10%の食塩水200gを入れた容器がある。この容器からxgの食塩水をくみ出した後、xgの水を入れてよくかき混ぜた。さらに、xgの食塩水をくみ出した後、xgの水をいれてよくかき混ぜたところ、濃度が3.6%になった。

 このとき、xの値を求めよ。

 

比の積・商を利用すれば簡単に解ける問題で、中学入試でも同じような問題が昔から出されています(神戸女学院中学部2002年算数第2問清風南海中学校2001年算数第5問など)。

上記の各問題とは毛色の異なる問題となりますが、比の積・商を利用すれば簡単に解ける問題を1問紹介しておくので、ぜひ解いてみましょう。

 灘中学校2010年算数2日目第1問

詳しくは、下記ページで。

 西大和学園高等学校2018年数学第1問(5)(問題)

 西大和学園高等学校2018年数学第1問(5)(解答・解説)

 

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 次の□にあてはまる数を求めなさい。

 (8+□):(32-□)=26:54(2つの□には同じ数が入ります)

 

内項の積=外項の積を利用するのではなく、和一定に着目して解けば10秒程度で解けます。

26:54をあらかじめ約比しておけば、比を揃える必要もありませんしね。

解説ページで紹介している問題(差一定に着目する問題、和一定に持ち込む問題)や洛南高校附属中学校2023年算数第1問(4)(和一定に着目する問題)もぜひ解いてみましょう。

詳しくは、名古屋中学校2024年算数第1問(3)の解答・解説で。

 

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 日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2023年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2023年予選第4問を取り上げ、解説します。

算数オリンピック、ジュニア算数オリンピック、最難関中学校の入試問題で出されても何の不思議もない問題です。

「正の」というのは0より大きいということです。
与えられた10個の式の値はいずれも1+2=3以上ですね(下限チェック!)。
3以上の素数はすべて奇数(下限チェックをしたのは、唯一の偶数の素数2を排除したかったからです)だから、10個の式の値のうち奇数となるものが最大何個になるかをまず考えます。
5つの整数a、b、c、d、eの偶奇については次の6通りの場合が考えられます。
2整数の和が奇数となるのは、2整数の偶奇が異なるときであることを考慮すれば、10個の式の値のうち奇数となるものの個数がすぐにわかりますね。
 (あ)偶数0個、奇数5個・・・10個の式の値のうち奇数となるものは0×5=0個
 (い)偶数1個、奇数4個・・・10個の式の値のうち奇数となるものは1×4=4個
 (う)偶数2個、奇数3個・・・10個の式の値のうち奇数となるものは2×3=6個
 (え)偶数3個、奇数2個
 (お)偶数4個、奇数1個
 (か)偶数5個、奇数0個
10個の式の値のうち奇数となるものは最大で6個で、それは、(う)または(え)の場合となります。
したがって、10個の式の値のうち素数となるものは6個以下であることになります。
以下、実際に、6個となる場合があるかチェックします。
とりあえず(う)の場合について考えます。
小さい数から考えていくのがいいでしょう。
1、2、3、4,・・・とすると、1+4=2+3となり、奇数となるものの値が一致してしまい、駄目ですね(10個の式の値が「異なる」素数となっていないので、これでもいいでしょうが・・・)。
1、2、3、6、・・・(1、2、3、8、・・・)とすると、3+6=9(1+8=9)となり、奇数となるものの値が素数とならず、駄目ですね。

これらのことに注意しながら、5つの整数を確定させていきます。
とりあえず2を外してみます。
1、3、4、7の時点で、1+4=5、3+4=7、4+7=11となるので、あとは、1、3、7に同じ偶数を足して素数となるものを求めることになります。
10を考えると、1+10=11、3+10=13、7+10=17となり、すべて素数になりますが、4+7=1+10となるので、とりあえず別のものを考えてみます(先ほど書いたように、これでもいいでしょうが・・・)
12を考えると、12+3=15が素数でないから駄目(3があるから3の倍数は使えないことが確かめるまでもなくわかっています)で、14を考えると、1+14=1が素数でないから駄目(7があるから7の倍数は使えないことが確かめるまでもなくわかっています)ですが、16を考えると、1+16=17、3+16=19、7+16=23となり、しかも5、7、11、17、19、23は異なる素数となって、すべて異なる素数となっていますね。
したがって、10個の式のうち値が素数となるものの個数としてありうる最大の値は6となります。

因みに、5つの整数としては、(1、3、4、7、40)、(1、3、4、7、100)などたくさんあり、すぐに見つけることができます。

101、103、107、109、・・・というように、100以上の素数を小さいものからすぐに書き出すことができる人であれば、例えば、101、103、107から逆算して、奇数は1、3、7、偶数は100で、残りの偶数として、2は駄目で、4はオーケーだからと考えて(1、3、4、7、100)の組をすぐに見つけられますし、また、例えば、103、107、109から逆算して、奇数は3、7、9、偶数は100で、残りの偶数として、2は駄目で、4はオーケーだからと考えて(3、4、7、9、100)の組をすぐに見つけられます。

私自身も最初にこちらをすぐに見つけましたが、上の解説では誰でも思いつくだろうと思われる見つけ方をまず紹介しました。

なお、1から100までの素数は25個ありますが、エラトステネスの篩で簡単に書き出すことができます(自治医科大学2016年医学部数学第6問の解答・解説を参照)。

 

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 11×11から19×19までの計算結果である81個の数が書かれている表の数の和を答えなさい。

 

以前取り上げた九九の計算結果の和を求める問題(海陽中等教育学校2025年特別給費算数第1問(1)の解答・解説)同様、面積図をイメージして解けばよいでしょう。

なお、下のように、分配法則の逆を利用して解くこともできます。

まず、それぞれの段ごとに分配法則の逆を利用し、その後全体について分配法則の逆を利用します。

  11×(11+12+13+14+15+16+17+18+19) 11の段

 +12×(11+12+13+14+15+16+17+18+19) 12の段

 +13×(11+12+13+14+15+16+17+18+19) 13の段

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 +18×(11+12+13+14+15+16+17+18+19) 18の段

 +19×(11+12+13+14+15+16+17+18+19) 19の段

 (11+12+13+14+15+16+17+18+19)×(11+12+13+14+15+16+17+18+19)

 =135×135

 =18225

筑波大学附属駒場中学校2011年算数第3問もぜひ解いてみましょう。

詳しくは、海陽中等教育学校2025年特別給費算数第1問(2)の解答・解説で。

 

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 1以上176以下の整数のうち、176との最大公約数が1である整数は[ ]個あります。

 

オイラー関数の知識があれば、解くのに30秒もかからないでしょう。

もっとも、2でも11でも割り切れない整数の個数を調べることになるこの問題の場合、1から22までの整数を22個調べて解いても大した手間はありません。

奇数だけ調べればいいですし、22/2=11個の奇数のうち11だけが条件を満たさないことがすぐにわかり、(11-1)×176/22=80個とできますから。

ただ、下の問題になると、オイラー関数の知識の有無で時間的にかなり差がつくと思います。

 洛南高等学校附属中学校2021年算数第2問(1)

詳しくは、武蔵中学校2024年算数第1問(1)の解答・解説で。

 

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