●10/16「フランスの乳幼児の発達支援と子育て支援」公開講座
10月16日(土)13:00~14:50
十文字女子大の公開講座
「フランスの乳幼児の発達支援と子育て支援」を聴講しました。
講師は、シルヴィ・レイナさん(パリ13大学教授、国立教育研究所主任研究員)
「フランスの子育て」は素晴らしいと言われていますが、
当事者から見ると課題もたくさんあることが分かり、”目から鱗”でした。
■ フランスの就学までの子ども制度
◇ 二分化された制度
⇒ 0~3歳は「受け入れ」(保育) ・・・健康社会問題省の管轄
⇒2・3~6歳は「教育」(幼児学級) ・・・国家教育省の管轄
◇ 良い点
・幼児学級と小学校との一貫性
・低学年から教育の素地ができる
・落ちこぼれ防止
◇悪い点
・保育と幼児学級との大きな隔たり。
保育所と幼児学級のつながりの減少。
・子どもがのびのびと遊ぶ機会が少なくなる
■ 2・3歳~6歳の教育制度
エコール・マテルネル=幼児学級
◇ 義務教育ではない
◇ 無料(昼食と学校外保育を除く)
◇ 政教分離の原則=宗教教育をしない (12%が私立・・・宗教教育もOK)
◇ 3歳以上の子どもを100%受け容れる長い歴史 (2歳児の35%が在籍)
◇ 小学校と同じ時間 8:30~11:30、 13:30~16:30 (午前、午後 30分の休み時間)
幼児学校と小学校はともに教諭 (共通の大学での養成と資格)
◇ 年少組(3歳)の子どもを定期的に評価
◇ 良い点
・ 教育職が再評価される
・ 教育が体系的、公式化される
◇ 悪い点
・ 就学前教育の特殊性の喪失
・遊びの大幅な減少 (午前、午後の休み時間だけ、授業が終わったら遊んで良い)
・親の受け入れ参加を制限
■ 0~3歳の受け入れ(保育)制度
◇ 多様な形態 施設型/家庭型、 民間/個人/企業、 職員の種類・養成
◇ 有料
◇ 保育要領・指針はなくて自由度あり
◇ 費用の1/3を「家族手当国家金庫」、1/3が地方自治体、1/3は個人
◆施設型受け入れ(保育) 12%
・集団保育所 (フルタイム)
・一時的保育所 (時間割)
・多元的受け入れ(混合)
・開設時間 都市部では 7:00~19:00 (ニーズに応じて、5:00~ や ~22:00)
◆ 保育ママ 20%
・フランスの古い伝統的職業 地方で発達
・120時間の養成でOK
・質の確保のため保育ママ拠点で、時々教育師?との触れ合いをさせる
◆ LAEP (子育て支援センター)
・子どもと親の受け入れの場
・親が一緒が義務
・子どもの社会科、母子分離、集団生活準備
・移民層もたくさんくる
■乳幼児が経験している現況
◇ 長時間、家庭外で世話をされている
・多様な方法で、いろんな大人に
(例) 保育所か幼児学校のあと、ベビーシッターや祖父母に
◇ 安全管理の言説 (リスクを減らす、非行防止)
・草木や砂場を制限、泥遊び禁止、
・クラスの間のドアを閉鎖など
※教育学の進歩や心理学研究の結果に逆行
◇ 0~3歳の受け入れ不足
・場の創設と規制緩和
・待機児童対策 ⇒「めざまし園」 ・・・費用が高い
◇保育ママの集合施設
・保育ママ 4人ほどで 一つのアパートを使うなど
■フランスの抱えている課題
◇ 受け入れ(保育)サービスの問題点
・サービスの多様化で乳幼児に関わる多種の職業の協同で、調整が困難に
・カリキュラムがなく、質が保障されない
・民間保育所が増加し教育の質が低下 (自治体も予算削減で民間を推奨)
・教員は親との協働の訓練を受けていない。
◇ 幼児学校の問題点
・教育課程が学校的過ぎて、遊びが無い
・「初日から学習を始める」為に親を締め出す。
・学校組織の質の評価はない
・校内暴力が起きるようになっている
(授業中は先生が抑えているが、休み時間になると暴力をふるう子がいる)
★ まとめ
◎ フランスの年齢による二元性は問題が多い
※ OECDは 「スターティング・ストロング」で 0~6歳を統一的に保育・教育していて良い
◎ 少子化対策で量的な政策は進んだが、質的には低下しつつある
◎ 移民の増加により、多文化共生の難しい問題が増えている
◎ 親と教員との協働が不足している
以上
--------------------------------------------------
私からの質疑は以下です。
【質問】.「幼児学校は小学校へのスムーズな移行を促す点で効果があると考えていますが、
フランスでは「小1プロブレム」は少ないのでしょうか?」
【答】.同じ問題がフランスにもある。
・落ち着かない子どもがいると学校が乱れる
