【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ -15ページ目

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



これは私のスケジュール表ではなく、スーパーや飲食店が魚や野菜を仕入れる『生鮮市場』の営業カレンダーです。赤い「日曜・祝日」と、青の水曜日が「市場の休日」で、生鮮品の取り引きがありません。

お休みが多いと感じるかも知れませんが、生鮮市場は行政の管轄で、「働き方改革」が徹底されています。

基本的に『毎週水曜日と日曜日+祝日』が市場のお休みです。市場で働く人の中には、昼過ぎに仕事が終わるため、午後スーパーでアルバイトに励む人もいます。

☝️鮮度が大切な生鮮食品、普段は市場が「3連休」にならない様に配慮されています。

GWも同じ様に市場は開きますが、やはり連休中は配送や産地の休みの関係で、鮮度が落ちてしまうのも事実です。

そのためこの市場休日に「鮮度が命」の寿司屋に行くことはあまりお勧めしません。すべからく前日より前に入荷したネタだからです。そのため水曜日を休日にする寿司屋もあるほどです。



☝️①さて今年のゴールデンウィーク

4/26(土)までは普通に市場が営業するので、お買い物に気を使う必要はありません。

28日(月)は休日の谷間になるため、2日分の商品がまとめて店舗に納品されます。

そのため商品が売り場に並ぶまで時間が掛かるので、できれば午前中の買い物は控えましょう。

4/30(水)〜5/3(土)は普通にお買い物をして大丈夫です。

(3日は祝日ですが、流石に4連休はまずいので市場は例外的に営業します)

BBQをするなら毎日新鮮な魚や野菜が入荷する『GWの前半』がお勧めです!

 



☝️②そして問題のGW後半…

5/4(日)〜5/6(火)まで、オキテ破りの「市場3連休」があります。

一番売れるこの3連休に、生鮮商品が入荷しない…、知ってる人は「生ガキ」とか「貝の刺身」は買いません。

GW後半に、「お刺身の盛り合わせ」「レタス・もやし」、デザートの「イチゴ」をスーパーに買いに行っても、すでに「売り切れ」または「品質に難あり?」となることがあります。

スーパーはGW明けに新鮮な生鮮品をたっぷり仕入れたいので、「売り切れやむなし」とガラガラの売り場も容認するものです。

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☝️③私なら…

・GWの買い出しに行くなら「4月中」にまとめ買い

・5月は5/6(日)の3連休が明けるまで、刺身はやめてお肉にしておこう!

・値引きを狙うなら、連休最終日の5/6(火)の午前中!

・GW明けの5/7(水)は相場も高いし、商品も揃わないから生鮮品は買わないでおこう



☝️④最後に、

GW明けのスーパーはヒマになるので、低価格で集客する特売が始まります。

「母の日」セールが次の狙い目です。

👤お米の値段が高い中、少しでも知恵を絞って、お得に賢くお買い物を楽しみましょう(^O^)/

 

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企業が利益を上げることになんの異論もないが、食品の値上げが続く中、最高益を上げるメーカーがあることに違和感を覚えるのは私だけではないはずである。

原材料費や包装資材、輸送費に人件費を賄うために商品価格を値上げする。

それで利益が増えるわけではないので、消費者も理解を示して値上げや内容量の減少を受け入れる。

それなのに通常の年より多くの利益を稼ぎ出し、中には「過去最高益」を記録した菓子・食品メーカーも多い。

👤私のように結果だけを見て、その裏にある努力を評価せず、他人の成功をやっかむ人間はあまり健全とは言えない…。

☝️今日本ではかつてないほど「米価格」が高騰している。

 



