欧州諸国一番の物価優等生、ポーランド CPI は市場予測以上の下落
注目されていたポーランド 10月 CPI、
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ポーランド |
前月比 |
前年比 |
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前月比 |
前年比 |
10月 |
C. P. I.
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+ 0.1 %
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+ 1.2 %
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9月 |
+ 0.2 %
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+ 1.6 %
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市場予測を + 0.1 % 下回る + 0.1 % (MM) / + 1.2 % (YY) となり、原油価格が本格的に
下落傾向をたどり始めた効果と最近のズロチ高が好影響を与え始めたようだ。 一部供給
サイドにインフレ兆候が見られる (住宅 + 4.7 %、食品 + 2.1 % など) ものの、全体の構成
品目は極めて安定。 市場では今年末の同国 CPI は恐らく 2.0 % を下回るとする意見が強く、
10月の CPI + 1.2 % を見る限り、年内利上げはもう一段遠のいたとしている。
またタカ派であるノガ・ポーランド中銀理事も CPI発表後、「12月の CPI が 2.0 % を記録
するようなことになれば、当局は来年初旬に行動をとらなければならないであろう」とし、
「 10月の低水準の CPIは、原油価格の下落が顕著になったためであり当然の結果。
この数値のみでインフレに対する基本的な見通し自体を変えることはない。 恐らく 11月の
CPIは + 1.6 % に戻り、12月には + 2.0 % になると思われ、これが確認できれば政策
スタンスのパラメーターも変更しなければならない」 と低インフレ率を認めつつ、インフレに
対する警鐘のコメントを発している。
通貨統合に関し、来年 1月バルセロビッツ中銀総裁退任後に後継者として有力視されて
いるグルゼロンスカ教授は、「ポーランドを含む計 10カ国の東欧諸国は 2004年から通貨
統合適合基準に合わせる準備を整えてきた。 ただこれまで あるいは今後も通貨統合
参加がポーランドにとって多大なる恩恵をもたらすとは思えない。 またそうなるかどうかも
明確ではない。 しかし一刻も早く、直ちに通貨統合適応基準を達成し、参加するべきで
ある」と、ポーランドの通貨統合参加意欲を表明した。
ただ同教授は今週月曜日、通貨統合に参加し国益を得ることが出来ないのであれば
留まったほうがいいのではないか」と発言しズロチが打ち込まれた経緯があるため、
事の大きさにバイアスをかけたと思われる。
ともあれ低水準の CPIと、通貨統合前向き発言を市場は評価。 欧州債券市場が崩れて
いくなか、ポーランド金融市場は逆に買いを集め続伸。 堅調地合いを維持したまま
引けている。
またハンガリー金融市場も連日欧州域内の投資家を中心に資金が大量流入。ハンガリー
短長期国債とも大きく買い込まれ 7.0 ~ 9.0 bp の大幅金利低下。 その他東欧諸国も
同様の動き。
「Look East」 が投資資金を動かす、最近のファッションになりかかっているようだ。
堅調推移。 特に為替市場では 円売り / ズロチ買いが散見
米国 9月 PPI が市場予測を大きく下回る – 1.6 %、コア – 0.9 %。 また 9月 Retail Sales も
– 0.2 % となり、米国債市場がジャンプ・アップ。 この恩恵を受け、欧州ならびに各新興国
債券市場も連れ高となり東欧金融市場も軒並み買い一色となった。