・移民層に落ち着かない子どもが多い
⇒このような子は将来、犯罪に繋がりやすい
⇒幼稚園の時から問題児を早期に発見するという法律を制定しようとした議員がいたが、
通らなかった。
・医学団体から「薬を飲ませておとなしくさせる」という提案もある。
~もちろん、製薬会社が後ろにいる。
【感想】.「フランスは素晴らしいと思っていたがそうでないことを知って驚いた」
【答】. 政治が変わると育児・教育も変わる。
・以前より、子ども政策が劣化傾向にある
・教育改革で、教師側の意見が通り難くなった。
~いろいろと規制が厳しくなり、禁止事項が増えた
【その他】
・児童心理士が、心理学の人よりも精神分析の人が増えて問題だ
・親はダメだというのが前提になっている。
~学校に、「あれしちゃいけない、これしちゃいけない」という禁止事項がいっぱい書いてある
◎ 参加型のコミュニケーションに重きを置いた保育所をつくっていきたい。
◎ 日本のお弁当は良い。
子どもたちの学校が自分たちの学校であるという意識を持つことが必要である。
-------------------------------------
ということで、”隣の芝生は青く見える”ではないですが、
勉強になりました!! (中山)
十文字女子大の公開講座
「フランスの乳幼児の発達支援と子育て支援」を聴講しました。
講師は、シルヴィ・レイナさん(パリ13大学教授、国立教育研究所主任研究員)
「フランスの子育て」は素晴らしいと言われていますが、
当事者から見ると課題もたくさんあることが分かり、”目から鱗”でした。
■ フランスの就学までの子ども制度
◇ 二分化された制度
⇒ 0~3歳は「受け入れ」(保育) ・・・健康社会問題省の管轄
⇒2・3~6歳は「教育」(幼児学級) ・・・国家教育省の管轄
◇ 良い点
・幼児学級と小学校との一貫性
・低学年から教育の素地ができる
・落ちこぼれ防止
◇悪い点
・保育と幼児学級との大きな隔たり。
保育所と幼児学級のつながりの減少。
・子どもがのびのびと遊ぶ機会が少なくなる
■ 2・3歳~6歳の教育制度
エコール・マテルネル=幼児学級
◇ 義務教育ではない
◇ 無料(昼食と学校外保育を除く)
◇ 政教分離の原則=宗教教育をしない (12%が私立・・・宗教教育もOK)
◇ 3歳以上の子どもを100%受け容れる長い歴史 (2歳児の35%が在籍)
◇ 小学校と同じ時間 8:30~11:30、 13:30~16:30 (午前、午後 30分の休み時間)
幼児学校と小学校はともに教諭 (共通の大学での養成と資格)
◇ 年少組(3歳)の子どもを定期的に評価
◇ 良い点
・ 教育職が再評価される
・ 教育が体系的、公式化される
◇ 悪い点
・ 就学前教育の特殊性の喪失
・遊びの大幅な減少 (午前、午後の休み時間だけ、授業が終わったら遊んで良い)
・親の受け入れ参加を制限
■ 0~3歳の受け入れ(保育)制度
◇ 多様な形態 施設型/家庭型、 民間/個人/企業、 職員の種類・養成
◇ 有料
◇ 保育要領・指針はなくて自由度あり
◇ 費用の1/3を「家族手当国家金庫」、1/3が地方自治体、1/3は個人
◆施設型受け入れ(保育) 12%
・集団保育所 (フルタイム)
・一時的保育所 (時間割)
・多元的受け入れ(混合)
・開設時間 都市部では 7:00~19:00 (ニーズに応じて、5:00~ や ~22:00)
◆ 保育ママ 20%
・フランスの古い伝統的職業 地方で発達
・120時間の養成でOK
・質の確保のため保育ママ拠点で、時々教育師?との触れ合いをさせる
◆ LAEP (子育て支援センター)
・子どもと親の受け入れの場
・親が一緒が義務
・子どもの社会科、母子分離、集団生活準備
・移民層もたくさんくる
■乳幼児が経験している現況
◇ 長時間、家庭外で世話をされている
・多様な方法で、いろんな大人に
(例) 保育所か幼児学校のあと、ベビーシッターや祖父母に
◇ 安全管理の言説 (リスクを減らす、非行防止)
・草木や砂場を制限、泥遊び禁止、
・クラスの間のドアを閉鎖など
※教育学の進歩や心理学研究の結果に逆行
◇ 0~3歳の受け入れ不足
・場の創設と規制緩和
・待機児童対策 ⇒「めざまし園」 ・・・費用が高い
◇保育ママの集合施設
・保育ママ 4人ほどで 一つのアパートを使うなど
■フランスの抱えている課題
◇ 受け入れ(保育)サービスの問題点
・サービスの多様化で乳幼児に関わる多種の職業の協同で、調整が困難に
・カリキュラムがなく、質が保障されない