アメリカで売られている「銘柄米」の価格が、円安なのに日本より安いとか、旅行ついでに「韓国産コシヒカリ」を買って帰るなど、状況は想像を超えるまでになった。

政府の必殺技のはずだった「備蓄米」を放出しても値段は下がらず「焼け石に水」…。

ついに我が家も「カリフォルニア米」とやらを買うようになってしまった。

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👥みんなが苦しい時には文句は出ない。

なぜならそれぞれが痛みを分担しているからである。

「有事」の際にはみんなで乗り越えようと力を合わせるものだ。

その中で「誰かだけ」がズルいことをしていれば非難が集中するのは当然である。

☝️この記事は、米の卸売業者が「過去最高益」を上げたというニュースである。

その理由は、米不足で「特売」することもなく、しっかり定価で売れたためかもしれない。

また新規に売り先を開拓しなくて良かったせいなのかもしれない。

しかしこの利益が生産者(農家)にもたらされているかは疑問である。

「卸売業者」とは、生産者(メーカー等)と末端の販売者(スーパー等)の中に入って、商品を流していく中間業者である。

【農家〜卸売業者(問屋)〜スーパー〜消費者】

この中で卸売業者だけが「最高益」とは、なんともバランスが悪くはないだろうか?

税金を使って「備蓄米」を投入した結果、一部の中間業者に利益が貯まっていくなら、「米騒動」は収まるはずもない。

 

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おかげさまで毎日続けているamebloへの投稿が、合計で1,000回になりました。

これもひとえに読んで頂いている皆様のおかげです。誠にありがとうございます。

ひと区切りつきましたので、これまでの記事の中で、特に人気の高かった記事を「備忘録」として遺しておきたいと思います。お付き合いくださいm(__)m

【第10位・ぶっ◯すリスト】
気に入らない相手をリストに入れて成敗した話

 

 


【第9位・俺を誰だと思ってるんだ!】
いわゆるよくある「老害」のパターン

 

 


【第8位・ちょっと、なに言ってんだかわかんない!スーパーの隠語・専門用語】
お客さんが知らない「スーパーマーケット」の隠語や業界用語について解説しました

 

 


【第7位・ブックオフ「架空買い取り」の実態!】
ブックオフで発生した不正についての解説

 

 


【第6位・実際『倒産の瞬間』ってどんな気持ち?】
まさにその瞬間の気持を経験者目線で

 

 


まあ、表示回数が多いからといって、その記事が優れているというわけではないようです。いろんな要素(曜日や時間・コメントやいいね!の数など)で大きく変わります。

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【第5位・せっかくキャッシュレスレジにしたのに(><)】
岩手県のマクドナルドでせっかくのシステムが不人気

 

 


【第4位・WEBマガジン『スーパーマーケットファン』連載開始です!】
スーパーマーケットの話題に特化したWebマガジン「スーパーマーケットファン」に連載を持つことになりました

 

 


【第3位・君は学校の先生にはなれないんだよ〜】
学校の先生になりたかったけど、自分は「色盲」だからなれないと知った時の話

 

 


【第2位・大盛り298円弁当のからくり】
年間100万食を売った激安弁当のウラ話

 

 


☝️そして第1位は…

【倒産後記① 一番みじめな場所から始めよう!】
会社が倒産した後、出版した本を潰れた店の前で売った話

 

 



これからも皆さんに読んでもらえるようなテーマを探して、日々書いていきますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします(^_-)-☆



さて、今回も「数字で見るスーパーマーケット」をお届けします。

👥スーパーマーケットって全国にどれくらいあるの?

☝️大小合わせて全国に『23,000店舗』
ちなみにコンビニは全部で「57,000店舗」あります。


私の感想では、スーパーもコンビニも多過ぎ。そしてあるところにはあり過ぎて、無いところには店が無い(^^;

写真を見ればわかりますが、スーパーの店舗数は前年とほとんど変わりません。

なくなった(潰れた)店があっても、それと同じだけ別の店が開店しているということ。

私なら絶対にやりません(笑)

以前はスーパー同士で客を取り合っていましたが、現在はご存知の通り(生鮮品も扱う)ディスカウントドラッグストアがスーパーの客を奪っています。

この資料では分かりませんが、店の数が減ったとしても、スーパーの『総売場面積』は増えているはずです。店舗数よりこれが厄介で、より大手同士の競争が激化し、そのとばっちりを中小のスーパーが受け、ひいては地域商店街を衰退に追い込んでいきます。

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全てのスーパーマーケットの売り上げは『25.4兆円』
(全盛期のパチンコ業界の総売り上げと同じくらいでしょうか(失礼🙏🏻)