特に為替市場ではポーランド・ズロチの買いが目立ち、昨日も堅調な推移。 ポーランドは
下記 2銘柄のサムライ・ボンド 合計 850億円を発行した関係からか、この円売り・ズロチ買いが
出ているとの噂も駆け巡り、さらに本邦投資家による大量のポーランド国債投資が続いている
のも影響しているようだ。
(1) 10年 ポーランド国債 第 5回 2.06 % 11-14-2016 250億円 10年 SWAP + 17 bp
(2) 20年 ポーランド国債 第 6回 2.62 % 11-13-2026 600億円 10年 SWAP + 18 bp
ポーランド政府が非公式にこの発行を公表した 10月下旬からズロチが対円で強含んできており、
当時の為替レートは 38.30円前後。 昨日は 39.60円と ここ半月で約 3.4 % 上昇している。
なお上記 2銘柄のポーランド・サムライ・ボンドの払込日は昨日 14日であった。
またズロチは対ユーロで 3.8075 と、8ヶ月ぶりの高値水準まで迫ってきている。
ポーランドの国内要因として昨日は 9月経常収支の発表があった。
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ポーランド |
前月比 |
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前月比 |
9月 |
経常収支 |
Euro + 195 mil
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8月 |
Euro – 584 mil
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9月 |
貿易収支 |
Euro - 299 mil
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8月 |
Euro – 438 mil
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9月の経常収支は市場予測平均の Euro – 300 mil に対して + 195 mil と予想外の黒字。
ただこの黒字は欧州連合からの資金援助が含まれている数字のマジックとなっているが、
今年全体でも同国対 GDP比で 3.0 % を下回ると見られているため、許容の範囲内となる予定だ。
貿易収支はこのところ輸出の伸びが顕著になってきており、赤字幅が 8月比半減。 ただ国内
個人消費と設備投資に衰えが見えていないため今年の GDPは + 5.0 % を上回る見通し。
ゆえに今後も輸入に大きな衰えは見えないとする意見が多い。 小幅貿易赤字は当面続きそうだ。
一方ワシュイレウスカ-トレンキナー・ポーランド中銀理事は、「インフレ・ターゲットである
+ 2.5 % を維持するには 25 bpの利上げで十分対処できると考えるが、現在中銀は政策
金利決定に注視している。
政府のインフレ見通しはやや楽観的だ。 12月の CPIは + 2.0 % に達し、今後 2年間の
同国成長率は+ 5.0 % 前後となろう」と語り、利上げ示唆を表明した。
ただ市場では年内利上げを見る向きは少なく、またポーランド中銀内では現在タカ派理事は
少数である。
よって来年 1月のバルセロビッツ総裁が任期満了による退任時あるいはそれ以降に
ずれ込むとの予測が大勢を占めている。
昨日のポーランド債券市場は世界的な金利低下とズロチ高を受け、2年債 10年債とも
約 3.5 bp の金利低下で一日を終えている。
ポーランド中銀、向こう 2年間の同国経済成長率を 5.0 % と予測
ポーランド中銀のメンバーであるフィラー理事は、今後 2年間の同国経済成長率は
+ 5.0 % 前後で伸びると述べた。 同理事は、「ポーランドの経済成長率が鈍化する
とは考えられない。 少なくとも 2年間 5.0 % 近辺の成長を遂げるであろう」とし、
ジロウスカ財相も、「今年第 2四半期の成長率は + 5.5 %、また 今年通年での
