長等山トンネル&新逢坂山トンネル&新逢坂山隧道 | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2009年9月11日、わたくしは京都~大津間あたりの東海道本線沿線をうろうろしていた。この日のネタで記事にしているのは、今熊野の古レール跨線橋東山隧道琵琶湖第一疏水第一竪坑
 
今宵ご紹介するのは、第一竪坑に行く前に立ち寄った…っていうのか、なんていうのか(笑)。
 
 
 
いきなり、こんな写真。
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これはJR東海道本線山科駅の東方にある跨線橋。
 
 
もちろん今宵のお題ではない。これはいわば、「お立ち台」。では、さっそく登ってみましょ~(棒読み
 
 
 
登りまして~まずコッチ。
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これは山科駅方向。
 
ここは東海道本線から湖西線が分岐して上下に並走しているところで、二本の高架が湖西線の上下線になる。
 
 
 
で、反対側、つまり大津方向を見たのが、
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このダイナミックな景。
 
 
 
 
なんでこの跨線橋に登ったかっていうと、
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コレが見たかったから。
 
今や絶滅した、オリジナルカラーの117系…なんだけど、記事的にはそこじゃなく、M字形に並列する、5つのトンネル。これ、けっこう凄くないすか?
 
ここ、実際には写真右端にさらに二本、隠れている隧道がある。つまりは、空前絶後の七穴並列!
 
 
見えない二穴は後ほどお見せするとして、まずは左下から。
 
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湖西線の長等山トンネル下り線その壱。
 
「その壱」ってのは、湖西線下り線はこの長等山トンネルの中で二本に分岐しているから。なので出口となるこの山科方は二つの坑口が存在するってわけなのだった。
 
 
 
お次、
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同じく長等山トンネル下り線、こっちが「その弐」。
 
 
 
ちょっとだけアングルを変えて。
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同じ坑口だが、ちょっとお気に入りなので載せてみただけ(笑)。
 
 
で、真ん中のやつをズームし忘れているのに今気づいた(笑)。あるいは障害物が多すぎて断念したのだったか。とにかく、真ん中の穴は東海道本線の新逢坂山トンネル、上りの急行線だ。
 
 
で、四本目は、
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湖西線・長等山トンネルの上り線。
 
 
 
 
で、最後が
 
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東海道本線の新逢坂山トンネル上りの緩行線。
 
ちなみにこのコンクリート構造物は、蒸気機関車時代の排煙装置だと思う。
 
お気づきだろうが、上の写真はすでに跨線橋からじゃない。隠れて見えなかったあと二本の隧道をおさめに来たのだった。
 
 
 
引いて見まして…
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右端に現れてきましたぞ~。
 
 
 
一見してダントツで古いその隧道は、
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東海道本線、新逢坂山隧道・下り線側。
 
土木学会選近代土木遺産Bランク、選奨土木遺産である。これまた懐かしい、113系の湘南色と。コッチの方が気になる方もいるかもね(笑)。
 
 
 
で、この新逢坂山隧道、
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東山隧道下り線と同じく、単線並列の煉瓦隧道である。これでついに、七穴が出揃いました~(笑)。
 
見た目には、東山隧道とほぼ同じ。切石と煉瓦を組み合わせた、非常に重厚な素晴らしいお姿である。
 
 
 
内側・緩行線の扁額。
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…うん、そうね~。
 
 
 
 
外側・急行線の扁額。
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うーん、そうね~。
 
 
 
いやっ読めないっ(笑)。
 
調べる気力もなし…(笑)。
 
 
 
「新」というからには、この古そうな隧道にはさらに旧隧道がある。それはかなりのメジャー物件なので、ウチでは割愛しようかな~(笑)。
 
いや、まあそのうちやるかもだが、今回はスルーする。
 
 
余談だが、京都市山科区と大津市って隣接しているのだが、その間に横たわる逢坂山に連なる山塊は、おそらく全国有数の穴銀座だと思う(まあ住所的にはほぼすべて大津市に属するのだが)。
 
今回紹介した七本のトンネルに加えて、鉄道だと東海道新幹線の音羽山トンネル、京阪京津線の逢坂山トンネル、名神高速道路の蝉丸トンネルと大津トンネルがそれぞれ上下二本ずつ、国道161号の長等トンネルも上下二本、そして忘れちゃいけない琵琶湖疏水の第一疏水第一隧道と第二疏水トンネル、そして第二疏水連絡トンネルというマニアックなものも含め…
 
なんと驚きの十八本!
 
 
全然知られていないと思うが、たかだか南北4kmほどの同一の山塊を同じ方向に抜く隧道の数としては、相当なもんじゃないだろうか。
 
 
地味に、このあたり
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見どころ満載でございますよ~。
 
 
 
 
以上、完結。