・民間保育所が増加し教育の質が低下 (自治体も予算削減で民間を推奨)
・教員は親との協働の訓練を受けていない。
◇ 幼児学校の問題点
・教育課程が学校的過ぎて、遊びが無い
・「初日から学習を始める」為に親を締め出す。
・学校組織の質の評価はない
・校内暴力が起きるようになっている
(授業中は先生が抑えているが、休み時間になると暴力をふるう子がいる)
★ まとめ
◎ フランスの年齢による二元性は問題が多い
※ OECDは 「スターティング・ストロング」で 0~6歳を統一的に保育・教育していて良い
◎ 少子化対策で量的な政策は進んだが、質的には低下しつつある
◎ 移民の増加により、多文化共生の難しい問題が増えている
◎ 親と教員との協働が不足している
以上
--------------------------------------------------
私からの質疑は以下です。
【質問】.「幼児学校は小学校へのスムーズな移行を促す点で効果があると考えていますが、
フランスでは「小1プロブレム」は少ないのでしょうか?」
【答】.同じ問題がフランスにもある。
・落ち着かない子どもがいると学校が乱れる
・移民層に落ち着かない子どもが多い
⇒このような子は将来、犯罪に繋がりやすい
⇒幼稚園の時から問題児を早期に発見するという法律を制定しようとした議員がいたが、
通らなかった。
・医学団体から「薬を飲ませておとなしくさせる」という提案もある。
~もちろん、製薬会社が後ろにいる。
【感想】.「フランスは素晴らしいと思っていたがそうでないことを知って驚いた」
【答】. 政治が変わると育児・教育も変わる。
・以前より、子ども政策が劣化傾向にある
・教育改革で、教師側の意見が通り難くなった。
~いろいろと規制が厳しくなり、禁止事項が増えた
【その他】
・児童心理士が、心理学の人よりも精神分析の人が増えて問題だ
・親はダメだというのが前提になっている。
~学校に、「あれしちゃいけない、これしちゃいけない」という禁止事項がいっぱい書いてある
◎ 参加型のコミュニケーションに重きを置いた保育所をつくっていきたい。
◎ 日本のお弁当は良い。
子どもたちの学校が自分たちの学校であるという意識を持つことが必要である。
-------------------------------------
ということで、”隣の芝生は青く見える”ではないですが、
勉強になりました!! (中山)
□10・13「はたらく」企画MTG(続き)
「はたらく」企画ミーティングの続きです。
パート①「人が活き活きするはたらくとは?」、パート②「課題と解決策」に続いて
に続いて、パート③ 「低学歴者の就職と雇用」を考えます。
■はじめに現状認識
●近年、中高卒者の就業の困難さが増している。
特に若者(15~24歳)の失業率は15%以上となっている。
出典: Garbagenews.com
●高卒者の内定率も下がっている
出典: 時事ドットコム 2010.5.21
※ただし大卒も悪くなってきて並んだとも言える。
なお、就職を諦めた高卒者が10%近くいるので、
実質内定率は80%に近いという意見もある。
●背景として、希望する仕事と求人とのギャップがある
15~24歳の失業者の仕事に就けない理由
の半分近くが「希望する職種・内容の仕事がない」
出典: Garbagenews.com 2010.3.3
●小学生の頃の夢と現実とのギャップがあるし、
親が就いてほしい職業と、就業ニーズとのギャップも大きい
【男の子】
【女の子】
出典: クラレ 将来就きたい職業 2008年アンケート調査
●産業構造の変化に伴い、就業人口の構成も大きく変わってきている。
全体の流れからすると、1次、2次産業が減って、3次に移ってきているといえるが、
安心・安全な食の安定供給という面から考えると、1次産業への回帰も必要。
(特に65歳以上が6割以上を占める農業人口の確保が喫緊の重要課題)
サービス業が伸びてきているが、今後はこの中身が大きく変わっていくだろう。
(IT・金融のようなものから、人に直接 関わるものにシフトしていく)
ゆえに大卒のデスクワーカーのニーズは減ることはあっても増えることはないだろう。
→大学さえ行けば何とかなるという時代ではなくなる。 (中山私見)
出典: 国民経済計算表から作図
----------------------------------------------------
・・・と、前置きが長くなりました。
では本題に入ります。
「低学歴者の就職と雇用」をどう解決するか?