成長率は昨年の + 3.5 % を大きく超え、少なくとも + 5.2 % の成長となる」としている。
ただフィラー理事は、「新卒の多くが海外での職を求めて国を出て行く傾向が強く、
ポーランド国内企業の生産が増加した場合に求人難に陥り、やがて賃金上昇を
招くことになる。 この影響でインフレが予測より早く進行する可能性があり、金利
引き上げが必要となるであろう」と、一昨日のノガ理事と同じ考えを示している反面、
「確固とした経済成長を遂げることにより、通貨統合の基準達成により近づくことになる」と、
改めて通貨統合参加への意欲を強調、「残る問題は財政改革である」とした。
またジロウスカ財相は昨日、「ズロチは来年も対ユーロおよび対ドルで強含み推移となる
可能性が高く、国内輸出業者にとっては頭痛の種となりそうだ」と述べ、今度の
自国通貨高から来る輸出の減少に懸念を 表明している。
昨日のポーランドで発表された経済指標が 1件。
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ポーランド |
前月比 |
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前月比 |
10月 |
失 業 率 |
+14.9 %
|
9月 |
+ 15.2 %
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一昨日に 10月のポーランド失業率は 15.0 % を下回ると示唆されていたが、正式に
+ 14.9 %と発表になった。 その理由として、10月は例年に比べて天候が良く、屋外
作業の求人が高かったこと。
また相次ぐ労働者の海外流出 (ロンドン市内の人口の 8人に 1人がポーランド人。
飲食関係が多い) で、失業者数が減少していることなど、国内外の要因が失業者を
減らしている。
またカラタ労働相は、2006年末の失業率も 15.0 % を下回ると述べている。
上記相次ぐ景気拡大のニュースを受け、ズロチは対ユーロで 6ヶ月ぶりの高値を
付け、ついに1ユーロ 3.000の大台を下回る 2.9790 までタッチ。 その後も
2.98台の取引が続いている。
またポーランド国債市場も為替の追い風を受け、長短期債とも1.5 BP 買われて
引けている。
ポーランド中銀理事、来年第 1四半期に利上げ示唆
ポーランド中銀メンバーの一人であるノガ理事 ( 10人の理事の中で最もタカ派 )は、「インフレが
中銀ターゲットである + 2.5 % を上回ることを事前に防ぐ必要があり、来年第 1四半期に
25bp の金利引き上げを 2回、計 50 bp 実施する必要性がある」とコメントした。
その理由として、「現ポーランドの景気に過熱感が出始めており、やがて労働市場のひっ迫を
もたらすことでインフレ懸念に結びつく。 来年 1月半ばに第 3四半期の主要経済指標が
出揃うが、おそらく経済成長は + 5.5~5.6 %、12月のインフレは + 2.0 % へ上昇し、
失業率も減少していることになろう。 結果中銀は来年全体で 50 bp以上の利上げが必要に
なってくるであろうが、75 ~ 100 bp の引き上げの必要性はないと思われる」としている。
また今週火曜日に労働省は同国の雇用状況報を発表しているが、それによるとポーランドの
10月失業率は + 14.9 % ( 9月 + 15.2 % )とまだ欧州 25カ国で最も高い水準となっている。
ただこの数値はここ 6年で最も低い値となった。 また失業者数は 200万人を超えているものの、
その多くは自発的失業者であり、求職希望者は 70万人に過ぎず、労働市場のひっ迫から
今後賃金上昇を招くことになろう。
また景気が鈍化し今後 4.0 % の経済成長率に落ち込んでも、賃金上昇圧力は変わらない
であろう。
現在民間企業の平均賃金上昇率は今年 2月から + 4.5 % (年率) 以上になってきており、
公務員および中小企業従業員の賃金も上昇傾向にあるとしている。
一方ポーランドの財政赤字でちょっとした論争が出始めている。 通貨統合参加における
一般協定では参加国メンバーの財政赤字は対 G.D.P の 3.0 % 以内が適合条件と
