父ヶ谷・北谷林道~想い焦がれし孤高の隧道へ【1】(三重県多気郡大台町久豆) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【序】より続く。
 
 
 
 
8時32分、いよいよ進軍を開始。
 
 
 
そこから、ものの数分。
 
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ぞんざいな通行止めが(つまりココが四輪限界点ということ)。
 
 
 
 
 
 
そしてその先は…
 
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手荒いお出迎え。
 
架かっていたはずの橋が、跡形もなく流失。もちろん、いつの頃かの土石流で持って行かれたのだろう。はるか眼下に、コンクリ桁の残骸らしきものが横たわっているのが見えた。
 
 
 
 
 
のっけからの父ヶ谷クオリティに出迎えられたが、
 
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この程度、もとより想定の範囲内。高巻いて粛々と攻略。
 
 
 
 
 
 
この歓迎式典(笑)を過ぎると、
 
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林道はしばし平穏な貌を見せる。が、平穏とはいえ、いかなる轍も見つけられない。
 
当然かつては車両を通したこの林道、よとと氏も2008年5月にはここを通過して1本目の隧道まで車で(アテンザで・汗)到達されている。だが車が通える状態でなくなって、少なくとも数年は経過しているようだ。
 
 
 
 
このような
 
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用途不明の小屋(の残骸)なども残っている。
 
 
 
 
 
そして、進軍開始20分。
 
 
 
 
 
 
 
おっそろしいものが見えてきた。
 
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…わかりますか?
 
 
 
 
 
狭く深い谷に辛うじて架かっている
 
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魅惑の廃吊り橋。
 
マイスター・奈津子氏はかつて、現役だったこの吊り橋を渡ったことがあるという。だが、今や…。
 
非常にそそられる物件だが、本日のメインテーマはあくまでふたつの隧道。ココは帰りに寄りましょう、ということで今はスルー。
 
うーん、白倉でのあの地獄階段の展開とかぶるな…(汗)
 
 
 
 
廃吊り橋を見下ろす位置には
 
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このような小屋の残骸が。用途は不明。
 
 
 
 
 
 
しばらく歩くと、こんな看板が。
 
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「ここはダム湖です。雨が降ると急激に増水します。危険ですので、ダム湖へ立入る場合は気象状況に充分注意して下さい。」  松坂土木事務所/大台警察署/宮川村
 
ええ~?ココをダム湖って言う?宮川ダムのバックウォーターからだいぶ上かと思うけど…。
 
 
 
 
 
そしてこの先わずか2分のところ。
 
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真新しく見えるコンクリ土留めと、大口径ヒューム管による排水工。左手には、小ぶりながらも美しい滝が。
 
 
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落ち口あたりでは凍てついているところも。いや、なかなかの寒さだった、この日は。
 
 
 
 
 
その滝の下、路面の継ぎ目では
 
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出ました!レール転用グレーチング!
 
この場所でやたら写真を費やしてるな、って(笑)? 実はココ、序盤の重要ポイント。このグレーチングの左右の路面を見て気づかれるだろうか?
 
 
 
つまり、これを境に
 
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廃度、300%アップ。
 
コレは振り返っての撮影で、写真中央が件のグレーチング。劇的に路面状況がグレードダウンしているのが一目瞭然にお分かりいただけると思う。
 
そして、にわかにのたうち始めた林道。ここまでは比較的ストレート主体、勾配も緩やかだったが…。
 
 
 
…ステージ1終了、ってことか。
 
 
進軍開始から33分、距離にして約1km。
 
 
 
父ヶ谷林道、本気を出してきた。
 
 
 
 
 
 
 
【2】へ続く。