1.就職ではなく就業を目指す。
=企業に雇われない生き方
◎ 起業する
・ 起業のノウハウを学び、資金を借りて自ら業をなす
・ 一人でたいへんなら仲間と一緒に
◎ フリーランスとなる
・ 起業の前段階として
・ 独り立ちするための実力を身に着ける
・ 何事も経験(人生に無駄なし)
◎ 農業をやる
・ 農家に住み込み、 まずは農作業の手伝いから
・ 体を鍛えながら仕事に慣れる
・ 自立のためのノウハウや人脈をつくる
◎ 「半農半X」
・ 仕事の半分は農業 ⇒食べるのには困らない
・ 残りの半分は他の仕事 ⇒ 生活、教育、文化、レジャーなどに充てる
~ ITを活用した地方でもできる仕事
~ 農産物加工・流通・販売・マーケティングなど =6次産業
中山注記:
「半農半X」に関しては(株)アースカラーが良い取り組みをしてるので紹介します。
↓
『半農半X道場』 Earth Color
2.再チャレンジの機会をつくる
◎ 専門学校、農業大学校などで、技術を身に着ける
・ 職業訓練校などの公的な施設を生かす
・ ほんとうに役に立つ良い学校を見極める
・ 国の助成制度などを上手に利用する
⇒実際に仕事に活かす!
(補助をもらって、学んで生かさないのはもったいない!)
※ 将来的には学費を無料にすべきである。
(トランポリン型セーフティネット)
3. 住まいを確保する
◎ シェアハウス、コレクティブハウスを活かす
・良い不動産屋と一緒に、住める場所を提供する
~トキワ荘プロジェクトが手本
・役者、アーチスト、いろんな「荘」をつくりたい
◎中小企業と一緒に、住まい付きの仕事をつくる
・企業は良い人材を集められる、
仕事をしたい人は家と仕事を手に入れる
※昔は「住み込み」習慣があったが、これを復活
◎ 大企業の余った施設を活用する
・ 寮、その他
・ 遊休資産の活用、無人地帯をなくす
◎ 都会の独居老人の家を活かす
・ 母子家庭の駆け込み寺にもなる
・ 高齢者のケア対策にもなる
・ 高齢者の資産を活用できる
・ 新たなコミュニティのもとになりうる
Win-Win-Winの関係を築ける!!
その他の意見
1.個人の力を相対評価ではなく絶対評価でみるべき
⇒「絶対指標」をつくるべき
○ 相対評価では、本当の力は分からない
・大卒のレベルもいろいろ
・小学校のクラスのレベル差もいろいろ
・時代によるレベル差も大きい
※出来の悪い大卒よりも、良い中高卒のほうが優れている
○相対評価をしていると、甘えが出る
・目標に向かって努力しなくなる
・まあいいやと思って学ぼうとしなくなる
2.子供の「生きる力」を強めたい
○ 低学歴の連鎖を止めたい
・親が定収入だと子供の教育に目が向かない
・親のストレスが享楽に向かい、子供にほっとかれる
・他のコミュニティと接しないので、解決法を見いだせない
○ 最近、生まれてくる子は繊細な子どもが多い
・環境ホルモンの影響をなくしたい
・親の過保護、情報過多も問題だ。
○ 子供の時の愛着形成が後にも影響する
・ 引きこもりや登校拒否
・ 退学やニートなど
★ やはり最初が肝心
⇒みんなで子育てを支えること
・・・ココロも、カネも、モノも
以上です。
まだ、粗削りな意見ですが、今後のミーティングで磨いていきましょう!!
