父ヶ谷・北谷林道~想い焦がれし孤高の隧道へ【序】(三重県多気郡大台町久豆) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2009年10月17日のこと。この趣味で初めての滋賀県外への探索行となった第一次三重県遠征、いきなりやってきたのはハードコア・ガチエリアである多気郡大台町。無知とは恐ろしいものよのう…。
 
 
この日のネタではr603災害不通区を以前記事にしているが、今回から都合10回以上にわたってお送りするネタは、実はその続きに訪ねようとしていたものだ。
 
 
 
地図によると、上記の記事にも登場する新大杉橋(通称・赤橋)で
 
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宮川ダム湖を渡り、突き当たりを右折した先に
 
 
 
 
 
隧道記号がふたつ描かれていたのだが、
 
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無情の通行止め。
 
 
 
 
 
かたわらに設置された看板によると、
 
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この探索日の翌年、1月下旬までが工期となっていた。
 
当時の感想。「え~、せっかく来たのに…。こんなとこなかなか来れへんしな~…。バリケードちょいとどかして行ってみようか…?いやでもそれはマズイな。しゃーない、また来るかぁ。」
 
 
いや、マジで無知ってヤツは…。
 
 
遅ればせながら、帰ってからちょいと調べてみた。そして…たまげた。あの奥はどうやら…当時のわたくし風情がヘコヘコ入っていっていいような生易しい場所ではないようだった…。それも当然。
 
 
相手は三重県…いや紀伊半島でも屈指の秘境中の秘境である父ヶ谷、その奥深くへとわけ入るハードコア林道だったのだから。
 
 
 
そして、いつかはリベンジを果たさんと心に誓うも、再訪の機会なく時は流れて4年5ヶ月…。
 
 
 
 
 
 
2014年3月9日。ついにその日が訪れた。
 
 
 
想い焦がれたあの隧道たちへ、アタックを敢行するのだ。それも…
 
最強のメンバー(我含マズ)で。
 
今回も白倉と同じく、よとと氏のお誘いに乗っかる形だった。氏もまたここのふたつ目の隧道をシバキ残しておられ、かねてよりいつか行きましょう、とか話していたものだったが、
 
 
加えて!今回は!!なんと!!!
 
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右端におわすは、言わずと知れた「ぶさいく様」。
偉大なる先輩@三重、奈津子さんが降臨!
 
以前からブログを拝見していて、いつかはお会いしてみたかった先輩であり、大台の山という山、谷という谷に精通しておられるマイスターである奈津子さんの存在は、チョー心強い!あとはよとと氏、おろろん氏、むねぞう氏、そして末席わたくしという白倉決死隊メンバーズ、総勢5名。
 
 
行く手のロケーションと駐車スペースを考え、r53瀬戸の堀隧道手前のこの場所で、よとと氏のアウトバックとおろろん氏のエクストレイルに分乗。秘境奥深くに眠る孤高の隧道を目指し、まずは…四輪で到達できるところまで。
 
 
 
 
 
 
おお、懐かしの赤橋よ!
 
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前走車が渡りきってから進入するのがこの橋のルール。ダンプカーも走る、オール・グレーチングのイカした車道吊り橋だ。
 
 
 
 
前回は赤橋西詰を右折してすぐ通行止めだったが、今回は無事林道へ進入を果たした。やった!
 
 
 
 
が、路面状況は思わしくなく、
 
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ノートさんでは極めて厳しいことになってたであろうガレ具合。これは落石をどけてる、の図。
 
 
 
 
 
 
 
そしてたどり着いた、鎌滝近くの小屋跡地。場所はこのあたり。
 
 
 
 
 
駐車可能な場所としては、ここが最奥。
 
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え?隧道?車でなんか、行けるわけないっしょ(爆)。
 
仮に車が通れず、赤橋西詰から歩きだと、往復で2時間余計にかかるとのこと。いやはや、ありがたいことだ。
 
 
 
各々身支度を整え、体をほぐし…準備完了。さあ、いよいよ。いよいよだ。
 
 
午前8時32分、我々は進軍を開始した。
 
 
 
 
 
 
【1】に続く。