【作品#0354】病院坂の首縊りの家(1979) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

病院坂の首縊りの家


【概要】

1979年の日本映画
上映時間は139分

【あらすじ】

パスポート用の写真を撮るために写真館を訪れた金田一は、その写真館の主人から殺されそうになったので調査してほしいと依頼される。

【スタッフ】

監督は市川崑
音楽は田辺信一
撮影は長谷川清

【キャスト】

石坂浩二(金田一耕助)
草刈正雄(日夏黙太郎)
佐久間良子(法眼弥生)
桜田淳子(法眼由香利/山内小雪)
加藤武(等々力警部)

【感想】

市川崑監督、石坂浩二による横溝正史の金田一耕助シリーズ第5作。後のシリーズ第1作のリメイクを除けばシリーズ最後の作品。原作者の横溝正史は映画の冒頭と最後に小説家役で出演している。

前作「女王蜂(1978)」では、過去作の犯人を演じた女優全員集合というふざけたキャスティングの映画だと思ったが、本作も同様に過去作に出演したことのある俳優/女優集められるだけ集めたというキャスティングの映画になっている。

ただ、志向を変えたかったのか、冒頭のクレジットは自体がポップで柔らかくなり、BGMもジャズになっている。1作目から続けて見ると、作風は少しずつ変化しているが、クレジットの字体は統一すべきだったたと思う。

本シリーズは状況説明や過去にあった出来事についての説明が基本的に長いと思っているが、本作はそれが一番顕著だと言えよう。家系図をセリフで聞いただけでは頭に入らないだろうからと言って、日夏が手帳に記した家系図を金田一に説明する場面が用意されている。過去作にも金田一が家系図を記す場面はあったが、わざわざ説明まで入れてはいなかった。そんな説明を聞いたところで頭に入りきらず、演じた役者の印象も様々なので中途半端な印象さえ覚えた。この人数の小説を裁くには、人数を減らすか、連続ドラマでじっくり描くかしかなかったと思う。

後のリメイクを除けば、市川崑監督、石坂浩二主演による横溝正史の金田一耕助シリーズの映画化は最後の作品となった。そのためか、原作者の横溝正史にも序盤と最後にそこそこセリフのある出番が用意されていたが、まるで素人の棒読み。これくらいなら出なきゃ良かったんじゃないのかな。

 

【関連作品】

犬神家の一族(1976)」…市川崑監督、石坂浩二主演による金田一耕助シリーズ第1作
悪魔の手毬唄(1977)」…市川崑監督、石坂浩二主演による金田一耕助シリーズ第2作
獄門島(1977)」…市川崑監督、石坂浩二主演による金田一耕助シリーズ第3作
女王蜂(1978)」…市川崑監督、石坂浩二主演による金田一耕助シリーズ第4作
「病院坂の首縊りの家(1979)」…市川崑監督、石坂浩二主演による金田一耕助シリーズ第5作
犬神家の一族(2006)」…市川崑監督、石坂浩二主演による金田一耕助シリーズ第1作のリメイク



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【書籍関連】

 

<病院坂の首縊りの家(上)>

 

形式

├紙/電子

著者

├横溝正史

出版社

├角川文庫

長さ

├384ページ

 

<病院坂の首縊りの家(下)>

 

形式

├紙/電子

著者

├横溝正史

出版社

├角川文庫

長さ

├416ページ