店舗数は「10店舗以下」の小規模企業が65%
→これが一番潰れやすい規模です。

スーパーに従事する「総従業員数」は全国で『109万人』

→これはなかなかのボリュームですね。

☝️いつも申し上げていますが、今後日本型のスーパーはますます減っていき、
①イオンなどの大手企業傘下のスーパー

②トライアルやドンキを代表とするディスカウントストア

③コスモスやドンキーに代表される生鮮食品を積極的に低価格で販売するディスカウントドラッグストア


これらが台頭してくることは間違いないと確信しています。

#出典スーパーマーケット白書2025

 

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一口に「スーパーマーケット」と言っても、その大きさや特徴は千差万別です。

業界で生きてきた身として、皆さんにわかりやすく説明することは使命でもあります。

今回は最新版「スーパーマーケット白書2025」を基に、「数字で見るスーパーマーケット」その①をお届けします。

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☝️皆さんの周りにある一般的なスーパーマーケット。大きくもなく小さくもなく、レジが5〜7台で駐車場があっても3〜40台ほど。サミットとかベルク・オーケー・ロピアよりも小さい地域密着店。

その「数字」がこんな感じです。

◉売り上げ年商13億円(1日約350万円)
→(豆知識)レジ1台に対して売り上げが2億円

◉正社員は14〜5人、パートアルバイトはのべ50人

◉来店客数→平日1,650人・土日1,800人

◉客単価→平日2,191円・土日2,555円

◉買上げ点数→平日10点・土日11点


👤これはまだ成績が良いスーパーと言えます。

スーパーマーケットの利益率は約20〜25%です。そこから計算すると標準的な売り上げ「13億円」の利益は良くても『3億円』

そこから人件費・家賃・水道光熱費という「3大経費」を引いた後、その他諸々の経費を払って、最後の最後に残る利益は「総売り上げの1〜2%」の2,000万円そこそこしかありません。

ゆえに、スーパーマーケット従業員の給与は低く、常に人手不足状態。機械化で乗り切ろうと「セルフレジ」を入れてもその効果は…?

農協から高い機械を買って米を作っても、機械の支払いに追われる農家のようです(失礼🙏🏻)

こんな割に合わないビジネスを成り立たせるために、大手スーパーは先を競ってM&Aを進め、沢山の店を傘下に収めているわけです。

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これでは売り上げが1割落ちただけで「赤字転落」します。
近所にあったスーパーが、知らないウチに閉店しているのを見たことがあるでしょう。

それだけ「スーパーマーケット」という古典的なビジネスモデルが変わりつつあります。「ホームセンター」というモデルがそうであるように。

日本のスーパーの業界を変えたのは、スーパーではなく、ドラッグストアや外資のコストコ、ECサイトなど、業界以外の勢力です。

今、スーパーマーケットは生き残ることで精一杯……。

私は自分の子供に跡を継がせなかったので助かりました(ある意味w)

 

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(その①から続く)
コストコ本体より先に開店した「ガソリンスタンド」も大繁盛である。すでに「喧嘩にならない」と近隣のスタンド3店舗がいち早く撤退している。

一度に24台が給油できるスタンドなど、山梨県にはどこにも無いし、価格も県内一安い。

きっと今後も地域のスタンドは減ることだろう。

スタンドでさえそうなのだから、コストコとガチで勝負するスーパーマーケットも、そう遠くない時期に影響が出てくるだろう。その確率は100%である。

☝️コストコはどの店舗も年間200億円の売り上げを見込んでいる。隣の静岡県浜松市にできたコストコが、浜松市周辺から200億の売り上げを削っても全体の2〜3%だが、山梨県のそれは全体の15〜20%の売り上げに相当する。

山梨にできたコストコは、全国で一番商圏人口が少ない店舗なのである。

そこに気づかずに、
👤「地域密着で競争を避ければ生き残れる」

👤「コストコは大パックだから日本には向かない」

👤「そもそもコストコとローカルスーパーは客層が違う」


などと、物知り顔で解説するメディアや専門家を見て私は「わかってねえな…」と呆れてしまう。この出店は地域商業の「終わりの始まり」を意味するのに…。

 


(出典:山梨日日新聞2025.4.12)

 


👤地域活性化のためには地域の商業にも波及効果がなければダメだ!せっかくコストコが来てくれるんだから、その客を取り込む「テナント棟」を併設しよう!