よろしくお願いします。
-------------------------------------------------------
ミーティングの後は、イタリアンで懇親会。 そして、渋谷駅で記念写真
懇親会での話題は、
○ ”2030ビジョン”の提案まとめをそろそろ始めましょう。
・網羅的ではなく、独自性のあるアウトプットが必要
・「不幸と感じるのはどんなことか」というアプローチも良いと思う。
・・・幸福な世界は、不幸のない社会だから。
--------------------------------------------------------
パート①「人が活き活きするはたらくとは?」、パート②「課題と解決策」に続いて
に続いて、パート③ 「低学歴者の就職と雇用」を考えます。
■はじめに現状認識
●近年、中高卒者の就業の困難さが増している。
特に若者(15~24歳)の失業率は15%以上となっている。
出典: Garbagenews.com
●高卒者の内定率も下がっている
出典: 時事ドットコム 2010.5.21
※ただし大卒も悪くなってきて並んだとも言える。
なお、就職を諦めた高卒者が10%近くいるので、
実質内定率は80%に近いという意見もある。
●背景として、希望する仕事と求人とのギャップがある
15~24歳の失業者の仕事に就けない理由
の半分近くが「希望する職種・内容の仕事がない」
出典: Garbagenews.com 2010.3.3
●小学生の頃の夢と現実とのギャップがあるし、
親が就いてほしい職業と、就業ニーズとのギャップも大きい
【男の子】
【女の子】
出典: クラレ 将来就きたい職業 2008年アンケート調査
●産業構造の変化に伴い、就業人口の構成も大きく変わってきている。
全体の流れからすると、1次、2次産業が減って、3次に移ってきているといえるが、
安心・安全な食の安定供給という面から考えると、1次産業への回帰も必要。
(特に65歳以上が6割以上を占める農業人口の確保が喫緊の重要課題)
サービス業が伸びてきているが、今後はこの中身が大きく変わっていくだろう。
(IT・金融のようなものから、人に直接 関わるものにシフトしていく)
ゆえに大卒のデスクワーカーのニーズは減ることはあっても増えることはないだろう。
→大学さえ行けば何とかなるという時代ではなくなる。 (中山私見)
出典: 国民経済計算表から作図
----------------------------------------------------
・・・と、前置きが長くなりました。
では本題に入ります。
「低学歴者の就職と雇用」をどう解決するか?
1.就職ではなく就業を目指す。
=企業に雇われない生き方
◎ 起業する
・ 起業のノウハウを学び、資金を借りて自ら業をなす
・ 一人でたいへんなら仲間と一緒に
◎ フリーランスとなる
・ 起業の前段階として
・ 独り立ちするための実力を身に着ける
・ 何事も経験(人生に無駄なし)
◎ 農業をやる
・ 農家に住み込み、 まずは農作業の手伝いから
・ 体を鍛えながら仕事に慣れる
・ 自立のためのノウハウや人脈をつくる
◎ 「半農半X」
・ 仕事の半分は農業 ⇒食べるのには困らない
・ 残りの半分は他の仕事 ⇒ 生活、教育、文化、レジャーなどに充てる
~ ITを活用した地方でもできる仕事
~ 農産物加工・流通・販売・マーケティングなど =6次産業
中山注記:
「半農半X」に関しては(株)アースカラーが良い取り組みをしてるので紹介します。
↓
『半農半X道場』 Earth Color
2.再チャレンジの機会をつくる
◎ 専門学校、農業大学校などで、技術を身に着ける
・ 職業訓練校などの公的な施設を生かす
・ ほんとうに役に立つ良い学校を見極める
・ 国の助成制度などを上手に利用する
⇒実際に仕事に活かす!
(補助をもらって、学んで生かさないのはもったいない!)
※ 将来的には学費を無料にすべきである。
(トランポリン型セーフティネット)
3. 住まいを確保する
◎ シェアハウス、コレクティブハウスを活かす
・良い不動産屋と一緒に、住める場所を提供する
~トキワ荘プロジェクトが手本
・役者、アーチスト、いろんな「荘」をつくりたい
◎中小企業と一緒に、住まい付きの仕事をつくる
・企業は良い人材を集められる、
仕事をしたい人は家と仕事を手に入れる
※昔は「住み込み」習慣があったが、これを復活
◎ 大企業の余った施設を活用する
・ 寮、その他
・ 遊休資産の活用、無人地帯をなくす
◎ 都会の独居老人の家を活かす
・ 母子家庭の駆け込み寺にもなる
・ 高齢者のケア対策にもなる
・ 高齢者の資産を活用できる
・ 新たなコミュニティのもとになりうる
Win-Win-Winの関係を築ける!!
その他の意見
1.個人の力を相対評価ではなく絶対評価でみるべき
⇒「絶対指標」をつくるべき
○ 相対評価では、本当の力は分からない
・大卒のレベルもいろいろ
・小学校のクラスのレベル差もいろいろ
・時代によるレベル差も大きい
※出来の悪い大卒よりも、良い中高卒のほうが優れている
○相対評価をしていると、甘えが出る
・目標に向かって努力しなくなる
・まあいいやと思って学ぼうとしなくなる
2.子供の「生きる力」を強めたい
○ 低学歴の連鎖を止めたい
・親が定収入だと子供の教育に目が向かない
・親のストレスが享楽に向かい、子供にほっとかれる
・他のコミュニティと接しないので、解決法を見いだせない
○ 最近、生まれてくる子は繊細な子どもが多い
・環境ホルモンの影響をなくしたい
・親の過保護、情報過多も問題だ。
○ 子供の時の愛着形成が後にも影響する
・ 引きこもりや登校拒否
・ 退学やニートなど
★ やはり最初が肝心
⇒みんなで子育てを支えること
・・・ココロも、カネも、モノも
以上です。
まだ、粗削りな意見ですが、今後のミーティングで磨いていきましょう!!