なっており、現在のポーランドの財政赤字見通しは今年が 2.2 %、来年は 2.5 % と、
その条件を満たしていることになる。
ところがポーランドが公表している財政赤字は、年金改革費用総額を除外した数値を
使用しており、この計上方法は 2007年から使用できなくなる。 現在同国の年金改革
費用は対 GDP比で約 2.0 % 程度と見積もられており、欧州金融委員会のアルムニア
委員長によると、この年金改革費用を含めたポーランドの財政赤字は 2006年が 4.2 %、
2007年 4.0 %、 2008年で 3.9 % に達すると試算、適合基準を上回る見通しである。
欧州金融委員会はこの件について再三ポーランド財務省と会談を試みているが、
一年前の総選挙後現政権になってから財務大臣が実に 5人も替わっており、
コンセンサスが未だ得られていないのが現状。
欧州連合の財政規則では、通貨統合新規参加国に猶予を与えるため、通貨統合参加
希望を表明した年にこの年金改革費用の控除を容認。 その後 5年間で 20 %ずつ
償却を減らし、6年目に費用総額すべてを財政赤字総額に参入しなければならないと
している。 ところがポーランドは、未だこの費用を財政赤字から除外して発表している
公算が高く、ポーランド政府はこの件に関し、欧州委員会と再度の協議が必要とし、
この除外が認められないのであれば、条件適合が難しいと非公式に述べていること
もあり、今後欧州委員会との協議に注意が必要と思われる。
昨日のポーランド金融市場、ズロチは新興通貨の利食いにとともにやや軟調推移と
なったが、債券市場は 短期債は堅調。長期債は横ばいながらもしっかりと引けている。
欧州委員会、2007-08年の東欧諸国景気の鈍化見通しを公表
昨日欧州委員会は、欧州各国の秋季経済見通し (改定値)を公表。 とりわけ東欧諸国全体に
今後 2年間の景気鈍化を予測している。 同改定報告書によると
ハンガリーおよびチェコは景気に加速がついていることと旺盛な個人消費の伸びにより、今後
2年間にインフレを芽生えさすとし、ハンガリーは付加価値税などの増税措置により、今年
+ 3.9 % のCPI見通しが来年には + 6.8 % と、ほぼ倍増の数値を見ている。
また経済成長に関しては世界的な景気の鈍化と原油高の後遺症により、今年大きく伸びた
ポーランドやハンガリーも + 0.5 % ~ 約 1.0 % の減速を予測。
財政赤字はポーランドが通貨統合基準である対 GDP比 + 3.0 % を今後下回り合格点。
累積債務はチェコとポーランドが基準値をクリアしているものの、ハンガリーに関しては今後
2年間にわたり達成が困難。 一層の構造改革を要求する数値予測となっている。
同時に欧州委員会はブルガリアとルーマニアが来年 1月に通貨統合参加を見込み、チェコ、
ポーランド2009年を予定。 スロバキアは 2009年予定に遅れが出る見込み。 エストニア、
ラトビア、リツアニアが 2010年。 ハンガリーも 2010年参加を予定しているが、市場では
2014年以降になるとする見通しが支配的である。
各中銀理事の利上げ示唆発言が出るも、休日を前に市場はしっかり
本日ポーランドは「All Saints Day」祝日で休場となり、休みを前に昨日の市場の
取引高はやや盛り上がりに欠けた一日であったものの小じっかり推移。
まずバルセロビッツ・ポーランド国立銀行総裁が、「インフレ上昇を避けるために、
中銀は利上げをおろそかにしてはならない。 高水準の経済成長維持と共に、過剰な
歳出となる2007年度の予算案を考慮すると、ポーランドは財政改革が必要である。
金融政策を放置すれば、インフレは中銀ターゲット (+ 2.5 % ) を必ず上回ってくる
であろう」と日刊紙にコメント。
さらに中銀 10メンバーの一人であるフィラー理事が、「 10月の理事会では何人かの
理事が利上げを提唱したものの、現状の経済環境下 (CPI + 1.6 %) においては
必要なしと判断した。 ただ力強い成長となった第 3四半期の各数字が出揃う
12月には利上げを討議する機会となりそうだ。 また各理事の意見として、次の
