【タイトル】
イップ・マン 継承(原題:葉問3/英題:Ip Man3)
【概要】
2015年の香港映画
上映時間は105分
【あらすじ】
イップ・マンの子供が通う小学校で土地の再開発を目録アメリカ人のフランクは、手下を使って小学校へ過激な暴力行為を行っていた。
【スタッフ】
監督はウィルソン・イップ
音楽は川井憲次
撮影はケニー・ツェー
【キャスト】
ドニー・イェン(イップ・マン)
リン・ホン(ウィンシン)
マックス・チャン(チョン・ティンチ)
マイク・タイソン(フランク)
【感想】
紆余曲折を経て前作から5年後に製作されたシリーズ第3作。元プロボクサーのマイク・タイソンが出演したことでも話題になった。
前作のラストに登場した少年時代のブルース・リーが、本作の冒頭に青年の姿で登場する。彼らの師弟関係を描くのかと思いきや、このブルース・リーはその後何度か画面に顔を出す程度であり、もはや冒頭に登場した理由も分からない。
シリーズの中では本作が最もイップ・マンの妻ウィンシンにスポットが当てられている。ただ、映画的にはウィンシンが病気になってイップ・マンが今まで以上に妻との時間を大事にする様子が描かれているだけである。エレベーターの場面などなかなかいい描写だったのにほとんど感動が得られないのは、1作目も2作目もウィンシンをただのイップ・マンの妻としてしか描いてこなかったのが原因だろう。挙句、ラストは映画的にウィンシンを見送ることなく、字幕で亡くなったことが示されるだけである。シリーズ通してウィンシンの描き方はあまりにも表面的でかつ形式的で、キャラクターにまるで深みがなかった。
最終的にチョンがイップ・マンに戦いを挑むことになるのだが、彼がイップ・マンにケチをつける理由なんてないし、チョンの心境がさっぱり読めない。どちらが正統派の詠春拳なのかという話にもなるが、もしそれを決めるのなら最後の戦いで棒や刀を使った格闘は不要だろう。
本シリーズは基本的に3作とも、ドラマの描写が決してうまいとは言えない。ドニー・イェンの演技も割と平坦だと感じる。アクションシーンに見所は確かにあるが、凡作と言わざるを得ない。
【関連作品】
「イップ・マン 序章(2008)」…シリーズ第1作
「イップ・マン 葉問(2010)」…シリーズ第2作
「イップ・マン 継承(2015)」…シリーズ第3作
「イップ・マン 完結(2019)」…シリーズ第4作
「イップ・マン外伝 マスターZ(2018)」…シリーズ第3作のスピンオフ
取り上げた作品の一覧はこちら
【予告編】
【配信関連】
<Amazon Prime Video>
言語
├オリジナル(広東語/英語)
<Amazon Prime Video>
言語
├日本語吹き替え
【ソフト関連】
<DVD>
言語
├オリジナル(広東語/英語)
├日本語吹き替え
映像特典
├インタビュー(ウィルソン・イップ監督/ドニー・イェン/マックス・チャン/リン・ホン/マイク・タイソン)
├メイキング
├予告編集(オリジナル予告編/マナーCM/日本版予告編)
├詠春拳とは(静止画)
├キャスト・スタッフ プロフィール(静止画)
<BD>
収録内容
├上記DVDと同様