よろしくお願いします。
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ミーティングの後は、イタリアンで懇親会。 そして、渋谷駅で記念写真
懇親会での話題は、
○ ”2030ビジョン”の提案まとめをそろそろ始めましょう。
・網羅的ではなく、独自性のあるアウトプットが必要
・「不幸と感じるのはどんなことか」というアプローチも良いと思う。
・・・幸福な世界は、不幸のない社会だから。
--------------------------------------------------------
□10・13「はたらく」企画MTG
10月13日に「はたらく」企画MTGを開きました。
場所は渋谷・宮益坂。
参加したのは6名でした。
参加するかも・・・という人は13名いたんですが、皆さんお忙しいんですね。
珍しく和室で”会談” 会場は『池田屋』・・・そんなわけないだろ!・・・ですね
田中さん 黒沢さん 新井さん 福田さん 森さん 中山撮影
■パート① 「人が活き活きするはたらくとは?」を考える。
■パート② 「 課題と解決策」を考える。
『はたらく』 =「傍楽」、「働く」
・・・”暮らす”、“労働”、“稼ぐ”、“学ぶ”などとの関係を考えるのと同時に、
課題とその解決策を考えました。
① 「人が活き活きするはたらくとは?」 ② 課題と解決策のアイデア出し
以下、ミーティングでの議論を、中山流に整理してみました。
(若干、私見も入っています)
◆ 全体的な見方としては
「現代は、就職が難しく雇用も安定しない。
また、自らの力を発揮できる場も得にくいと感じられ、、
将来に夢や希望を持てない人が多くなっている。」
そして、課題として大きく5つが挙げられました。
1. 働く基本となる雇用機会そのものが減少している
2. 職業観自体があいまいになっている
3. 働くための力も弱くなっている
4. 子供を持つ親がしっかりしていない
5. 暮らしの基本である住まいが重荷になっている
では、課題ごとに、その要因と解決の方向性を整理してみます。
1. 働く基本である雇用機会そのものが減少している
【事象・原因】
● 産業構造の変化
・ 輸出製造業の生産減 (欧米不況、円高、海外移転)
・ IT、金融バブルの終了
● 需給ギャップの顕在化
・もともと30~40兆円レベルの供給能力過剰(過剰投資)
・流通販売も同じ構図
⇒シェア競争による優勝劣敗 (我慢較べ)
● 人をターゲットにした経営合理化(効率化)
・人員削減
・非効率な長時間労働
【解決策】
◎ 産業構造を社会のニーズに合わせる
・人の暮らしに直結した領域に産業をシフトする
⇒ 医療・介護・子育て・教育、 食、 住まい
・自給率の低い食料・エネルギーに投資する
⇒ 自然エネルギー発電、農林水産業、脱マイカー交通インフラ
◎ 高齢者の資金を市場に流入する
・老後の安心をもたらすサービスへの出資、消費
・若い世代の支援と、信頼コミュニティの形成
◎ 時間短縮を含めた働き方を変えて雇用を確保する
・週労働時間短縮
・定時間労働、有休フル取得、フレキシブル勤務
◎ 雇用以外の働き方をする
・自営業
・農林水産業 半農半X
・フリーランス (縛られない)
~仕事の全体像を分かった上で
2.職業観自体があいまいになっている
【事象・原因】
● 仕事を実感できない
・仕事を学んでない
・働いている姿を見ていない
・家事手伝いがない
●仕事の全体像を把握してない
・見えにくい仕事が多くなった
・仕事が細分化し、親の職場を見ても分からない
● ”楽”で”得”な仕事にだけ就きたがる
・仕事を選び過ぎ
・小学生の夢のまま
~夢が漠然としてるから、“青い鳥”を追い求める
・有名企業にしか就職したがらない
・情報過多で、多くを求めすぎる
・親もガテン系の仕事を望まない
【解決策】
◎ 仕事を実際に見たり、体験する
・リアルに働く場にいく
・家事を手伝う
・学校、クラブ等の役割をきちんと持つ
・中高の夏休みなどにインターンをやる
◎ 親と一緒に仕事を体験
・農業体験を親子で行う (コメを一からつくる)
・親子で献立てを考える⇒買物⇒調理⇒配膳
◎ 夢を持ちながらも現実的な選択肢も考える
・どんな仕事にも喜びがあることを知る
・目指す仕事に就くためのプロセス(ステップ)の意識を持つ
・親の過剰な期待をやめる
3.働くための力も弱くなっていると感じる
【事象・原因】
● 働く意欲が低くなっている
・働こうとする気持ちが低い