四半期インフレ計画を目論む 1月もその時期と言えよう」とコメント。
ポーランド国立銀行はかって 12月に利上げをしたことは一度もなく、来年1月は
バルセロビッツ総裁の退任月。 一方先週中銀が公表した来年第 4四半期の
インフレ見通しは、 + 1.9 ~ + 3.8 %と中銀ターゲットを上回る見通しである。
これらを考慮するのであれば、バルセロビッツ総裁の置き土産ということも含め、
早ければ来年 1月の理事会で利上げが実施される可能性もありそうだ。
昨日のポーランド金融市場はタカ派的発言が相次いだものの、欧州債および米国
債券市場の上昇を受けたこともあり、短期債で 2bp、長期債は 5bp利回りを下げ
引けている。ズロチも堅調。
ポーランド中銀、政策金利を 8ヶ月連続 4.0 % に据え置き。 市場は安定
昨日開かれたポーランド国立銀行定例理事会、市場の予測どおり政策金利である
7日間の貸出金利を 4.0 % に据え置いた。これは今年 2月 28日に 4.25 % から
25 bp 引き下げて以来、8ヶ月連続同一金利を維持している。
理事会終了後バルセロビッツ中銀総裁は、「ポーランド国内のインフレは当初見通し
よりも加速しており、GDPも予測以上の成長を遂げている。 インフレが中銀の
ターゲットを超えた場合速やかな行動をとる用意があり、特に注意が必要なのは労働
市場で、賃金上昇が価格転嫁される可能性がある。
ただ本日の理事会ではインフレのコンセンサスが得ることが困難であったが、インフレ
圧力は増してきている」と、現在のインフレ + 1.6 %、コア・インフレ + 1.4 % と
ポーランド国立銀行のターゲットである + 2.5 % プラス・マイナス 1.0 % の下限
レンジ推移を認めながらも、将来インフレ兆候が見えた場合引き締め手段をとることを
示唆した。
市場の一部で、「年内据え置き、早ければ来年第 1四半期に 25 bp の利上げを
実施するのでは」との見通しが出ているものの、年末にかけてのボーナス支払いや賃金
改定がコスト・プッシュ・インフレに結びつくか否かが焦点となってきそうだ。
一方ポーランド政府は同国の GDPとインフレ見通しを発表。
(注: インフレ数値は毎年第 4四半期末)
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2006
|
2007
|
2008
|
G. D. P.
|
5.5 %
|
6.2 %
|
7.0 %
|
イ ン フ レ 率 |
1.8 % – 2.2 %
|
1.9 % – 3.8 %
|
2.2 % - 4.6 %
|
2005年 3.5 % の成長率であったポーランドの GDPは、今年上半期 + 5.2 %へと
加速。 さらに今年全体で + 5.5 % へと上向く反面、インフレ圧力が + 1.6 % 前後で
ほとんど見えていない。
ただ直近の Retail Sales は + 14.5 %、建設支出は + 21.1 % の数字が示すように、
第 3四半期のGDPは前期 + 5.5 %を上回ることが確実。 特に中銀は 2008年の
GDPを + 7.0 % と予測し、インフレ見通しも + 2.2 – 4.6 % としている。 景気に
一層の弾みがつき、労働市場がタイトになってくるのであればいずれ賃金動向に変化も
見られると考えられる。 今年から来年にかけての賃上げ要求に注意が必要になって
きそうだ。
昨日のポーランド金融市場は、予測どおり政策変更なしであったが、そのあと FOMCを
控えていたこと もあり、様子見横ばいながらも、しっかりとした動きで引けている。
各種経済指標、ポーランドの景気成長の健全を証明 その 1
ポーランドは最高の経済環境下にあるようだ。 昨日発表された同国各種経済指標、
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ポーランド |
前月比 |
失業者数 |
|
前月比 |
失業者数 |
9月 |
失 業 率 |
+ 15.2 %
|
236万人 |
8月 |
+15.5%
|
241万人 |
|