よくある流れで、コストコ店舗と道を挟んで、40店が軒を連ねる地域交流エリア『フモット(fumotto)』が開業した。みんなでお金を出し合って、きっと儲かると信じて…。

☝️結果はみなさんご想像の通り、コストコとの相乗効果はまったく無し(><)、開業前とさほど変わらないとSNSでも心配の声が上がっている。

コストコ誘致のために道路を整備したり、橋をかけてやるなど多額の税金を投入したのも、この「地域活性化」の大義があってこそ。開店1週間で早くもそれが崩れてしまった。

👤何があってもコストコは成り立っていく。

私の役目は、コストコができることはともかく、その「影の部分」をきちんと後世に伝えることだと思っている。大型店ができた後、地域がどうなっていくか?を何度も何度も経験してきたからだ。必要がないなら黙っていればいい。

コストコが開店して1週間。
専門家が見ればその店が今後どうなっていくか(成功か失敗か?)は、容易に判断がつくものだ。

次の首長選挙の争点も、また前回と同じく「コストコを核とした地域活性化」になるだろう。

現職は見直しを掲げ、対抗馬はその責任を問う。やってることは昭和のままである。

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👥コストコを訪れたお客さんは、抱えきれないほどの買い物(戦利品)を抱え、みな嬉しそうな顔をして店を出ていく。

180円でホットドッグとコーラを飲み放題した後、隣のテナントで食事をすることもなく、次のお客さんに駐車場を空けるべく、そそくさと帰って行く…。周りの商店街に寄ることもない。

私は地元のスーパーの元社長だったので、コストコの出店でどのスーパーがどんな影響を受けるのか?が一番興味があるが、今のところ周辺のスーパーはあまり目立った対抗策を取っているとは言えない。

この先どうなるか本心を書いてしまえば、「どの口が言う!」と叱られそうなので控えるが、やはり先行きは明るくない。とりあえず「共存共栄」など100%無理である。いかんせん足元の人口が少な過ぎる。見直しや損切りは早いうちがいい。

👤念願の「コストコの街」となった田舎町。
これからどうなっていくのか、冷静に見続けていきたい。

 

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さる4月11日(金)、開店前には1,000人もの行列ができ、予定時間を2時間半も前倒しして4時半にオープンした山梨県の「コストコ南アルプス倉庫店」(正式名)

開店して1週間が経過しても落ち着く兆しはなく、毎日多くの来店客で駐車場は満車状態。ただ店内は広いため、店に入ってしまえば比較的ゆっくり買い物ができると聞いた。

 


(出典:山梨日日新聞 2025.4.12)

 

ここは元々、南アルプス市が開発した〜地場農産品と食のテーマパーク〜『完熟農園』があった土地。それが一年も立たないうちに経営破綻し、時の市長が選挙で落とされる事態になったいわく付きの土地である。

破綻してから何年も「塩漬け」になっていた(お荷物だった)その土地に、「あのコストコが来るらしいぞ!」との噂が流れ始めたのが3年ほど前のことだった。

誘致の背景や出店までの経緯、政治的な思惑など、言い始めたらキリがない(から言わない)が、ともあれ県全体の人口が80万人を切る我が山梨県に、日本で37店舗目のコストコが″めでたく″開店した。

 

(出典:山梨日日新聞 2025.4.12)


☝️コストコの出店基準は「半径10kmに商圏人口が50万人以上いること」だという。

しかしこの南アルプス店は30万人もいない。

この基準を満たさない山梨の田舎町に、全国最大規模の売り場面積でコストコが開店した。

県外からの来店客を見込んでいるというが、現状では地元の客が大半である。

私も静岡県や長野県に「2年に一度」しか行かないしw

まあともあれ、これで大きな影響を受ける「地元商業関係者」の不安をよそに、ほぼ全県民が待ち望んだであろう「黒船」が着岸した。

『コストコの開店で、最寄りインターの出入口や周辺道路は、抜け道を含めて一日中大混雑した』と言いたいところだが、あいにくの雨もあって、交通規制や幹線道路の大渋滞はなかった。これは「混むぞ、混むぞ、会社に遅刻するぞ〜!」という恐怖のため、迂回通勤に協力した地域住民の協力のたまものとも言える。

