デパートの各地銘菓コーナーなどで買った最中の中で最も強い印象を覚えたものがこの「みむろ」だ。
もともと評判は聞いていた。
日本の古社中の古社「三輪明神大神神社」の入口の大鳥居の横にこの「白玉屋榮壽本店」はある。残念ながら私は行ったことがない。
弘化年間(1844年~1848年)の創業で、初代が始めて以来、七代にわたって同じ製法で作り続け、しかも他のお菓子を作らずこの最中一本、地元大和の大納言小豆を使った餡と大和のもち米を使った種皮だ
と聞けば期待せざるを得ない。
東京で手に入れるのは難しかろうと思っていたのが、たまたま訪れた日本橋だか銀座だか(記憶が不鮮明)の三越の銘菓コーナーで出会って勇んで購入。
☆奈良・三輪「白玉屋榮壽」の「名物みむろ」
実際いただいてみれば「これは立派!」。
粒を少し残した餡は大納言のうまみ十分、甘さは控えすぎでも立ちすぎでもなくほどよい。
種皮もかためではないがきちっとしまっている。
これは奈良銘菓として地域の人に自慢されるだけのことはある。
小ぶりなのも私には好感度が高い。
この最中の餡を食べながら銀座「空也」の最中の餡を連想した。対極にある餡としての連想だ。どちらもおいしいのだが、こちらは小豆のうまさが前面に出た輪郭のしっかりした餡。種(皮)とのマッチングをしっかり主張する。
「空也」の餡は、うまいのだが正体を確かめられないような類いのもので、主張しないままいつの間にか種(皮)と離れがたく渾然一体となっている。「空也」の場合は、そんな感じなのだ。
この「名物みむろ」、なんとしてももう一度味わいたいのだが、その後、デパ地下でも奈良県の物産館や物産展などでも見かけない。
取り寄せという手もあるが、そのうち、店を訪れてみたい気持ちもある。
「最中を食べる」一覧は
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