・希望を持てない
・頑張ったことがない
● 粘り強さが足りない
・疲れやすい
・体力がない
・依存心が強い
● コミュニケーション力が弱い
・言語表象の違いがある
・人との関係を気にし過ぎる
・反応がない、できない
【解決策】
◎ 外遊びをする
・体と体のぶつかり合い
・男の子の家遊びを止める
・ゲームをほどほどに
・働く上での体の使い方を身に付ける
◎ 妄想力(想像力)を鍛える
・恋愛をする
・自分の目指す姿を一日一回頭に描く
4.子どもを持つ親がしっかりしていない。
【事象・原因】
● 親が子供を過剰に護る
・悪いもの、違うものを排除する
(無菌、除菌栽培をしたがる)
・家の居心地が良すぎる
⇒外に出ていかない ⇒ひきこもる
・家の手伝いをさせない
●親が働くことの意味を教えない
・働かざる者食うべからずを教えない
⇒いつまでも援助するから本気で働こうとしない
●親がロールモデルになり得てない
・自分に自信がない
・自分にないものを子どもに求める
【解決策】
● 親の教育(共育)をする
・産科、中学校、高校などでの訪問教育
・小学校、幼稚園、保育園での親への啓蒙
・親は子の自立・自律を助けること
・期待し過ぎない
● 経済観念を子どもに持たせる
・援助し過ぎない
・家計簿をつけさせる
● 親が自尊の感情を高める
・同時に子どもを認めること
・心の余裕、時間の余裕を持つ
5.暮らしの基本である住まいが重荷になっている
【事象・原因】
● 家賃、住宅ローンが家計の重荷
・賃金が下がっても家賃は下がらない
(受給均衡価格にならない)
・住宅ローンの支払い比率が高い
・家を手放しても借金だけ残る (欧米は借金もなくなるらしい)
● 家がないと生活が成り立たない
・求職もできない
・生活保護も受けられない
【解決策】
◎ 家賃負担を相対的に下げる
・家賃を経済に連動させる
・住宅ローンの貸付率を低く抑える
・最低賃金を上げる
◎ 生活の基本である家は誰でも持てるようにする
・低所得者への住宅提供
・ベーシックインカム制度を取り入れる
または、ベーシックハウジング保障制度
・新たな下宿制度、シェアハウス制度
◎ 家を新築購入するという価値観を変える
・家具付き賃貸
・新築をやめてリフォーム
・100年持つ家を建てる
といったところです。
・・・ちょっと、追記が多かったかも
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長くなりましたので、
■パート③ 「低学歴者の就職と雇用」は、
続編でお届けします。
■10・13「はたらく」企画MTG(続き)
場所は渋谷・宮益坂。
参加したのは6名でした。
参加するかも・・・という人は13名いたんですが、皆さんお忙しいんですね。
珍しく和室で”会談” 会場は『池田屋』・・・そんなわけないだろ!・・・ですね
田中さん 黒沢さん 新井さん 福田さん 森さん 中山撮影
■パート① 「人が活き活きするはたらくとは?」を考える。
■パート② 「 課題と解決策」を考える。
『はたらく』 =「傍楽」、「働く」
・・・”暮らす”、“労働”、“稼ぐ”、“学ぶ”などとの関係を考えるのと同時に、
課題とその解決策を考えました。
① 「人が活き活きするはたらくとは?」 ② 課題と解決策のアイデア出し
以下、ミーティングでの議論を、中山流に整理してみました。
(若干、私見も入っています)
◆ 全体的な見方としては
「現代は、就職が難しく雇用も安定しない。
また、自らの力を発揮できる場も得にくいと感じられ、、
将来に夢や希望を持てない人が多くなっている。」
そして、課題として大きく5つが挙げられました。
1. 働く基本となる雇用機会そのものが減少している
2. 職業観自体があいまいになっている
3. 働くための力も弱くなっている
4. 子供を持つ親がしっかりしていない
5. 暮らしの基本である住まいが重荷になっている
では、課題ごとに、その要因と解決の方向性を整理してみます。
1. 働く基本である雇用機会そのものが減少している
【事象・原因】
● 産業構造の変化
・ 輸出製造業の生産減 (欧米不況、円高、海外移転)
・ IT、金融バブルの終了
● 需給ギャップの顕在化
・もともと30~40兆円レベルの供給能力過剰(過剰投資)
・流通販売も同じ構図
⇒シェア競争による優勝劣敗 (我慢較べ)
● 人をターゲットにした経営合理化(効率化)
・人員削減
・非効率な長時間労働
【解決策】
◎ 産業構造を社会のニーズに合わせる