👤コストコ日本法人の社長は、「初日は10万人が来店する」と胸を張っていたが、おそらく現実は(下駄を履かせても)その「3分の1」と推測する。夕方のローカルニュースでの「現場中継」も、ガラガラの店内が映ってしまう始末だった。

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☝️この出店により地域は大きく変わるだろう。

しかしコストコさえ出たら、自動的に自分の店の売り上げも増えると大きな勘違いをしている風潮は間違いである。何にもしないのに「棚ぼた」などあり得ない。行政も経済人もまだそんな「昭和の幻想」を抱いている人が多い。まあ夢を抱く人に水を差すのも嫌われるから言わないが。

私も以前、このエリアにスーパーを何軒も経営していただけに、「今でも店をやっていたら、100%コストコに潰されたな…(ー ー;)」と思っている。

最低賃金の1.5倍であるコストコの「時給1,500円」に労働力を奪われ、対抗策のなす術(すべ)もなく収益を削りながら閉店に向かう毎日を考えたら、「少し前に店が潰れたのは良かったのかも?」とさえ思う私の負け惜しみも、許してもらえるかもしれない。

これから地域のスーパーや商店街、そしてコストコに未来を託した地元のテナント業者も、私の「あの」苦しみを経験することになるのだから…。

(その②に続く)

 

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別に「米が高いぞ!なんとかしろ〜」と声を荒げる気はないが、頼みの『備蓄米』を市場に放出すれば、少なくとも5kgの米の値段は税込み3,000円代に下がるはずではなかったのかな?

しかし実際には4月に入っても下がるどころが値上がりが継続中…。

ブレンド米も高い、輸入米も高い、それより『備蓄米』の表示もされてない。

キャベツの値段は下がったが、米の値段はそのまんま。

「イオンの米が安い!」と聞いても、よく見たら「4kg」 もう何が何だか分からん状態である。

お国の大臣も「これから毎月備蓄米を放出します!」と庶民の不安を払拭するために懸命だ。

こんな時期に大臣になるなんて同情さえする。

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この『備蓄米』、入札で買取価格を決めたので、ほぼJAが全ての米を手に入れて、その流通経路に乗せることになった。

私は元スーパーの経営者だが、こんな時には
👤「ねえ、そもそも米がなくてお客さんが騒いでる。値段なんか二の次でいいからお米をウチに回してよ」と米問屋に懇願することだろう。

そして米問屋の担当者は、
👤『社長、分かってるけど、もう米の行き先は外食産業や大手のスーパーに決まってるんだよ、ゴメンね!』

その結果、地方のそれほど規模が大きくないスーパーには、備蓄米どころか普通の米さえも入ってこなくなる。

外食産業に優先的に回すって「利益供与にならないのか?」

そもそも放出するのに「入札」する?給付金より「給付米」で配ればいいのに…。

(小声で言うが…)
今のこの状態なら、少しくらい高くてもお客さんは米を買っていく。

それならギリギリ高い値段を付けても売り切れるよりいい

→私はそうは思わないが、こんなふうに考えるスーパーだってきっとある。

☝️だって米が市場に出ていないんだから

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少し前に国民全員が躍起になって買い求めた「マスク」

高くても、海外製のものでも、列をなし、抽選までして手に入れようとした。転売も横行…。

ただの「マスク」なのに。米も同じであるはずがない。

今後の『備蓄米』の放出がどれだけ功を奏するか?

はたまた「焼け石に水」と消えるか。

☝️日本はお米の国、いわば「米国」だ(笑)
お米の値段で争いたくはない。

 

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先週地元山梨にコストコが開店して、これで全国37店舗目だという。

何かと話題に上る店だが、(私を含め)まだコストコに行ったことのない人はたくさんいるわけで…。

テレビやSNSでみんなが「映える」商品を上げてるのを見て自分も行ってみたくなるが、コストコの店舗はほとんどが郊外にあり、車で出かけなければその「アメリカン」な空間を体験することはできない。

👤年会費を5,000円も払うなんてもったいない!

