ?(誰に向けて・笑)
で、向かって右は、
「ふえふきはし」。
で、最初から気づいていたことだが、この橋、
欄干の意匠が非常に個性的!
コレは非常に珍しいタイプのヤツだわ。何度も言うけど(笑)、好き!
上の写真は上流側、
そしてコレは下流側を見た景。
川の名は西郷(にしご)川。二級河川である。山が近いから、危険そうな川ではあるなあ。
渡ったところには意外にも、
橋の説明板が!
各自読んでね(笑)。しかしこんなところに、坂上田村麻呂ゆかりの橋があるとは。一説には、京都の清水寺は田村麻呂の創建とも言われているけど、関係があるのかないのか?
そして最後の一文にあるように、欄干の穴は横笛を模したものだとのことで、故事にちなんだ意匠デザインが好ましい。
南側より正対。
あの案内板、リバーシブルやったんや。今気づいた(笑)。
こっちの親柱もさっきと同じ、漢字と仮名での橋名だった・・・などと
見切るのは早いぃ!!
言いましたでしょ?側面の銘板を見落としてはいけませんよ?って。ココ試験に出ますよ~(笑)。
右親柱の外側側面にありましたよ~、隠し(?)銘板。そこには・・・
「施工者 松下由市」とあった。
なんとなんと、この時代の架橋で個人名か!?まさか本当に職人さんが独りで施工したわけじゃないとは思うのだが。これまた極めて珍しい。
改めて鑑賞する、欄干意匠。
ひとつひとつの穴の内側に、金属板が巻かれている。
補強なのかは不明だが、実際そのおかげで、クラックは入っているものの欠損はしていない。このデザインも松下由市さんによるものなんだろうか?なんにせよ、秀逸なデザインだ。
最後に、上流側からのサイドアングル。
シンプルな桁橋だった。
たまたま出会った橋。それは思いがけなく、いろんなトピックを持ったステキ橋だった。いや~、ヤメられませんわ。
以上、完結。