・人の暮らしに直結した領域に産業をシフトする
⇒ 医療・介護・子育て・教育、 食、 住まい
・自給率の低い食料・エネルギーに投資する
⇒ 自然エネルギー発電、農林水産業、脱マイカー交通インフラ
◎ 高齢者の資金を市場に流入する
・老後の安心をもたらすサービスへの出資、消費
・若い世代の支援と、信頼コミュニティの形成
◎ 時間短縮を含めた働き方を変えて雇用を確保する
・週労働時間短縮
・定時間労働、有休フル取得、フレキシブル勤務
◎ 雇用以外の働き方をする
・自営業
・農林水産業 半農半X
・フリーランス (縛られない)
~仕事の全体像を分かった上で
2.職業観自体があいまいになっている
【事象・原因】
● 仕事を実感できない
・仕事を学んでない
・働いている姿を見ていない
・家事手伝いがない
●仕事の全体像を把握してない
・見えにくい仕事が多くなった
・仕事が細分化し、親の職場を見ても分からない
● ”楽”で”得”な仕事にだけ就きたがる
・仕事を選び過ぎ
・小学生の夢のまま
~夢が漠然としてるから、“青い鳥”を追い求める
・有名企業にしか就職したがらない
・情報過多で、多くを求めすぎる
・親もガテン系の仕事を望まない
【解決策】
◎ 仕事を実際に見たり、体験する
・リアルに働く場にいく
・家事を手伝う
・学校、クラブ等の役割をきちんと持つ
・中高の夏休みなどにインターンをやる
◎ 親と一緒に仕事を体験
・農業体験を親子で行う (コメを一からつくる)
・親子で献立てを考える⇒買物⇒調理⇒配膳
◎ 夢を持ちながらも現実的な選択肢も考える
・どんな仕事にも喜びがあることを知る
・目指す仕事に就くためのプロセス(ステップ)の意識を持つ
・親の過剰な期待をやめる
3.働くための力も弱くなっていると感じる
【事象・原因】
● 働く意欲が低くなっている
・働こうとする気持ちが低い
・希望を持てない
・頑張ったことがない
● 粘り強さが足りない
・疲れやすい
・体力がない
・依存心が強い
● コミュニケーション力が弱い
・言語表象の違いがある
・人との関係を気にし過ぎる
・反応がない、できない
【解決策】
◎ 外遊びをする
・体と体のぶつかり合い
・男の子の家遊びを止める
・ゲームをほどほどに
・働く上での体の使い方を身に付ける
◎ 妄想力(想像力)を鍛える
・恋愛をする
・自分の目指す姿を一日一回頭に描く
4.子どもを持つ親がしっかりしていない。
【事象・原因】
● 親が子供を過剰に護る
・悪いもの、違うものを排除する
(無菌、除菌栽培をしたがる)
・家の居心地が良すぎる
⇒外に出ていかない ⇒ひきこもる
・家の手伝いをさせない
●親が働くことの意味を教えない
・働かざる者食うべからずを教えない
⇒いつまでも援助するから本気で働こうとしない
●親がロールモデルになり得てない
・自分に自信がない
・自分にないものを子どもに求める
【解決策】
● 親の教育(共育)をする
・産科、中学校、高校などでの訪問教育
・小学校、幼稚園、保育園での親への啓蒙
・親は子の自立・自律を助けること
・期待し過ぎない
● 経済観念を子どもに持たせる
・援助し過ぎない
・家計簿をつけさせる
● 親が自尊の感情を高める
・同時に子どもを認めること
・心の余裕、時間の余裕を持つ
5.暮らしの基本である住まいが重荷になっている
【事象・原因】
● 家賃、住宅ローンが家計の重荷
・賃金が下がっても家賃は下がらない
(受給均衡価格にならない)
・住宅ローンの支払い比率が高い
・家を手放しても借金だけ残る (欧米は借金もなくなるらしい)
● 家がないと生活が成り立たない
・求職もできない
・生活保護も受けられない
【解決策】
◎ 家賃負担を相対的に下げる
・家賃を経済に連動させる
・住宅ローンの貸付率を低く抑える
・最低賃金を上げる
◎ 生活の基本である家は誰でも持てるようにする
・低所得者への住宅提供
・ベーシックインカム制度を取り入れる
または、ベーシックハウジング保障制度
・新たな下宿制度、シェアハウス制度
◎ 家を新築購入するという価値観を変える
・家具付き賃貸
・新築をやめてリフォーム
・100年持つ家を建てる
といったところです。
・・・ちょっと、追記が多かったかも
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長くなりましたので、
■パート③ 「低学歴者の就職と雇用」は、
続編でお届けします。
■10・13「はたらく」企画MTG(続き)