👤商品が大容量過ぎて食べ(使い)切れない。確かに安いかも知れないけど、かえって割高。

👤ホットドッグが180円?私がいつも行くオーケーやロピアだってさあ…

👤私、あの体育館みたいな雰囲気がどうも好きじゃなくてね 

☝️要約すれば
『私もコストコに行ってみた〜い(><)』
ということだ(笑)



そこでコストコが近くにない地域に登場し始めたのが『コストコ再販店』である。

すでに全国で300店舗以上展開されているというこの「再販店」。

店舗のオーナーが最寄りのコストコへ買い出し(仕入れ)に行って、持ち帰った商品を「転売」するというビジネスだ。

2〜3割の手間賃(利益)を乗せて、コストコに行けないお客さんに「コストコ体験」を提供する。新規参入のハードルも低く、脱サラやサイドビジネスとして始める人や、スーパーの一角に売り場を設けて集客に繋げる店もある。

【年会費不要・コストコの人気商品を必要なだけ!】

ジャンボパックのパンやデザートは、一般家庭で使う量に店舗で「小分け」して販売されている。

☝️コストコは元々「卸売業(問屋)」であるため、商品を個人や法人が「転売」することを容認している。

まあ定価で買った商品を、誰が転売しようが構わないということ。全国展開にはまだ時間が掛かるし、何があっても責任は最終販売者の「再販店」が取ることになる。こりゃ都合がいい!

本国アメリカにはコストコが600店舗もあるため、「再販店」は無い。

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メディアはこんなネタが好きなので、よくローカルニュースで「コストコ再販店」のことを取り上げる。

👤私は「再販店」の寿命は、コストコのリアル店舗が近所にできるまでだろうな…と思っている。

そして、先週地元にリアルコストコがオープンし、隣町のコンビニ跡地にできた「コストコ再販店」の未来を憂う私…。


👤新聞記者がその再販店に取材に行った。

店主は「近所にコストコができたので、これからは仕入れも楽になる。今後はより一層お客さんが増えると期待している!」

さてその結果やいかに…?

私は毎日その再販店の前を車で通る。リアルコストコは今日も大盛況だ。

「再販店」の結果は皆さんの想像通りである。

 

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あれほど騒いだキャベツの価格高騰。1玉1,000円を超えることもあり、4分の1カットを198円以上では売れないスーパーの裏話もご紹介したのはまだつい2ヶ月前のこと。

 

 

今ではキャベツの価格も下がり、1玉198円(税別)という生産者・スーパー・消費者にとって「三方良し」の価格に落ち着いてきた。


☝️上がったものは下がる。

関税ショックの株価とは違うが、青果物は天候が落ち着けば野菜の価格は安定してくる。

落ち着き過ぎてまた豊作になり出荷調整をすれば、「捨てるくらいなら安く売れ!」と消費者が騒ぐ。備蓄米のように保存は効かないが、国産野菜を冷凍野菜にしないのは不思議である。ほぼ外国産の野菜が冷凍され、「農薬」が基準を超えて回収騒ぎになることも多い。

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私はなまじっか食品小売を生業にしてきたので、知ったかぶって「野菜が高い時は食べなきゃいい、そうすれば値段が下がるから!」と無責任なことを言う。いわゆる「嫌なヤツ」だ。


☝️うなぎもサンマもお米も玉子も鶏肉も、時期になると恒例のように値段が上がるものがある。

みんなが食べなきゃ値段が下がる!→これは需要と供給のバランスなので「正論」である。(そして生産者のことを考えてない偏った意見でもある)

👥キャベツが1,000円した時の話をする人はもういない。

将来お米の価格が落ち着いたなら、5㎏で5,000円もしたことを話す人もいなくなる。

☝️上がったものは下がる。それが世の常だと思えば、無理して「異常に」値上がりしたものを食べる必要はない!

👤何度も同じ光景を見てきた私は、そう思うわけです。

 

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