|
前月比 |
前年比 |
|
前月比 |
前年比 |
9月 |
Retail Sales
|
+ 1.0 %
|
+ 14.5 %
|
8月 |
+ 1.6 %
|
+ 11.5%
|
9月 |
Net Inflation
|
+ 1.4 % (F + 1.6 %)
|
8月 |
+ 1.6 %
|
||
上記各経済指標とも市場予測を大きく上回る数値となり、第 3四半期のポーランドの
成長率が + 5.0 %を超えた伸びとなっているのが伺える。一方 インフレは + 1.4 % と、
中銀ターゲット・レンジを下回って いるため健全成長といえるが、ここに来て個人消費
支出が旺盛なことから市場では来年第一四半期に小幅利上げに踏み切る可能性を
指摘する見方もある。
- to be continued -
各種経済指標、ポーランドの景気成長の健全を証明 その 2
上から ↓
また同日、ポーランド国立統計局は同国 第 3四半期GDP 見通しを公表した。
上記実数値が示すように、今後も力強い成長を見込んでいる。
ポ ー ラ ン ド |
Q-3 2006
|
Q-2 2006
|
Q-1 2006
|
Q-4 2005
|
Q-3 2005
|
Q-2 2005
|
ALL 2005
|
GDP 成長率 |
5.5 %
|
5.5 %
|
5.2 %
|
4.5 %
|
4.1 %
|
3.0 %
|
3.5 %
|
国内需要 |
|
4.8
|
4.8
|
5.6
|
2.3
|
- 0.1
|
2.4
|
第 3四半期の GDP 実数値は今年年末に発表される予定であるが、第 2四半期
同様 5.5 % 前後の成長率を見込んでいる。 同統計局は、「第 3四半期の成長
率は 第 2四半期を下回ることはない」と述べており、 また上記第 1,2四半期の
消費支出と国内投資は、いずれも上方修正された数値となっている。
昨日のポーランド金融市場は本日 同国国立銀行定例理事会と米国 FOMCを控えて
いることもあり、 終日様子見、横ばいの中、小じっかりで引けている。
政策変更はない模様。
次期ポーランド中銀総裁にガーゼロンスカ教授が浮上
先週金曜日、カチンスキー・ポーランド首相はテレビ討論会において、来年 1月 10日に
6年の任期を満了するバルセロビッツ・ポーランド中銀総裁の後任に、ウルスズラ・
ガーゼロンスカ (Urszula Grzelonska)ワルソー大学院 経済学部教授 (女史) が
適任と示唆した。
現バルセロウィッツ・ポーランド中銀総裁は、物価・通貨安定と健全なる金融市場を
目指し、政府による外資導入規制や財政支出増に反対。 カチンスキー大統領・
首相の両兄弟と真っ向から対立していることで政府から自身や中央銀行へ政治
介入を受けており、国内銀行自由化の妨げとなっている。
法と正義党の指針は国内企業の保護を前面に出しており、外資による国内企業買収の
阻止、特に国内銀行の外資導入反対には相当の力を注入。 中央銀行から国内銀行
業務監督権限を奪う事でバルセロビッツ総裁の力弱体を計っている最中である。
一方のガーゼロンスカ教授は未だ正式な就任要請を受けていないものの、今月上旬に
次期中銀総裁候補として名前の挙がった 3名の中から、頭一つ抜け出したかたちと
なったようだ。 PAPポーランド国営通信によると、「ガーゼンロンスカ教授は
バルセロビッツ総裁と同じく、インフレ・ファイターとして知られ、また現総裁よりも
間違いを犯すことが少ない」と述べている。 法と正義党を中心とする連立政権で
時期中銀総裁公認候補に任命された場合、残るカチンスキー大統領、および議会の
承認が必要となるが、大統領・首相が兄弟ということもあり、承認はスムーズに運ぶ
ものと思われる。
ただ今回の後任示唆においては政府寄りの人物とした評価が上がってくる可能性が
高く、今後ポーランド中銀が財政支出増や国内企業保護経済策など、政府に対して
共同歩調をとることになるのであれば、通貨統合の足取りに支障が出るかもしれない。
先週バルセロビッツ現総裁は、「現行の政府による経済・財政政策は、支出と債務を
増加させ、将来の成長に悪影響をもたらすと」警鐘を鳴らしている。